クローゼ「まさかリィンからデートに誘ってくれるなんてね………」
宿屋で飲み物を貰いに来ていたクローゼを見つけたリィンは二人でヴァレリア湖上でデートしないかと誘うとクローゼは快く賛成したので今クローゼとリィンはボートでヴァレリア湖上にいた。
リィン「意外だったかな?」
リィンが言うとクローゼは楽しげに笑った。
クローゼ「そんな事ないわ………と言いたいけどやっぱり少しそう思ってしまったかも?」
リィン「まぁ、そう思うのも無理無いけどな、まともにデートなんてしたのはクーデター未遂事件直後のグランセル位だし」
クローゼ「あら?初めて出会った時のはカウントしないの?」
クローゼはにこやかに笑いながらそう言った。
リィン「アレをデートというには少し疑問があるけどな………」
クローゼ「でも楽しかったわ……男の子と一緒に買い食いをしたり、髪飾りをプレゼントされたのはアレが初めてよ?同年代の子はあの当時私の周りには居なかったし」
クローゼは過去を振り返った。
リィン「そうだな……あの後でクローゼからこの懐中時計を貰ったしな」
リィンは胸ポケットから黒ハヤブサの意匠を施された懐中時計を取り出した。
クローゼ「大切にしてくれてるのね」
クローゼも自分のポケットから白ハヤブサの意匠を施された懐中時計を取り出した。
リィン「当たり前だ。クローゼから譲ってくれた大切な品だ」
クローゼ「フフフ……あら………?これは、ハーモニカ?」
宿屋の方角からハーモニカの音色が聞こえてきた。
リィン「エステルだな………《星の在り処》を吹いてる………」
クローゼ「………ヨシュアさん、何処にいるのかしらね?」
リィン「………少なくとも風邪なんかは引いてないさ、アイツはそういった健康管理は気を遣うさ」
クローゼ「そうね……でも女の子への気遣いは減点ね。今でもエステルさんはヨシュアさんを想って吹いてるわ」
リィン「なに、ヨシュアを見つけたらそのまま首根っこ掴んで連れ戻してエステルの前で謝らせるさ」
クローゼ「フフ、あまりやり過ぎないようにね?エステルさんも困ってしまうわよ?」
リィン「善処するよ。それでクローゼ、実は贈り物があるんだ」
クローゼ「贈り物………?一体なにかしら?」
リィン「まぁ、少し目を瞑ってくれないか?直ぐに分かる」
クローゼは言われた通りに目を瞑るとリィンはクローゼの手を取ってエレボニアで買った指輪をクローゼの薬指に付けた。
クローゼ「リィン……、これって!?」
自分に目を開けると自分の指に指輪がはめられているのを見て驚いた。
リィン「エレボニアに帰ってた時にクローゼに似合いそうなのをみつけたんだ。派手さは無いけどクローゼが喜んでくれれば買った甲斐はあるさ」
クローゼはそれを聞いて指輪を愛おしげに撫でた。
クローゼ「もう、リィンは何時も私の懐にするりと入ってくるんだから…!」
クローゼはリィンを抱きしめた。