閃の軌跡〜変わる物語〜   作:名無し名人

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クリスマスなのでもう一本投稿


第五十四話

狼型魔獣は咆哮をあげながら近くにいたエステルに襲いかかろうとしたが、エステルはその突進を危なげ無く躱し逆に顔面にエステルの持つ棍での一撃に大きく仰け反り、それをヨシュアは追撃しようとしたが別の魔獣に邪魔され後退する。

 

エステル「あぁ、もう!こいつ等すばしっこい!」

 

ヨシュア「そりゃそうだよ。でも、逆に屋敷の中だからその素早さも制限されてる…」

 

ヨシュアは双剣で魔獣を切りつけたが魔獣も脚の爪を振り上げヨシュアを襲おうとしたがフローラのショットガンに吹き飛ばされる

 

ヨシュア「ありがとうございます。フローラさん、でもショットガンって…(汗)」

 

フローラ「ご心配なく、今のはゴム弾です。流石に関係無い人が居る処で実弾は使っていません」

 

排莢しながらそう応えつつも目線は魔獣から離さない。そして吹き飛ばされた魔獣もダメージを負ってるもののまだ闘う気である

 

フローラ「…頑丈ですね。ですが!」

 

エステル「脇がガラ空きだよ!」

 

フローラ達に気を取られてる間にエステルが近付き先程フローラがゴム弾を叩き込んだ脇腹に追撃を加え骨が折れた。その激痛に魔獣は悲鳴をあげのたうち回る

 

エステル「ヨシュア、とどめを刺して!」

 

ヨシュア「うん!断骨剣!」

 

ヨシュアは用心深く近づき双剣で魔獣の頸を刎ねた

 

ヨシュア「よし!これであと一匹…!あっちはリィンとクローゼが…」

 

リィン「八葉一刀流『陸ノ型』緋空斬!」

 

其処に目を向けるとリィンが魔獣の脚を切り飛ばしその機動力を奪いクローゼがとどめを刺したところだった

 

ダルモア「ば、馬鹿な……私の可愛い番犬達が…貴様らよくもやってくれたな!」

 

エステル「それはこっちの台詞よ!」

 

リィン「大体アンタが悪いんだろうが」

 

ヨシュア「遊撃士協会の規約によりダルモア市長、貴方を現行犯で逮捕します」

 

フローラ「素直に投降する事をお勧めします」

 

ダルモア「ふ、ふふふふふ………こうなっては仕方ない…奥の手を使わせてもらう!」

 

ダルモアは懐から杖を出した

 

エステル「なに?」

 

ヨシュア「杖…?」

 

フローラ「あれは…?いけない!あれを使わせないで!」

 

ダルモア「時よ、凍えよ!」

 

ダルモアが杖をかざすと身体が動かなくなった…

 

エステル「か、身体が動かない…!?」

 

ヨシュア「こ、これは導力魔法(オーバルアーツ)なのか!?」

 

フローラ「ち、違います!あれはアーティファクトです!」

 

クローゼ「しかも教会が管理しても可笑しくない危険な類いの…!」

 

ナイアル「な、何だそりゃあ!」

 

ダルモア「ほう?そこのメイドやクローゼ君は博識だね。これぞ、我がダルモア家に代々伝わる家宝アーティファクト《封じの宝杖》……一定範囲の中に居る者の動きを完全に停止させる力があるのだよ」

 

エステル「な、なんてデタラメな力…」

 

ヨシュア「こんな強力なアーティファクトが教会に回収されずに残ってたのか……!」

 

ダルモア「フフフ、流石は古代文明の叡智の結晶……戦術オーブメント如きとは比較ならぬ力を備えている。最も一つの機能しか無いのが残念だがね」

 

フローラ「黙りなさい!犯罪行為の為にそれは作られた訳ではないのよ!貴方如きが持って良い物ではないわ!」

 

ダルモア「ふん!何を理由のわからない事を言っている?…まぁ良い、仕方ないから君達の始末は私自らの手で行ってあげよう…フフフ、光栄に思うのだな」

 

ダルモアはそう言って銃を取り出し近付いてきた

 

ダルモア「まずはそうだな…そこの生意気な小娘から…」

 

エステル「誰が生意気よ!」

 

ヨシュア「汚い…手でエステルを触るな…!傷一つ、つけてみろ…アンタを八つ裂きにしてやる…!」

 

エステル「ヨシュア…」

 

ダルモア「フ!指一本動かせない癖に良く吠える…いいだろう小娘は最後だ…最初は、君に決めたよ太刀使いくん?」

 

ダルモアはリィンの額に銃口を突き付けた

 

クローゼ「リィン!」

 

フローラ「リィン様!?」

 

ダルモア「フフフ、そういえばそのメイドの主が君だったな、なら彼女に命令したまえ、証拠を私に渡せと…そうすれば主従とも生命は助かるかも知らんぞ?」

 

リィン「断る!…誰が犯罪者に屈するか…!」

 

