閃の軌跡〜変わる物語〜   作:名無し名人

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第91話

ー ラングポート港 ー

 

ミズチ「数百年のも見ない間に随分様変わりしましたね。これがあの煌都とは……」

 

リィンとの対話が終わり共にラングポートに戻ったリィンと一緒についてきたミズチの第一声がそれだった……(因みに服はフローラが用意した無難なシャツとジーンズを着ていた)

 

リィン「数百年前にもラングポートに来た事が?」

 

ミズチ「えぇ、行商人の体で何度か……あの時は家も木造で精々二階までの高さの家しか無かったのに今はあんな石造りの塔が幾つも……」

 

ミズチはそう言って港から見えるビル群を見つめた。

 

フローラ「しかし本当に離れても大丈夫なんですか?曲がりなりにも『水龍様』と呼ばれていたのですし……」

 

ミズチ「あぁ、それなら平気ですよ。『水』さえあれば何時何処でも判りますから、それに……留守番を頼んでおきましたから」

 

シズナ「留守番……誰に?」

 

ミズチ「ウフフ、丁度良いですね。リィン様達に紹介しましょう。『水の聖獣』を……」

 

ミズチはそう言って口笛を吹いた。すると海から女性が顔を出してきた……否、それは人では無い。

 

リィン「人魚……なのか?」

 

リィンがその《人魚》を近くで見ると確かに上半身は人間の女性だが下半身は脚では無く魚類の鰭になっていた。

 

ミズチ「この娘達は『ウンディーネ』と申します。戦闘力は他の聖獣と比べたら左程ありませんが、事水の中に関しては私以外に頼りになります」

 

そう言ってミズチは胸を張った。

 

シズナ「ふ〜ん……ねぇ、この娘達さっきから喋らないけど?」

 

シズナは一番手前にいた人魚の頬を指で突っ突くと彼女は嫌がらず楽しそうに笑顔のままだ。

 

ミズチ「はい、彼女達は喋れないんです。身振り手振りで大体判りますし……後念話出来る娘もいます」

 

リィン「念話……言葉を介さずに相手と会話する方法か……」

 

リィンも彼女達に近づき頭を撫でると嬉しそうに目を細めた。

 

フローラ「……そろそろですね」

 

フローラが時計を見てそう呟くと同時にリィン達の前にアリーゼが転移してきた。

 

アリーゼ「お待たせしました……それで……久しぶり、というべきかしら?『水』?」

 

アリーゼはミズチに視線を向けるとそう呟く。

 

ミズチ「確かにね……久しぶりね『焔』……女神の元から離れた時以来ね」

 

ミズチはアリーゼに手を差し伸べるとアリーゼもそれに応えた。

 

アリーゼ「今の私はアリーゼと名乗ってるわ。『大地』もディートリヒと名乗ってるしね」

 

ミズチ「そう、なら私の事もミズチと呼んで頂戴。早速だけど案内してくれないかしら?リィン様の拠点に」

 

アリーゼ「えぇ……ではリィン様、一足先に失礼します」

 

アリーゼはそう言ってミズチの肩を掴むとそのまま転移した。それを確認したシズナが呟いた。

 

シズナ「……さて、これで終わり……と言いたい所だけど、まだそういう訳にはいかなさそうだね?」

 

リィン「みたいだな……お客さんだ……!」

 

リィンが呟くと同時に今まで気配を殺していたらしい武装した集団がリィン達を取り囲む。

 

シズナ「無駄の無い動き……高位の猟兵だね。しかもアーマーに刻まれたあのマークは《赤い星座》か……」

 

リィン「そういえばギエン老が言ってたな、近々煌都でぶつかると……予想より早かったな」

 

「へぇ~……私達の事知ってるのに随分余裕そうだね〜……?」

 

「ハッ!そういうのは身の程知らずと言うんだ!」

 

取り囲んでいる武装兵が道を開けるとそこから赤い髪の男女が現れた。

 

リィン「赤い星座が一般人になんの用だ?さっさと退いてくれないか?」

 

「へッ……!嘘つけ、一般人がこんな夜中に人気の無い港で美女二人囲んでよろしくヤッてたってか?……それはそれで羨ましいが……!」

 

「キャハハハ!!ランディ兄、煌都に着いてからことごとくナンパ失敗してるしね〜!」

 

「少し黙れやシャーリィー……まぁ冗談はさておき、てめぇ等《黒月》が雇った用心棒か何かだろう?丁度良い、てめぇ等構えろや!《黒月》との前哨戦だ……景気よく血祭りに挙げてやれ!!」

 

周りの猟兵が威勢を上げて武器を構えたのでリィン達は溜息をついた。

 

リィン「これは誤解……と言っても信じてくれないかな?」

 

シズナ「信じないだろうねぇ……で、どうする?」

 

シズナはそう言いながらも暁鴉を抜き…

 

フローラ「勿論……」

 

フローラも棍を構え……

 

リィン「強行突破有るのみ!」

 

リィンがリヒトを抜き、同時に全員駆け出した!

 

それを見た猟兵達は元々の練度の高さで即座に反応し迎撃しようとしたが……

 

シズナ・リィン・フローラ「「「邪魔だ(よ/です)!!」」」

 

一振りで高位猟兵達を吹き飛ばした。

 

『!!!?』

 

余りにも非常識な光景に他の猟兵達も一瞬動揺した。その隙にリィン達は囲みを突破しようとギアをあげたが、そこにあの赤髪二人が立ち塞がる。

 

「へッ!少しはやる様だがこの先はこのランドロフ様と……」

 

「シャーリィーを倒さないと進めないよ!」

 

そう言って二人は武器を構えるがリィン達はお構いなしに走り続けると……二人の武器の射程に入る前に飛び上がり、唖然とする団員達の囲みを超えて着地してそのまま走り去る。

 

「………って、こらァァァ!!待ちやがれ!!」

 

「キャハハ!!逃さないよ!!」

 

慌てて二人も部下を連れてリィン達を追跡した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ー オマケ ー

少し未来のクロスベル

ランディ「げッ………」

リィン「随分ご挨拶ですね。ランディ・オルランド」

ロイド「ランディ、知り合いなのか?」

ランディ「知り合いというか……」

リィン「勘違いで殺そうとして町中を追い回されました」

エリィ「えぇ!?」

ティオ「ランディさん……」

ランディ「誤解だぁ!?」
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