リーシャを見送った俺達はこれからの事を話し合った…
リィン「どうする?このままルーアンに行くか?」
フローラ「いえ、少しボースで買い物しませんか?リーシャさんの件でまだ観光出来ていませんでしたし…」
リィン「そうだな…じゃあこのままボースマーケットを見て回るか、フローラは最初何を見てみたい?」
フローラ「え?…えっと、それじゃあ服屋に行きたいです」
リィン「そっか、じゃあ行こうか?」
フローラ「フフ、はい…!」
俺はフローラに手を差し伸べマーケットに向かった…
要望通り服屋に入りフローラは自分が着る服を吟味した後試着室で試着した服を俺に見せたがその服は…
フローラ「リィン様どうでしょうか?おかしな所は無いでしょうか…」
フローラが試着した服はドイツの民族衣装ディアンドルによく似た服装で構成は、白いパフスリーブのブラウスに、紐で絞める胴衣とロングスカート、その上にエプロンを巻いたスタイルで贔屓目に見ても可愛い…!
リィン「あぁ、よく似合ってるよ」
フローラ「フフ、ありがとうございます。お世辞でも嬉しいです…ですが本当にお会計はリィン様が支払うのですか?私の買い物ですからやはり私が…」
リィン「全然構わないさ、何時もフローラには助けて貰っているんだ。俺が支払う事に躊躇う事は無いよ」
フローラ「…では、お言葉に甘えて」
フローラは遠慮がちにでも嬉しそうに微笑って会計を済ませて出ようとしたら…
フローラ「何でしょう…?男性二人が言い争ってますね?」
そう、通路の真ん中で男性同士が互いの胸ぐらを掴みながらなにか言い争っている。周りの人も何ごとかと目を向けていた…当人同士はこのままだと殴り合いになりかねない程の険悪さだ
。止める義務はないが…
リィン「フローラ、悪いが止めに入るから手伝ってほしい」
フローラ「承知しました」
折角の買い物が気分悪くなるのは避けたいしな…
「てめぇが俺の財布を盗んだんだろう!」
「なにおう!貴様こそ俺の財布を盗んだのだろうが!」
「なんだとう!」
「やるか!」
リィン「はいはい、そこまで」
フローラ「ここはボースマーケットの前です。他のお客さんの迷惑ですよ」
「なんだ!お前達は?」
「これは我々の問題だ!あんた等は関係ないだろう!」
リィン「まぁ確かに関係無いと言われればその通りですけど」
フローラ「それでも往来で殴り合うのは違うと思いますが?」
「だがこいつが俺の財布を盗んだから!」
「まだ言うか!貴様こそ俺の財布を盗んだんだろうが!」
「なんだと!」
リィン「だから止めなさいって、こういう時こそギルドに行けば…?なにこれ?」
〜 ♫ 〜
何処からともなく楽器の音色が…これは…リュート?
フローラ「リィン様、屋根の上です!」
フローラの声でその場に居る全員が一斉にその屋根の上を見るとリュートを構えた金髪の男が立っていた…って何やってんの!?あの《自称愛の伝道師》は?!
「な、なんだお前「悲しいな…」は…?」
???「暴力は何も解決しないよ。みんな笑顔でラブ・アンド・ピースさ!」
〜 ♫ 〜
「「「「「「「「…………………」」」」」」」」
そう言ってまたリュートを鳴らしながら詩っているのを俺達も含めその場に居た全員が呆然と眺めていた。
???「ふ、ご清聴ありがとうでは私はこれで〘ツルッ〙え…?」
『『『『『『『『……あ……』』』』』』』』
「あ〜れ〜〜〜〜!〘ゴロゴロ…ガッシャーン!〙
ウワー!大変だー人が落ちて来たぞー!
ウエ!?上半身が酒樽に刺さって脚だけが見えてるー?!
「「「「「「「「…………」」」」」」」」
「…なぁ?ギルドに相談に行かないか?」
「…そうだな、ここで言い争っても解決しないしな…」
リィン「その方が良いですよ…」
フローラ「私達も付き合います」
「なんか…済まない」
「せっかく仲裁してくれたのにあの様な物言いはすべきでは無かったと反省しきりだよ…」
さっきの光景をみんな目を逸らしてその場を後にした…