リィン「呆れたな…混浴だってデカデカと書いてたろう?」
事の次第を聞いたリィンは夕飯の漬物を齧りながら呆れていた
エステル「うぅ……言わないでよ〜すっごく恥ずかしかったんだから〜」
エステルは汁物を口にしながら言った
シズナ「アハハハハ!…まぁ湯着着てたから厳密には裸じゃないから見せてないから良いじゃないか?あ、この煮魚美味いねぇ」
エステル「よ、良くないですよ!…湯着着てたからと言ってもヨシュアの…は、裸を///」
フローラ「ですが不幸中の幸いで他の客は居なくて我々だけで良かったですね。遊撃士が旅館でお騒がせしたなんて洒落になりませんからね。あ、リィン様お代わりをよそいますか?」
リィン「ありがとう」
エステル「ウグッ!?た、確かにそうだけど…それでも乙女の恥じらいというものが…」
ヨシュア「エステルは自業自得だよ、まぁ……今回恥かいたからもう同じヘマしなければ意味はあったんじゃない?」
エステル「それは…そうなんだけど、というか何でヨシュアはそんなに冷静なのよ?」
エステルはジト目で冷やっこを食べているヨシュアにツッコミをいれた
ヨシュア「別に…というかあそこまで驚かれるのは少々納得いかないけど…」
エステル「だ、だからそれは…!」
ティータ「え、エステルお姉ちゃん、ヨシュアお兄ちゃんもケンカは駄目だよぅ…」
ティータが仲裁に入ろうとしてるが、というか…
リィン「随分親しくなったみたいだな?」
エステル「あ…えへへ、ちょっとね。色々お話ししてね」
リィン「仲良いのは良い事だ。」
エステル「何でリィンが生暖かい眼で見るのよ…」
ティータ「あ、あの!リィンさんってお姉ちゃん達とはどういう関係何ですか?フローラさんもメイドと言ってますけど貴族か何かですか?」
リィン「ん?あぁそうだね、俺は八葉一刀流という剣術を使うけど師はユン・カーファイ、その弟子がエステルの父カシウス・ブライト大佐、そしてその弟弟子が俺という訳だよ。因みに俺は貴族ではないし、フローラは…まぁ偶然の成り行きでね」
フローラ「リィン様とは十年以上お仕えしていますね」
シズナ「因みに私はリィンの姉弟子に当たるわ〜」
ティータ「そ、そうなんですか?その年で弟子入りなんて凄いです…!」
シズナ「そう?私達の感覚からすれば君の方が凄いと思うけどね?」
ティータ「ふぇ?」
フローラ「ですね、貴女の歳であのラッセル博士の側で学び、今回の様なポンプ修理をこなせる子供は居ませんから…」
ティータ「そう…でしょうか?全然自覚はありませんが…」
リィン「まぁ『隣の芝生は青い』とは違うかもだが自分とは違う分野で頑張ってる人を見るとそう感じるのも無理はないかもね…さてと、ご馳走様」
リィンは箸を置いて立ち上がった
エステル「あれ?リィンもう寝るの?」
リィン「まさか、また温泉に入ってくるよ。何度も温泉に入れる機会なんてそうそうないからね。エステル達はどうする?」
首だけ振り返りそう言ってエステル達に尋ねた
ヨシュア「僕達はもう少し此処で会話してるかな?遠慮せずに入って来ればいいさ」
リィン「ならそうさせて貰うよ」
食堂を後にして再び浴場に向かった。因みにカメラマンのドロシーは一緒に食事を摂っていたが食べ終えたら直ぐに船を漕いでいた…
リィン「ふう、気持ちいい……露天風呂なんて前世でも数える位しか入っていないから余計にな…それにしても…」
リィンは顔を上げ夜空を見た。排気ガスが無く汚れていない、綺麗な星空…
リィン「………」
フローラ「リィン様」
後ろを振り向くと湯着を纏ったフローラが立っていた。その姿は正に絵に書いたような美女
フローラ「隣、よろしいですか?」
微笑みながらそう言って歩いてきた
フローラ「ふぅ…いい湯です。私は疲れなんて感じない筈ですが身体が軽くなる様な気がします…アンファングにも温泉設置しようかしら?」
リィン「ハハ、それは良いなスペースは余ってるしな…流石に効能は再現出来無いよな?」
フローラ「いえ、出来ますよ?打ち身、切り傷、打撲、冷え性、美肌、肩こり、火傷…あ、何なら若返りも…」
リィン「それはやめとけ(汗)確実に面倒な事が起きる…」
フローラ「?そうですか、しかし本当にいい湯です。龍來(ロンライ)の温泉とやらも是非行ってみたいですね」
リィン「そうだなぁ…向こうの温泉も機会があれば行きたいものだな」
「それなら私が案内してあげるよ。良い穴場を知ってるし」
二人揃って入り口を見ればシズナが入ってきた
リィン「シズナさん…」
シズナ「やぁリィン私も隣に入らせてもらうよ?」
リィンを真ん中にして右側にフローラ、左側にシズナと挟まれて風呂を入った
シズナ「いや〜エルモの温泉はいいね〜ご飯も美味しかったし、それに…リィンどうだい?美女二人に挟まれて温泉に入るのは約得でしょ?」
リィン「二人が美女なのは認めますが…何か用があるのでしょう?」
シズナ「おや?私はただ可愛い弟弟子の背中を流しに来ただけだよ?」
リィン「その言葉も嘘では無いから余計にタチが悪いですが、今回の機密文書の強奪犯…アレ本当はあの男一人の犯行ではないでしょう?」
シズナ「……彼奴は開発班のメンバーだよ。盗むぐらい訳無いでしょう?」
リィン「唯の研究員がたった一人で共和国軍やリベールの国境警備隊の目を掻い潜り密入国したと?」
シズナ「………」
リィン「何らかの組織が手引きしてエルモの村に来たとしか思えません。実際あの男も言いましたよね?『話が違う』と……シズナさん…なにを隠しているんですか?」
シズナ「…はあ〜やれやれ、まぁ確かに用はあるよ?他言無用でお願いね?」
シズナはリィンの正面に回り顔を近づけながら言った
シズナ「革命家気取りのテロリスト共を捕縛……これが本当の依頼さ」