閃の軌跡〜変わる物語〜   作:名無し名人

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第八十五話

翌日一通りの準備を済ませグランアリーナに入りエステル達のチームは《蒼の組》の控室の前に立っていた

 

リィン「じゃあ俺達は観客席で応援してるから」

 

フローラ「頑張ってください」

 

エステル「うん!絶対勝ち抜くから観てて!」

 

ヨシュア「知り合いが観てる前で負けるのはみっともないしね」

 

ジン「ま、期待はして観ててくれ」

 

オリビエ「しかし、君達が参加しないとは意外だね、アルゼイド子爵閣下にあそこまで食い下がれる実力があるのにね」

 

リィン「…見てたんですか?まぁ大使館に厄介になってるみたいだから不思議ではないでしょうが」

 

ジン「ほう、アイスフェルトお前さん〘光の剣匠〙と交えたのか?中々大した度胸だな」

 

リィンは肩を竦めた

 

リィン「結局互いに武器が砕けた事による引き分けです。威張れた事じゃないですよ」

 

オリビエ「ハッハッハ!謙遜する事は無いさ、子爵閣下に勝利すると啖呵きってあそこまで打ち合えた結果がアレを文句言える輩はいなかっただろう」

 

ヨシュア「リィンそんな事言ったのかい?それは幾ら何でも…」

 

リィン「まぁ、言いたい事は解る、でも仕合で格上だからといって負けて当然なんて考え閣下にも俺自身に対する侮辱だからな」

 

ジン「ま、そうだろうな…武術家ならそんな考えはしないだろうな、俺がお前さんの立場ならやるからには絶対勝つ気で挑むと思うしな」

 

エステル「ほえ〜、凄いわねぇ…」

 

フローラ「ですが見守る側からしたらヒヤヒヤしましたわ。リィン様にはもう少し御自身をご自愛して欲しいのですが」

 

リィン「悪い、なるべく自重する…」

 

フローラ「なるべくでは困ります…」

 

「ハッ…!廊下で雑談たあ随分余裕じゃねぇか」

 

そんな声が聞こえ後ろを振り返ると見覚えのある三人組が近づいて来た…

 

エステル「あ、アンタ達は………!」

 

「フン、妙なとこで会うもんだぜ」

 

「ひゃはは、ここで会ったが百年目ってか?」

 

三人組はそう言って絡んできたが…

 

エステル「…………誰だったけ?」

 

「「「…………」」」

 

エステルのその一言で彼等は出鼻を挫かれた…

 

「ルーアンをシメていた《レイヴン》だっつーの!」

 

「忘れたとは言わせねぇぞ!?」

 

エステル「冗談よ、ジョーダン。昨日アンタ達の仲間が予選に出ていたのは知ってるから、それで性懲りも無くまた私達に絡みに来たの?」

 

「へっへっへ……」

 

「ひゃひゃひゃ……」

 

「フッフッフ……」

 

三人組は気味悪い笑みを浮かべていた

 

エステル「な、なによ、気持ち悪いわね」

 

ヨシュア「もしかして…貴方達も本戦に出場するんですか?」

 

エステル「へ…………!?」

 

「おい!なに驚いた顔してやがる!」

 

「俺達ちゃんと予選を勝ち上がってきたんだよね〜」

「途中参加のてめぇ等にでかい面される覚えはねぇんだよ」

 

エステル「へぇ~凄いじゃない!アンタ、みたいな素人が良く勝ち抜くことが出来たわねぇ、よっぽど特訓したんじゃないの?」

 

「ぇ゙…………?」

 

「なんだこのアマ……?」

 

エステル「ただのチンピラかと思ってたけどけっこう根性あるじゃないの。うんうん、ちょっと見直したわ」

 

「いやぁ、えへへ……」

 

「ま、丸め込まれてるんじゃねぇ!」

 

「と、兎に角……お前らには散々コケにされた。この機会にきっちりと落とし前をつけさせてもらうぞ!」

 

エステル「フフン、望むところよ。ところでアンタ達もこっちの控室な訳?」

 

「いや、反対側だけどよ……」

 

エステル「だったら早速今日の試合でぶつかる可能性があるわけね。そうなったらお互い正々堂々と戦いましょ」

 

「「「…………」」」

 

彼等はエステルの言葉に呆然としていた

 

エステル「あれ?」

 

「おい、行くか……」

 

「あぁ、なんか調子狂っちまったぜ」

 

「試合の前にメシでも喰うべ」

 

三人組は気勢が削がれて去って行った…

 

エステル「な、なによ……失礼しちゃうわね。ねぇ、私なんか変な事言った?」

 

ヨシュア「いや…ちっとも、やっぱり凄いな君は……」

 

エステル「へ?」

 

ジン「はは、まぁ気にするなって」

 

リィン「まぁエステルらしいな…」

 

フローラ「本人には自覚が無いですが…」

 

オリビエ「自分の良さに無頓着なのがエステル君らしさなのだろうね」

 

エステル「なんかバカにされてる気がするんですけど……」

 

ヨシュア「そんな事無いってば、じゃあ控室に入って試合が始まるのを待とうか」

 

ー グランアリーナ観客席 ー

 

リィン「今日も賑わってるな」

 

フローラ「本戦ですからねぇ…見応えのある試合を期待してのことでしょう。あ、始まりますよ」

 

貴賓席にデュナン公爵が座るとアナウンサーが話しだした

 

『皆様……大変長らくお待たせしました。これより、武術大会本戦を始めます!』

 

観客の拍手と歓声が鳴り響くなか対戦相手が告げられる

 

『それでは早速栄えある第一試合のカードを発表することにしましょう』

 

 

『南、蒼の組……遊撃士協会グランセル支部。クルツ選手以下四名のチーム!』

 

『北、紅の組……王国軍、突撃騎兵隊所属ジェイド中尉以下四名のチーム!』

 

リィン「いきなりか…」

 

フローラ「正規軍の精鋭相手ですが……遅れは取らないでしょう」

 

「これより武術大会本戦第一試合を行います!」

 

双方整列したのを確認した審判はそう宣言し…

 

「両チーム、開始位置についてください」

 

両チームが配置し終え…

 

「双方、構え!」

 

互いに武器を構え臨戦態勢に入り…

 

「勝負始め!」

 

互いに駆け出した!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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