【完結】走れないTS転生ウマ娘は養護教諭としてほんのり関わりたい   作:藤沢大典

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主人公視点。

アヤベさんはイケメン。


Case07:養護教諭とアドマイヤベガ

天高く、ウマ娘肥ゆる秋。

実りの秋、読書の秋、スポーツの秋。

色々とございますが、みなさまはどんな秋がお好きでしょうか?

 

まぁどうでもいいんですが。今、冬ですし。

 

はいはい、『何で秋の話題振った!?』とか思ってるんでしょう?

そんなもん、特に意味などあるわけがないッ!

はいはいはいはい、『あ、こいつアホの子だ可哀そう』って思った人、挙手ゥー!!

否定できない。わたくしもそう思う。

 

さてさてわたくし、本日の職務を終えて職員寮の自室に戻ってきております。

かなり寒くなってきましたので長時間屋外に居ても耐えられるよう、しっかりと準備いたします。

 

まずはお着替え。クローゼットから厚手のセーターとフリースパンツ、それから膝まである大きめのダウンコート、別名ベンチコートとも呼ばれる、よく控えのサッカー選手とかが着てるアレを取り出し、ベッドにポーイ。

続いて車椅子からベッドの上に移動し、縦横無尽にゴロンゴロン転がりながら白衣と仕事用ズボンを脱ぎ、先程ポイした服に着替えます。

足が動かないこの身、こうしないと着替え出来ないのがちょいと面倒ですが慣れたものです。

うし、おっけ。

あとは手袋と耳当てを装着すれば完璧です。

 

続いて荷物の用意ですね。

前々から買ってあったアウトドア用のキャリーワゴンに詰め込んでいきます。

えーっと、カイロと、ブランケットと、レジャーマット〜あ、こないだ買った新しいクッションも入れましょう。念のためカイロは多めに持ってっておこうかな。

あとは共同キッチンのIHコンロで温めてる飲み物を水筒に入れていけば準備完了でございます!

 

あれ、そういえばどこ行くかとかまだ言ってませんでしたっけ? 言ってませんでしたか。うっかりうっかり。ま、そんな大層なもんじゃありませぬ。

 

これからちょいと流星群鑑賞と洒落込むだけでございます。

 


 

流星に~ふふ〜んがって♪ あなたに急ふんふ〜ふんふ♪

 

車椅子でキャリーワゴンを牽引しながら、鼻歌交じりに夜のトレセン学園の敷地をのんびりと進んでいきます。目指すは校舎の更に奥にある、トレーニングコースです。

市街地で星空鑑賞する際、最大の敵は街明かりです。兎に角視界に出来るだけ光を入れないようにすることで、等級の低い星明かりまで見ることが出来るようになります。

幸いにも、トレセン学園のグラウンドは照明が落ちると真っ暗な平地となる上、学園の周囲は樹木で囲まれています。街明かりって地平線あたりで拡散して全体が明るく見えてしまうんですけど、ここの木々が上手い具合に地平を隠してくれるのと、坂路用に周囲が盛り土で囲われているのとで、綺麗に空だけを見ることが出来るような環境が出来上がっています。

雲とか出てるとそいつも街明かりを映して明るくなってしまうんですが、ありがたいことに今夜は天候に恵まれて快晴です。放射冷却やばそうですけど。

というわけで19時以降に完全に消灯したグラウンドは、決してそれが目的の施設ではないのですが絶好の天体観測スポットとなり得るのです。

 

まぁ、何でいきなり星空を? と思われるでしょうが、わたくしこう見えて趣味と呼べない程度に色々遊んでます。

新しいぱかプチが出たら取り敢えずゲーセン行きますし、行けなかった夏合宿に未練たらたらだったので数時間掛けて鈍行列車で海の近くまで行って軽く眺めてそのまま帰ってきたりもします。

普段はそこまでではありませんが、特別な天体ショーとなればわたくしの興味を引くには十分でした。それなりにミーハーなんですよわたくし。 

 

というわけで特に問題なくグラウンドに辿り着きましたが、ここに来て想定外の障害が。

わたくしの乗ってる電動車椅子って普段の使い勝手を優先して、軽量&折り畳み可能なタイプなんです。アニメ2期でテイオーが乗ってたゴルシちゃん号2号の軽量簡易版と言えば伝わるでしょうか。車輪径が手押し式の車椅子と違って小さく、10インチも無いんですよ。

これだけ小さいタイヤだと、芝では沈み込んでしまって上手く進めないんですよね。

いくら軽量とはいえバッテリーを積んだ車椅子はそれなりの重量です。そしていくら軽量とはいえウマ娘であるわたくしが乗っておりますので、流石に無理そうです。いくら軽量とはいえ!

