閃の軌跡〜変わる物語〜   作:名無し名人

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第五十九話

《ラングランド大橋》

 

エステル「やれやれ、ようやく一段落したわね」

 

遊撃士としてダルモア元市長逮捕の残務処理を終えたエステル達は《ラングランド大橋》の橋上で風に当たっていた

 

ヨシュア「うん、ダルモア市長が不正を働いて王国軍に逮捕されたという発表を市民に知られた時は流石に動揺していたけど今はすっかり落ち着いたみたいだね」

 

エステル「う〜ん、これからどうなるのかな?」

 

ヨシュア「暫くは王国から派遣された役人が代行するみたいだよ。その後は然るべき人を選出して正式な市長を任命するようだよ」

 

エステル「そっか……そういえばダルモアは素直に取り調べに応じてるって?」

 

ヨシュア「そうみたいだよ?よっぽどオケアノスが怖かったみたいでその反動じゃないかって…」

 

エステル「まぁ、気持ちは分かるけどね…自業自得だしやった事を考えればいい薬になったんじゃない?そのオケアノスはリィン達とあのリシャール大佐が討伐したみたいだけど死骸どうするのかしら?」

 

ヨシュア「あぁ、それなら…」

 

「一部引き取られたよ」

 

そこにフローラとラクシャを連れたリィンが合流した

 

エステル「あ、リィン、フローラさんそれに…ラクシャ博士も?引き取るってもしかして……」

 

ラクシャ「お久しぶりです。えぇ、王国軍と交渉して一部切り取って冷凍して帝国に持ち帰る予定です。何しろ古生物学者としては垂涎モノですからね」

 

エステル「はぁ…そういうものですか?」

 

ラクシャ「そういうものですよ、私達にとっては……生涯夢見てたものの一つが目の当たりにする訳ですから」

 

ラクシャ博士はかけていた眼鏡をクイッと上げながら言った

 

ヨシュア「なるほど、そういえばリィン…クローゼはどうしたんだい?一緒にいたんじゃないのかい?」

 

リィン「あぁ、クローゼなら少し遅れるって言っていたな…多分もうすぐ来ると思う」

 

エステル「そっか……でも良いのリィン?」

 

エステルはニヤニヤしながら尋ねた

 

リィン「良いって……何が?」

 

エステル「惚けちゃって〜、クローゼと折角恋人同士になれたんだからこのままルーアンに滞在すればいいのに〜、このこの〜」

 

エステルは揶揄うようにリィンの肩を軽く叩く

 

リィン「なに言ってるのさ……元々リベールを周ってる途中だったし、クローゼだって俺だけに構ってる訳にはいかないさ、それに……今生の別れでないからね。また、会える日は来るさ」

 

エステル「う…良くくさい台詞を吐けるわね…?聞いたこっちが恥ずかしくなったわ……////」

 

ヨシュア「揶揄うなんて慣れない事するからだよ…」

 

ラクシャ「クスクス、あぁ私はこれから定期船で帝国に帰るのでここでお別れです」

 

ヨシュア「え、随分急ですね?」

 

ラクシャ「元々オケアノスが居たから此処に来たのですから…それも居なくなったのであれば此処に留まる理由もありませんから、特大のお土産も出来ましたし」

 

リィン「そうですか……あの時はありがとう御座いました。貴女がオケアノスの弱点を教えてくれたお陰で全員生還できました」

 

リィンは手を差し伸べラクシャに握手を求めた

 

ラクシャ「礼を言われる程ではありません、私は自身の知ってる事を言っただけです。勝利は貴方方が引き寄せた結果です」

 

ラクシャも握手に応じリィン、フローラ、エステル、ヨシュアの順な握手していった

 

ラクシャ「では私はこれで……帝国に来たら帝都に遊びに来てください。歓迎しますので」

 

そう言って去って行った

 

エステル「さて…後はクローゼだけど……」

 

 ー ピュイ ー

 

エステル「お、ジーク!貴方が来たって事は…」

 

「ごめんなさい!遅れました」

 

クローゼが走って此方に駆け寄って来た

 

クローゼ「ハァ…ハァ…ごめんなさい、遅れました」

 

ヨシュア「いや、そんなに待ってないよ」

 

