貴方の強さは私が知っている。   作:魔女っ子アルト姫

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619話

「「「「「にっ妊娠~!!?」」」」」

「おう、この度ご懐妊ってこった」

 

フローラとの邂逅後、流石に隠す訳にはいくまいとプレアデスのミーティングでその事を暴露する事にした。流石にチームメンバーに話さないというのは筋が通らないし、坂原への報告も兼ねて、纏めて報告する事にした。

 

「で、では私は妊娠しているランページさんに並走を頼んだという事なのですか……!!?」

「まあそういう事だけど、問題ない位に健康な上にバイタリティも全く低下してないから問題はなかったんだけどな」

「で、ででで、でも、お姉さまはあの時に吐き気を催して……」

「あれは酒の飲み過ぎと悪阻が運悪く重なってな、もう薬貰ってるから気にすんな。というかこれからもバリバリ並走はしていく所存なので気になさらず」

「「「「「無理言わないで!!?」」」」」

 

妊娠中で走るウマ娘なんて聞いた事がない!!というのも無理はないが、三冠馬となったかの英雄、ディープインパクトの母親たる馬がドイツのG1レースに勝利しているという自分以上の頭が可笑しいエピソードを知っている身としてはそこまで深刻にならなくても……加えて三女神の加護もあるので問題はないだろう。

 

「というか待って!?ランページさん簡単に妊娠っていうけど誰かと結婚してるの!?相手誰!?」

「正確に言えば婚約だけどな、相手はこれな」

「これ言うなこれって……仮にも一応君のお相手なんですけど」

「まあ硬い事言わんといて、硬くするのは」

「言わせねぇよそれ以上!!!?」

「肩だけでいいって言おうとしたんだけど……何想像してるのむっつりスケベ、仮にも学生連中ばっかりの空間で言う訳ねぇだろ」

「大人だけでもドギツいからな!?」

 

サラッと明かされる婚約した相手が上水流トレーナーという事実に、唯々プレアデスは驚愕していた。唯一そこまで驚いていないのはステゴ位だが……ステゴもステゴで目を大きくして驚いているからその衝撃の強さがうかがい知れる。

 

「ぜ、前代未聞すぎるわよ……」

「んだよキング、だったらテメェの母親のあれこれの話を赤裸々に話してやろうか?情報源はサンデーだけどな」

「やめて頂戴よ!?なんでお母様のそういう話を他人から聞かないといけないのよ!!?」

「と、というか本当に婚約しているの……?私、てっきり南坂トレーナーさんとそういう関係になるんじゃないかと思ってたわ」

「わ、私もデ~ス……」「同じくデース……」

 

パールの言葉に同意するようにタイキとエルも続き、他のメンバーも続いて行った。その反応を見て、やっぱりそういう関係に見られていたのか……南坂とそういう絡みを見せた記憶はないのだが……。

 

「なんでどいつもこいつも南ちゃんとそういう関係にしたがる訳?俺が誰と結婚しようか勝手じゃねぇかよ」

「いやまあそれはそうなんだけどさ、担当トレーナーと担当ウマ娘のあれこれっていうのは色んな意味で鉄板中の鉄板だからじゃないかな」

「それだったらターボやネイチャとも有り得るって話になっちまうじゃねぇか、つうかネイチャは彼氏候補いんぞ」

「えっネイチャ先輩そういう相手いるんですか!!?」

「うんいるよ~金持ちイケメン希望で~すとか言ってたけど、相手は同じく普通の庶民だって言うから笑っちまったわ。あっいけね、これ言っちゃダメなんだった、今の無し」

「「「「「アンタホント好い加減にしろよ!?」」」」」

 

ネイチャが聞いたらうにゃりながら抗議する事間違いなしだが、商店街では周知の事実なのだから自分が暴露しなくてもその内バレるだろうに……因みにタンホイザもそういう相手を見つけつつあるという噂がある。相手は料理屋の息子だとか何とか……。

 

「にしてもお前ら‥…なんか反応ないの?チームトレーナー同士が付き合ってるのに」

 

好い加減反応くれよ、と言わんばかりの態度のランページに皆はいや反応はしてるだろ……と言わんばかりに疲れた顔をしてしまった。実際問題反応はしているのだが……

 

「何と言いますか……ランページさんなら可笑しくはないかな、というので素直に驚けなくて……」

「お、同じくです……お姉さまはいつも破天荒ですし……」

「だよね~……驚きはしたけど、なんかそうなると上ちゃんトレーナーとランページさん仲いいの納得だし……」

「うん、おめでとうございます、って気分」

「だよね……これで沖野さんとかだったら早まるなとか、あの人何やってくれんだ!!?とか殴り込みに行くところだけど」

「酷い言われようだけど、あの人なら無理ないわね……私としてはおめでとう!!って祝福したいわ」

「Me tooデ~ス!!」「エルもデース!!」

「まあどこぞのバカじゃないからいいんじゃね?」

「うん、私もそう思う」

「皆さん、沖野トレーナーへの評価どうなってるのよ……」

「いやまあうん……あの人への態度は納得だけどね」

「あっランページさんお腹に耳当てても良~い!?」

「お~ういいぞ~」

 

それぞれの反応が大小あるが、基本的には祝福のスタンスは変わらなかった。なんだかんだでこの場の全員に慕われているのはランページのカリスマと上水流の人徳だろうか……。

 

「因みにこの事、お婆様とかは……」

「知ってるよ、というか病院でばったり出くわしたからな」

「……一番慌てるのってお姉さまか、上水流さんなんじゃ……」

「もう振り回され過ぎて馴れたというか感覚麻痺したというか……」

「俺はほら、気にしない性質だから」

「「「「「いやアンタは気にしろ!!」」」」」

「ツッコミ上手くなったな~」

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