もう少し中央付近まで進んだ方が視界いっぱいに星空が収められるんですけど……。

 

ふーむ、致し方ありませんね。

わたくしはワゴンを牽引していたロープを車椅子から外し、それを自分の足首に結びます。そこから車椅子からずり落ちるように降りて、腕の力だけでコース中心部を目指して進んでいきます。

何か小学校の体育で似たようなことしましたね。手押し車とかいう、もう一人に足持ってもらって手で進むやつ。

まぁ今のわたくしはそんな微笑ましいものじゃなく、シルエットだけ見れば井戸を引き連れた貞子です。

明るいところで見ればさぞ滑稽な姿でしょうが、真っ暗な中でこんな姿見られたら悲鳴上げられても文句言えませんね。

おいっちに、おいっちに。ずる、ずる、ずる。

 

「そ、そこのあなた、何してるの……?」

 

そういう時に限ってどうして誰かに出会っちゃうんでしょうねガッデム!

暗くて誰かはよく分かりませんが、まだ人が残っていたようです。

が、学園関係者なのでどうか通報だけはご勘弁を……

 

「……スノウ先生?」

 

懐中電灯の光を向けられます。うおっまぶし。

どうやら相手はわたくしのことを知っているみたいですけど、わたくしの方からは誰かが分かりません。声に聞き覚えはあるんだけども。

 

「えっと、誰……?」

 

目を細めて相手を視認しようとしますが、逆光で分かりません。

声の主は慌てて私に当てていた光を、わたくしに顔を見せるよう自分にかざし直します。

艶やかに腰まで伸びた鹿毛色のロングヘアを白いリボンで束ね、右耳に星形の意匠が入った青い耳カバーを付けたウマ娘。彼女は、そう。

 

「アヤベ、さん?」

 

ターフを駆ける一条の箒星、アヤベさんことアドマイヤベガでございました。

 


 

「じゃあ、アヤベさんも、星を、見に?」

 

「えぇ。ふたご座流星群……今日の流星群はどうしても見ておきたかったの。あ、ちゃんと寮長から外出許可は取ってあるわ」

 

アヤベさんに目的の場所までキャリーワゴンを引いてもらいました。わたくしも荷物としてワゴンに載せられた形で。気分はドナドナです。仔ウマを載せて~♪ って誰がポニーちゃんやねん! お手数おかけしてしまってごめんなさいね。

 

「あんなの放っておく方が問題でしょ。正直、怖かったわよ」

 

はい、それはマジすんません。

というかいくら軽量とはいえウマ娘を積んだワゴンを、舗装された道路よりずっと負荷の高い芝の上でも楽々と引くパワーは流石ですね。そりゃ根性トレーニングLv.5とかに比べれば楽でしょうけど。轍、出来てなければいいですねぇ……整備スタッフに怒られちゃう。

 

あぁ、アヤベさんとは初対面ではありませぬ。過去に保健室に訪れてきてくれております。

その時、アプリ的に言うと片頭痛と夜ふかし気味と肌あれを併発してたんですが、夜ふかしするから寝不足で頭痛と肌あれするんですよ分かってますかアヤベさん?

