リゼット「ヴァン様!今の音は……ッ!こ、これは………」
物音に気づいたリゼットが銃を構えたままヴァン達に駆け寄りソレに気づくと息を呑んだ。
ヴァン「おう、リゼット……お前さんにはこれ、どう見える?」
リゼット「………蟻、ですよね?大きさを度外視すれば……」
リゼットも蟻の死骸に近づいてジロジロ見た。
ヴァン「だよな………エレイン、お前は心当たりとかはあるか?」
エレインは大慌てで首を振った。
エレイン「し、知らないわよ!こんなの、見たことも聞いたことも無いわよ!」
ヴァン「それもそうか……なぁコイツが『古代種』だと思うか?」
リゼット「……単なる新種……だったとしてもこの大きさではどちらにしても脅威ですよ。人間すら余裕で捕食できそうです」
エレイン「………なんて事、じゃあここの村人が消えたのは……」
エレインは青褪め、ヴァンは死骸を小突いた。
ヴァン「コイツ等の餌食になったんだろうな、アイスフェルトの懸念は的中した訳だ」
エレイン「し、至急ギルドに報告を……警察、いや軍に応援を……!」
ヴァン「そうだな、これは俺達の手に余る。共和国軍に連絡……」
――― ガサリ ―――
突如ヴァン達の背後からナニかが動く音が聞こえ全員嫌な予感を感じた。
ヴァン「…なぁ、後ろ見ないふり出来ないか……?」
エレイン「奇遇ねヴァン、私も振り向きたくないわ」
リゼット「ですが見ない訳にはいかないです」
ヴァン「解ってる。ゆっくりと振り向くぞ、良いな?」
二人が頷き三人はゆっくりと背後を振り向くと別の蟻がゾロゾロと草むらから出てきた。
ヴァン「………は、ハハ……虫嫌いの奴が見たら卒倒するな、こりゃ……」
ヴァンは顔を引き攣らせながら自分の得物――スタンキャリバーを構えた。
エレイン「虫嫌いじゃなくても卒倒するわよ……大きさと数で、ね」
エレインも細剣を再び抜き構えた。
リゼット「五十、いえ……百三十はいます。まだ増えてくる……」
リゼットも軍用拳銃を構えた。蟻は無機質な眼をヴァン達にむける。
ヴァン「お友達になりに来た……という訳では無い、かな……」
ヴァンはカチカチと顎を鳴らしながら近付く蟻をみて嘯く。
エレイン「どっちかと言えば私達を今晩のディナーの材料にする気よ……」
エレインも額に汗が流れ落ちる。
リゼット「……来ます!」
リゼットがそう告げると蟻達は一斉に襲いかかる!
ヴァン「あぁ、くそぅ……もう自棄糞だ!やってやろうじゃねぇか!!」
ヴァンがそう言い、蟻達との死闘が火蓋が切って落とされた……