リィン「この中に毒ガスがあるんだな?」
「ばい゙、ま゙ぢがいありまぜん」
リィンは貨物室の前でボコボコにしたテロリストの胸ぐらを掴んでテロリストを尋問していた。その後ろにはリィンが蹴散らしたテロリスト達がうめき声をあげて沈んでいた
リィン「扉を開ける為のパスワードは?」
「リーダーじがじりまぜん、自分は此処を守る様に命じられただげでず。お願いでず、い゙のぢばがりはおたずげを!」
テロリストは泣きながら命乞いしてきた
リィン「虫が良い話だな、中にある毒ガスでオルディスの民を害そうとした癖に自分が危機になったら命乞いか?」
「ぞ、ぞれは……」
リィン「だがな、俺は貴様ら外道と違って武器を持っていない相手を殺す趣味は無い」
奴はあからさまにホッとした顔になったがリィンの次の言葉に凍りついた
リィン「次起きた時は牢屋の中で自分が犯した罪を思い出しながら反省しろ!!」
リィンはテロリストの顔面にパンチを打ち込み気絶させた
リィン「さて……」
リィン気絶したテロリストをそこら辺に投げ捨て扉に視線を向け剣を構えた
リィン「………はぁッ!!」
リィンの剣が神速の如き速さで抜かれると扉は一瞬の間を置いて両断された
リィン「………」
リィンは剣を納め貨物室の中に入って側にある照明のスイッチを押すと中には大量のガスボンベが保管されていた
リィン「……下衆が、どれもこれも致死性の高いガスじゃないか……!」
ガスボンベに記載されている成分表には世界各国で製造が禁止された神経毒のタイプのガスが占めていた。そこでリィンは気づいた
リィン「……どれも真新しい?毒ガスを始めとしたBC兵器は各国の軍では使用が禁止されて十年以上経っているんだぞ?ボンベにすら錆一つ無いなんて……」
「そりゃあそうだよ。だって僕達が製造したのをコイツらが購入したんだから」
突然声が聞こえリィンは声の聞こえた方角に目を向けると貨物室の二層目の手摺に寄りかかりながら林檎を齧ってる青年を見つけた
「いやぁ、君強いね?雑兵とはいえたった一人で四十人も叩き潰すなんてね。しかもまだ本気じゃないでしょ?」
リィン「……何者だ?テロリストの一味……では無いな?」
リィンは剣に手をかけながら問うた
「あははは!仲間?僕はコイツ等とは関係ないさ、只のスポンサーさ……でもまぁ自己紹介位はしとかないとね」
青年はそう言って名乗りはじめた
「僕の名はメルキオル。とあるマフィアの使い走りさ」
リィンはその名を聞いて眉を上げた
リィン「スポンサー……まさかコイツ等の武装やガスを提供したのはお前達か!」
メルキオル「正解〜!いや〜コイツ等ミラ払いよくてね〜お陰様で儲けさせてもらったよ。ま、それも今日限りだけどね」
リィン「マフィアがテロリストと協力……いや一方的に貴様らが利用していた……という訳か」
メルキオル「うん、別にコイツ等の思想なんて一リジュも興味無いし、僕達の収入源でしかないね」
リィン「だとしても毒ガスを提供するとはなにを考えている!?何の意味があって……」
メルキオル「うん?そんなの決まってるじゃない………僕が街の人間が《恐怖》する顔を見たかったからだよ」
リィン「………は?……」
リィンはメルキオルが言っている意味が判らない……いや、理解したくなかった
メルキオル「毒ガスで女子供、老人関係なく藻搔き苦しむ姿……あははは!想像しただけで興奮するよ!それが数十万になればね!」
メルキオルは手を広げ哄笑した
リィン「もういい……貴様と話してると耳が腐る、貴様を捕らえて洗いざらい知っている事を白状してもらうぞ!」
リィンは静かに怒りながら剣を抜きメルキオルに剣先を向けた
メルキオル「う〜ん、僕は相手しても構わないけどボスに報告しないといけないから悪いけどお暇するよ」
リィン「逃がすと思うか?貴様に逃げる暇なぞ与えん」
メルキオル「いやいや、君は僕にかまう暇は無いよ……僕はこの船の機関室に爆弾を仕掛けたからね」
リィン「なっ!?」
リィンは驚愕した
メルキオル「もうタイマーを起動してるから早く行った方が良いんじゃないかなぁ?この船を沈めるのに十分な威力だから」
リィン「貴様……正気か!?貴様らの客まで巻き込むぞ!?」
メルキオル「あははは!確かに客だけどね。もうソイツらもう利用価値ないから死のうが捕らえられようが関係ないね。ほら、そんな事言ってる暇あったら爆弾を解除した方が良いよ?」
リィン「く…ッ!」
メルキオルの言う通り問答している暇は無い、リィンは踵を返そうとしてもう一度メルキオルに向き直った。
リィン「………次に会ったら必ず捕らえてやる……!」
メルキオル「あははは!次があればね……!」
リィンはその言葉を背にして貨物室を出て機関室に急いだ。
リィン「クソッ………!フローラ聞こえるか!?」
フローラ『リィン様?こちらは制圧しましたが、何かありましたか?』
リィン「この船の機関室に爆弾が仕掛けられている!しかもこの船を沈める威力のある代物だ!」
フローラ『なッ………!?……今サーチしました!確かに爆発物らしき反応が機関室に………!』
リィン「今機関室に向かっている!フローラは銀に連絡して……『その必要は無い』ッ!!」
銀が突然リィンの前に現れた
銀『一人で行く気か?無茶をする。私も同行しよう』
銀はリィンの隣を並走した
リィン「……良いんですか?銀、いやリーシャさん貴女にはアルカンシェルの役者という…」
銀?『ふん、借りを返せていない相手を見過ごす選択肢は無い、それに……貴方を死なせたくありませんから』
フローラ「そうですよ。リィン様」
いつの間にかフローラも転移してきてリィンの逆隣に並走していた
リィン「フローラ……」
フローラ「私なら爆弾を効率的に探索出来ますから……頼って下さい」
リィン「……判った、行こう!」
そうして三人は機関室に向かった………