閃の軌跡〜変わる物語〜   作:名無し名人

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第三十三話

「フフフ、オルディスにようこそ宰相殿、会場までの道案内は不肖このオーレリア・ルグィンめが務めさせて頂くので宜しくお願い致す」

 

オルディスに到着した我々の前に現れたのは女傑と名高いオーレリア・ルグィン女伯…!

 

オズボーン「ハッハッハ!丁寧な挨拶痛み入る。まさか名高きオーレリア将軍の出迎えを受けるとは思わなんだ」

 

オーレリア「いやいや、宰相殿の知名度に比べれば私などまだまだ…」

 

オズボーン「ご謙遜を、ヴァンダール流とアルゼイド流、帝国の二大剣術を二つ共納めた御仁が只の人ではありますまい」

 

オーレリア「フフ、それとてよき師に恵まれたからに過ぎませぬ故。此処で話すのはあれですので迎えの車を用意しております」

 

ルグィン伯に促され駅を出た我々はRF社製の高級リムジンに乗り込み会場に向かう。

 

オーレリア「して、宰相殿は今回のカイエン公の思惑をどう見られるのかな?」

 

オズボーン「ほう?貴殿の立場からその様な事を聞かれるとは思わなんだが」

 

オーレリア「この様な話しは宰相殿も知っておられるだろうが《貴族派》と言っても一枚岩では無いのでありまして、カイエン公を支持する一派も居ればアルバレア候を支持する者も居る様に。本気で《革新派》に対抗しようとする者や《革新派》に協調していきたいと本音では願う者も居る。あぁ因みに私は宰相殿には思う処は無いが我がルグィン家もカイエン公との付き合いが長いので《革新派》には寝返る気はないので…まぁ私個人の思惑もありますが」

 

ふむ?なるほどな…

 

オズボーン「…普通に考えるなら今回のカイエン公の思惑はやはり自身の派閥の結束と他派閥と我々の牽制だろうな…まぁ、多分それだけではないと思うが…それと貴殿は本当にカイエン公に属してるのかな?クロワールではない別のカイエン公の血筋の者に仕えて…」

 

オーレリア「…さて?なんの事でしょうか?生憎心当たりはありませぬが…」

 

オズボーン「…まぁ、そういう事にしておこうか」

 

「お待たせしました。会場に到着しました」

 

運転手の声で車から降りると目の前には立派な建物が目に入った…

 

オズボーン「随分立派な建物だな」

 

レーグニッツ知事「此処は元々代々のカイエン公所有の宝物庫だったそうです。今は別の場所に移していたので中身は空でしたが今回の話が出た時に博物館に改装したそうです」

 

別の車に乗っていたレーグニッツ知事が降りて此方に合流してそんな事を言った。

 

オーレリア「フフフ、お二方時間が押してるのでどうぞ中にお入りを…」

 

ルグィン伯に促され会場に入ると多数の貴族共が此方を見てきた。憎々しげに見る者、恐ろしい怪物を見る様な目をした者など様々だが、中には例外もいた…

 

「ギリアス義兄さん…」

 

「テオか、久しいな息災そうで何よりだ。それより余り私に声をかけない方が良いぞ?私は兎も角、お前が他の貴族共に非ぬ誹謗中傷を受けるのは好ましく無い」

 

ボーイから受け取ったワインを唇に浸しながらそうテオに忠告したが…

 

「はは、いちいち一男爵家の行動に目くじらを立てる様な輩はこちらこそ願い下げです。それより義兄さん…」

 

「うん?」

 

テオ「ごめん、義兄さんの子を見つける事出来なくて…あれから何度も捜索したんだけれど…」

 

オズボーン「頭を上げてくれテオ、お前が悪い訳じゃない。悪いのはあの時襲撃した連中とリィンを守り切れ無かった私のせいなのだから…」

 

テオ「そんなこと…!」

 

「それに、死体は見つかって無いのなら何処かで生きているだろう」

 

 

テオ「?…なぜそう言い切れるので?」

 

「親としての勘…だな」

 

まぁ実際は《イシュメルガ》の反応頼みだがな、忌々しいが…

 

テオ「勘って…まぁ義兄さんはそういったのは外れた試しは無いからそうなんだろうね」

 

「おや?宰相閣下にテオ殿ではありませんか」

 

底にまた声を掛けてきたのは若い貴公子で会場にいる婦女子が黄色い声を上げていた

 