それなりに辛そうでしたのでベッドで横になってもらって、その横で良く眠れるように頭ナデナデしてたら懐かれました。

アヤベさんは寝てスッキリして体調回復できて幸せ、わたくしはアヤベさんの安らかな寝顔を拝見できて幸せと、正にWin-Winの素晴らしい経験でした。

もうちょっとアヤベさんの寝顔について詳細に語りたいところではありますが、今は過去のアヤベさんより現在のアヤベさんを優先いたしましょう。

 

「ほら、この辺りならよく空が見えるわ」

 

「ありがと、アヤベさん」

 

目的のポイントまで運んでもらったわたくしは、早速持ってきたレジャーマットを敷いて、その上に腰を落ち着けます。ブランケットを脚に掛け、クッションを背もたれにして、と。カイロをいくつか開封してポッケと尻の下に。最後に水筒を手元に置けば設営完了です! 一応ウマホにヒーリングミュージック的なものも用意してますが、そちらは状況に応じて使ったり使わなかったりしましょう。

 

「すごく準備万端なんだけど、慣れてる?」

 

感心したようにアヤベさんが聞いてきます。

いえ、昔なんも準備しないで見に行った時、見上げ続けて首が痛くなったのとクッソ寒かったのを教訓にしただけですよ?

というかアヤベさん、あなたが正にその状態なんですけど。一応上着は厚手のボアジャケットを羽織っているようですが、下はジャージじゃありませんか。ほら、スペースにも装備にも余裕ありますからお隣いらっしゃいな。

 

「私はいい。いつもこうだから」

 

んーつれない。けど体冷やしちゃうよー? それは仕事柄ちょーっち看過できないなぁ。ほらほら、クッションもブランケットも大きいの持ってきたから二人くらい余裕で並んで使えるよー?

そういう意を込めてわたくしはシートの片側に寄り、クッションを手でポンポンします。

 

「いえ、だから私は……っ!……」

 

にべもなく断ろうとするアヤベさんだったが、わたくしがポンポンしてるクッションを見た途端、彼女の大きな耳がピンッと立ち、尻尾がビクンッと大きく揺れた。

ん? どうしました? 人もウマ娘も駄目にする究極のふわふわ体験、ヨ〇ボーのクッションはお嫌いですか?

 

そ ん な わ け が な い よ な ぁ ?(悪い顔)

 

「す、少しだけ。そこまで言うなら少しだけ、お言葉に甘えようかしら」

 

さも仕方無さそうなセリフを言ってますが即落ちでした。目線はクッションから離れません。なんか夏にも似たようなの見たなぁ。

ウマ娘って案外欲望を抑え切れないような生態でも持ってるんでしょうか? わたくしも結構思うがまま自由奔放に生きてる自覚ありますし。

 

マットの上に座り、まずはゆっくりとその手をクッションに沈めていくアヤベさん。そのまま何度か手を沈めて感触を確認していたかと思ったらいきなりぱたんとクッションに倒れ込み、頭を預けます。

こらこら、そこで「ふわぁ……」とか小さく声を漏らしながら蕩けた顔をしない。

そんなん見せられたら物理的にわたくしが溶けてしまうわ可愛らしい愛くるしい尊い。アッ死ぬ。

このまま召されるのもそれはそれで幸せな気もしますが、せめて今日という日をベッドで終えるときまでは我慢しておきましょう。

傍らに置いた水筒を開けてキャップに中身を注ぎ、アヤベさんに差し出します。

 

「はい」

 

「ん……これは?」

 

クッションから起き上がってキャップを受け取り、くんくんと匂いを嗅ぐ彼女。

湯気を立てているそれからはほんのりとスパイスの香りがしているはず。

 

「わたし、特製の、チャイ。はちみつ、ジンジャー、入り。あったまる、よ」

 

インド地方で飲まれる、スパイスを効かせた甘いミルクティーでございます。シナモンやカルダモンなどを控えめにして煮出した紅茶に、あらかじめ作っておいた生姜のはちみつ漬けとミルクを入れたスノウちゃんアレンジです。

 

「……美味しい」

 

「ん、よかった」

 

彼女の口からほうっと吐かれた白い息が、ゆっくりと空に溶けていきます。

そのまましばらくお互い無言で星空を眺めます。

時折アヤベさんがチャイをすする音と街の喧騒以外は何も聞こえない静かな時間が流れます。

 

「ありがとう、美味しかった」

 

飲み終ったキャップを受け取った時。

 

「あ」

 

「え?」

 

