閃の軌跡〜変わる物語〜   作:名無し名人

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第十四話

七耀暦1202年 ブライト邸

 

エステルside

 

エステル「ふぁぁぁ〜…良く寝た〜ヨシュアは起きたかな?」

 

そう思っていたけど外からハーモニカが聞こえてきた…

 

エステル「あ、起きてたみたいね」

 

私はベットから起き上がりパジャマを脱いで何時もの服に着替えて二階のバルコニーに向かうと案の定ヨシュアがハーモニカを吹いていた。暫くそのまま聴いていたけど切のいい所で演奏を止めたので私は拍手した。

 

エステル「朝から上手いわね〜」

 

 

ヨシュア「おはようエステル、起こしちゃったかな?」

 

エステル「ううん丁度起きたとこ、それにしても本当に綺麗な曲よね〜なんてタイトルだっけ?」

 

ヨシュア「星の在り処だよ」

 

エステル「そう、それ!はぁ〜私もやってみたいけど難しいのよね〜」

 

 

ヨシュア「棒術よりは簡単な気がするんだけど、根気よく練習すればエステルでも上手くなるよ」

 

ヨシュアはそう言って励ましてくれ…ん?

 

エステル「ちょっとヨシュア?今さり気なく失礼なこと言わなかった…?」

 

ヨシュア「気の所為じゃないかな?それに僕より上手い人が身近に居るじゃない」

 

エステル「身近…?あぁフローラさんね、確かにあの人の歌声綺麗よね〜」

 

初めて見た時もあの人すっごく綺麗だな〜なんて言ったのを覚えてる、その上歌も上手だし、スタイルもいいし…

 

エステル「しかも料理も美味しいからついついおかわりしちゃいそうになるのよね〜」

 

 

ヨシュア「食べ過ぎには注意ってね。そういえばリィンはまた彼女との修行に行ったのかな?」

 

エステル「多分ね〜、部屋に居なかったからシズナさんと稽古してるんじゃない?でも正直姉弟子って家の父さん位の歳だと勝手に想像してたけど私達よりちょっと年上なだけなんて…」

 

 

 

 

「以外だったかい?」

 

エステル「うひゃあ!?…ってシズナさんいつから其処に?!」

 

シズナ「う〜ん、ハーモニカが難しいってところかな?」

 

エステル「ほぼ最初からですか…」

 

この人隠形上手いから心臓に悪いわよ…美人なんだけどこういうトコ苦手だなぁ

 

シズナ「いやあ~照れるな〜」

 

エステル「誉めてないですし、さも当然のように心を読まないで下さい!」

 

嗚呼もうこの人は!

 

ヨシュア「落ち着きなよエステル…それでシズナさんが此処に居るという事はリィンも戻って来たんですか?」

 

シズナ「うん、リィンなら下でフローラの食事の準備を手伝ってるよ、多分もうすぐ…」

 

フローラ「皆様ー!朝食の用意が出来ましたー!」

 

シズナ「ほらね」

 

エステル「はぁ、ヨシュアとりあえず食べに下に降りよう。今日は遊撃士試験だし」

 

朝から何で疲れ無きゃいけないのよ…

 

リィンside

 

リィン「フローラ、スープの味付けはこれで良いかい?」

 

フローラ「失礼します…はい、これで大丈夫です。後は盛り分けるので食器を出して下さい」

 

リィン「了解」

 

テーブルに人数分の皿とスプーンを出して準備OK

 

カシウス「やれやれ、毎回思うが君達は客人だから食事の用意なんてしなくても良いのに」

 

リィン「いえ、師兄には時間を割いて稽古に付き合って貰ってますのでこのくらいは当然です」

 

フローラ「同感です。それにこの家には育ち盛りが多いですからカシウス殿一人だと作るのは大変でしょう」

 

カシウス「やれやれ、弟弟子に気をつかわせてしまうとは…」

 

カシウス師兄は溜め息を付いてるけどこの程度は当たり前だと思うんだけど…おっとこの気配は

 

リィン「やぁ、エステル、ヨシュアおはよう。気合入ってるね」

 

