貴方の強さは私が知っている。   作:魔女っ子アルト姫

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477話

「しんゆ~!!」

「おっファイン、如何だ楽しんでるか?」

「うんとっても楽しいよ!!アイルランドのパーティと違ってみんな凄いフレンドリーだね!!」

「そりゃ此処に居るのは全員一般人みてぇなもんだからな、おめぇみたいな王族なんていねぇよ。そもそも日本に王族ってのがなぁ……皇族ならいるけど」

 

折角のパーティという事でファインも招待している。流石に王族が出るようなパーティと比較されてしまうと困ってしまうのだが、楽しんで貰えているようならURAも肩の荷が下りる事だろう。まあ伝えてやらないしそもそもファインが来ること自体知らせてもいないが。

 

「でも来て良かったのかな?」

「俺が良いって言ってるんだから良いんだよ」

「流石暴君!!」

「まあ連れがいるとは伝えてあるけどな」

 

「「「(それがアイルランドの王族とか誰が想定するんだよ……!?)」」」

 

とパーティに出席しているURA職員の胃に多大なダメージを与えているランページだが、そんな彼女をみて一人のウマ娘が感激したように口元を抑えていた。

 

「ど、ど、……独裁暴君……スゲェ……本物だ……マジで来て良かった……レセプションパーティー半端ねぇ……」

「ねぇねぇしんゆ~、あの子なんかしんゆ~と話したいそうだよ?」

「んっんじゃリクエスト応えてやるか」

 

と何やら興奮気味なウマ娘、一瞬フローラを想起したがあれと同じ匂いはしない。何方かと言えば唯のファンな気がする……思えばこういう嗅覚はフローラで鍛えられたんだなと実感する。

 

「楽しんでるかい」

「ふぉぉっ!?あっ……いや、その楽しませて、貰ってますはい……」

 

少々つり目だがかなり整った顔立ち、来ている勝負服はDJのようなカラフルさがある。首元にはヘッドフォンがあるのも更にそれを増強している。

 

「えっとその、サインとか貰えないっすかね……ああいやクソ、何いきなりお願いしちゃってるんだ……ああもう思い切って来たのに何やって―――」

「構わんぞそのくらい」

「えっマジですか!?」

「勿論、ファンサービスは俺のモットーですから」

「おおっ……Ⅳの名言だ……はっ配信いつも見てます!!この前のマスターデュエル最高でした!!」

 

如何やらリスナーでもあったらしく興奮気味、そんな彼女にサインを書いてあげるのだが名前を聞くことにした。

 

「あっえっと……ステルラグローリア、ステラって呼んでくれっす……あぁ……悪いランページさん……オレ……人見知りでその……この態度しか接し方が分からねぇんだ……悪ぃ……」

「言葉遣い程度で気にすんなよ、俺に対してもっと不遜な態度を取るウマ娘なんて幾らでもいるし何だったら襲い掛かってくる奴もいるし」

「襲い掛かる!?天下の暴君になんて事を……無謀というか勇敢というかなんというか……」

「ホントだよね~」

 

ケラケラと笑いながらサイン色紙を返してあげる、そこには自分の名前宛てにランページのサインがある。これだけでもどれだけの価値があるのか……と嬉しそうに胸に抱き込んでいるとファインがニコニコ笑顔で良かったね!!と声を掛ける、それにステラはああ君のお陰……と返したところでランページが連れていたファインに気付いた。

 

「……あれ何でランページさんが子供連れてんだ?」

「ああそれ俺のツレな、ファインモーションっつってな」

「ファインモーション……もしかして配信に出てたアイルランドの王族………すんませんした!!」

 

知識判定に成功してしまったためにSANチェックが発生したかのように一気に顔色が悪くなったステラは見事なバックステップから土下座を披露した。王族になんて事を……と震えているとファインは笑顔を崩すことなく声を掛ける。

 

「気にしないでいいよ、私はしんゆ~のしんゆ~として来てるだけだから。今は唯のファインモーションだからファインでいいよ」

「えっでも……」

「(ニコッ)」

「……っす、なんか悪かったファイン」

 

出会いこそ緊張しっぱなしだったが、直ぐにファインと打ち解けあったステラ。どうにも子供の相手が慣れているように見えると思っていると頭を掻きながら応えた。

 

「あぁ……親戚に殿下位の奴が居まして……まぁ殿下程聞き分けの良い奴じゃねぇっすけど……」

「ふぅんそうか、まあ子供なんてそんなもんだろ。元気でヤンチャなら結構ってな」

「まあ、それはそうっすね……」

「ねえしんゆ~!!ステラと回ってきていい!?」

「え""え""っ!?」

 

如何やらファインから気に入られたのか、一緒に回りたいと言い出した。ステラは想像だにしていなかったのかとんでもない濁り方をした声を出した。

 

「応。あんまステランに迷惑かけんなよ?」

「ステラン!?」

「わ~いステランレッツゴー!!」

「ちょっファイン!?ファインさん!?ファイン様!!あ~待ってくださいファイン様、困りますファイン様!!あっ~お願いですから待ってくださいファイン姫殿下ぁぁぁ!!?」

 

子供特有の元気爆発&ウマ娘のパワーが組み合わさった事でステラはファインに引きずられるようにパーティ会場を連れまわされることになってしまった。少しだけ彼女の安寧を祈ると同時になんかどっかのエロ妄想するデバフさえなければ最強キャラみたいなニックネームを突けてしまった事を心の中で謝罪してると次の来客がやって来た。

 

「ミスランページ……今日、コノ時ヲ夢見テ、私ハイギリスデ研鑽ヲ積ンデ来タ……!!4年前ノアノ日、ジャパンカップデノ貴女ノ姿ヲ見タ時カラ……!!」

 

片言ではあるが、必死に努力して日本語で自分の思いを伝えようとしてくれているのが伝わってくる。眉間、左頬にまで至る巨大な傷が特徴的な精悍な顔立ちをした金髪ウルフカットのウマ娘だが勝負服は自分のそれと酷く似ている。ワイシャツが水色で、ネイビーのネクタイを着けている以外は同じ黒スーツだ。

 

「4年前っつうと……ああっワールドレコードのジャパンカップ?」

「ソノ通リ……!!」

 

キラキラとしながらもその瞳の奥には闘争心が燃え盛っていた。矢張りウマ娘というのはこういう瞳をしてほしいものだと改めて思う。

 

「なんか喋り辛そうだな?英語とかでも大丈夫だぞ」

『そ、それでは此方で……』

 

彼女の名はシルヴァリオ。イギリス出身のウマ娘だが生まれ自体は北海道、イギリスと日本の二重国籍持ちで自分のクラシッククラスのジャパンカップを見た事でレースを志すようになった為、先程熱く語ってきたらしい。

 

『貴方と走りたくて此処まで来ました……!!貴方と走れるならイギリス国籍を捨てたっていい!!』

『お前それ絶対に向こうのお偉いさんに言うなよ、問題になっぞ』

『もう言っちゃいました、それでやりかねないからと許可を貰えました』

『……まあ艦ウマ娘よりかはマシか……?』

 

やっぱりファイナルズとレジェンドはキャラの濃いウマ娘を呼びよせ易いのだろうか……?




マイスイートザナディウム様よりステルラグローリア、不知火新夜様よりシルヴァリオを頂きました。有難う御座います!!

特別編に関するアンケート

  • ランページが未来に行く
  • 未来からランページ産駒来襲
  • そんな事よりドゥラ出す為に本編書け
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