閃の軌跡〜変わる物語〜   作:名無し名人

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第26話

ー 凰翼館 露天風呂 ー

 

リィン「ふぅ……いい湯だ」

 

シュバルツァー夫妻との対話を終え自分達の館に戻る夫妻を玄関まで見送ったリィンはその足で風呂場に入り湯を堪能していた

 

リィン「エルモ村の湯ともまた違うな……料理も美味いし、静かで良い処だ。本当に……掛け値無しに……」

 

リィンは満天の星空を観て呟いた

 

リィン「………」

 

フローラ「やはり思う所はありますか?」

 

後ろから声が聞こえ振り返るとバスタオルで身体を巻いたフローラが風呂桶に湯を入れ自分の身体を清めてからリィンの隣に浸かった

 

フローラ「ん………気持ち良い、『足湯』も良いけどやっぱりこっちが好みですね」

 

リィン「ハハ、まぁ同感だな…………顔に出てたか?」

 

フローラ「えぇ……判りやすい位に、ですが無理も無いでしょう。本来ならリィン様の『家族』になっていた方々でしょうから……シュバルツァー夫妻の申し出、本当に断って良かったのですか?貴方は………」

 

リィン「良いんだ、確かに今でも思う事はある。だけど俺の故郷はもう彼処であって此処じゃない、フローラ……君という大切な家族もいるんだ。これ以上望むのは罰が当たるという物だ」

 

リィンはフローラの頭を撫でそれを嬉しそうにフローラは受け入れていた

 

フローラ「フフフ、それは光栄ですわ。しかしリィン様は女性の心を掴むのが本当にお上手で……少し心配になりますわ」

 

リィン「そうか?……まぁ否定は出来ないがこれ以上は増え無いと思うが……まぁそれはそれとして……聞き耳立てる位なら入って来たらどうですか?」

 

リィンは脱衣所の方に視線を向けると扉が開きバツが悪そうな顔のアリサとエマ、ニコニコ顔のシャロンがバスタオルを巻いて入って来た

 

アリサ「あ、アハハ……ごめんなさい聞き耳立てる積もりは無かったんだけど…」

 

リィン「まぁ悪意は感じ無かったからそうなんだろうけど……俺は上がるから女性陣はゆっくり湯に浸かれば……」

 

エマ「あ、いえ!全然平気ですから!その……」

 

シャロン「フフフ、お嬢様達はリィン様にお礼がしたいのですわ。かく言う私もお礼にご奉仕をと……」

 

シャロンは自然にリィンのすぐ脇に寄ろうとしたがフローラに肩を掴まれた

 

フローラ「ちょっと……貴女、彼女のメイドでしょう?主ほっといて何しようとしてるのよ」

 

シャロン「あらあら、誤解なさってるみたいですが私は只リィン様に私の『愛と献身』でお礼にと思いまして……」

 

フローラ「それは私の役目ね。貴女は貴女の主に向けるべきね」

 

シャロン「……うふふ……」

 

フローラ「……あははは……」

 

何かメイド同士の対決が始まってしまった……

 

アリサ「……ごめんなさい、ウチのメイドが迷惑かけて……悪い人じゃないのよ?只少しからかうのが少し……」

 

アリサとエマがリィンに近づき話しかけた

 

リィン「それを言うならウチのメイドも…ね。まぁ気にしなくて良いよ。それより……何か用事があって来たんだろう?」

 

リィンはアリサ達に視線を向けるとアリサ達は少し逡巡した後に頷いて語った

 

アリサ「えぇ………ねぇ、リィンもし私達に少し先の未来の記憶があると言ったら……信じる?」

 

リィン「………詳しく聞こう」

 

アリサ達は語りだした。この先起こる内戦や大戦を……

 

リィン「成る程、ね……」

 

エマ「あの……信じ難いかもしれませんが本当の事なんです……!」

 

リィン「嫌、其処は疑ってないよ。ただ、二人は良いのかい?」

 

エマ「え……?」

 

リィン「二人は前の世界で俺に好意あってその『俺』も二人に好意を向けていた。でもこの世界の『俺』は全く二人に対してそう言う感情を持っていない。全くの他人でしか無い、それに二人は耐えられるのか?」

 

アリサ「そ、それは……」

 

エマ「………」

 

リィン「意地悪な問いで済まない。だが前世でそうだからと言ってその感情に縛られて欲しく無い、今の自分の気持ちを再確認してみてくれ」

 

リィンは二人の肩を叩いて風呂を上がった。シャロンと対峙していたフローラもそれに続いた

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