そういえば、アニメ、ウマ娘3やるみたいですね。
…ジャスタウェイ、ワンチャン出ないかな?
___多分、このまま、全力で走れば後々、確実に足を壊す。けど...。
顔には出さないが、不安に駆られたかのように、或いはそれでもと自分を鼓舞するように疼痛がする足の付け根を擦る。
最速のウマ娘。三本足のウマ娘。現役最強。
何ともまぁ、大層な異名を貰ったものだと、我ながら思う。
実際はただ、トレーナーの挑発にムカつき、売られた喧嘩を買うようにやっすい挑発に乗って、走っているが私、トキノミノルというウマ娘の実情なのに。
無我夢中で走り続けていたら、いつのまにかここまで来てしまっていた。
…正直、自分でもここまで来れるとは思っていなかった。
なんせ、右足に爆弾抱えていたのだ。
それなのに、レースに勝つ?
笑止千万、夢のまたの夢、無理な話だとその時、私はスカウトしたトレーナーに対して笑った。
もし、そんなことができるなら、バイクを乗り回すレディースになんかなるなんてことなかったし、走る為に生まれて来たというウマ娘に生まれたわたしを、わたしの足を壊さずにレースに走らせて勝たせて見ろなんていう無茶振りもした。
…まぁ、わたしの斜め上を行くように私のトレーナーはそれら全てを叶えて見せ、その上で…デビュー戦では8バ身の差を付ける快勝を、最近では皐月賞を勝たせてもらったというおまけ付きだ。
正直、わたしは夢を見てるではないかと何度もつねり、そして痛みで現実であると思い知らされることが何度も起こっていた。
本当に…あのトレーナーには感謝の意しか無い。
…ただ、それをこの場に伝えるにも、その相手はいないのだが。
なんでも『いつもより右足が変』らしく、念には念を入れる為に、足の負担を軽減する為に購買部に包帯とフェルトを買いに行った為だ。
私自身も…内心、そろそろ右足か爆発するという直感にも似た予想があった為、お願いした。
…なんせ、もはや私だけの独りよがりの走りでは無い。みんなの夢を…そしてあのトレーナーの願いを持って走るのだから。
だから今回も…怪我如きで走れなくなるわけには行かず、負ける訳にも行けないのだ。
故に控え室から出て2kmもある通路の脇で勝つ為に精神統一を測ってろうとする…のだが。
「___えっと、ねぇ、貴方…ここは選手用の控え室なんだけど……どうしてここにいるのかな?」
「すみません…人を探して気がついたら、ここまで来てました…」
控え室を出ルールと、いつもならあるはずの無い光景___三日月のネックレスをした黒髪の少年がいることということに驚き、思わず声をかける。
___全く…警備、どうなってるんですか…?
そんなことを考えながら___。
race6決意の時間・二時間目
___ふむ、ここまでは順調みたいですねぇ…。
少年___死神は目の前にいる少女相手にポーカーフェイスをしつつも、内心ほっとしていた。
なんせ、妹に案内させ、その後言い訳をして別れた後、警備員や関係者に部外者だと気づかれないように、時に隠密行動し、時に堂々と行動して、そのまま、目的の相手がいる控え室までたどり着くことができたのだが…それまで、前世の技術や経験というものは今世では精々一割、多く見積もっても三割程しか使ってこなかったのだ。
だが今回は警備員や関係者にウマ娘がいることもありフル活用する必要があった為、前世で培った能力を今の自分の身体と年齢に併せて総動員させたのだが…。
__想定よりも腕が落ちていますね…これは。
もとより前世の人間時代、その最盛期と同等に、動けるとは思っていなかった。
未だ未発達なところ残る幼い身体。
肉体面における前世と今世の意識の差。
そういう諸々を含めて、今はまだ昔のように動くことはできないだろうとは想定はしていたのだが…どうやら想定よりも遥かに超え、或いは遥かに下回り、暗殺者としての実力が落ちていた。
それ故に、何度ここへと来るまでに冷や汗をかいたことか…。
___これは感と技術を取り戻す為にも…訓練しなければ…ですね。
自身の頭の中に最重要事項であるとメモをつけ、心に仕舞う。
とりあえず何事もなくほぼ計画通り、ここまで来れたのだ。
