貴方の強さは私が知っている。   作:魔女っ子アルト姫

668 / 668
668話

『今年の宝塚記念は一味違う、だがそれは決して劣っている訳などではない。ナリタブライアンがいないからなんだ、サクラローレルがいないからなんだ、ビワハヤヒデがいないからなんだ!!いない者はいないと割り切って理解しろ、不満を垂れてみるレースは楽しいか、俺は楽しくない、楽しくないなら見なきゃいいだろうとかの独裁暴君メジロランページは言いました。私も同意見です。寧ろ考えましょう、この場の全てのウマ娘に輝かしい夢の可能性の星があると!!この場に皆々様、敢て、敢て聞きましょう!!ワクワクするでしょう!!?』

「「「「「オッ~!!!!」」」」」

『ではそのワクワクを募らせて、その夢の出航の時を今か今かと待ちましょう!』

 

「なんで俺の言葉を引用するんねん」

「そりゃレース前のインタビューであんな事を言ったせいでしょ」

「もうちょっとパンチ利かせればよかったと後悔してるよ」

「何、デンプシーロールでもすんの?」

「相変わらずですねぇランページさん」

「よっ南ちゃん」

 

観客席で出走の時を待っている中でランページは南坂と再会する、と言っても毎日トレセン学園で顔を合わせているのだが……。

 

「今回、ネイチャとライスが出るのにあいつらが1番人気にならなかったのはビックリだぜ」

「お二人とも調整に少し苦労してましたから、ですが何とか間に合ったので何とか滑り込みセーフでした」

「他のお相手からしたらご愁傷様って奴だねぇ……」

 

対抗バとなるのはマベちんにフジ、ジェニュインにブリザード、その上からはタイシンやチケット、そしてネイチャにライスというウマ娘まで出て来る。ライスがギリギリの2番人気なのはそれらと競合しているのと長距離ほどの役者になれないのではという懸念があるからだ。因みに3番人気はネイチャである。

 

「あ~わが友~ランページちゃ~ん!!」

「おおっと、その声はタンホイザか。元気そうで何よりだ」

「えへへへ~」

「ターボもいるぞ~!!」「私もおります」

「なんだ勢揃いか?」

 

引退して現在はトレセン学園生として勉学に励みつつもターボの経営する会社の食堂を任されるかもしれないという話が来ているマチタン、そこへ色々と話を振っているターボ社長と秘書イクノもやってきて黄金世代カノープスが勢揃いした事になる。

 

「ネイチャの調子は?」

「ライスのは聞かないの?」

「どうせライスは問題ないだろ」

「ご慧眼の通り、ライスさんは何方かと言えば精神を高めるのに時間が掛かってしまった程度でそれ以外は絶好調です」

「ネイチャも今回は気合入ってるぞ~」

 

ダービーウマ娘としての意地もある、と言ってもそれ以上にもまだまだカノープスは健在だという所を見せてやりたいという事が大きいらしいが……今季で引退する癖に、と笑ってしまうがある意味でネイチャらしい。

 

「チケットは?」

「ハヤヒデが海外行っちゃって少し寂しそうにしてるけど、その分タイシンと楽しくやってたぞ」

「仲良く、なのでしょうか。何方かと言ったら世話を焼かれてただけな気も……」

 

兎も角、カノープスも現在も悪くないとの事。それ以上に新規入部希望者が多くてまた選抜レースを開く事を検討しているとの事、つまり顔を出してくれという事だ。勿論了承である、意気が良いのがいたら自分が引っ張るのもありだ。

 

「ンでターボ、お前会社は何やるか決めたのか?」

「ターボがやりたい事をやる会社!!」

「会社ってそんな適当なノリで決めていいもんだったか……?」

「問題ありません、私が補佐していますので」

「それはそれで不安が増すのはあたしだけでしょうか南ちゃん」

「ノーコメントで」

 

メントスコーラやろうぜ!!と提案したターボに対して500じゃなくてリットルのコーラでやろうぜと提案して来るイクノというのはある意味とんでもない組み合わせなのではないだろうか……不安になって来るが、ランページは正式に起業したターボの会社、ダブルジェットは世界に名が轟く大会社になっていく姿に言葉を失っていくのであった。

 

