貴方の強さは私が知っている。   作:魔女っ子アルト姫

427 / 635
遂に来たぜウマ娘3周年!!

そして、私はドゥラメンテお迎え出来ました!!二人来てくれた!!そしてイクノも来た!!あとオルフェSSRも来た!!早速ドゥラメンテで凱旋門獲ってきました!!

このSSでドゥラメンテ出そうとしたら一体何話いるんだろうね……エアグルーヴとの絡みも期待出来るから面白いとは思うけど……出そうとしたらランページをアプリとかアニメ次元に飛ばすしかないんじゃないか?だってそうじゃねえと何年かかるんだよ……。

色んな意味でこのSSの終わりが見えない不具合が起きておりますが、ウマ娘3周年おめでとうございます!!


427話

抜群のスタートを切ってみせたローレル、その目の前でぐんぐんとスピードを上げていくフローラ。これまでフローラが逃げを打った事はそれこそランページに追走した時か、彼女が不在時のジャパンカップ、海外遠征中は逃げは使ってもいなかった。故に誰もが掛かっていると思ったが、その走りは誰もがあるウマ娘を連想させた。世界最速最強のウマ娘たる独裁暴君、メジロランページ。あの史上最悪の凱旋門と言われたロンシャンを制したあの走りがどうしようもなく脳裏を過り続けるのである。それに変化は直ぐにローレルにも分かった。

 

「(流れが……速くなり始めてる、フローラさんに引っ張られてる……という訳じゃないわね、全員がフローラさんが見えているランページさんのゴーストに惑わされ始めてるんだ)」

 

ローレルの目にもそれは見えていた。何せローレルはダービー対策と称してガチのランページとの模擬レースをし続けていた、加えてこの凱旋門は自分の憧れの地だった。そんなレースを制した先輩のレースは穴が開く程に見た、故に自分にもあの時のランページの走りが確りと見えている。フローラはそれを正確に追っている、ランページを差す為の意地を維持し続けている。が

 

『速い速い!!アグネスフローラ先頭を走り続けておりますが、これは余りにも速すぎるんじゃないか!?』

『この凱旋門の舞台、掛かってしまっているのかもしれませんね……冷静さを取り戻せるといいのですが』

 

的外れな意見をする実況と解説の声に笑いそうになった、それ以上に周囲のウマ娘達の焦りが腹筋に悪い。見えても居ない筈の相手に惑わされ、真に見るべき相手を虚ろにしたせいで焦っている。だがそれを仕掛けているのは此処に居ない筈の絶対暴君の亡霊(ランページ・ゴースト)、たった一人に勝つ為だけの戦略も此処まで突き抜けると環境を揺るがすほどの影響力を産むという事なのだろうか。

 

『ビードロアフェイ、アウトレイドがアグネスフローラへの距離を縮めに掛かるがいや、一塊になってアグネスフローラを追いかけている!!これは異様な光景だ、たった一人のウマ娘の掛かりが全体に波及していくかのように、全員のペースがどんどん上がっていきます!!アグネスフローラが先頭、凄いペースだが全くペースが乱れないぞ素晴らしい走りをしておりますが、もしや彼女は掛かっていないのではないでしょうか』

『かも、しれませんね。ハッキリ言って私も彼女の事はあまり知りませんが―――彼女が見ているのは、あの暴君だけなのかもしれません』

 

解説の言葉に全員が息をのんだ。間もなく坂へと掛かろうとしている時の言葉に全員が釘付けになっていた。

 

『アグネスフローラはあのメジロランページのライバル、現役を通して彼女と真っ向勝負をし続けたウマ娘。故に彼女が戦っているのはこの凱旋門などではない、この凱旋門を制したあの暴君の亡霊を追っているのかもしれません』

『だとすれば、アグネスフローラ、これは逃げなどではない!!挑戦だ、このロンシャンであの暴君の背中を追いかけている事になるぞ!!』

 

挑戦、その言葉の意味は全員が分かる事だろう。ワールドレコードを叩き出したあの日本のウマ娘に挑戦するのは当然の理だ、あのウマ娘に勝ってこそ真の凱旋門ウマ娘と名乗れると意気込むウマ娘も多いのだ。だが、それはあくまで記録の話だ。記録で上回れば勝った事になる、フローラのようにゴーストを投影してそれを差すような位置取りを取る事まではしない。況してやこの凱旋門賞で。

 

