シャドウガーデンと共に楽しい日々を   作:陰の実力者になれんかった

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おまけ。


クリスマス、アフターとか

 

「はぁ……こんなものでいいか」

 

 何かとやることが多い。思わず溜息をつくが、この後もやるべき事は残っている。

 

 シドとアルファが出かける事になってからの準備。大体は教団の方に時間を割かれたが、シドを連れ出すのも大変だった。早めに行けと言いに行っていなかったら逃げ出されてた可能性もある。

 

 チケットを用意して、料理もして、置き手紙も用意して、教団のアジトの方に誘導して、今この後片付けだ。他にもやったことはあるが割愛する。

 

 最早陰の実力者と関係ないように見えるが、未来への布石ということだ。シャドウガーデンが無ければ話にならないというのもあるが、アルファとシドの仲をある程度深める必要があるというのもある。

 

 将来的に、私が危惧しているようなことが起これば厄介だが、この二人さえいればおそらくはどうにかなる。単純な戦力では最強クラスだからな。もちろん、他の要素もあるがそれは置いておく。

 

「とりあえず、退散するか。そろそろ教団の使者がここの拠点に来る」

 

 シャドウガーデンの存在は、まだバレる訳にはいかない。隠蔽工作が必要だ。ダメ押しにこの辺りで活動している盗賊団のマークでもつけておくか。

 

「次は……アルファが帰るまでに仕込みか。シドも面倒なことを頼むもんだ」

 

 良い雰囲気になってる奴らがいるが、目的は遂行できそうで何よりだ。このために試作品のアーティファクトを使う事になるとは思ってなかったが。

 

 

 


 

 

 

 クリスマスの夜。家での用事を終わらせ、もう一つの家に向かう。やっぱり隠れ家感あっていいよね、ここ。

 

「アルファ、お待たせ」

 

「別に待ってないわ。そこまで時間も経ってないし、ゼロも来ていたしね」

 

 そう言ってゼロの方へ視線を向けるアルファ。ならそこまで遅れてないかな。

 

「そう? じゃあ早速やろうか。ゼロ、よろしく」

 

「……ああ」

 

 ゼロが灯りを一瞬消す。ほんの2秒の間、闇が襲い、灯りが再び灯されると、テーブルの上には豪華な料理が並んでいた。

 

 手品みたいだけどいいね。面白そう。

 

「こんな料理、一体いつから?」

 

「僕がゼロに頼んでおいたんだ。どうせならパーティーでもしようかなって」

 

 朝、ゼロが来た時にいけるかなって思ってなんとなく言ってみたけど、本当にやってくれたよ。

 

「頼まれたからやったが、せめて事前に話を通して欲しいんだが。当日は無いだろう」

 

「まあゼロなら出来るかなって」

 

「凄いわね。それで、これを皆で食べるのかしら」

 

「うん。アルファも沢山食べてね、僕も食べるから」

 

「はぁ……なにを言ってるんだか」

 

 何故かゼロが呆れてるけど、どうかしたのかな。体調不良?

 

「そうだ。どうせならみんなであれ言わない? メリークリスマス」

 

 クリスマスってみんなでこれ言ってると思うんだよね。実際は知らないけど。

 

「メリークリスマス?」

 

「お祝いみたいなものと捉えればいい。説明は、して欲しいならまた今度にしてくれ」

 

「そう……なんだか疲れてるみたいだけれど、大丈夫なの?」

 

「ああ、大丈夫だ。少し、忙しかっただけだからな」

 

 へえ、やっぱエキストラが大変だったのかな。

 

「それならいいのだけれど」

 

「じゃあみんなで言うよ? せーの」

 

「「「メリークリスマス」」」

 

 

 

 


 

 

 

「ゼロ。昨日のちょっと物足りなかったんだけど、どうしたの?」

 

「人の話聞いてたか? アルファの経験にするって言っただろう」

 

 不満と疑問が入り交じった顔のシドに対し、ゼロが呆れたように言う。

 

「そんなこと言ってたっけ。でもたしかにそれなら丁度良かったかも。最後のドーピングみたいなのもいいアクセントだったし」

 

「ドーピング……やはり既に実用化されているんだな」

 

「? そういえば、アルファにサンタからのプレゼント、みたいなのってやったの?」

 

 シドの純粋な疑問にまた呆れたような雰囲気を出すゼロ。

 

「やってない……いや、まあ気持ち程度のものは置いておいた。だが、アルファの欲しい物を知らないし、そんな時間無かったからサンタからという程のものはないぞ」

 