テオ「ルーファス君か、久しぶりだね昔鷹狩りを君に教えて以来か…」

 

ルーファス「えぇ、その位かと宰相閣下にもその節はお世話になりました」

 

オズボーン「何、あの時の私は君と同じく鷹狩りに来てた一人の客に過ぎんよ…饗したのはテオの方だ」

 

ルーファス「フフフ、そうでしたかね?」

 

テオ「君が此処に居るということはアルバレア候も?」

 

ルーファス「えぇ、今は自分に近い者達への対応で居ませんが…それと宰相閣下にも一つご報告が、私の弟ユーシスがトールズ士官学院に進学することになりました」

 

オズボーン「ほう、その口振りだともしかして《Ⅶ組》にかね?」

 

ルーファス「はい、無論実力と本人の意思次第ですが」

 

「それなら私の娘も参加するかもしれませんわ」

 

今度は金髪の妙齢の女性だ…彼女はラインフォルトの代表の…

 

ルーファス「これはイリーナ・ラインフォルト女史、貴女もこの会場に?」

 

イリーナ「えぇ、件の研究会が発掘に使ってる機材は我が社(ラインフォルト)製の物ですので、その関係で」

 

 

オズボーン「成る程、して御息女もトールズに?」

 

イリーナ「はい、私の娘も何を思ったのかトールズに行くと言い出しまして…例の《新型オーブメント》のテストにも積極的に参加してましてその流れで…」

 

ルーファス「それはそれは…母親の跡を継ぐ決心でもしたのでしょうか?」

 

イリーナ「さあ…?でも入学するからにはちゃんとして貰わなければ困りますので、家のメイドに補佐を頼もうかしら?」

 

 

「エレボニア帝国皇帝ユーゲント・ライゼ・アルノール陛下がご来場なさいました!」

 

儀仗兵の言葉に全員入り口に顔を向け一斉に頭を下げた。その中で陛下の前に一歩前に出た男…カイエン公が恭しく陛下に頭を下げている

 

カイエン公「ようこそ御出で下さいました。臣として陛下をお招き出来た事を光栄に存じます」

 

ふん、良くもいう…密かに領邦軍の装備近代化を図っているのは周知の事実だというのに

 

ユーゲント三世「カイエン公、今日はこの様な催しを招いてくれて感謝する。して、件の代物は?」

 

「ハ!少々お待ち下さい…おい!」

 

カイエン公が指示すると展示台の床が開き次々と迫り上がってくる《古代種》の化石!!…実物を見るのは初めてだが、確かに自慢するだけのことはあるな…周りの人間もどよめいてるしな

 

ユーゲント三世「これが《古代種》か…中々迫力があるな、これを発掘した研究会とやらはこの場に居るのか?」

 

カイエン公「あ、いえ…彼等は別の場所にてまた発掘しているかと」

 

ユーゲント三世「ふむ?それは残念だ、是非話しを聞いてみたかったのだが…」

 

「その言葉だけで彼等は報われるでしょう。さ、此方へオルディスの海鮮をふんだんに使った料理を用意しております」

 

 

「…うむ」

 

カイエン公が陛下を連れて別室に入るのを見届けると私の前にまた来た…ルーファス卿の父ヘルムート・アルバレア侯爵だ

 

ヘルムート「これはこれは、オズボーン宰相ではないか?てっきり来ていないと思いましたな?」

 

オズボーン「フフフ、確かに帝国宰相は暇な貴族と違い陛下に御報告する書類やら折衝で大変ですが、陛下がいらっしゃる場に私がいないのは問題だと思いましてな」

 

ヘルムート「ほう…暇な貴族とは誰の事かな?その様な輩が居るとは、貴族の風上にも置けんな?」

 

オズボーン「さて?私は噂でしか知りませんが最近その貴族の領邦軍の装備が最新型の物が大量に配備しているとか…」

 

ヘルムート「なるほど、確かに問題かも知れませんが領民を守る為には必要な装備では?」

 

オズボーン「戦車や爆弾を大量に発注するのが領民を守る為だと卿は言うのかね?」

 

ヘルムート「…ふん、そういえば貴様には嘗て息子がいたな?あの時は何故か(…)帝都の中にも関わらず貴様の自宅に猟兵の襲撃を許してしまったか、私とクロワールは責任を感じてせめてユミルまで密かに護衛を付けたのだが何故か崖に滑落してしまったな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オズボーン「………なんだと?」

 

 




なんとか書けた…(汗)
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