汎用キャラ同士のカップリング小説も少し書きたいと思いましたので。拙いですが一応表紙イラストも
【挿絵表示】
僕の幼なじみはいつも元気一杯で、そしてふわふわだ。
「にゃあっ! セシルっ!」
部屋に遊びに来た彼女は勉強中の僕に抱きついて頬擦りして来た。
「もう……今は魔法の勉強中なのに、邪魔しないでくれよ、クー」
「勉強なんて後でいいにゃん! それよりいつもの……撫で撫でして欲しいにゃ!」
動物のようにふわふわした毛の生えた手足と尻尾、耳を持つ女性型の悪魔の種族──猫娘族のクーは、顔を寄せて二本のしっぽを振りながらねだって来る。
彼女とは魔界の小さな村でずっと一緒で、こうしているのも当たり前なんだ。それに僕は、彼女の事が……。
「わかったよ。なら、少しだけ」
クーのお願いを聞いて頭を軽くごしごしと撫でる。
「ふにゃ……っ」
両目をつむって心地良さそうな彼女の顔。しばらく撫で続けると、今度は顎元を少し上げてそこも撫でて欲しいと言うように示す。……しょうがないな。
今度は顎下をさするようにして撫でると、さっきよりも気持ち良さげにクーはとろけた表情を浮かべる。
「はにゃっ、セシルは撫で撫では上手いにゃ。褒めてやるにゃんよ」
「それはどうも。……クーは大きくなっても、相変わらずだよね」
小さい頃からの幼なじみで、昔は同じくらいちびっ子だったのに、成長したら僕よりずっと大きくなって。顔つきは相変わらず子どもっぽい感じだけど。
(それに比べて魔法使いの……緑ドクロの僕は、相変わらず小柄で子どもっぽいまま。はぁ、少しは 大きくなれたらな)
「セシルー! まだまだ撫でてにゃー!」
撫でられ足りないのか、また僕に強く抱きついて来てせがむクー。
彼女の豊満で大きな胸の感触を身体に感じる。それに背中越しに見えるお尻だって丸くて大きいし……むちむちした身体つき、昔とは比べようがないくらいに……。
「にゃにゃ? 顔を赤くして、どうかしたかにゃ?」
クーは顔をのぞき込んで不思議そうにそう聞いて来た。
「あっ、いや……なんでも、ないよ」
僕はとっさにそう言ってごまかした。
「ふーん。そうなのかにゃ」
小さく呟くクーの横顔。──それから、ふいに彼女はこう話しかけて来た。
「あのね、にゃ、セシル」
「うん?」
いつもと少し雰囲気が違うようなクー。正面から向き合う中、彼女はこう続けた。
「どうにゃ? あれから──私も随分大きくなったにゃん」
「見れば分かるよ。クーは昔と比べてずっと成長しているし……僕自身はともかく」
「だにゃ」
うっすら微笑むクーの表情。それから──。
「──それなら、セシルとの約束も……ようやく叶えられるにゃんね」
約束……。彼女の言葉に僕ははっとして返事を返す。
「覚えて……たんだ」
「当然にゃ。セシルみたいに頭は良くないにゃんけど、ずっと心待ちにしていたにゃ」
「……」
真剣に向けられる視線、けど……。僕は俯いて躊躇いながら言った。
「けど、僕は暗くて、勉強と魔法くらいしか能なないし。
……クーにはもっと良い人がいると思うから。だから──」
その言葉が言い終わる前に、クーは僕の口を──キスで塞いだ。
「……んっ」
しばらくキスをして、唇を離すと彼女は僕に悪戯めいた笑顔を投げかける。
「セシルだって、前から私の事を気にかけてくれているのは知ってたにゃん。告白したくても自信がなさそうにしていた事だって。
私は……そんなセシルも含めて全部、大好きなんだにゃ!!」
「クー」
いつも快活で子供っぽくて、そんな事は考えている何て思いもしなかった。約束を覚えて、僕の事まで、そこまで思ってくれていたなんて。けど──
「そっか。僕は……」
小柄ながらも僕も、クーの大きな身体を抱きしめてた。
「にゃにゃっ!?」
「クーがそう言ってくれて、嬉しい。本当はずっと、君とこうしたかった」
見上げるとクーは少し驚いて目を丸くしているようで、そんな彼女に僕は続けて告白する。
「僕も君の事がずっと大好きだった。
だから、よければあの約束……叶えて貰っても、いいかな?」
勇気を出して言ったこの告白。クーは満面の笑顔で応えてくれた。
「もちろんだにゃっ! これからは幼なじみだけじゃなくて……本当に、一番大切な人としてとしても宜しくにゃん、セシル!」
「……うん。
クーは元気いっぱいで、ふわふわで。それに……」
この答えが聞けて嬉しかった。
昔、小さい頃に交わした──『いつか大きくなったら結婚しよう』と言う約束。
僕の願い。やっと叶って、大好きなクーと……結ばれる事が出来たから。