貴方の強さは私が知っている。   作:魔女っ子アルト姫

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647話

「はい、という訳でプレアデスのお茶会を始めます」

「最早定例会議という建前すら消滅した……」

「まあエアグルーヴ先輩、お姉様のいつものですから……」

「応、そう言いながらも確りと自分の分のケーキ確保してるドーベルさんよ生意気なお口を聞いてくれちゃうじゃないのよ。エナジードレインすっぞ」

「何ですかそれ!?何されるんですか私!!?」

「あっされたい?」

「いやですよ!!?」

 

まあそんなこんなでプレアデスの定例会議が始まった、この部室もプレアデスの人数が増えるのと実績が積み重なっていくのに合わせて拡張も行われておりリギルにも負けず劣らずの大きさとなっている。因みに工事費用はランページ持ちなので他トレーナーから文句を言われる筋合いはない。

 

「エアエアはオークスお疲れさん、無敗のダブルティアラ達成で俺も漸く昼寝が出来る位には不眠症が解消されたと言ってもいい、まあ昼寝しないけど」

「なんで言ったんですか」

「ノリ」

「アッハイ」

「そんな事より、いよいよ第二次プレアデス世代の出走が決定いたしました」

 

次の世代の出撃準備が漸く終わったと言ってもいいそれに皆が喉を鳴らしてしまった。当事者たちはいよいよデビュー……と気を引き締めているのだが、大物なのかマイペースなのか分からないステイゴールドは暢気に紅茶を啜っている。

 

「ドーベルは新潟、スズカは京都、タイキは東京、パールは小倉、ステイは阪神……テメェ見事に分かれ過ぎだわ。同日開催のメイクデビューに誰か一人ぐらい被りなさいよ、遠征が面倒くせぇじゃねぇか」

「そんな事言われても……」

「と言っても全員が別れるようにしたのは私なんですけどね」

「じゃあ、ランページさんのせいなのでは……」

「端的に言ってそうやね」

「何がしたいのよ!?」

 

有無、矢張りツッコミはキングが一番似合う、今度ハリセンを送っておこう。

 

「ぶっちゃけるとメイクデビューに全員一発合格しろとは言わんから安心しなさい。俺自身は無敗だから説得力ねぇかもしれねぇけどさ、負けて得る物ってのはとんでもなくデカいから、俺を追いかけ続けたド変態見るとその結果の果てが分かるかもしれないけど」

『成程……』

 

こんな所でも引き合いに出されるフローラだが、こういう事の説得力では圧倒的に彼方の方に軍配が上がるのだからしょうがない、認めるべきは認めるべきなのである。

 

「だからまあ気楽に自分の実力を発揮する事だけを考えて走れ、特にパールはプレアデスに所属してから一番日が浅くて心配になるかもしれんが」

「ノープロブレム!!世界のランページの指導を受けているのよ、私は輝くわ、その名に相応しい輝きを!!」

「お~お~大言壮語にならねぇ事を期待するぜ。まあ負けても俺がマスゴミ共にやっぱりランページはトレーナーとして相応しくないとかって言われるだから気にするな」

「良いかお前絶対に勝て!!有象無象共にそんな事を言わせるなぁ!!!」

『お~!!!』

 

いきなりエアグルーヴが瞳をぎらつかせながらも後輩たちにエールを送ると、それを受けて全員が声を上げて一致団結する、そこにはステゴも確りと混ざっているのでランページはいきなり何、声デカ……こわ……と若干引いている。

 

「さあ行くぞお前ら、走るぞ!!ランページさん今日はネメシスとの交流戦でしたね!?」

「えっあっはい、そうですけど」

「よし行くぞ!!」

『お~!!』

 

と全員が走り出していき、取り残されてしまうトレーナー陣と唯一残った坂原の膝の上が定位置になりつつあるマヤであった。

 

「気合入り過ぎじゃない……?」

「だってランページサンがあんな事言ったらそりゃ気合入っちゃうよ?」

 

困惑気味の声に応えたのはマヤだった。

 

「ランページさん気付いてなかった?皆ランページさんの事大好きで尊敬してるの、それが自分達のせいで失格なんて言われたら自分を絶対に許せなくなっちゃうもん。こんなマヤじゃなくても分かっちゃうよ?」

「フローラのあれを受けてたせいで感覚がバカになったかな……」

「うんそれは否定出来ないな、フローラの愛というかあれこれは色んな意味で濃すぎるもんね……」

「そりゃ感覚がバカにもなるか……」

 

つまりフローラのせいか、今度一発殴って……いやあいつの場合それでも悦びそうだ、踏まれて自分の体重を把握する位だし……殴ったら何を把握するんだろう……筋量とかだろうか……。

 

「さてマヤ、お前さんもお前さんで宝塚記念を控えてる身だ。調整はバッチリか?」

「そりゃもう、と言ってもなんかマスコミ関係が嫌な記事書いててマヤプンプン」

「言わせときゃいいんだよ、どうせあいつらはその程度の事しか出来ないんだから」

 

事もあろうか、ローレルもブライアンもいない宝塚記念に意味はないやら、此処で勝てなければトップガンの名を名乗るには力不足、勝って当然などと抜かす始末。本当にムカつく事しか書かないオールドメディアどもだ、本気で潰してやろうか……とも思わなくはない。

 

「だけど実際問題怖い相手はそこまでいない、此処をどんな形で勝ち切れるかでお前のこれからが決定すると言っても過言ではないんだ。言い方自体はムカつくしマナーもないが、内容自体は全て間違っているとも言い切れない訳だ。という訳でマヤ、10倍シンザン鉄行ってみようか」

「は~いマヤ頑張りま~す」

「宝塚記念を余裕勝ちしたら俺が坂原さんと一緒に夜景が見える豪華ディナーへ招待しよう」

「やる!!マヤ絶対勝つ~!!!」

「こらこらそういうのにつられないの……」

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