閃の軌跡〜変わる物語〜   作:名無し名人

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第40話

リィン達はバリアハートを出てエベル街道を通り、レグラムを目指した。途中偶に襲ってくる魔獣も敵ではなく排除してそして遂にレグラムに到着した。

 

リィン「ここがレグラムか……」

 

フローラ「霧が凄いですね………ユミルとはまた違った雰囲気を感じさせる地です」

 

リィン「そうだな、さて……アルゼイド子爵の館は…《グゥ〜》…ん?」

 

リィンは隣のフローラを見るとフローラは顔を紅くしてお腹を抑えていた

 

フローラ「す、すいません!その……お腹が……空きまして」

 

リィン「……フフ、そうだな。丁度俺も空いてきたし…まずは食事といこうか?」

 

リィン達は街を歩き地元民の食堂を見つけ入った

 

「いらっしゃいませ〜!何名様ですか〜?」

 

食堂に入るとウェイトレスが近寄ってきた

 

リィン「二人、それとここのおすすめは何ですか?」

 

「そうですね〜……今日のおすすめならカワマスのソテーですね。身がしっかりしてて美味しいですよ」

 

リィン「ではそれを二人前でお願いします」

 

「は〜い!カワマスのソテー二人前入りましたー!」

 

ウェイトレスは元気良く返事をして厨房に注文を伝えた

 

「それでは窓際の席が空いてますのでそちらにどうぞ〜」

 

ウェイトレスはそう伝えて別の客の対応に行った

 

リィン「ふぅ……疲れたな」

 

リィンは席に座ると溜息をついた

 

フローラ「バリアハートを出てから街道を歩きっぱなしでしたからね。しかしこの霧は全く晴れませんね……」

 

「そりゃあ、そうですよレグラムはほぼ一年中霧に覆われてますからね〜」

 

さっきのウェイトレスがレモン水入りのピッチャーとグラスを持ってきた

 

リィン「ありがとうございます。そんな状態だと人や物にぶつかったりしないのですか?」

 

「いいえ〜、そんな深い霧は滅多に起きませんからぶつかったりは……数える程しか無いですね〜」

 

ウェイトレスはグラスにレモン水を注ぎながら答えた

 

リィン「ある事はあるのか………」

 

フローラ「エベル湖の対岸に建っている城はアルゼイド子爵の館ですか?」

 

フローラは霧に浮かぶ城を見て呟いた

 

「いやいや!アレは《ローエングリン城》です。『獅子戦役』で活躍したサンドロット伯爵の居城ですよ!今は誰も住んでいないです。お館様の屋敷はこの先を真っ直ぐ行ったところに道場も有りますからその隣ですよ」

 

リィン「成る程では波止場の脇に建っている像が『槍の聖女』か……」

 

「そうですよ〜……お客さんクロスベルの人?」

 

リィン「いや?エレボニア人ですが、何か……?」

 

「あ、いえ!違うなら良いんです!ご注文の品はもう少しお待ち下さい」

 

ウェイトレスは一礼して戻っていった 

 

フローラ「……クロスベル人に対しての印象が悪い様な素振りでしたね」

 

フローラはレモン水入りのグラスを持ち上げ口に含んだ

 

リィン「だな、何があったかは知らないが……関わら無ければいいさ」

 

フローラ「そうですね、当初の予定通りアルゼイド子爵にお会いになるので?」

 

リィン「そうだな……できれば子爵に挨拶したいところだが…うん?」

 

店の外が騒がしくなったと思ったら扉が開き喧しく声を上げている青年達が入って来た。エレボニアでは見られない服を着ているから地元の人間ではなくて外国人観光客の類だろう

 

リィン「なんだあれ……?」

 

フローラ「観光客……にしても騒がしいですね」

 

「最近クロスベルから来た観光客ですよ」

 

さっきのウェイトレスが再び戻ってきて注文したカワマスのソテーを持ってきてくれた

 

「なんでもクロスベルで事業が成功して一財産築いたそうでして羽振りが良いんですが……態度が余り良くなくてこのレグラムでトラブルが絶えないんですよ。この前なんかローエングリン城を買い取って別荘かホテルにしたいとヴィクター様に話を持ち込んだんですよ」

 

ウェイトレスはソテーをテーブルに置きながら愚痴りだした

 

リィン「それは………怒ったでしょうね、ヴィクター殿は」

 

「そりゃあ、もう!その話はそれでおしまいでしたけど、あの通り長く滞在したままなんですよ。ミラは払うけどマナーは悪いし……クロスベル人って皆あぁなのかしら?あ、すいません!愚痴を言って……どうぞごゆっくり〜」

 

そう言ってウェイトレスは離れていった

 

リィン「……ま、あんなのは放って、食べよう」

 

フローラ「そうですね……あ、美味しい……」

 

リィン達はナイフとフォークを持って料理を楽しんだ

 

だが、件の旅行客はそんなリィン達を……正確にはフローラを見て下卑た顔で見て近づいてきた

 

「おい、其処のメイド!俺達に仕えろ!」

 

周りの客はいきなりの事に驚き、そして呆れ返った……

 

「俺達はクロスベルで成功した商会の息子だ!こんな小僧に使われるより俺達に仕えた方が給金も良いぞ!なんなら愛人にしてやっても良いぜ」

 

フローラはチラリと男を見たが直ぐに興味を無くしソテーを口にした

 

「おい!無視するな……!おい小僧、このメイドを譲れ!貴様にこんなメイドは相応しくないのは判るだろう…?」

 

リィンは呆れた風に溜息をついて食事の手を止めた

 

リィン「いきなり何を言い出すかと思えば……礼儀知らずの阿呆に大切な家族を渡す訳無いだろうが?その頭には常識は詰まって無いのか?無いんだろうな、でなけりゃこんな馬鹿な事しないだろうな」

 

「な…ッ!き、貴様……俺を誰だと………」

 

リィン「知らん、たかがクロスベルの一商会……しかも貴様が偉いのでは無く貴様の両親の努力の成果を傘にきて……恥をしれ!!」

 

その言葉を聞いた周りの客は拍手喝采を贈った

 

「こ、この……帝国野郎が……!」

 

男が懐から銃を取り出す素振りを見たリィンは目を細め脇に立てかけていた剣を掴もうとした時……!

 

「止めぬか!!」

 

突如女性の声が聞こえ、皆が振り向くと入り口に青い髪をポニーテールに纏めた美少女が険しい顔で立っていた

 

「ラウラ様……!」

 

周りの客がそう呟くのを横目に少女はリィン達の座っている場所に近づき告げた

 

「我が領地での狼藉はこのラウラ・S・アルゼイドが許さん………!双方武器を納めよ!!」

 

 

 

 

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