閃の軌跡〜変わる物語〜   作:名無し名人

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第50話

リィン「……幾つか確認したい事があるけど良いかな?」

 

「「何なりと」」

 

リィンの問いに二人に頷いた

 

リィン「えぇっと、まずは二人とも互いに遺恨は無いの?」

 

アリーゼ「遺恨……ですか?」

 

アークルージュ……もとい、アリーゼは不思議そうに首を傾げた

 

リィン「あぁ、二人はそれぞれの『至宝』を信じる人達の願いの為に互いに戦ったんだろう?人に思う処があったりするんじゃないのか?

 

アリーゼどディートリヒは互いに顔を見合わせて笑って今度はディートリヒが答えた

 

ディートリヒ「特に遺恨はありませんね。アークルージュ、いえアリーゼも私も人々の『願い』を叶える為に戦いました。そこに恨みは無いですし、当時の地精……人々にも思う処も一切ありません」

 

アリーゼ「只私達も反省しないといけないかな、とは思っています。人々の言われるがまま願いを叶えて戦って……それがもたらした結果が今の世界を作ったのは間違い無いですから」

 

アリーゼはそう言って頬をかいた

 

リィン「そうか……それと俺に仕えると言ったが二人はそれで納得したのか?」

 

アリーゼ「はい、勿論です」

 

ディートリヒ「フローラ殿から話を聞いてます。その上で貴方に仕える事を決めました」

 

リィン「そうか……なら、良い。これからよろしくお願いするよ二人共」

 

「「お役に立つ事をお約束します!!」」

 

リィンは右手を差し出すと二人も右手を出して応じた

 

アリーゼ「それで早速お役に立つ所をお見せしたいのですが……リィン様、折られた剣をまだ持ってますか?」

 

リィン「ん?あるけど……少し待ってくれ」

 

リィンはそう言って自分の荷物を探した。

 

リィン「ほら、今までの物もあるけど……どうするんだこんなの?」

 

リィンは今まで愛用していた太刀、ロランス少尉との戦いでボロボロになった太刀、聖女に折られた剣を机に広げた

 

アリーゼ「ふむふむ……成る程……ディートリヒ、どう思いますか?」

 

ディートリヒ「そうですな……質はまちまちですが…素材としてなら問題無いでしょう。リィン様この周辺で人に迷惑がかからない場所はありますか?」

 

リィン「人に迷惑がかからない………?それなら『琥珀の塔』かな、あそこなら普段は人も居ないし」

 

ディートリヒの問いにリィンは琥珀の塔を思い出した

 

ディートリヒ「そこへ案内していただけないでしょうか?」

 

二人に言われてリィン達は琥珀の塔につれていった。そして塔の最上階にて…………

 

アリーゼ「どうです。ディートリヒ、使えそうですか?」

 

ディートリヒ「……この地脈ならいけますね。消費した分は返せますし」

 

アリーゼ「なら早速始めましょう。リィン様少し離れてて下さい」

 

リィン「それは良いんだが………何を始める気だ?」

 

アリーゼ「それは勿論…………リィン様の新たな太刀造りですよ」

 

アリーゼはリィンから預かった折れた太刀等を空に浮かべた。

 

アリーゼ「まずは溶かしてしまいましょう」

 

アリーゼがそう言って指を鳴らすと焔が顕れ太刀を包みこんだ!そして太刀や剣はドロドロに溶け一つの塊になった

 

アリーゼ「やっぱり質がバラバラでこのままだと使えないわね。ディートリヒ、お願いします」

 

アリーゼがそう言うとディートリヒも頷いて塊になった鉄に手をかざした

 

ディートリヒ「まずは鉄から不純物を取り除いて鋼にし……このくらいにして一旦インゴットにしてと……うむ、良い鋼だ。これなら上手くいくな。フローラ殿、アレをお願いします」

 

フローラ「……判りました。これで良いですか?」

 

フローラはそう言って自分の持ち物から純度の高いゼムリア鉱のインゴットをディートリヒに渡した

 

ディートリヒ「ありがとうございます。これを混ぜ合わせて…………」

 

ディートリヒが再び二つのインゴットを浮かべると鋼とゼムリア鉱のインゴットが混ざり合い一つの金属が誕生した

 

アリーゼ「ご苦労様です。ディートリヒ、バトンタッチです…………後はこの混じった金属に私の焔を再び包んで…………良し、リィン様仕上げに協力して欲しいのですが」

 

リィン「協力?何をすれば良いんだ?」

 

リィンはアリーゼに近づきながら言った。

 

アリーゼ「はい、この焔に手を入れて中のインゴットに触れて欲しいんです」

 

リィン「…………この焔の中に?」

 

アリーゼは頷いた

 

アリーゼ「えぇ、ですがご安心をこの焔は決してリィン様に害を為しません。そして中のインゴットに触れてイメージして下さい。リィン様が求める『武器』を」

 

リィン「俺が求める『武器』…………」

 

リィンは意を決して焔の中に手を入れた。不思議なことに全く熱くない、そして中のインゴットに触れてイメージした

 

リィン(俺が欲しいのは………………大切な家族と仲間達を守れる力……その為の武器が欲しい!!)

 

リィンが心の中で呟くとインゴットが突然光だし、そのカタチを変えていきリィンが焔の中から取り出すとそこには見事なまでに蒼い刀身の太刀が手に納まっていた。

 

リィン「これは…………」

 

フローラ「リィン様、こちらを」

 

フローラはリィンの側によりさっきと同じサイズのゼムリア鉱のインゴットを置いた。

 

フローラ「どうぞ、試し斬りにお使い下さい」

 

リィン「…………ッ!」

 

フローラに促されリィンはインゴットを一閃した。するとインゴットは容易く切断された!

 

リィン「凄い、手に馴染む」

 

リィンは太刀を軽く振り回してみたが本当に身体の一部かのような感覚になった。

 

ディートリヒ「その太刀はリィン様の為の、リィン様だけにしか扱えません。他者が抜こうとしても全く抜けないでしょう」

 

アリーゼ「またそれは私の『焔』、ディートリヒの『大地』の加護が付加されています。使えば使う程その太刀は加護が強くなりリィン様と共に成長していく事でしょう」

 

アリーゼとディートリヒはそれぞれ創った太刀について説明した

 

リィン「…………俺には正直過ぎた代物かも知れんが……だが……有り難く頂戴する」

 

リィンは太刀を空に掲げた。

 

アリーゼ「つきましてはリィン様に決めてもらいたい事があります」

 

リィン「決める?何を?」

 

ディートリヒ「その太刀の銘です。それが無ければ真の完成には至りません」

 

リィン「銘、銘か……」

 

リィンは少し悩み、そして顔をあげた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リィン「この太刀の名は…………『リヒト』、意味は『ひかり』や『希望』だ!!」

 

 

 

 




ディートリヒ「良し、消費した分の地脈は補充したからこの国には影響は無い、まぁ精々七燿石の質が良くなる程度だから問題無いだろう」

鉱員「鉱山長!何故か前にアリシア女王陛下に献上した七耀鉱石のサイズの物がゴロゴロと!」

「どうなってるんだ!?女神様の悪戯か!?」
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