ダルモア「強情な事だ。まぁ良い…ならお望み通り女神(エイドス)の元へ送ってやる、メイドもすぐに後を追わせるから安心したまえ」

 

クローゼ「や、止めてぇぇぇぇ!」

 

すると突如エステルのポシェットから黒い光が光り始めた

 

ダルモア「な、何だ!?その光は…」

 

ダルモアはリィンから思わず離れた

 

クローゼ「この光は……」

 

ナイアル「くそ、この手が動けばカメラを……」

 

黒い光が一瞬強く輝くと身体の自由が戻り、ダルモアの杖も壊れた

 

クローゼ「身体の自由が……戻った?」

 

ヨシュア「エステル……今の黒い光は?」

 

エステル「う、うん…父さん宛てに届いたあの黒いオーブメント…これが光ったみたいだけど…」

 

ダルモア「そ、そんな馬鹿な……家宝のアーティファクトがこんなことで壊れるものかぁぁぁ!」

 

ヨシュア「どちらにせよ…貴方の切り札はもう無い。現実を見た方が良いんじゃ無いですか?」

 

エステル「そ、そうよ!よくも悪質なやり方でいたぶってくれたわね〜!」

 

クローゼ「最低です…」

 

フローラ「リィン様に危害を加えようなど…万死に値する!」

 

リィン「諦めて投降しろ…」

 

ダルモア「くううぅぅぅぅ……誰が捕まるものか!」

 

ダルモアは魔獣が出てきた隠し部屋から逃げて行った

 

エステル「ああ!逃げた!!」

 

ヨシュア「追いかけるよ!」

 

リィン「おぉ!」

 

クローゼ「はい!」

 

フローラ「往生際が悪い!」

 

ナイアル「ああっ、待ちやがれ!こ、こんなスクープ逃してたまるかってんだ!」

 

ダルモアを追いかけると邸宅の外に出てダルモアは三艘ある内の一艘のヨットに乗り逃走した

 

エステル「あ、あれは……」

 

クローゼ「ダルモア市長所有のヨットです!」

 

ヨシュア「このボートで追いかけよう二人共乗って!リィン達はそっちのボートで!」

 

それぞれボートに乗り込みヨシュアが先に出てリィン達も出ようとしたらナイアルも乗り込んできた

 

リィン「って、何で着いてくるんですか!?危険ですよ!」

 

ナイアル「馬鹿野郎!こんなスクープ逃す記者なんざ居やしねぇよ!それよりさっさと行くぞ!問答するのも惜しいだろうが!」

 

リィン「…あぁもう!フローラ出してくれ!」

 

フローラ「はい!」

 

リィン達のボートも出て少ししてフローラに指示を出す

 

リィン「フローラ、銃火器をチェックするように…すぐに必要になる…!」

 

ナイアル「ちょっと待て!確かにダルモアも銃を所持しているが、そこまで警戒する事か!?」

 

リィン「ダルモアだけなら…そうでしょうね!」

 

ナイアル「?じゃあ何で…」

 

フローラ「お忘れですか…?今このルーアンの海に居る厄災を……!」

 

エステルSide

 

ダルモアの乗ったヨットとの距離が徐々に縮まり始めた

 

エステル「待ちなさ〜い!」

 

ヨシュア「このまま行けば追い付ける…!」

 

ダルモア「えぇい!しつこい連中だ、これでも喰らえ!」

 

エステル「はぁぁぁぁ!」

 

ダルモアはエステル達に発砲したがエステルの棍によって直撃コースの弾丸は全て弾かれた

 

ダルモア「な、なにィぃぃ!?」

 

エステル「ふっふーん!見たか!シズナさん曰く銃口と目線を注視してれば弾道なんて簡単に読めるのよ!ヨシュア、奴のヨットの右側につけて!」

 

ヨシュア「了解!……あれ?段々速くなってる…」

 

クローゼ「これは…沖合の流れる風です!」

 

ヨシュア「不味い…こうなったらヨットのほうが断然有利だ…」

 

エステル「あんですって〜!」

 

ダルモア「わはは!女神(エイドス)は私の方に微笑みかけてくれたようだ!さらばだ、小娘共!」

 

ダルモアのヨットがさらに増速してエステル達のボートを引き離す

 

ヨシュア「く、ダメだ…このままじゃ!」

 

エステル「………」

 

クローゼ「?…エステルさん……?」

 

エステル「ねぇ…ダルモアのヨットの針路上に気泡が出てるんだけど…?」

 

ヨシュア「え!?」

 

ダルモアSide

 

ダルモア「さて…これからどうするか、とりあえず帝国に高飛びして…ん?」

 

ダルモアは前方の気泡に気付き訝しんだ

 

ダルモア「何だ…あれは…まるでナニかが居るよ…う、な、ななななぁぁぁぁぁっ!?」

 

突如海面から浮かび上がったそれは現在の生物では有り得ない大きさであり今ルーアンの海をを寝蔵としているその生物の名は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《太古の世界より蘇りし海魔》

 

『オケアノス』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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