「えー、やってあげればよかったのに。あ、でももうサンタとか信じない歳かな。アルファって僕と同い年だったはずだし」

 

「信じるも何も、アルファは知らなかったんだが? というか、気持ち程度はやっておいたって聞いてたか? だがまあ、前世的にはそんなものか」

 

「アルファってむしろサンタ側だよね。何が欲しいかさらっと聞いて用意してそう」

 

「まあそれはわかるが、シドはサンタが好きなんだったか?」

 

「もちろん。闇夜に潜みながら侵入して去っていくなんて、陰の実力者と通じ合う所があるじゃないか」

 

 輝いた目で語るシド。ゼロは遠い目をしている。

 

「そう、か。それならいいんだ」

 

「?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……」

 

 彼から貰ったペンダントを手に取って眺める。形はシンプルで、チェーンとそれにぶら下がっている宝石とその台座だけ。

 

 チェーンはシルバーで、よく磨かれているのか、今も窓から差し込む月明かりを小さく反射している。宝石自体を目立たせるように台座は控えめで、軽く囲うだけ。真正面から見たら宝石が強く主張しているように見える。

 

 私が何かを感じて気になっただけのこれを、私に似合うと言ってプレゼントしてくれた。魔力的何かは無かったけど、このペンダント自体は精密で、とても良いものだと伺える。

 

「私に、似合う……服を渡された時もそんなことを言われたかしら」

 

 彼が私を救ってくれた時、何一つ持たない私に色々な物をくれた。その時にも、服を渡すのと一緒にそんなことを言っていた。

 

 私は彼に感謝してる。感謝しきれないぐらい感謝している。今日も私の実力が足りないばかりに、彼に助けてもらう形になってしまった。彼と共に目指す先で、私は恩を返せるのか。

 

「そんなことを考えていても、仕方ないわね」

 

 明日からはまたいつも通りの日々に戻る。自らを鍛え、教団を壊滅させるために奔走しなければならない。やるべき事はまだまだある。

 

「……寝ましょう」

 

 ペンダントをしまい、ベッドに潜る。彼の教えてくれた睡眠法を利用して眠りにつく。意識を落とす間際に浮かんだのは、こちらに手を伸ばしてくれた彼の姿だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……朝ね。あら?」

 

 朝。目が覚めて起き上がると、枕元に箱が置かれていた。MerryX’mas present for youと書かれた箱。

 

「……彼が置いていったのかしら。例のサンタ、というもの? 見た事がない字だけれど」

 

 当たりをつけて箱を開く。中には専用剤と書かれたボトルが2つと質の良い布がいくつか、小さな箱と取扱、手入れ方法と書かれた本が入っている。

 

「もしかして、ペンダントの?」

 

 本を取り出して軽く読むとそれらしきことが書いてあった。絵もついていてわかりやすくなっている。これがあれば、あのペンダントを使い続けられそう。

 

「……今日も頑張りましょう」

 

 プレゼントを軽く片付けた後、そう呟いて私はペンダントを身につけた。





 クリスマスは楽しみましたか? 私は楽しみました。クリスマス編書いたから楽しいです。代わりに睡眠時間が消えました。来年は七陰全員とかかなぁ。人間組は迷迷してますが。イベストで良くない?よくないかぁ……。

 ひとつ、皆さんに謝らなければならないことがあります……アルファばかり書いててすみません。これにはアゾフ海より浅く?日和山より低い?意味があるんです。
 アルファ、書きやすいんです。やっぱ原作にも一番出てきてる(独断と偏見)し、やりやすいんですよ。皆もそう思いません?あとクーヤンが入ってて好き。
 他の七陰は出てこないんじゃ?!と思ってる皆さん、安心して下さい。なんと次回はあの七陰の一人が出てきます!いや、次回かなぁ?
 なんか降ってこないんですよね、キャラが。クリスマスイベの読みすぎでアレクシアとシェリーの声が頭の中で反響してます。くっ、人間が疼く(?)
 じゃあその2人書けよって話ですが、本編で出てきてからの方が心情的に書きやすいんです。

 あと普通に執筆する時間がないってのもあります。お仕事〜↑ 移動時間に高速で書いてますけど、キャラを深く見るならカゲマスのボイス聞きたいですし、お時間がありませんわ。


それでは良い次回で!

恋愛みたいな要素が

  • みたい
  • 別にいい
  • そんなことよりマグロナルド食べたい
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