故にここからが勝負所___如何にして、
そうと決まれば、少年は警戒心を解く為にさっそく行動を移し始める。
「___ん?あ、あの…すみません。右足を見せてもらってもいいですか?」
「…ぇっ?……あっ!え、えっとなんで…かな?」
「えっと…実はこう見えて、叔父が接骨院を営んでいるのですが…その関係で色々と学んでて…それで、足を庇うように歩いているようなのでもしかして…と」
嘘である。
この少年の叔父は接骨院を営んでいない。なんなら、三親等、比較的近い親戚にすら、彼のいった通りの人物はいない。
足を診て、直接触れる為だけの布石である。
「…気づいたんだ。今まで初見で見抜く人なんて殆どいなかったんだけどね…。うん、その通りだよ。実は私、昨日から足を捻っててさ…まぁ、痛みはそれ程では無いから気にしないで」
嘘である。
この少女、少年を心配させないように笑顔で、足をかなり攣った時のような痛みを我慢していた。
しかももっと言えばこの痛み、痛みの程度を問わないのであれば、二、三日どころか、一週間以上も前から出ていた。
完全に誤魔化す為の嘘である!
最も___。
「そうですか…ですが、放置しておくと大変ですよ?良ければ、湿布を持っているので使ってください」
___やはり、右足の付け根の筋肉がかなり傷ついていますねぇ…。おそらく、歩く所か、ただ立っているだけでも疼痛が走っているはず。これは来ててよかった。もしこの状態で、走っていればこの後どうなっていたことやら…。
と、このように、この世で最も万に優れた小さな元暗殺者はそうで無いと少女の虚勢を見抜いていた訳だが。
これが普通の相手であれば気づかれる事はまずなかっただろうが、今彼女が相手にしているのは、かつて最も人を殺した世界最高峰の暗殺者。
これくらいのことは朝飯前であった。
「えっとありがとう…」
一瞬、湿布を受け取るか悩んだ後に貰うことを選び、感謝を述べる少女。
正直なところ、知らぬ人から競技前何か貰い受ける以上、それはルール的に大丈夫なのか?と迷うところであったが、今は四の五など言ってられない状況である為、貰うことにした。
何か言われてしまったのならば、反省すればいいと思ったのだ。
「あぁ…そういえばあなt「___ミノル!今帰ってきたよ!」あ、トレーナーさん、おかえりなさい」
そうして軽く話している内に、時間は経っていたようで。
少年の名前を聞こうとした所で彼女のトレーナーが帰ってきたようで、少女はそちらに意識を向けて、笑顔で返事をした。
「はいこれ、包帯とフェルト。後医療用テーピング材も」
「ありがとうございます」
「それと、湿布も…あれ、湿布…いつの間にかある…?さっき私がいた時は無かったよね。誰かから貰ったの?」
「えぇ、実はこの子が………あれ?」
トレーナーにそう言われて少女はそういえばと、レース中、少年の保護を頼むも兼ねて紹介しようと目線を変える。
だが…少女の目を向けた先にはそこに先ほどまでいた少年の姿は確認できず。
まるで初めからおらず、消えてしまったかのように、居なくなってしまっていたのだった___。
___後に少女は、彼女達がいた部屋には『カドベヤ様の奇蹟』という都市伝説があり、度々同じことが起きていることを知るのだが…少女が今日の日の真相を知り、青年となった少年と会合するのは、まだまだ先の話である。
さてと、今回の話の少女、だぁれだ!?
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幻の馬
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緑の悪魔
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全戦全勝の馬
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トキノミノ…もとい、最強のウマ娘
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駿川たづn、うわ何をする、アーッ!