閃の軌跡〜変わる物語〜   作:名無し名人

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第九十二話

幸い地下水路からアリーナは近いので直ぐに中に入れた

 

リシャール「決勝戦がもうすぐ始まるな…」

 

リィン「で…どうしますか?何処に爆弾を仕掛けられているか判らないんですが」

 

リシャール「…まずはアリーナに詰めている兵士に協力して貰おう。不審な人物や物が無いかチェックしないとな」

 

リシャール大佐はそう言って普段観客が入らないアリーナの裏側に回り兵の詰め所に入ると待機中の兵士が三名居た

 

「あ、大佐殿珍しいですね。アリーナになんの用でありますか?」

 

軍曹の階級章を付けた兵士がリシャール大佐に敬礼して前に立った

 

リシャール「あぁ、厄介事でな…このアリーナにテロリストが爆弾を持ち込んだらしいのだ」

 

「ッ……!?ば、爆弾でありますか…!」

 

軍曹は動揺している

 

リシャール「うむ、それで軍曹、君達もアリーナに爆弾が仕掛けられてないか調べ欲しいのだ。観客に気づかれずに無論テロリストにも気づかれないようにな…」

 

「は、し…しかし確かな情報でありますか?欺瞞の可能性も…?」

 

リシャール「確実な情報だ。欺瞞の可能性は無い」

 

「は、で、ですが…信じられません…」

 

……?軍曹の態度が可笑しい、普通上官の言うのをある程度疑問に思うのは仕方ないかも知れないが、この軍曹の態度は爆弾が仕掛けられたという動揺ではなくまるで………《何故それを知っている》というような…

 

リシャール「…ところで軍曹、貴官の所属は何処かね?」

 

リシャール大佐もそんな軍曹の態度に気付いたらしくそんな事を訊ねた

 

「は…?はっ!第一師団所属のジェニングス中尉の指揮下の隊であります!」

 

リシャール大佐の眼が細くなった

 

リシャール「ほう?ジェニングス中尉も此処に居るのかね?」

 

「は!そうでありますが…?」

 

リシャール「だとしたらそれは可笑しいな?ジェニングス中尉は地下水路で傷だらけで見つかったぞ?中尉以下十五名もな…で、君は誰の指揮下にいるんだね?」

 

「………」

 

リシャール大佐の言葉に軍曹は黙ってしまい軍曹の部下二人が無言でライフルをリシャール大佐に向けようとしたが…!

 

「「寝てろ(なさい)!」」

 

「「ごはぁ!?」」

 

リィンとフローラの二人が素早く黙らせた

 

「糞が!……な……っ!?」

 

リシャール「動かない事をお勧めするよ、首を刎ねられたくないならな」

 

軍曹(偽)は拳銃を抜こうとしたがリシャール大佐が太刀を素早く抜いて軍曹(偽)の首に当てて降伏を促した

 

「俺は何も喋らんぞ!」

 

結句直ぐに軍曹(偽)は拳銃を捨て降伏したが部下共々縛りあげられているにも関わらず強気だった…

 

リィン「自分が縛られてるのによくもまぁそんな態度出来るな」

 

「黙れ!我々の革命の邪魔……」

 

リシャール「貴様らの御託はどうでも良い、私が聞きたいのは貴様の仲間と爆弾の在り処だ。仲間は何人居る?爆弾は?素直に吐けば罪の減刑位は嘆願しても良いぞ」

 

「ちッ!誰が古臭い王政に尻尾を振るか!」

 

リィン「埒が明きませんね」

 

リシャール「普通ならこのまま連行して取り調べるのだが…時間が無いしな…」

 

リィンとリシャールは困り果てた

 

フローラ「リィン様、大佐少し宜しいでしょうか?」

 

そこにフローラが手を挙げた

 

リィン「ん?どうしたフローラ?」

 

フローラ「私に任せてくれませんか?上手いこと吐かせて見せます」

 

リシャール「君は尋問の心得があるのかね?」

 

フローラ「まぁ、似たようなのは…唯、御二人には少しこの部屋から出て貰いたいのです」

 

リシャール「?何故かね?」

 

フローラ「少し特殊な方法でして…まぁ時間は取らせません二、三分下さい。必ず彼等を自白させます」

 

リシャール「ふむ…リィン君、彼女の主人としてどう思うかね?」

 

リィン「……彼女は出来ない事は言わないですから、信用しても大丈夫かと…」

 

リシャール大佐は自身の腕時計を見た

 

リシャール「……宜しい、但し三分だそれ以上は時間は割けられない」

 

フローラ「ありがとうございます」

 

リィン「じゃあ、少し席を外すぞ。フローラ無理はするな」

 

フローラ「承知しました」

 

そうしてリィンとリシャール大佐は部屋を出て行った

 

「は!たかがメイド如きが尋問だと!?笑わせるな!どう俺達を情報を吐かせる気だ。無駄な事をしないで俺達を解放しろ!そうすればお前も仲間として迎え……「黙れ」……は?」

 

軍曹(偽)の雑音を遮ったフローラの目は絶対零度の冷たさだった

 

フローラ「貴様等はまだ己の立場を判って無いようだな?リベールを…セレスト達が築いたこの国に手を出す愚か者が…革命?笑わせてくれる、自分達がどれだけ滑稽な事をしているか…」

 

「な…何を…言っている?」

 

テロリスト達はフローラの態度に不穏を隠せず戸惑っている

 

フローラ「判らなくて結構、いいや理解する必要も無い…貴様らにはどの道洗いざらい知ってる事を吐いてもらう」

 

フローラはポケットから《ゴスペル》を取り出した

 

「な、何だ!その黒いオーブメントは!?」

 

テロリストの怯えた声にフローラは嗤った…

 

フローラ「安心しろ、殺しはしない…リィン様との約束もあるしな…但し………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『外』との時間を切り離す、外の三分がこの部屋の時間は千八百年になる。さぁ時間はたっぷりあるぞ、貴様らは耐えられるかな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

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