彼女の肩越しに一条の光がすうっと流れ、消えてゆきます。

 

「流れた」

 

「……見れなかった」

 

ちょっと悔しそうなアヤベさん。お耳ぺたーんしちゃってますます可愛い。

ごめんね、見れるかどうかは流石に運だからね。

 

「横になって、眺めよう、か」

 

「そうね」

 

首も痛くならないしね。

ブランケットを足元に掛けてクッションを枕にし、二人並んで寝転がって空を見上げます。

これやったことない人は一度試してご覧あそばせ。見上げると一面の星っていうのも良いですが、見上げなくても視界全てが星空ってのはそりゃもう格別ですので。

 

「……」

 

「……」

 

そこからは、二人とも無言でただただ空を見つめ続けます。

山奥ではないので、周囲の音を良く拾うこの耳には電車や自動車の走行音や何かのアナウンスの声、誰かの笑い声などが音の濁流となって聞こえてきています。

決して静寂とは呼べない喧騒の中で眼前に広がる天然のプラネタリウムは、却って非現実感に溢れています。

 

時々星が流れるたびに二人で見えた見えないで一喜一憂しながらしばらく過ごしていたそんな時でした。

気付かなければこのままいられたのに、わたくしは気付いてしまったんです。

 

……あれ、わたくし、今、アヤベさんと一緒に、寝てる?

わたくしと、アヤベさんが、同じ寝床で、並んで寝てる?

お互いの肩と肩が触れ合う距離で、寄り添うようにして寝てる?

……やばいやばいやばいやばいやばいヤバイやばいやばいよくよく考えてみたらこれかなりやばいって何がやばいってそりゃもういかんでしょこれ同じ布団で寝るとかこれってもしかしてもしかしなくても同衾ってやつなんじゃないのあかんあかんあかんコンプライアンスがどうとかそういうことじゃなくていやそういうこでともあるんだけどそんなことより何より持たない持たないわたくしの正気が保てないSAN値直葬待ったなし正直こうなるともう星空どころの話じゃない都会の喧騒とか言ってる場合じゃないアヤベさんの息遣いとか触れてるアヤベさんの肩から伝わる体温とかもう気になって気になって気になって気になって頭がフットーしそうだよおヒィィィイイイイイイトエンドォ!

 

ええよくよく考えたら何と言うラブコメ案件っ! 違うの、わたくしはちょいちょい触れ合えれば良かっただけであって、こんな大接近するつもりは無かったの!

このままでは抑えが利かなくなってもう養護教諭云々以前に人として社会的に致命的なことになってしまいそうな確信がありましたのでアヤベさんに怪しまれない程度にゆっくりと起き上がろうとした時。

 

「時々ね」

 

ふいにアヤベさんが言葉を紡ぎます。

 

「時々、ふと考えるの。私もあの星達のように、ずっと輝いていられるのかな、って」

 

「いつか私も走れなくなる時が来る。そうなっても私の輝きが皆の心に焼き付くように、あの子が光を失わないように……私の全てを燃やし尽くして走り切って勝つことが出来たら、私もあの空の光のようになれるのかな、って」

 

「例えこの身が燃え尽きてしまうことになったとしても、そうやってトゥインクル・シリーズに私の軌跡を残すことが、あの子の為に私が出来ることなのかな、って」

 

訥々と語りだすアヤベさん。目線は相変わらず星を見たままですが、見ているのはその遥か遠くにある何かのようです。

 

ンンンンンンぐっじょぶですぞアヤベさん!

おかげでお仕事モードに入れます。色々セーフです。あーぶなかった、危なかった。

はいそれでは、いち、にの、さん。

……よし。

 

「あの子……って、聞いても、いい?」

 

「私の妹。生まれるはずだった、双子の」

 

「……そっか」

 

前世でもアプリ版でアヤベさんをお迎え出来ていなかったので『天体好きなふわふわマニアの耳デカ娘』くらいにしか彼女のことを知りませんでしたが、あなたにもいたんですね、もう会えなくなってしまった大事な人が。

 

「アヤベさんの、考え方、わたしは、好きだよ。誰かの為に、自分を刻む。そういう、考えは、わたし好み。ただ、ちょっとだけ、補足」

 

