閃の軌跡〜変わる物語〜   作:名無し名人

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第三十六話

ラウンジで話す内容ではないのでラクシやさんが泊まってる部屋で解説することにした。

 

ラクシャ「まず始めに今この地に居座ってる《古代種》の名は〘オケアノス〙と私達は呼んでいます」

 

いつの間にかフローラが持ち込んだホワイトボードで書き込み始めた

 

クローゼ「〘オケアノス〙…ですか」

 

ラクシャ「えぇ、非常に獰猛でナワバリに入る者は容赦なく襲い掛かっていただろうと考えられていました」

 

ヨシュア「そんなのが海に…?」

 

エステル「あ、あの〜それって魔獣ではないんですよね?なのにあんなにでかくなるんですか?」

 

エステルの質問にラクシャさんは微笑みながら答えた。

 

ラクシャ「勿論最初は小さな生物でした、しかし親から子へ子から孫へと環境に適応していった結果だと思います。これらの一連の流れは私達の間では『進化』とよんでいます」

 

クローゼ「『進化』…」

 

エステル「え、とよく分からないんだけど…それは赤ん坊が言葉を覚えたり歩き出す様な感じですか?」

 

ラクシャさんは頭を振った

 

ラクシャ「いいえ、それらは飽くまで『学習』です。環境、例えばウサギは後ろ脚が発達してますよね?それは何故だと思いますか?」

 

エステル「え…?」

 

ヨシュア「…なるほどそういう事ですか、ウサギはその瞬発力で天敵から逃れる為に発達した脚が『進化』になる訳ですね?」

 

エステル「あ…!」

 

ラクシャ「その通りです。『進化』は天敵だけではなく地形、気温、色々な要素が絡んできます」

 

クローゼ「では、貴女が最初に言った〘オケアノス〙もあそこまで巨大になったのは…?」

 

ラクシャ「生物が大型化するのには大体二つ有ります。一つは天敵がいない場合、自身を捕食する生物がいなければその生物は徐々に大きくなります。二ツ目は逆に天敵がいた場合ですね」

 

エステル「?…一つ目は何となく解るけど二ツ目も何で大型化するの?天敵が居るんなら大型化するより小型化した方が良いような…?」

 

ラクシャ「えぇ勿論そっちに舵を切ったのも居ます。ですが〘オケアノス〙は群れで行動する生物でなかったと思われます。この事が大型化に繋がると我々は考えました」

 

クローゼ「?…どういう事ですか?単独で動いてるから大型化…あ!そうか!!」

 

エステル「わ!?クローゼいきなりどうしたの?」

 

クローゼ「エステルさん!もしエステルさんが食べる為に狩りをするとして巨大な獲物と小さいけど数が多い獲物どちらを狩りますか?」

 

エステル「え?…状況にもよると思うけど小さい方かな?数が多ければ何匹か仕留められるし、大きい方はリスクがた…か…す…ぎ?」

 

ラクシャ「そう、恐らく〘オケアノス〙が大型化という『進化』を選んだのは天敵よりでかくなれば捕食されないと気付いたからでしょう。現在でも完全に単独行動してないですが巨大な鯨等がいます単純に大きさが武器になる一例ですね」

 

ラクシャさんは一息ついてフローラが淹れた紅茶を飲んだ

 

エステル「は〜凄い話しね〜、因みに《古代種》って言うからには相当古い生物ですよね?どの位古いんですか?」

 

ラクシャ「う〜ん…そうですね?最新の年代測定で約八百万年前から五千万年前と言われてますね」

 

『『『……………は?…………』』』

 

あ、三人共固まった。珍しい、ヨシュアまで思考停止してる

 

フローラ「数字だけ見ても途方もないですから無理もないかと」

 

それもそうか、フローラ今のうちに全員分の新しい紅茶を出してくれ

 

フローラ「承知しました」

 

ラクシャ「フローラさん私には砂糖二杯入りでお願いします」

 

三人が帰ってくる迄暫くフローラ、ラクシャさん俺の三人で紅茶を楽しんでると

 

エステル「…さ、最低でもは…八百万年前〜!?何よ!その数字は〜!」

 

お、戻ってきた

 

クローゼ「なんというか…途轍もなく永い年月ですね…」

 

ヨシュア「古代ゼムリア文明が霞むレベルだね…リィンは知ってたみたいだね?」

 

リィン「ん?あぁ、まぁねでも俺も最近フローラに教えてもらったばかりでね。三人と知ってる事は大差ないよ」

 

クローゼ「そ、そうなんだ?でも《古代種》ってもう絶滅したって事ですよね?何故滅びたのですか?」

 

ラクシャ「う〜ん色々な説が提唱されていますね。例えばウイルス感染による大量死説、何らかの理由で紫外線の増加による絶滅説等ありますがどれも説得力が欠けてるんですが…」

 

エステル「はえ〜よくそこまで考えられますね〜私だったらすぐギブアップするかも」

 

ヨシュア「エステル、考えるより行動だもんね」

 

エステル「む〜別に良いじゃない」

 

クローゼ「クスクス、本当にお二人共仲が良いのですね」

 

ラクシャ「ですが最近になって有力な説が出てきました。」

 

ヨシュア「?…それは一体どのような説ですか?」

 

ラクシャ「……隕石の衝突による大量絶滅説です…」

 

『『『!?!?!!』』』

 

エステル「ちょッ、ちょと待って!?隕石!?隕石ってあの隕石!?」

 

ラクシャ「他がどうなのか知りませんが、その隕石です」

 

クローゼ「…………」

 

クローゼの顔が青いな…無理もない、ショックな話しだからな

 

ヨシュア「……なにか証拠みたいなのがあるんですか?」

 

ヨシュアですら少し動揺してるな

 

ラクシャ「クレーター等は風化して残ってはいませんが地層から痕跡が見られます」

 

ホワイトボードに張ったのはどこかの発掘現場の地層を写した写真だろう。一本の黒い筋が横一直線に引かれていた多分これが…

 

ラクシャ「この黒い線が見えますか?この線の成分を調べたところ煤や灰といった物が検出されました。そしてこの黒い線より上の地層からは《古代種》の化石は見つかってません。この状況から大規模な爆発により粉塵がまい、太陽の光を遮られ絶滅したものと見て間違いないと我々は見ています」

 

エステル「で、でも現に《オケアノス》は居るよ?何処かで生き残って出てきたんじゃ…」

 

「有り得ません」

 

ラクシャさんはエステルの意見をはっきりあり得ないと断じた

 

「え?でも…」

 

ラクシャ「先程粉塵がまい絶滅したといいましたがより正確に言うと粉塵が太陽の光を遮った後は寒冷化が進み生き残っていた古代種達は寒さと飢えにより生命を落としていきました。《オケアノス》も同じです。あれだけの身体を維持するだけの餌は幾ら有っても足りません。その餌が激減した状態で体格を維持しながら生き残るなど不可能です。寒冷化が収まる迄に数千年掛かるというのに…」

 

 

クローゼ「えっとつまり…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヨシュア「あの《古代種》は今を生きてるのは〘不自然な程あり得ない出来事〙という訳………ですか」

 

 




進化についてはこちらの偏見です。間違っていたら申し訳ありません。
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