閃の軌跡〜変わる物語〜   作:名無し名人

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第七十四話

暇な大使館職員達もアルゼイド子爵と子供が仕合すると聞いて面白そう(リィンに従っているフローラをナンパしようと来た者も居る)と修練場を見に来て唖然としていた

 

「お、おい、あのアルゼイド子爵閣下とまともに斬り結んでるぞ!何者だあの小僧!?」

 

「リィン・アイスフェルト?聞いた事も無い家名だぞ!?何処の貴族だ!」

 

「そ、それがパスポートの写しには平民と…」

 

「平民だと!?あんな平民が居て堪るか!!」

 

「お、おい……あの子供、あんなに髪白かったけ?黒髪だったような…?」

 

 

「そ、そんなの知るかよ!」

 

オーレリア「フ、フハハハ!これは良い!腕が立つとは思っていたがここまでとはな」

 

オーレリアの視線の先にはヴィクターとリィンが激しく切り合い互いに譲らず互角だった……一見は

 

フローラ「……やはりリィン様が押され始めてますね…」

 

リィンに細かい傷が目立ち始めて来た。矢張り中伝とはいえアルゼイド子爵との力の差が如実に表れてー

 

オーレリア「止めようなどと思わぬ事だ。そなたの主の顔に泥を塗るつもりか?」

 

フローラが無意識に足が前に出てオーレリアに肩を掴まれてた

 

フローラ「しかし…!」

 

オーレリア「アイスフェルトはそんなの望んでおらんだろうさ、それに……あの顔に焦りや絶望が見えるか?」

 

オーレリアに指摘されリィンの顔を見ると……

 

フローラ「笑ってる………?」

 

オーレリア「余程楽しいのだろうさ、私とてあの場に飛び込みたいのだ……あぁ!これでは生殺しではないか!」

 

フローラ「えぇ…?それは流石に引きますわ…」

 

オーレリアの闘気を漲らせた顔を見せそれを見たフローラは少し引いた…

 

リィン「流石は《光の剣匠》…!甘く見た積りはありませんがまだまだ過小評価していたみたいですね…」

 

ヴィクターの刺突を躱し、リィンが返す刀でヴィクターの肩に目掛け剣を振り下ろすがヴィクターが大剣の腹でリィンの剣を弾く!

 

ヴィクター「そういう君こそ中々どうして、その歳で大した物だよ!その『チカラ』頼みではなく自身の技術を磨いている!だが……それでもまだまだ甘い!」

 

リィン「グウゥゥゥ!?」

 

ヴィクターの重さの乗った一撃を防いだが吹き飛ばされ手が少し痺れてしまった

 

ヴィクター「君の剣は確かに素晴らしい、が!如何せん実戦経験不足!まだまだ型通りの剣筋が見てとれる、故に至極読みやすい!」

 

ヴィクターの剣戟が一段と増してきて防ぐのが精一杯になってきた

 

リィン「チィ!このままではジリ貧か…どうする?」

 

一旦仕切り直しする為互いに距離を取りリィンは思考すると…

 

『ナラ、俺ニタヨレバイイ』

 

リィン「ッ!?これは…」

 

リィンの周りが時が止まったかのように皆固まり動くのはリィン以外……否、突如目の前に現れたそれは…

 

リィン「俺…………!?嫌、違うまさかお前は」

 

目の前の俺はトールズ士官学院第二分校の教師姿そして…

 

『ヒサシブリダナ、俺ハオマエガ《鬼の力》トヨンデルモノダ』

 

鬼の力を解放した状態のリィン鬼の力(解放状態)だ…!

 

リィン「……なんの用だ?まさかお前が助けるとでも?」

 

『ソノマサカダ、オマエハヴィクター子爵閣下ニカチタイノダロウ?』

 

リィン「ハッ!そう言って俺を《黄昏》の贄にする気だろうが…」

 

『カンチガイスルナ、〘イシュメルガ〙トハ関係ナイ…寧ロタオシテホシイ位ダ』

 

リィン「…………何?どういう意味だ?お前は〘イシュメルガ〙の一部だろう、何故本体に反逆する……?」

 

『タシカニ俺ハイシュメルガノ一部ダが…俺ハイワバ〘イシュメルガ〙ノ《善ノ心》ノ残滓ダ…奴ガオマエニ〘呪い〙ヲカケタ時ニヒソカニオマエニノリ移っタノダ』

 

 

リィン「……それが本当だとして、お前がどう力を貸すんだ?」

 

『簡単ダ私ト同化スレバイイ』

 

リィン「はぁ!?お前と同化するだと?」

 

『ソウダ、ソウスレバオマエハサラナルチカラヲ得ラレルシ。暴走スルコトナク、スキニチカラヲヒキダセル』

 

リィン「魅力的な提案だが俺はごめんだ!俺は俺でいたい」

 

『心配スルナ俺トノ同化トイッテモ俺ハ単ナルキッカケニ過ギナイ、ベースハオマエダ』

 

リィン「…………良いだろう、だが変な真似したら直ぐに追い出すぞ」

 

『ヒドイ言イ草ダナ、折角ヒトガ最高ノプレゼントヲ贈ルノニ…………〘イシュメルガ〙ヲ頼ム、ドウカアイツヲトメテクレ〙

 

リィン「言われるまでも無いさ、俺が大切な人達と過ごす為にもな…」

 

それを聞くと奴はニヤリと笑った

 

『リベールノ至宝トノ恋仲ハ大変ダナ、マァコノ先貴様ニ好意ヲヨセル女達ガ増エルガ、精々ガンバレ』

 

リィン「は?待て!それはどういう意味だ!」

 

『サァ、話ハオワリダ!同化スルゾ、ヴィクター閣下ヲ待タセル気カ?』

 

リィン「…チッ!で、俺は何をすれば良いんだ?」

 

『簡単ダ俺ノ体ニフレレバ同化ガハジマル』

 

リィン「…判った、これで良いんだな?」

 

リィンは奴の肩に手を置いた

 

『フフ、コレデオ別レダナ…サラバダ、リィン・シュバルツァー………イヤ、リィン・アイスフェルトヨ!』

 

 

リィン「オォォォォー!」

 

ヴィクター「む……これは…彼の中のチカラが…暴走している?」

 

 

オーレリア「いや……違う!暴走では無い!これは…!?」

 

フローラ「リィン様……!!」

 

 

リィン「鬼気解放!!」

 

ヴィクター「ク…ッ!君は…?」

 

 

リィン「…力は扱いきれなければ空しいものだが、在るものを否定するのは“欺瞞”でしかない…」

 

ヴィクター「…何?」

 

リィン「俺はこの『チカラ』を否定した積りは無い………が使いこなせていなかったのも事実」

 

ヴィクター「…ふむ?今なら使いこなせると?」

 

 

リィン「……少なくとも身体に馴染みます。ですから……!」

 

リィンは直刀をヴィクターに向けて宣言した

 

リィン「俺は持てる全てを貴方に叩き付けます!そして勝利を手に…!」

 

ヴィクター「フ…良かろう!ならば私もアルゼイドの全力を持って応えよう!!」

 

ヴィクターも闘気を更に滾らせリィンと対峙した

 

 

ヴィクター「オォ!砕け散れ!!絶技!洸鳳剣!」

 

リィン「八葉一刀流 終ノ太刀 暁!」

 

それぞれのSクラフトがぶつかり合った……

 

 

 

 

 

 

 

 

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