貴方の強さは私が知っている。   作:魔女っ子アルト姫

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255話

「お久ブりです、ランページさン」

「おおっエリちゃんじゃねえか」

 

練習を行っているとそこにとある人がやって来た、ドバイでランページのSP隊長を務めたエリック。現在は改めて自分のSPに復帰、今はこのホテル周辺で警備を固めている。尚、メンバーは全員志願して自分のSPになりにきたガチガチのスーパーエリートばかりだった。

 

「ご活躍、凄カッたでス。アの凱旋門ヲ制覇するなんて……貴方のSPダといウ事は永遠に自慢出来まス」

「大袈裟だな」

 

割と冗談にはならないレベルで自慢出来る事だったらしく、アメリカに戻った際にはかなりの質問攻めを受けた上に是非とも今度は自分を推薦して欲しいという仲間で溢れていた程だった。妥協点という訳ではないが、ランページとの関係を築けるかもしれないという餌を見せ付けてレディとダイナの護衛任務の話を出してみると見事に大人数が釣れたので二人には十分な人数と相応しい経歴のメンバーを派遣する事が出来た。

 

「良い活用方法だな、そういう利用方法なら俺は万々歳よ」

「貴方なラソウ言ッてくれると思ってマシタ」

「俺の事分かってるんね~」

 

短期間とはいえランページの傍に居た為か、考え方は掴んでいる為かエリックはその辺りも心得ている。当然、ランページもその行いを責めるつもりは無いし、友の為になったのならば寧ろ称賛するべき事だ。

 

「因みにどんな経歴の奴がいるんだ?」

「レディさんノSP隊長は元SAS所属、ダイナさんの方ハ元グリーンベレーで」

「もう良い、なんつう面子が護衛やってんだよ……」

「宜しケれバサインをシテ頂けルと皆喜びます」

「ええ、書かせて貰いますよ……」

 

今回のアメリカ遠征でまたコネが出来るんじゃないかなぁ……とは思っていたが、エリックや南坂の事を踏まえたら既にアメリカにもとんでもない物とのパイプが出来上がっていた事を完全に忘れていた。アメリカに滞在中にFBIの長官がやって来て南坂と話をしたいと言われたりして……

 

「やめとけ、これ以上はフラグになるわ……」

「ランページサン、実はお願イが」

「エリちゃんが俺にお願いか、何々、親戚全員にサインプレゼントしたいとか?」

「ファミリーには是非……ではナく私ノ顔ヲ立てテ欲シいのです」

「顔だぁ?……ははぁ~ン上司さんに俺を連れて来いって言われたなさては」

「仰り通りデ……」

 

エリックもエリックで様々な柵という物があるらしい、ドバイでお世話になった上に友人の護衛も手配してくれたのだから彼の顔を立てる事に文句は何一つない。寧ろ力になれるのならば積極的に協力する構えすらある。

 

「ンで如何すりゃいいのよさ、こっから出掛ければいい訳?」

「イえ、此方のホテルに来テ貰えルそうなので、勝負服デ待機をお願いしマす」

「あいよ」

 

直ぐにエリックは電話を取り出して連絡を取り始める、その一方でランページは取り敢えず練習で掻いた汗を流す為にシャワーを浴びて勝負服を纏うのであった。そしてその人物と会う事になったのだが―――

 

「エリちゃん……俺の電話帳がえらい事になったんだけど」

「ウチのBOSSがスイません……」

 

 

 

「おはこんハロチャオ~!!貴方の記憶にワールドレコード、独裁暴君、勝利の凱旋!!内ラチ外ラチ攻めて、一切合切抜いて、誰一人も何一つも前をっ行かせる気はない、なランページだぜい!!皆の者~善行積んでたか~?」

 

取り敢えず配信をすることにした。

 

「今回は割かし久しぶりに俺一人の単独配信だぜな、いやぁここ最近はゲストが居るのがなんか標準になってたからすげぇ新鮮な気分なんだよね~普通の配信はこんな超ハイペースでゲストは来ねぇよな」

 

・本当に数ある配信系チャンネルの中でも異質だよな。

・ゲストの数異常なのもあるけどさ

・出て来るゲストが悉くレジェンド何だよなぁ……

・レディはアメリカで日本ウマ娘初のG1勝利だし

・ダイナもダイナでその後に続いてるし……

・やっぱり可笑しいよこの世代。

・レディは別世代定期。

 

「まあそんなこんなでアメリカからはいしんしとりま~す、いやぁ流石アメリカ、パパラッチだらけだわ。偶にニュースで過激なやつ見るけどマジでこんなんあるの?って思ってたらその標的にされるもんだから困ったもんだわ。アイルランドが如何に快適な環境だったかが良く分かったよ、まあその代わりに元軍人のSPがついててくれてるからその辺りは安心なんだけどな。尚、レディとダイナにはSASとグリーンベレーがついてます」

 

・アメリカに対する感想それかよ。

・まあ日本とかに比べたら過激な国だからなぁ……

・そりゃおめぇ

・国王陛下の御前に突っ込んでバカ騒ぎする奴なんていて堪るか。

・国の威信にかかわるしな。

・SASとグリーンベレー……?