エステル「おはよう!父さん、リィン、フローラさんありがとうご飯を作ってくれて」

 

ヨシュア「おはよう父さん、リィン、フローラさんも」

 

カシウス「おはよう。準備出来たから顔を洗って席に付きなさい」

 

シズナ「カシウス師兄どうです?ご飯食べた後運動がてら死合…」

 

カシウス「やらぬよ、それよりさっさと席につけ」

 

シズナ「む〜、分かりました」

 

この遣り取りも何度も良くやるな〜…シズナさんは半ば本気だろうけど

 

カシウス「さて、揃ったことだし…いただきます。」

 

『『『『いただきます』』』』

 

暫く和気あいあいとしていたがカシウス師兄がシズナさんに訊ねた…

 

カシウス「稽古の方は順調みたいだかお前は何時まで此処に滞在するんだ?」

 

シズナ「そうですね…リィンには一部とはいえ黒神一刀流を教えて物にしていますし、そろそろカルバートに戻ろうかと思います」

 

カシウス「そうか…」

 

エステル「え〜シズナさん帰るんですか〜もう少し稽古してほしかったのに〜」

 

シズナ「フフ、悪いねエステルだけど元々私はユン老師にリィンのことを頼まれて来ただけたからね。此処まで逗留する予定ではなかったからね…それに、《猟兵》がリベールに何時までもいるのは不味かろうさ」

 

ヨシュア「まぁ確かに、忘れそうですけどシズナさん猟兵なんですよね」

 

シズナ「そうそう、これでも高位の猟兵団に属してるからね〜帝国や共和国と違ってリベールは猟兵団の運用は禁止されてるからイメージし難いだろうけど」

 

シズナさんが猟兵だというのは初めて会った時の自己紹介の時にエステル達には知られたけどそこまで嫌悪感の類見せなかった彼女達にシズナさんは何故普通に接せるのか?なんて尋ねたら…

 

「え?自分の意志で猟兵という選択したのなら私達がどうこう言うのは筋違いじゃないですか?確かに遊撃士と猟兵は相容れない関係ですけど《個人》にまで色眼鏡掛けたくないですし…」

 

そう返されるとは思わなかったシズナさんはエステルのことを気に入り、「黒神一刀流は教えられないけど稽古には付き合ってあげる」と言ってヨシュア共々稽古に付き合っていたらしい。

 

シズナ「まぁ今日はエステル達の遊撃士試験だから見届けるつもりだから発つにしても明日以降になるだろうね」

 

リィン「エステル、そういえばもうギルドに向かった方がいいんじゃない?」

 

クローゼから貰った懐中時計の時刻を確認するとそろそろ向かっても問題無い時刻である。

 

エステル「あ、本当だ!シェラ姉を待たせちゃ駄目だもんね!」

 

ヨシュア「そうだね、余裕を持って行かないと」

 

カシウス「エステル、済まないがこれで帰りにリベール通信の新聞を買ってきてくれ。お釣りは自分の小遣いにしていいからな」

 

カシウスさんはそう言って千ミラをエステルに渡した

 

エステル「やった、これでストレンガーの新作スニーカーが…」

 

フローラ「女の子としてどうなのかしら?…」

 

フローラのツッコミも分かるけどまぁ…何時もの事だ

 

リィン「俺達も片付けたらそっちに向かうから気をつけてなー!」

 

 

 

 

エステル「うん、分かったわ。じゃ、行ってきまーす!」

 

カシウス「…」

 

シズナ「師兄どうしました?不安になりましたか?」

 

カシウス「いや、そんなこと…違うな確かに不安はあるかもしれん。遊撃士にはなれるだろう…だが、それから先いろんな依頼を受けるだろう。そしていろんな不条理も目にする筈だ。あの娘にそれが耐えられるだろうか?」

 

リィン「エステルなら大丈夫でしょう」

 

カシウス「何故そう言い切れる?」

 

 

 

 

 

 

リィン「此れ迄もヨシュアとエステルが互いに支え合いながら進んで来ました。あの二人なら不条理を乗り越えられるでしょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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