閃の軌跡〜変わる物語〜   作:名無し名人

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第六十六話

ー 翌日 ー

 

エステル「じゃあ私達はお先に失礼するけど……うぅ、良いなぁ〜リィン達まだ此処に居るなんて…」

 

ヨシュア「しょうがないじゃない、僕達は仕事なんだから、それにリィンも用事あるみたいだしね

 

一泊したエステル達はツァイスに戻る為に出発する事になりそれをリィン達は見送る事になった

 

シズナ「アハハハハ!まぁ私も『仕事』が残ってるからねぇ、リィンにはその手伝いを頼んだのでね…終わったらまた入ろうかな?」

 

ヨシュア「……リィン本当に大丈夫なのかい?何ならティータをツァイスに送り届けたら僕達も……」

 

リィン「大丈夫、シズナさんは無茶な頼み事はしない…いや偶にするかな?」

 

シズナ「おや心外だね?可愛い弟弟子を騙す訳無いじゃないかい」

 

ドロシー「うぅ〜シズナさん、フローラさんやっぱりウチのモデルになってくれませんか〜?お二人の美貌なら間違い無く表紙に飾れますよ〜?」

 

リベール通信社のドロシーは二人の美貌に注目してリベール通信の専属モデルに誘っていたが…

 

フローラ「興味ありません」

 

シズナ「右に同じく、撮られたくないし」

 

ドロシー「そ、そんな〜」

 

にべも無く断られたが…

 

フローラ「それより、エステルさん達はツァイスで引き続き例のモノの解析に動くんですよね?」

 

ティータ「あ、はいお爺ちゃんが今も『ゴスペル』を真っ二つにしてでも解明しようとしてる筈です…丸ノコ何本駄目になったかな?」

 

フローラ「そう……(まぁ材質が低いとはいえゴスペル、そう簡単にはいかないでしょうね)」

 

エステル「?フローラさん…?」

 

フローラ「何でもありません。それよりそろそろ出発した方が良いのでは?」

 

エステル「あ、それもそうか」

 

ヨシュア「それじゃあ僕達はこれで…」

 

リィン「うん、じゃあまたな」

 

そうしてエステル達はエルモ村を発った。

 

リィン「さて…聞かせて下さい。昨晩の話の続きを…」

 

シズナ「まぁもう少し待ってくれない?まだ役者が揃ってないから」

 

リィン「役者……?斑鳩の者じゃなく?」

 

シズナ「そっちは別口、そろそろ着く頃だけど……」

 

「悪い、待たせたな」

 

振り向くと村の入口から熊みたいに大きな男が歩いてきた

 

シズナ「やぁ、随分遅かったね」

 

「勘弁してくれ、こっちはエルモ村なんて来た事ないんだからな……で?そっちの坊主と麗しい御婦人は?」

 

シズナ「彼は私の弟弟子さ、八葉のといえば判るかな?」

 

「おお!カシウスの旦那の弟弟子か!噂は聞いているぜ!『八葉の最後の弟子』!」

 

大男はリィンに近寄りその背中をバシバシ叩いた

 

リィン「ぐ……!?貴方は…?」

 

「ん?おぉ!自己紹介がまだだったな」

 

ジン「カルバート共和国遊撃士協会所属のジン・ヴァセックだ宜しくな」

 

村の旅館の共用スペースで話をする事になった

 

フローラ「A級遊撃士ですか、凄いですね…」

 

ジン「いやいや!まだまだですよ!しかしお嬢さんの様な美女に褒められるのは悪い気がしませんなぁ~」

 

リィン「……で、A級遊撃士の貴方がどうして此処に?」

 

ジン「あぁ、俺は温泉と王都に用事があったんだ……『表向き』にはな」

 

リィン「依頼がそうだと?」

 

ジン「………話したのか?」

 

シズナ「安心しなよ、腕は確かだし裏切る心配も無いよ。何より老師の弟子だよ」

 

ジン「………判った、ならついて来てくれ。歩きながら話す」

 

ジンはベンチから立ち上がり歩き出した

 

リィン「何処に向かうんです?」

 

首だけ振り返り答えた

 

ジン「テロリスト共の拠点さ」

 

村を出てトラット平原道を歩きながらジンさんが話し始めた

 

ジン「知っての通りカルバート共和国は百年前の革命によって王政を倒して建国された国家だ。市民はそれ自体は誇りにしてるしそれは問題無いんだが困った事にごく一部過激な共和主義者が居る」

 

ジン「そいつ等は世界革命とやらを掲げリベールやエレボニア等の封建国家を滅ぼし共和国家を樹立するという馬鹿げた主張をしている一団なんだ」

 

リィン「それは……リベールは共和国にとっても友好国で女王陛下が善政を敷いてる国なのに」

 

シズナ「彼奴らはそんなのは関係ないんだろうさ、で困った事にこの主張に賛同する人間は決して少なくない」

 

