閃の軌跡〜変わる物語〜   作:名無し名人

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第八十九話

リィン「そうか、フィーはあの女性…サラさんの被保護者なんだな?あ、ほらジュース」

 

フィー「ん、サンクス。ちょっと私は訳ありだから普通の孤児院には行けない…」

 

トイレに連れて行ったきり戻って来ない二人にリィンはフィーにジュースを奢り会話をしていた

 

フィー「ところでリィンって、もしかしてどこぞの貴族の坊ちゃんなの?メイド連れてるし」

 

リィン「いや、俺は唯の平民だ。フローラは…まぁ詮索しないでくれたら助かる」

 

フィー「ふぅん?ま、良いけど」

 

フィーはジュースに口つけた

 

リィン「ところでサラさん自棄酒呑む位荒れてたけど一体なにがあったんだ?」

 

フィー「……たいした事じゃない。エレボニアの遊撃士協会支部が焼き討ちにあったみたい」

 

リィン「物騒だな、犯人は捕まったのか?」

 

フィー「ん、手がかりは無い。それで帝国政府は帝都での無期限の活動停止を通達したみたい」

 

リィン「成る程、それであの荒れ様か…エレボニア帝国では遊撃士の活動が制限されてるからなぁ」

 

フィー「ん、特にここ最近鉄血……オズボーン宰相率いる革新派による当たりはキツいみたい」

 

まぁ貴族派も似たようなもんだけどとフィーは零した

 

リィン「じゃあフィー達はリベールで過ごすのか?」

 

フィー「違う、サラはまたエレボニアに戻ろうと考えてるみたい。詳しくは聞いてないけど学校の先生するんだって、因みに私もそこの学校に行けとサラに言われた」

 

リィン「学校、良いじゃあないか何が不満なんだ?」

 

フィー「……学校行ったってなんの意味も無い」

 

リィン「意味ならあるだろう?勉学だけじゃない、かけがえの無い友や仲間も作れる」

 

フィー「仲間……?そんなの皆が…」

 

リィン「猟兵時代のか?」

 

フィー「ッ!?……何で判ったの?」

 

リィン「立ち振る舞い方と手のタコ、銃使い特有の手だろ?これでも眼は良いからな」

 

リィンは少し温くなった紅茶を飲んだ

 

リィン「勘違いしないで欲しい、猟兵時代の仲間を大切に想うのは結構、何も問題は無い。だけどフィー、君は友は居たかな?自分と同い年の、或いは年の近い娘は?」

 

フィー「……居ない、私が居た団では私が最年少、同い年や年の近い子なんて」

 

リィン「なら尚更学校に行くべきだと俺は思うよ。フィー、君は猟兵の世界しか知らない。それは君の視野を狭くする…学校では君とは違う価値観や常識の違いでクラスメイトと衝突する事もあるだろうね。でもそれを理解し相手を尊重すれば、共に歩めるかけがえの無い『友』を得られるだろう」

 

フィー「…………」

 

リィン「勿論選択権はフィーにある、学校に通う通わないのを決めるのはフィー次第だ。たけど個人的には損は無いと思うよ?」

 

フィー「……考えてみる」

 

リィン「うん、今はそれで良い…で?そこに立ち聞きしてる保護者さんはそろそろ出て来たらどうです?」

 

リィンが後ろを振り向かずに言うとフローラに連れられたサラが来た

 

サラ「あ、アハハ…バレちゃったかこれでもA級遊撃士なんだけど…」

 

リィン「気配も消して無いのだから判りますよ。フローラ、ご苦労さま大丈夫だった?」

 

フローラ「……少し吐瀉物がかかりましたので変わりのメイド服を着て来ました。遅くなり申し訳ありません」

 

フローラは不機嫌そうに応えた

 

リィン「そ、そうか…本当にご苦労さま」

 

フィー「ん、ウチの被保護者が本当に申し訳ない…」

 

サラ「ちょっとフィー!少しはフォローしても…」

 

フィー「迷惑かけたのは事実、サラはもう少し反省すべき」

 

サラ「うぐ…っ!そ、それにしても君、えっと…?」

 

リィン「リィンです。リィン・アイスフェルト」

 

サラ「そう、リィン君ね?まずはありがとう。フィーの面倒見てくれて、それと…フィーの進路相談もしてくれて感謝するわ。この子学校に興味無くて困ってたのよ」

 

リィン「礼を言われる程では無いので、これに懲りたら酒の量は減らした方が良いですよ?」

 

サラ「あ、それは無理♫」

 

リィン「即答!?」

 

フローラ「シェラザードと同じぐらいに面倒ですね…」

 

サラ「あら?《銀閃》と知り合いなの貴女?」

 

フローラ「…親友よ。私は遊撃士では無いけどね」

 

サラ「ふぅん……ねぇ貴女、酒はイケる口?」

 

フローラ「は?…まぁ飲めるけど…」

 

サラ「良し!じゃあ此処で知り会ったのは何かの縁よ!一緒に呑むわよ!」

 

フローラ「はぁ!?さっき吐いた癖にまだ呑む気なの!?」

 

サラ「と〜ぜん!まだまだ飲み足りないわよ〜!ほらほら貴女も座りなさいよ。あ、勿論フィー達お子様はジュースよ!」

 

サラはフローラの腕を掴んで隣に座らせて酒を注文しだした

 

リィン「…………」

 

フィー「なんか……ゴメン…」

 

リィン「いや、良いよ。じゃあ俺達も乾杯するか?」

 

フィー「ん、何に対して?」

 

リィン「そうだな……ならこの出会いと互いの未来に」

 

フィー「ん、出会いと未来に」

 

 

リィンとフィーは互いのドリンクを軽く打ち付けた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー 某所 ー

 

「ツァイスの同志は捕らえられたみたいだな」

 

「情けない話だ」

 

「だが、その御蔭で我々は王都に潜り込めたのだ安い犠牲だ」

 

「現在アリシア女王は健康が優れずデュナン公爵が代理をしている。彼奴はアリシア女王の親族という以外能力も無く人望もさほど無い」

 

「幸い親衛隊も追われてるらしい、此方に引き込めないか?」

 

「無理だ、奴等は王室に忠誠を誓ってる。我々の目的とは相容れない」

 

「なら放っておけ、我々の目的はあくまで王族の頸だ」

 

「然り!王室等と古臭い体制にしがみつくこの国は変わらなければならん…」

 

「明日の武術大会の決勝はお誂え向きにデュナン公爵が出席する。その時アリーナごと爆破する!」

 

「市民にも犠牲が出るな…」

 

「仕方あるまい、必要な犠牲だ。この国を変える為に…」

 

「そうだ!我々が為さねばならない!この国に民主共和制をもたらす為にも!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『『『『『『革命を!!』』』』』』

 

 




おまけ

サラ「おえ…もう飲めない……」

フローラ「……」15杯目

フィー「ねぇリィン、あの人サラに勝ってるんだけど?」

リィン「……聞かないでくれ…」
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