覚悟もガン決まってるようですし、わたくしに言えることはほぼありません。せいぜい『怪我しないようにね』くらいです。

 

「レースで、輝かしい、勝利を、挙げることは、良い。ぜひ、成し遂げて、ほしい。けど、自分を、輝かせるのは、それだけじゃ、ないってことは、心に、留めておいて。戦って、闘って、勝って、負けて、笑って、泣いて、倒れて、這いつくばって、泥にまみれて。それでも、前に進んで、胸を張って、生きて、生きて、生き抜いて、最後に、『あぁ、いい人生、だった』と、胸を張って、言えることが、あなたを、他の、何者でもない、唯一の、綺羅星に、してくれるんだ、ということを、覚えていて。生きられなかった、大切な人に、出来る、一番の、孝行は、生きること、なんだから」

 

気持ちはすごく分かりますけどね。妹ちゃんに幸せを与えたいならアヤベさん、あなた自身が幸せにならなきゃいけないんですよ?

 

「ふふ、先生って、結構ロマンチストなのね。意外だったわ」

 

「そう? 大人はみんな、ロマンチスト、だよ。普段はあんまり、言わないだけ」

 

「そうなんだ。先生って、可愛いって言われない?」

 

「よく、言われる。自覚も、してる」

 

見た目は悪くないですからねわたくし。存分に有効活用する所存であります。ふんすふんす。

 

「ちょっとそう思えなくなったわ」

 

ドヤ顔晒してたら何か手のひら返された。

あるぇー?

 

「「あ」」

 

そんなことを話していると、空にすぅーっと長く、長く尾を引く流れ星が、二条、寄り添うように流れていった。

まるでアヤベさんと妹ちゃんの、二人の行く末を祝福するかのように。

 

「……すごい」

 

「だね」

 

彼女が目指すものは、レースを走る全ての者たちが目指しているもの。一朝一夕で達成出来るようなものでは無いだろうし、多くの困難も立ち塞がることでしょう。

けど、それを理解した上で彼女は挑むのです。これ以上わたくしが何か言うのは野暮以外の何ものでもありません。

だからわたくしはせめて祈ることにいたします。

 

「いつまでもこうして眺めていたいけど、この辺にしときましょう。流石に明日に差し障るわ」

 

「ん。今日は、ありがとう、ね」

 

「こちらこそ。じゃ、戻りましょう」

 

どうか彼女の未来に、多くの光と幸があらんことを。

もし道を閉ざすようなら全力でぶっとばすからな、運命。


 

「あぁ、ターフが傷つきそうだから帰りは先生のことを荷物扱いして運ぶのはやめとくわ」

 

「ん。じゃあ、自力で、這い出る」

 

「させるわけ無いでしょう。普通に抱えて運ぶわ」

 

「……え」

 

「ほら、抵抗しないでね先生」

 

「い、いやその、これ、ちょ、恥ずかし」

 

「諦めて。誰も見てないわ」

 

「ほ、ほら、他の荷物、両手、塞がってるから」

 

「尻尾で運べるわ。そこの車椅子までなんだから観念する。もう大人なんだから我儘言わない」

 

「」

 

や、年下の女の子からお姫様抱っこされるのは、あの、かなり恥ずかしいッス……あっなにこの安心感……トゥンクしちゃう。おっふ。




■雑記(2022/12/31)
本年も大変お世話になりました。来年も宜しくお願い申し上げます。
いや、マジでこんな読んで頂けるなんて想定外でした。
一応完結までの流れは出来上がってますので、もう少々お付き合いいただければ幸いです。

新年はキタサト来ましたね。
新キタと旧サト、旧キタと新サトの衣装、スカートのデザインがそれぞれ似ているという話を聞いて尊さの余り爆散して蒸発しました。
2周年まで貯めようと思ってた石がいつの間にか無くなっていました。20連では来てくれませんでした。

■雑記(2023/01/01)
新年一発目のチケガチャでダイヤちゃん、
微課金の10連でキタちゃん来てくれました。
同時進行の別ゲームでは愉悦神父に呼符という万札を飲まれましたが。

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