「なんか皆凄い焦ってるぞトレーナー、そんなにフローラのやってる事っておかしいの?」

 

ニンジンジュースを啜りながら質問するターボ、フローラの対ランページ戦術を見続けて来たターボにとってはそれは珍しい事ではないし寧ろ現時点で最速最強のウマ娘に勝とうとしているのだから寧ろ理に適っているとすら感じる。

 

「そうですね、基本的にレースは何が起きるか分かりません。最低人気だった方が突然レコードタイムで走って当時最強格だったウマ娘を破るというのもある話ですのでレコードタイムを意識するよりも今走っているレースの対戦相手を意識するのが一般的です」

「でもそれならローレル以外アウトじゃないの?結局ランの事気にしちゃってるじゃん、ダメだな~走るのは結局自分なんだから」

 

結構辛辣な意見を述べるターボだがその意見は正しさに溢れている。レースを走る以上、共に走るのは全員敵なのだから走る事に集中しなければならない。そこを戦略に落とし込んで相手に揺さぶりを掛けるのが海外で主流の走りでもあるのだが……ターボはそれすら追いつけない程の大逃げで相手を強制的に走る事だけに集中させて勝利を掴んだりもしている。

 

「でもランを追いかけるって事はあの大逃げに突っ込むって事でしょ?でもフローラってまだまだ抑えてるね、余裕があるしまだ踏み込みが甘い」

 

そういうターボに南坂は感心してしまった。ターボはそこまで成長しているのかと感動を覚えてしまった、以前ランページがターボの成長を喜ぶ余り親の気持ちが分かったと言ったが確かにこれは分かってしまう。

 

「ですがランページさんと競い続けたフローラさんのそれは他のウマ娘から見たら本気の逃げにも見えかねない程の圧力がある、しかしフローラさんは上手いですねぇ……」

 

力をセーブしつつも絶好の位置をキープ、それでいながらも後方が焦るように前を見続けている。彼女からすればランページしか見ていないのだろうが、それがますます焦りを誘発する。この凱旋門で他を見ないのかと、彼女達の内に潜む猜疑心を程よく刺激して徐々にペースを上げさせている。

 

「でもローレルも少し上げて来てるけど大丈夫なの?」

 

ローレルも好位置をキープする為にその流れに乗っている、寧ろ他によりもペースは少し速いと言った所だろうか。それを見てプレッシャーをかけるウマ娘もいる。

 

「大丈夫ですよ―――ローレルさんもランページさんしか見てないですから」

 

「(これが凱旋門のランページさん……凄い、鮮明に前を走ってる)」

 

周囲が重圧(デバフ)を掛けようとする中でローレルはそれらを受けても全く動じていなかった。スタート前は緊張している様子を見せていたのにいざ走れば緊張はなかった、ただ懸命に前だけを見ていた。そしてロンシャンの坂に入ってもそれは変わらない、フローラが変わらぬペースで駆け抜けるがそれはローレルも変わらない。全くペースを緩めない彼女に重圧が強まるがまるで利いてないように駆け抜け続ける。

 

「(ランページさん、もしかして……私が凱旋門を走るって事分かってたのかも……)」

 

ダービーの結果次第で凱旋門の許可を出す、ランページもそれは聞いていた筈だが自分ならば挑戦できると信じて一緒に走っていたのかもしれない。ならば……その気持ちに応えるのが後輩としての務め、そして―――

 

「(ブライアンちゃん、貴方に勝つ為に私は―――)あの人に挑戦する!!」

 

「(いいペース、ロンシャンも思った以上に走りにくくない……)」

 

先頭を駆け抜け続けているフローラ、その前にはあの時のランページがいる。流石はワールドレコードの走り、此処まで凄いなんて……予想出来ていた。寧ろ想定通りの走りだ。フローラは想像以上に充実していた、ランページ・ゴーストは結局の所自分が生み出した幻影にすぎないがそれは忠実にあの走りをしてくれているのだ。即ち、自分が正確にランページの走りをトレース出来ている証明でもある。

 

「(ランページさん、ああっ私の憧れ……今日こそ、今日こそは―――)貴方を捕まえる!!」

 

『さあ間もなく第三コーナーを越えて急激な下り坂が―――こ、此処で来るのか!?ここでサクラだ、サクラローレルが一気に上がるぞ!!い、いや彼女だけではなくアグネスフローラも来る!!またもや日本が来たぞ、日本のロンシャン逆落とし!!』

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。