閃の軌跡〜変わる物語〜   作:名無し名人

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第六十二話

ツァイスのレストランでリィンとフローラそして…シズナの三人で一緒に夕食を摂る事になった

 

シズナ「う〜ん、やっぱりリベールは美味しい物が多いね〜カルバートも美味いけど当たり外れが多いしね〜あ、エステル達は正遊撃士の資格得る為にリベール一周してるんだよね?どう?二人の仲は進展した?」

 

シズナは注文したパスタを食べながら矢継ぎ早にリィンに質問した

 

リィン「…確かにリベールは野菜一つとっても美味しいのは分りますが、カルバートは東方料理が美味しいと聞きますが?エステル達は今このツァイスに居ますよ、他の支部の推薦を取り付けてツァイス支部の推薦取れば後は王都支部だけですよ。仲はまぁ……互いに意識はしてると思いますが恋人になるかはまだまだでしょうね」

 

リィンは注文したスープを飲みながらシズナの質問に淀みなく答えた

 

シズナ「あははっ!やっぱりねぇ!!あの二人なんだかんだ言っても鈍いからねぇ」

 

フローラ「鈍い…?私には両思いに見えるのですが?」

 

シズナ「鈍いさ、なまじあの二人は一緒に暮らして互いの良い所や悪い所を見て育ったんだ。家族としての時間が長ければ長い程相手を異性として見る前に家族という意識が邪魔をする。

血の繋がりが無いと頭で判っててもそう簡単に切り替えられないさ、それこそキスの一つでもしないと進展しないんじゃあないかな?」

 

フローラ「…随分詳しく語る様ですが御自身の経験で?」

 

シズナ「いや?単なる観察眼だよ?」

 

フローラ「観察って……」

 

フローラは呆れた顔でシズナを見た

 

リィン「……まぁ雑談はこの位にしましょうか、シズナさん俺に頼みとは?まさか俺と死合しに来たと言うなら断りますよ」

 

シズナ「あはは、それも魅力的だけど残念ながら今回は猟兵として此処に居るんだ」

 

リィンは目を細めた

 

リィン「リベールに害なすなら幾ら姉弟子でも斬りますよ」

 

殺気をシズナに叩き込んだがシズナは涼しい顔だ

 

シズナ「へぇ~…面白い事言うねぇ……君は人を斬れると?」

 

シズナも静かに殺気を放ち周囲の空気が重苦しくなり他の客はそそくさと離れた

 

リィン「俺は正義の味方じゃない、全てを救うなんて傲慢な考えは無い…けど、俺の大切な物を守る為に必要な事なら例え相手が貴女でも…」

 

シズナ「……まぁ冗談はこれ位にしようかな?別にリベールに害なせと依頼された訳でないしね、今回私…というか斑鳩を依頼してきたのは〘共和国政府〙でね」

 

殺気を消し普段通りの表情でそんな事を言ってきた。

 

リィン「カルバートが?SSSクラスの高位猟兵団に依頼する案件?」

 

シズナ「うん、君も知っての通り此処ツァイスは共和国との国境に通じる街道がある。で、その国境を越えた共和国側の都市がバーゼル市」

 

フローラ「カルバートを代表するメーカー、ヴェルヌ社の本社とバーゼル工科大学ですね。古くから職人の街としても知られてますが…」

 

シズナ「知ってるなら話しは早いね、で当然バーゼルには兵器開発の側面もある。今回私達が受けた依頼はとある男の捕縛」

 

捕縛…?

 

リィン「一人を捕らえのに高位猟兵団を使う?それなら遊撃士なり、共和国の警察に任せれば良い筈でしょう?」

 

シズナ「……これは他言無用でお願いね、その男ヴェルヌ社の社員何だけどそいつは次期新型主力艦の開発に関わっていてね?あろうことか艦のスペックの事細かく書いた機密文書を盗み出してそれを手土産に帝国に亡命しようとしていてね、既にリベールに入ったらしいんだ」

 

リィン「……はい?まさかその男はわざわざ国境越えてツァイスに入ってると?何故?」

 

シズナ「発覚自体は比較的速かったみたいだけどその男がずる賢いみたいでね。主要道路は封鎖されたけど国境方面は封鎖するのが遅れていたのを突いてまんまとこっちに逃げて来たみたいだよ」

 

リィン「ならもうツァイスに居ないのでは?」

 

シズナ「ところがそうでもないよ、リベールの定期船の運行が停止していた影響で足止め喰らって……お?」

 

突然食堂の照明が消えたがそれだけじゃなく辺り一帯の照明全てが…

 

「おいおい、なんだよ?なんで照明が消えるんだよ!?」

 

「おい!外を見てみろ!何処かしこも明かりどころかエスカレータすら止まってるぞ!?」

 

周りの客から戸惑いの声が挙がってきた

 

リィン「これは…」

 

シズナ「おやおや、暗くなったねぇ…故障かな?」

 

フローラ「いえ…どうやら街中の照明が全て消えた様です」

 

シズナ「う〜ん、どうしたものやら…おや?」

 

「嗚呼あァァァ!何やってんだあの人はぁァァァ!」

 

五分経った時頃全ての照明が復旧したと同時に白衣を着た男性が物凄い速さで通り過ぎていった

 

「おい、マードック工房長だ?あの人が走って行く先って……ラッセル博士の自宅じゃないか?」

 

「なんだ、何時ものか…博士もこりないな〜」

 

人々は何時もの事だと家に入って行った

 

『『……何時も??』』

 

シズナ「アハハハハ!中々愉快な御仁みたいだねぇ…あ、そろそろ返事聞きたいけどなぁ、協力してくれるかい?」

 

リィン「……はあ、判りましたよ。どの道今の話だと両国に余計な火種を持ち込まれるのはごめんですからね」

 

シズナ「お、そうこなくっちゃ、勿論報酬も出すからね。じゃあ明日出発するから」

 

リィン「出発って……何処にですか?」

 

 

 

 

 

 

シズナ「あぁ……エルモ村という温泉のある村だよ。ターゲットは其処に潜伏してるとさ」

 

 

 

 

 

 

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