貴方の強さは私が知っている。   作:魔女っ子アルト姫

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95話

「ランページさん、今回の東海ステークスでの走りはいかがでしたか?」

「大きく見積もって精々80点……それが限度じゃねぇかな」

「合格です、私の見立てでもその位でした」

「ひっでぇな分かってるのにわざわざ俺に言わせるのかい」

 

初のダート、しかも重賞のG2を勝利で飾ったランページ。この勝利は直ぐに報道され、芝だけではなくダートでもその力を見せ付けた事に対する驚きが留まる事を知らなかった。この挑戦を無茶なのでは……無謀なのでは……と報じていた所を又もや覆した結果となった訳だが、肝心の当人は完全な走りが出来たわけではないと考えている。

 

「ダートの適性は間違いなくあります、ですがまだ経験が足りませんね」

「いきなりだったからねぇ……」

 

ダートで走る練習は積んできたが、レースでの経験は0に等しかった。それを芝レースでの経験で代用して切り抜けたに近いが……これから先はそうもいかないだろう。

 

「トレセン学園でダートを走っている方々にお願いして併走トレーニングのお願いはしておきました、向こうも快諾してくださいました」

「あれま、意外だな断られると思ってたのに」

「それについては私も驚きました」

 

ある意味無謀とも言える二刀流の志、それに元々ダートを走っていた人たちからの視線は冷たいと思っていた、だが実際は寧ろ暖かく迎え入れられている。東海ステークスでのアメイジングダイナもそうだったが笑顔を向けられたのは素直に驚いた。

 

「理由を調べてみたのですが、東海ステークスの日からダートレースの観客が上昇傾向にあるそうですよ」

「なんでまた?」

「ランページさんの影響でしょうね、無敗のトリプルティアラがダートに挑戦するという事はダートにも素晴らしい魅力があるんじゃないか?と言われています」

「ミーハーだなおい……」

 

何とも流されやすい事だ……と当人は呆れているが実際問題として中京レース場だけではなく地方開催のレースの動員数も上昇傾向らしい。

 

「日本のレースは芝がメインでダートはサブ、そんな印象が少しずつ変わっている、という事なのかもしれません。お願いしに行った方々も今まで以上のお客様が居て感動したと仰っていましたから」

「……まあ貢献できた、と考えれば……良いのかな?」

「それで宜しいかと」

「だからってまだG2で一回勝っただけでそんな変わるもん?」

「変わる所は変わると思いますよ」

 

何というか、これはこれで少し怖くなってきた。自分の影響力はそこまでの物だと思うとこれからは迂闊な事は出来ないな……だからこそ会長はあそこまで凛とした生徒会長として振る舞っているのか、と納得できた。これは自分も見習って確りとする―――

 

 

「おはこんハロチャオ~!!貴方の記憶にワールドレコード、独裁暴君、無敗のティアラ、走り出せ振り向く事無く~芝もダートも突き抜けろ~!!なランページだぜい!!皆の者~善行積んでたか~?」

 

なんて事が出来る訳もなく、まだ休養期間だったのも利用して配信を行う事にしたのであった。

 

「皆の者、この前の東海ステークスは見てくれてたかな~いやぁ初めてのダートレースにも拘らず、出走ウマ娘達は温かく俺を迎えてくれたばかりか一緒に頑張ろうなんて言葉までかけてくれたんだぜい!!しかも正々堂々と俺を負かしてあげるなんて強気な発言まで頂けました!!結果から言うと俺様の優勝だったけど、皆温かくて優しかったぜな。最後には皆で一緒に写真撮影してゲームのフレにもなったしね~いやぁどっかのマスコミと違って暖かい心遣いに感動ですわぁ~っと皆の者、これは吾輩の政権放送故にお口チャック、だぜな♪」

 

・今度はゲッターかよ!!

・お~フェアで素晴らしいじゃん

・流石ウマ娘、民度が高くて流石だ

・向こうからすれば初ダートでも無敗の五冠だから油断出来ねぇもんな

・ウマッターの写真微笑ましかったしな

・ああ、あそこのマスコミか

・あの出版社な

・おせぇよwwww

・全国ネット何処か全世界に配信中だわwww

 

「それじゃあ今回も素敵なゲスト連れて来てるぜ!!」

 

・おおっ今回もゲスト付き!