エステル「も、もしかして走って来たの?そんな慌てなくてもいいのに」

 

クローゼ「いえ、見送るのに遅れる訳にはいきませんから、それに……」

 

クローゼはリィンの方を向いた

 

クローゼ「……行くのね?」

 

リィン「……うん」

 

クローゼ「そう……また会える?」

 

リィン「勿論、ちゃんと会いに行くよ」

 

クローゼ「……なら良いわ」

 

エステル「えっと……?二人共?」

 

ヨシュア「はは…それじゃあ出発しようか?」

 

エステル「あ、そうね…ツァイス地方に行くには南口に出れば良いんだっけ?」

 

クローゼ「あ、はい南の街道の先にある《エア=レッテン》の関所があります」

 

クローゼ「彼処からツァイスへの街道に出る事ができます」

 

エステル「ん、分かったわ。それじゃレッツゴー!」

 

そうして一同はアイナ街道を進み《エア=レッテン》の関所に到着した

 

エステル「前も思ったけどなんか関所っていうより観光地みたいな雰囲気ね〜」

 

クローゼ「実際、滝目当てに訪れる観光客も大勢いますよ」

 

エステル「あ、やっぱり?う〜ん、ルーアンって綺麗な所多いわね〜観光客が来るのも納得だわ」

 

クローゼ「そんなことないですよ?私はロレントも素敵な街だと思いますよ」

 

リィン「ロレントにも来た事があるんだ?」

 

クローゼ「えぇ、五大都市には一通りね。あ、この先にあるツァイス市なんですけど……とても個性的で驚くかとおもいますよ」

 

ヨシュア「個性的?」

 

エステル「う〜ん、それは楽しみね」

 

フローラ「では関所で通行許可証を貰いましょう」

 

クローゼ「そうですね、入口に入って直ぐに受付がありますからすぐに貰えますよ」

 

クローゼの言う通り直ぐに許可証を貰えたリィン達はカルデア隧道の入り口まで来た。

 

エステル「うわ〜すごいわね〜でも滝といっても川からじゃなくて水路から落ちてきてんだ?」

 

水路から落ちてくる水を見てそんな感想を漏らす

 

ヨシュア「確か、ローツェ水道という名前だったかな?中世に造られた水道橋だとか…」

 

フローラ「位置的にはヴァレリア湖に繋がってるんですね」

 

クローゼ「その通りです。ヴァレリア湖から此処まで水を引いてるんです」

 

エステル「う〜んオーブメントもないのによく造れたわね、それであっちが……」

 

エステルの視線の先には隧道の入り口が

 

ヨシュア「トンネル道の入り口だね…じゃあ、此処でお別れだね」

 

クローゼ「はい……本当にありがとう御座いました。何から何まで…あの、エステルさん達はリベールを一周するんですよね?なら王都でまた会えるかも知れません」

 

エステル「え、そうなの?」

 

クローゼ「はい、実は女王生誕祭に実家に戻る予定なので…」

 

ヨシュア「女王生誕祭は確か一ヶ月先位だったかな、確かにその頃には王都に着いてるかもしれ無いね」

 

エステル「そうなんだ~あ、じゃあさ実家の用事が終わったらギルドに連絡出してよ!そうすれば会えると思うから!」

 

クローゼ「えぇ……必ず連絡しますね………エステルさん、ヨシュアさん、それに……リィンにフローラさん本当にありがとう御座いました、どうかお気をつけて」

 

エステル「うん!ありがとう!クローゼもまた会おうね〜」

 

ヨシュア「テレサ院長達にも宜しく伝えて欲しいな」

 

二人は先に隧道に入っていった

 

クローゼ「………リィン、やっぱりエステルさん達に伝えなくて良かったのかしら?《D∴G》について…」

 

リィン「…何れは言う必要はあるだろうね、でも今は正遊撃士を目指してる二人には余計な負担をかける訳にはいかないさ」

 

クローゼ「そう…ね……ねぇ、リィン?女王生誕祭で会えたらさ……デート、してくれる?」

 

リィン「喜んで、その日を楽しみにしているよ」

 

クローゼ「うん!!」

 

そうして二人は口づけを交わして別れて行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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