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「返答が来たわよ、参加するそうよグッバイヘイローさん」
「態々すいませんねお婆様、こんな事で頼っちゃって」
「いいのよ孫に頼られるのは祖母の誇りよ、家の孫たちは頼らないから」
「あ~……まあ頼りにくくはあるかもしれないっすねぇ」
メジロ家の邸宅、自らの部屋で話をするアサマと頭を下げるランページ。要件は当然ファイナルズとレジェンドレースの第二回パーティに関する事、キングヘイローの母親ことグッバイヘイローを呼ぶ事が可能か否かについてだが―――結果から言えば可能だった。
「貴方でも呼ぶ事は可能な筈よ、貴方の勝負服のデザインに関わっていたから関係性がない訳でもないでしょう」
「0ではないでしょうけど結局の所、俺がファーストには関わってないしセカンド以降は着てもない訳ですしほぼほぼないですよ。それに新参者な俺と既に時間も権威も周知でいらっしゃいますお婆様と比べましたら私なんてとてもとても」
「あら、嬉しい事を言ってくれるわね。それは年を取る上で楽しみな一つかもしれないわね」
アサマとしては頼って欲しい、気軽に声を掛けて欲しいと思っている。孫たちが自分に対して敬意を持って接してくれているのは分かるのだが外出中にお年寄りと子供が仲良く外出して
「お婆ちゃん大好き~」
と言っている姿を見ると如何しても羨ましくなってしまう。自分の立場を考えれば孫たちの応対も当然だが……しかしランページは望んでいるそれをしてくれる。本当に可愛い孫だ。
「あっそうだ、お婆様実はファインと一緒にお菓子を作ったんすけどどうですか?」
「あらっそれはいいわね、直ぐにお茶を準備させましょう。アルダンも来ている事だしお茶会にしましょう」
「お母様、これ渡しとくわ」
それはあまりにも突然だった。普段は寮住まいである筈のキングが帰って来た、仕事も終えて優雅に紅茶を飲んでいる時に突然自室にやって来て封筒を放るように投げてきたので思わず声を失った。
「……キング、貴方突然帰ってきたと思ったら何を」
「ここは私の家でお母様だって何時でも帰って来いと仰ったのをお忘れなのかしら、取り合えず渡す物は確かに渡したわよ」
「待ちなさい、これは何」
「パーティの招待状よ、慣れっこでしょうお母様なら」
確かにパーティは慣れっこだ、だが態々娘を経由して渡してくるなんてどこの不届き者なのだ。嫌だが待とう、一瞬で思考を切り替えて帰ってきた娘と話をしようとする。
「帰ってきたという事は貴方も少しは私の言葉を―――」
「それじゃあ私はこれで、車を待たせてるから行くわ」
「待ちなさい」
「何よもう……私はそれを渡す為に来ただけよ。悪いけど言葉足らずで口の悪いお母様と話をする気はないわ」
「なっ……!?」
娘は確かに気が強い、反抗的だがここまでの事を言う事はなかった。何が此処まで娘を変えたのか、いやそれは成長しているともとれるからある意味で嬉しさはあるのだがこういう事で成長を感じたかったわけでは―――と此処まで脳がフル回転しているグッバイヘイローはある言葉に気づいた。
『車を待たせているから』
車を待たせている……誰の車だ、家の誰かが迎えに行ったのか?いやそれならば確実に声が掛かる筈だし一体何が……まさか男!!?まだトレセン学園に入学間もないというのにもう彼氏が!!?
「キング貴方っ―――っていない!!?」
張り上げた声の矛先は既にいなかった。ただ、キングの差し出してきた封筒だけが残り香のような存在感を放っていた。それを掴み取るとダッシュで外へと駆け出していった。G17勝ウマ娘と呼ぶに相応しい脚力から繰り出されるそれは現役のそれを軽く凌駕していた。そして玄関に到達した時、キングが車に乗り込む所が見えた。
「キングぅっ!!!」
自分の声に気づいたのか、助手席に座ったキングは此方を向きながらアッカンベーをしてきた。そのまま車は発進して行ってしまった。思わず力が抜けそうになったのだがそれならば今手にしているこの封筒は一体なんだと思考が回転した。
「まさか―――結婚式の招待状じゃないわよね!?」
余りにも気が早過ぎるだろう、だが既に正常な思考が出来なくなっているのでそれに気づく事もなく封筒を開いてその中身を見た、そしてそこで漸く正常な思考と精神を奪還した。
「これは……URAファイナルズ、レジェンドレースのレセプションパーティーの招待状……?」
そう言えばメジロ家からも出席の要請が来ていた、あのメジロランページはメジロ家の令嬢。自分はURAお抱えの超一流デザイナー、故に招待の話が来ていたとしても全く可笑しくはないし来たならば自分は毅然とした態度で出席するつもり……だがなぜその招待状が今、そしてなぜ娘から渡されたのか。
「あら、もう一枚何か……」
招待状の他に何か別の物が入っていた。それを読んだ時思わず、グッバイヘイローの瞳は現役時代のように鋭く力強く変化した。
「フ、フフフフッ……いい度胸じゃない暴君だか何だか知らないけど、この私に喧嘩を打った事を後悔させてあげるわ……グッバイヘイローを、キングの母として貴方の誘いに乗ってあげるわ!!」
高らかに上げられた宣言、それは明確な宣戦布告と言っても過言ではなかったのだ。そして―――その時が来たのだ。URAファイナルズ、レジェンドレースレセプションパーティー。その場でグッバイヘイローは遂に世界最速最強の暴君と対面する事となったのだ。
「貴方がメジロランページね」
「ええその通り、独裁暴君でお馴染みのメジロランページです。あの時の夜ぶりですねキングのお母様」
「あの夜……まさかあの時の車は」
「ええ、俺の車です。俺も貴方とは一度確りと話し合うと思ってましてね……言葉足らずの口下手なアンタには顔突き合わせて話すのが一番効果的だと思ってな」
「……いいわ、その誘い乗ってあげるわ」
キングのポンコツ要素が少し感じられる感じにしました。
親子なんやなぁって。
特別編に関するアンケート
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ランページが未来に行く
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未来からランページ産駒来襲
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そんな事よりドゥラ出す為に本編書け