「それよりもさ、今回ランとこのマヤが一番人気だけどどうなの?」

「期待してくれていいぜ、つい最近ではあるが10倍シンザン鉄を扱えるようになったからな。多分まだまだ伸びてくれると思ってる」

「ゲッあれ使うようになったの!?結局ランしか満足に扱えなかったのに!?」

「いやイクノとライスもだろ」

「あくまで私とライスさんはそれをつけて走れるだけです、貴方みたいにG1レースで付けたまま走るとかは流石に無理です」

 

それは今のカノープスでも同じらしく、チケットでも8倍が限界点だという。う~んシンザン鉄友は中々に増えないなぁ……後発に期待するしかないか、いや後発になればなるほどあんなバカみたいなのを使う奴はどんどん減っていくか……。

 

「まあ、俺っていうか坂原さんのウマ娘だからな、俺の愛弟子はまだデビューしたばっかよ」

「あ~そっか、エアグルーヴも元々はこっちだもんね」

「サイレンススズカ、でしたか、噂には聞いていますよ貴方の継承者だと」

「へ~それじゃあその子もシンザン鉄使うのかな?」

「俺=それっていうのもなんだか複雑なんだがな……まあ兎も角、今日は宜しく頼むぜ」

「ええ、お手柔らかに」

 

そんな風にレース場であった嘗ての相方は既に敵、火花を散らしているのだが、そっと上ちゃんが隣を確保して咳払いをするので、隙を付いて腕を組んで胸を押し付けてやる。

 

「焼くな焼くな、これで我慢しなさい」

「……逆に顔が焼き上がっちゃうよ」

「可愛いねぇ」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

転生孤児ウマ娘の奮闘記(作者:しょうわ56)(原作:ウマ娘プリティーダービー)

順風満帆とまではいかないが、普通の人生▼死んだ覚えも死に瀕した覚えもないが、何の因果かウマ娘世界に転生し、▼ウマ娘になってしまった▼ 「ウマ娘を育てる自信がない」▼しかし生まれて間もなく、そんな理不尽な理由で捨てられて孤児院育ち▼ご多分の例に漏れず貧乏な暮らし▼幼いながらもウマ娘としてのパワーは健在で、▼慢性人手不足の施設には重宝がられる▼小学校卒業に当たり…


総合評価:20748/評価:8.53/完結:122話/更新日時:2024年06月22日(土) 00:00 小説情報

今日も楽しく安価だ!(作者:カニ漁船)(原作:ウマ娘プリティーダービー)

安価大好きな主人公がウマ娘に転生してなんやかんやするお話。▼大分前ですが、後方腕組みカップル観察面様よりファンアートを貰いました!可愛い!▼【挿絵表示】▼


総合評価:11302/評価:8.28/連載:194話/更新日時:2026年02月21日(土) 22:00 小説情報

漆黒の鋼鉄(作者:うづうづ)(原作:ウマ娘プリティーダービー)

ブラックプロテウス。▼外見的には普通の黒鹿毛ウマ娘だが、彼女には秘密があった。▼それは、『絶対に故障をしない身体』を得て転生してきた、ということだ。▼ウマ娘の例に漏れず走ることが大好きな彼女は何をしても故障をしないその身体を活かし、周囲がドン引きするようなほどのハードトレーニングを重ねて身に着けた身体能力でレースを駆け抜けていく。▼どんな無茶な、無謀な走り方…


総合評価:26849/評価:8.69/連載:68話/更新日時:2026年06月19日(金) 21:01 小説情報

そのウマ娘、星を仰ぎ見る(作者:フラペチーノ)(原作:ウマ娘プリティーダービー)

転生したら白毛のウマ娘でした。▼そのウマ娘の名は「スターゲイザー」▼これはウマ娘であるのにも関わらずトレーナーを目指した彼女が、担当ウマ娘と一緒に成長していく物語。▼夏コミにて書き下ろしの外伝作品を出しました。気になる方はこちらから。▼実本→https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2…


総合評価:14914/評価:8.76/未完:68話/更新日時:2026年06月11日(木) 07:05 小説情報

「ウマソウルってうるさいよね」「えっ」「えっ」(作者:バクシサクランオー)(原作:ウマ娘プリティーダービー)

みんなのウマソウルは喋らないらしい


総合評価:58053/評価:8.99/連載:134話/更新日時:2026年06月01日(月) 15:00 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>