・何それ怖い。

 

例えどんな状況に陥ろうとも平常運転なランページの姿に視聴者は心の中では安堵していた。欧州遠征と違ってアメリカ遠征は環境が違い過ぎる、完璧な防護体制が敷かれているのとはかなり差がある。故に心配もしていたのだが……如何やら不要な心配だったらしい。一切心配なんてしていないファンも多いが。

 

「さてと諸君、皆気になっている事があるよな。ああ皆まで言うな、分かってる分かってる―――このアメリカでまたとんでもねぇコネでも作ってんじゃねえだろなって事だろ?」

 

・いやそこじゃねえよ、それもあるけど。

・それだろ。

・天皇陛下にドバイの首長、アイルランドの国王陛下。

・お次は何だ?

・CIAの長官とか?

・洒落にならんわ。

・ああデュエルマッスルする

・それは超官。

 

「安心しろ―――俺は作る気皆無だったのに向こうから来たわ」

 

・し、死んでる……目。

・暴君の貴重なレイプ目。

・これには厄介ファン共歓喜不可避。

・ザマァ!!

・うわでた、早速出やがった。

・喜んでるところ悪いが、暴君がこんな目するって事は間違いなく大物だぞ。

・また国交が深まるのか。

・経済と国を回す個人。

 

思わずランページが目が死ぬほどの事があった。因みに、この配信を見ていたフローラはレイプ目のランページを見て、何か目覚めそうになるがそれより前に厄介ファンの特定作業を開始した。

 

「いやさ、今の俺のSPをやってるエリちゃんから上司に会って欲しいって言われたんだよ。ドバイでも世話になったしレディとダイナのSPを紹介して貰った恩もある訳でOKしたんだよ。ンで勝負服着てよ、ホテルのVIPルーム行った訳なのよ俺、そしたら何が待ってたと思う?これだよ」

 

そう言いながら画面にその時に撮った写真を公開する。許可は確りと取ってあるので公開する事は問題はない、ないのだが……。

 

・なんかウマ娘もいるな。

・ってアンブライドルドじゃねえか!!?

・マジか、チャンピオンズカップで戦った奴じゃん!!

・BC制覇した奴が何で……待てよそんなのが一緒にいるって……この三人もすげぇ人なんじゃ

・……きのせいかな、俺スゲェこの人知ってる。

・奇遇だな兄弟、俺もだ。

・わちき驚いた。

 

写真にはこんな物が写っている。肩を組んで笑顔のアンブライドルド、そんな彼女の後ろでニコニコ笑顔なスーツ姿の男性。ランページの後ろでは肩に手を置きながらいい笑顔をしながらサムズアップをしているナイスダンディとピースサインをしているおっさんがいる。

 

「ルドっさんの後ろにいるのはルドっさんの親父さんな、いやぁ……頭爆発するかと思ったわ」

 

・ファアアアアアアアアアアア!!!!?

・なんじゃこりゃああああああ!!?

・いやマジで何やってんだよ、本当に何で!!?

・ニュースですげぇ見た事ある面子じゃねえか!?

・何、ルドっさんってそんな大物の娘なの!!?

・これ大丈夫?公開して本当に大丈夫な奴?

・そりゃ頭爆発するわ!!

・レッツパアアアアリィイイイイイ!!!

・マジでそれじゃねえか!!

・アメリカ大統領じゃねえか!!?

 

そう、エリックが引き合わせたボスというのは……アメリカ大統領、アンブライドルドの父であるFBI長官、そしてCIA長官である。なんでも無理してスケジュールを調整して態々来たとの事。この後にはかなりのハードスケジュールが待っているらしいが、それに見合うだけの時間だったと三人から熱烈な握手を受けた。

 

「……南ちゃん、アメリカってフリーダムだな」

 

 

「大統領……せめて私に連絡してくださいよ……」

 

流石の南坂も頭を抱えた。そして増設、強化された筈のサーバーが死んだ。

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