「はぁ…?そんなのが支持されるんですか?」

 

ジン「実はこの主張はかなり昔からある話でな、なまじ革命が成功したから他国にも共和主義を広めようという活動は共和国成立直後からあったらしい」

 

フローラ「勢力としては小さくとも革命という熱はカルバート人には受け入れ安い……と言った処でしょうか?」

 

ジン「概ねそんなとこだろう、だが当然共和国政府はこんな主張を認める訳が無い。各国の王族や帝室を根絶やしするなんてほざく勢力を支援する理由も無いし、下手をしなくても共和国自体のイメージが最悪になってしまう。それは避けたいから政府は奴等の政党の結党を認めずに非合法化したんだ。だが先程も言ったが支持者は決して小さくなくてな……」

 

シズナ「軍内部や研究者にも賛同者が居てね、そいつ等が不満を持っていた研究員を唆して機密文書を強奪を手助けしてたのさ」

 

リィン「そして強奪犯をわざとリベール側に逃がしてリベールが機密文書を強奪したと罪を擦り付け大義名分を手に入れ影響下にある軍部隊を動かしてリベールに侵攻する…ってとこですか?」

 

シズナ「ま、そうだろうね。唯これは成功しようがしまいがどっちでも良かったらしい」

 

リィン「と言うと?」

 

ジン「テロリスト共は既にこのリベールに潜伏しているのさ、そして狙いは女王生誕祭だ」

 

リィン「……成る程、それで遊撃士と猟兵が手を組んだ訳ですね」

 

ジン「まぁな、共和国内は警察や遊撃士で対処出来るが流石にリベールではな、無論リベール側にも伝えているが共和国の恥は出来るだけ共和国人で片付けたいと政府が依頼してきてな?猟兵(そっち)との共闘は条件付きだがリベールも黙認の上で現在行動してる訳だ」

 

シズナ「因みに斑鳩(ウチ)は今回殺しは厳禁の条件でリベールとカルバート政府と合意して依頼を受けたよ」

 

フローラ「……強かですね、リベール王国は猟兵の運用は厳しい筈なのに」

 

ジン「ま、理想だけではどうにもならない事は多々あるからな…と着いたぞ」

 

 

其処は『紅蓮の塔』とヴォルフ砦の間にある大きめの小屋だった

 

リィン「ここにテロリストが?」

 

ジン「あぁ、そっちの斑鳩の姫さんの手の者の情報ではな」

 

シズナ「それは大丈夫さ、奴等に潜り込んだ〘草〙が逐一報告してくれたからね」

 

フローラ「では作戦はどうしますか?」

 

ジン「この人数だ、下手に作戦など言っても取りこぼすのがオチだ。真正面から行くさ」

 

そうしてジンさんはスタスタ歩いて扉の前に立つと

 

ジン「葩ァ!」

 

扉を正拳突きで破壊して乗り込んだ…

 

リィン「それで良いのか?A級遊撃士…」

 

シズナ「アハハハハ!私はこっちの方がわかりやすくて良いけど?」

 

フローラ「とりあえず中に入りましょう」

 

続いて中に入ると二、三十人程の人間がいた

 

「な、何だ!?貴様らは!俺達を誰だと…」

 

ジン「俺は遊撃士だよ、お前さん達を捕まえに来たんだよ。テロリスト共が…」

 

「な!?遊撃士だと…我等の革命の邪魔をするというのか!?」

 

シズナ「革命……ねぇ…?そこの大量の爆薬を仕込んでどうする積りかな?」

 

奴等の足元には爆薬を詰めた樽が何個も置いてあった

 

「決まっている!愚かにも未だに王政を維持しているリベール王国に正規の鉄槌を下すのだ!」

 

ジン「巫山戯た事を抜かすな、リベールは友好国であり民衆にも慕われてる女王を害する理由等無いだろうが!」

 

「それがどうした?王政等という古い体制にしがみつく特権階級など裏では民衆を搾取することしか考えん!リベールとて同じだろうが!」

 

フローラ「百年前のカルバート王国と同列にするのはどうかしてると思いますが?大体正義と言ってますがその爆薬を使えば無関係の市民まで犠牲になりますが」

 

「ふん!大義の為なら多少の犠牲はやむを得ないんだよ!アリシア女王とクローディア姫を殺し……ッてグハァ!?」

 

リィンは問答無用で男の顔面に太刀の入った鞘を叩きつけた

 

シズナ「ヒュウ♪」

 

「リーダー!?テメェなにを…」

 

リィン「黙れ……さっきまでは怪我をしたく無かったら貴様らに投降を勧告しょうかと思っていたが…少々頭にきたのでな、腕の一本や二本折れる覚悟しろ!一人残らず叩き潰してやる!」

 

 

 

 

 

 

 

 

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