貴方の強さは私が知っている。   作:魔女っ子アルト姫

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568話

間もなくまで迫ってきた有記念、プレアデスとしては今年最後に狙うG1タイトルということにある。一応ホープフルステークスが無い訳でもないのだが、流石にエアグルーヴに其処まで負荷を掛ける訳にはいかないしぶっちゃけ興味ない。制覇は来年デビュー組にお願いするとしよう。

 

「マヤ、調子はいいか?」

「うんっ絶好調!!ランページさんありがとうね、メジロ家の療養所使わせてくれて!!」

「なに気にするなよ、お婆様からも許可は取ってるからな。坂原さんも楽しめたかい?」

「いやぁ一般家庭の出だから圧倒されちゃったよ」

 

療養所での休養でリフレッシュ出来たマヤ、今回は坂原も時折姿を見せてくれたお陰もあって精神的にも充実している。実は今回はマヤのご両親もご招待していた、マヤを労ってあげて欲しいのとご両親にも楽しんでもらおうと思ったのだ。流石に名家たるメジロ家の療養所では引き気味だったが坂原からのフォローもあって何とか楽しめていたらしい。

 

「ご両親とも仲良くやれたかい?」

「うんっお風呂だとお母さんに頭洗って貰ったんだ~それでねそれでね、その後はマヤの髪を乾かして梳かして貰ったんだ~」

「そうかよかったな~」

「その時にちょっとごたごたあったけどね……」

 

苦笑いをする坂原、如何やらマヤがトレーナーちゃんも上手いんだよ~という旨を母に言ったらしい。坂原もマヤの髪の手入れをする事はある、マヤはそこまで風呂が好きではなくシャワーで簡単に済ませて出ようとする。なのですぐに出て来るので濡れたままの髪を坂原は丁寧に乾かして梳かす事までやる事がある。

 

「マヤァ~そう言う事で坂原さんに迷惑掛けちゃダメだろ」

「だってトレーナーちゃん上手なんだもん」

 

それは別にいいのだが……マヤのお母さんはトレーナーとの仲が良いようで安心しているらしいが一方お父さんは娘の風呂上りに髪を梳かしている……という事に坂原と話がしたいと迫ってきた。

 

「まあお父さんからしたら年頃の娘さんの事だから心配になるのも当然だろうなぁ……」

「ンでどうなったん?」

「お母さんが首筋にトンってやって崩れ落ちそうになったのを堪えてお母さんとなんか組手みたいな事し出した」

「何それウケる」

「「いやいやいやウケないから」」

 

父親がトム・クルーズなら母親は一体何だろうか、アンジェリーナ・ジョリーとかそのあたりだろうか……と思う一方で自分のそういう知識ってうっすいなぁ……と思うランページであった。

 

「さてと、そんな事はさておきマヤ、お前の次走は有記念だ。国内最大のお祭りG1にして一年を締めくくるG1、お前は間違いなくマークされるだろうな」

「だろうな、ジャパンカップであんな見事な大逃げを成功させちゃったんだから今度は警戒レベルがMAXの状態で挑まなきゃいけなくなる」

 

ジャパンカップを制してしまった事でマヤへの警戒度は最大限にまで伸ばされたと言ってもいい、確実にマークが成される。そうなると如何するべきかと考えるのだが―――

 

「大丈夫、マヤ勝つから!!」

 

笑顔でそう言い放つマヤ、可愛らしくありながらも頼もしくあるのだがトレーナーとしては複雑な言葉だ。ジャパンカップでいらん調子を付けてしまったか?と思わざるを得ない。

 

「また根拠のない事を……」

「根拠ならあるよ?トレーナーちゃんにランページさん、それと上ちゃん、それにプレアデスの皆!!皆と走るからマヤは負けないもん!!」

 

一点の曇りもなくそう言い放つマヤにランページは参ったと言いたげな顔になってしまった。そう言われたら此方だって一切の手を抜く事が許さないじゃないか。そうなると此方も全力で対策を講じる必要がある。その為にやる事は―――

 

「んじゃ走るか、マヤ勝負服着てコースに集合!!俺が仮想ブライアンだ、まあ逃げるけど捕まえてみろ。確実にアイツは来るぞ、ローレルやアマちゃんの事を考えると全く以て油断出来ない。やれる事は全部やって備えるぞ」

「うんやる~!!」

 

勝負服を手に取って更衣スペースへと入っていくマヤ、それらを見送ったトレーナー陣は改めて協力しなければいけない事を再認識する。

 

「それにしても改めて思うけど本当に凄いのが相手だよなぁ……ジャパンカップには出てこなかった面子も出て来るかも知れないと思うと本当に辛いよ」

「やれる事をやるだけさ、負けたとしてもマヤには弾みになる」

「やる前から負けるとか止めようぜ縁起が悪い……と言いたい所だが―――今回ばかりはきついかもなぁ……」

 

と思わず呟くランページに二人は同意してしまった。追い込みウマ娘と走ったという情報を流して幻惑する事が出来たが次はそうはいかないだろうし何より―――今年の有記念にはとあるウマ娘が出走する事になっている。それは……

 

『残り200m、此処でミホノブルボンが前に出れるか出れるのか出たぞ出たぞ日本のサイボーグが!!アメリカで、ドイツでその力を見せたサイボーグが一気に上がってきた!!パートリーが、いやタニノクリエイトも頑張っている!!タニノクリエイト2番手、ミホノブルボンが上がる、飛び上がる!!ミホノブルボンが海外G1三勝を上げたぁぁぁぁ!!!ミホノブルボン、坂路の申し子が香港で勝鬨を上げるぅ!!!』

 

『次走は有記念です。そこを私のラストランとします』

 

 

「あいつ、なんかイクノみたいなことになってるよなぁ……」

 

香港ヴァースを制したブルボンはそのまま帰国し有記念へと参戦すると告げたのだ。脚の消耗は大丈夫なのかと不安もあったが如何やら海外戦線は想像以上にブルボンの身体を強くしているらしく出走は問題ないらしい。

 

「ブルボンが参戦か……こりゃ戦略が煮詰まるなぁ……」




間もなく第三回URAファイナルズとレジェンドレースが開催となりますのでオリジナルウマ娘の募集の締め切りも近いのでご注意ください!!応募は下記のURLからお願いします!!

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=317456&uid=11127
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