・ほぼ毎回ゲストいね?

・まあトレセンでやってればゲストとか引っ張り放題だし

・前回は沖トレのウマ娘とトレーナーの間の信頼間って話は真面目に参考になった

・でもなんかランページの当りちょっときつくなかったか?

・まあ弄りだろ、変態マッサージ師扱いだしな

・それでウマッターでそんな呼び方された芸人さん反応してたしな。

 

「今回のゲストは何もんなんじゃ?誰じゃ、忍者!?それではご登場して頂きましょう!!皆大好き権力者、日本の誇りの大皇帝、トレセン学園の生徒会長のシンボリルドルフゥ~!!」

「何もんなんじゃ誰なんじゃと聞かれたら、答えてあげよう世の情け……如何も皆さんおはこんハロチャオ、トレセン学園チームリギル所属、生徒会長をやっているシンボリルドルフだ、トゥインクルシリーズは引退してしまっているが今はドリームトロフィーリーグで走っている。こんな配信に出るのは初めてなんだが……一所懸命、初めてだからと言って臆することなくゲスト出演させて貰った」

「おっ~ナンジャモ語のおはこんハロチャオに加えてロケット団のネタを被せに来たよ!!」

「何、これでもポケモンはゲームもアニメも大好きだからな」

 

・皇帝だぁぁぁぁぁぁぁ!!!??

・ええええええええええっっ!!?

・無敗三冠だぁぁぁっ!!!

・またなんつうレジェンドを連れて来たんだぁお前ぇ!!!?

・ルドルフが、ルドルフが俺の画面の中にぃ!!?

 

「ランページ、何だかコメント欄が凄い事になっているようなんだが……」

「まあ会長は生きる伝説だからね~この位は当然っしょ、まあそんな俺様は無敗記録を絶賛更新中なんですけどね!!」

「フフフッそうだな、その点に関しては既に上を行かれてしまっているな、何処まで行けるのか期待してるよ」

「おおっ弾むような声、これは認められたと言ってもいいのではないだろうか~!?」

「無敗の五冠の君を認めないなんてあり得ないよ」

 

・ちょおまっ……

・皇帝になんつう事を……

・でも凄いフレンドリー……

・仲いいのか

・これ、地味にマスコミ対する牽制になってね?

 

「俺は理事長からトレセン学園の魅力を伝える宣伝部長に任命されたわけだから、その魅力を皆の者に伝える義務がある。そこで記念すべき第一回目の今回は会長と一緒に皆の者が思うトレセンってどんな所で普段どんな事をしてるの?なんて質問に答えちゃうぞ!!」

「うむ。生徒会長として力を尽くそう、デビューの流れやシリーズ中の事ならを話させて貰おう」

 

・あの、それってテレビとかが特集とか組んでやるレベルの事なのでは……

 

「だって最近の若者ってTV見ないって聞くしこっちの方が手続きとか要らないから楽なんだよ~」

「理事長も受け入れはしたいと言ってたが、何か問題が起きると生徒達に問題が起こるかもしれないという観点から難しいと頭を抱えていたからな。ランページの配信を通して紹介できるのは素直に有難いと言っていたぞ」

 

・言っちゃったよ!!

・ぶっちゃけやがった!!

・あ~そっか、トレセン学園の信用問題にも発展しかねないのか。

・マスコミって報道の自由を翳して入るな!!って所にも平気で入るもんな。

・それだったら元々関係者にお願いする方が楽なんだな。

 

「それでは行ってみようか~!!ランページと~」

「ル、ルドルフの~」

「「合計十三冠のトレセン学園紹介の旅~!!」」




「うっわスパチャもえっぐい事になってるなぁ……どだった会長?」
「実に楽しかった……ファンとこう言う触れあい初めてだったのだが……良いものだな……また呼んでくれ、それまでに新しいギャグも考えておくから」
「あ~うんありがと……(受けてた、で良いのかな……皆なんか引いてたような……まあ優しさか、うんこれも優しさ優しさ)」
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