閃の軌跡〜変わる物語〜   作:名無し名人

83 / 217




第七十七話

リィン「それにしてもフローラ良いのか?」

 

フローラ「何がですか?」

 

リィン「七耀石の結晶だよ、アレ然るべき処に売却したら相当な額になるし君の物を俺の買い物に使って…」

 

リィンはアシュリー店長の許可を得て購入した太刀の拵えを以前使っていた太刀の物に付け替えながらフローラに訊ねた

 

フローラ「あぁ、アレは『アンファング』に昔掘り出した物を保管していた物ですよ。使い道が無いから倉庫に大量に眠ってますからお気になさらずに」

 

リィン「え?そうなのか!?」

 

フローラ「はい、それに以前申し上げましたが『アンファング』の物は全てリィン様の所有物…即ちアレもリィン様の財産ですわ。勝手に使った事は謝罪致しますが…」

 

リィン「えぇ…なにそれ怖い、つまりちょっとした会社の資産位ある訳?」

 

フローラ「そうですねぇ……?今のミラの価値に換算したら…………其処らの小国の予算位になるかと…」

 

リィン「…………」

 

正に開いた口が塞がらないとはこの事だ…

 

アシュリー「ちょっと良いかい?」

 

店の奥に引っ込んでいたアシュリーさんが戻って来て声を掛けられた

 

アシュリー「アンタ達が持ち込んだ結晶の価値が非常に高くてね、正直貰い過ぎだからもう一品買わないかい?」

 

リィン「えっと……?」

 

フローラ「お気になさらなくても…」

 

アシュリー「そうはいかないさ、こちとらこんな商売しているが売った品以上の価値の物を貰ったとあってはアタシの矜持に関わるんだよ」

 

アシュリーさんはそう言ってタバコを吹かした

 

リィン「……ならフローラの装備をお願いします」

 

フローラ「リィン様?」

 

リィン「俺はこの太刀で充分だ、それに俺だけ装備を更新して君だけさせないなんてのも嫌だしな」

 

リィンは拵えたばかりの太刀の柄を叩き笑顔でそう言った

 

フローラ「…………判りました。では御言葉に甘えさせて貰います」

 

フローラも笑顔で応えた

 

アシュリー「はいよ、でどんな装備にするんだい?と言うかアンタが今使っているのはなんだい?」

 

フローラ「銃です。これになりますが…」

 

フローラはスカートを捲り太ももに巻いてるホルスターから一挺の拳銃を取り出した。それは前世の世界で言えばドイツのワルサーP38に似た銃だ

 

アシュリー「ラインフォルト社の傑作銃のGー72かい、通な物を使ってるねぇ……」

 

フローラ「これの弾薬と…後、少々火力不足なので何か他の物があればお願いしたいのですが…」

 

アシュリー「ふむ…少々待ってな」

 

アシュリーさんはもう一度奥に戻り一つのトランクを持って来て中身を見せてきた。中にはサブマシンガンが一丁あった、それはMP5に似たものだった

 

アシュリー「ラインフォルト社製のS−3サブマシンガンだよ。最近向こうさんは市街戦を想定した武器を開発しているらしくてね、取り回しの良さと拳銃の弾薬を共有出来るからアンタには良いんじゃないかい?」

 

フローラはサブマシンガンを手に取り構えたりしてチェックしていた

 

フローラ「…良いですね、これを頂きます」

 

アシュリー「毎度あり、もしクロスベルに行く用事があったら旧市街を訪ねな、私の店が其処にある」

 

そうして俺達はアシュリーさんの店から出た…

 

 

リィン「以外なところで買えたな、そろそろ女王生誕祭か……何か買うかフローラ?……フローラ?」

 

フローラ「…………」

 

フローラはこっちの声に気付かずグランセル城の方角に視線をやってた

 

フローラ「え?…………あっすいません、リィン様何でしょうか」

 

リィン「いや…それよりどうした?グランセル城の方角を向いて……何かあったのか?」

 

フローラ「あぁ…いえ、何だか懐かしい気配を感じて…」

 

リィン「…懐かしい?」

 

フローラ「…………はい、ですが気の所為見たいでした。お気になさらなくても」

 

リィン「…グランセル城に行ってみるか?」

 

フローラ「え?し、しかし…」

 

リィン「元々行く予定だったんだ、それこそ気にしなくても良いさ…で?何を感じたんだ?」

 

フローラ「…えぇっと、本当に僅かですが…………

 

 

 

 

 

『トロイ・メライ』が発する信号をキャッチしたんです」

 

 

そうしてグランセル城の前に到着すると優雅で美しい城門は閉まっていた

 

リィン「閉まっているな…」

 

フローラ「当然と言えば当然なんでしょうが…」

 

「やぁ、グランセル城にようこそ、何か用事かい?」

 

そんな話をしていると城門を守っている兵士達に声をかけられた

 

リィン「実は俺達旅行者でしてグランセル城の中とか見学してみたいなぁと思ってまして」

 

フローラ「後、女王陛下の御顔も観れたらなぁ…と」

 

「あぁ成る程ね、だけど今は無理だね。今テロリストが潜伏している関係で警備が強化されているんだ」

 

「だから申し訳無いけどテロリストが捕まる迄見学は禁止なんだ」

 

 

リィン「そうなんですか…残念」

 

「それに…女王陛下はちょっと御身体が悪くてね」

 

フローラ「それは…大丈夫なんですか?」

 

「あぁ、心労が祟ったらしい」

 

リィン「心配ですね、御身体もそうですが…政務とかも」

 

「あぁ、もっともな話しだ…それなら名目上の代理がいらっしゃるから大丈夫…となっている?」

 

フローラ「名目上の代理…ですか?しかも何故疑問形?」

 

「ハハ…なんせ代理という言葉が似合わない人だからなあ…」

 

すると城内から鐘がなった…

 

リィン「これは…?」

 

「おっと、噂をすれば…」

 

そう言って兵士達は城門の脇に立ち敬礼していたので俺達も脇に寄ると…

 

「フィリップ!何故もっと早く知らせなかったのだ!!」

 

「も、申し訳ありません、ですが閣下も規則正しい生活をしていただかなくては…深夜まで遅く起きて飲酒していれば寝不足になるのは当然かと…………」

 

「えぇい!お前の小言は聞き飽きたわ!私は次期国王となるのだ!好きな時に寝て好きな時間に起きて何が悪い!?それより急いでグランアリーナに向かうぞ!」

 

そう言ってデュナン公爵は体格に似合わない速さで去っていった…

 

「「…………あれが…代理?」」

 

兵士達はさっと目を逸らした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。