ヤンデレアフター・ショートショート   作:小野間トペ

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幼馴染と、仲睦まじく過ごす話

んー?

 

ちょっと待って。

頭がまだ正常に働いてないの。

視界がぼんやりするから、待ってて。

 

んー!

 

さて。

先に起きてたのね。

ちゃんと待っててくれて、嬉しい。

 

昨日はあれだけ夜更けまで沢山お話ししたんだから、そりゃあこんな時間に起きてしまうよね。

貴方はショートスリーパーだから私より有効的に時間が使えて羨ましい。

 

でもね。

だからこそ、時間を好きに、自由に使える貴方が、私のために今まで待っててくれてとっても嬉しいの。

私のために時間を使ってくれて、幸せな気分だよ。

 

もう朝食時は過ぎてしまっているね。

昼ごはんにするには中途半端かしら。

 

まあ?偶にはこんなに優雅な休日があってもいいよね?

毎週末は体も心も疲れ果ててしまうものだからさ。

月に一度くらいはゆっくり過ごしても良いのよね?

 

さ、待たせたのは悪いけれど。

早いところ支度して、お腹に何か物を詰め込みましょう。

脳に栄養を届けてあげなくちゃ。

 

(場面転換)

 

まあ、味はそこそこね。

急に拵えさせたものにしては美味しいかしら。

 

貴方は本当に平凡な朝食を好むのよね。

 

質素倹約なのは良いけれど、本当に食べたいと思って食べてるの?

ウチに何か気を使ってるなら余計なお世話なのはわかってるわよね?

 

……ならいいのだけど。

 

食べたいと思ったら、遠慮なく教えてね。

食欲は3大欲求のうちのひとつだもの。

しっかりと満たしてあげないと、他で帳尻を合わせなくてはいけなくなるでしょ?

 

私はそれでもいいんだけどさ。

貴方の意見も尊重したいの。

これから先も付き合いは永くなるのだろうから。

お互いに不満は少ないほうがいいでしょう?

 

……このスクランブルエッグが食べたいの?

良いわ、はい。

 

……何よその顔。

食べさせてあげるってのよ。

口、開けなさい。

 

……今更恥ずかしがる必要も無いと思うのだけど。

ほら!

早くしなさい。

 

あーん。

 

……月並みな感想ね。

流石にそこらのレストランよりかは美味しいわよ。

 

これからは同じ朝食を用意させようか?

そのほうが良いと私は思うんだけど。

厨房も違うものを色々用意させられては困っていそうだし。

 

……では、明日からはそうしましょう。

強情だったけど、あれから急に聞き分けが良くなったよね。

 

しかしまあ、聞き分けが良すぎる、てのも贅沢な悩みね。

貴方の全てを掌握しているのは勿論私なのはそうですけど、貴方の自由意志も奪ってしまったのは失敗だったかも。

今日までは制限していましたが、これからは、もっと自分の意思を持って生活しなさいな。

 

どの程度まで許されるかは、それは勿論、わかるよね?

 

……なんか、ぱっとしないな。

もっと前みたいに、かっこいい君であってほしかったんだけどな。

 

壊しすぎちゃったかな?

……まあ、どうにかなるでしょう。

 

さ、さっさと食べきりましょ。

……おかわりするの?

ま、まあ、それは良いのだけれど……

私が暇になるじゃない!

 

……それが駄目なの!

芯を通しなさいよ。

食べたいなら食べたいって態度を貫かないと。

 

やっぱり、やりすぎちゃったか。

もとに戻るまで、そっとしてはおきたいんだけど……

そういうわけにも行かないし。

お家の方々にも申し開き出来ないしね。

 

まあ、良いでしょう。

私は日課をこなしてますから。

食べ終わったら私の部屋に来てね。

 

じゃあ、また後で。

 

(場面転換)

 

買いかな?

いや、こっちを取り敢えず売って、その資金でここを買って……

 

ん。

来たね。

丁度今2000万位動かしたんだ。

またこれを資金に回して、会社を動かして、そろそろ遊んで暮らせるくらいの額が稼げるようになるかな。

 

いや〜、長かった!

これで将来を憂う必要は、金銭的には無くなった訳だけどさ。

問題は貴方なのよね。

 

私は大学まで一応は出ておこうと思うのですけど。

貴方をどうするかで、今非常に迷ってるのさ。

 

出来るだけ私の手の届く所に置いておきたいし、出来れば他の女に近づけたくないし。

ほんとは今にも学校を辞めて家にずっといて欲しいんだけど、それは嫌でしょ?

 

……そこは即答するのね。

そんなに学校は楽しい?

私からすれば頭痛の種なのですけど。

 

とにかく貴方、人気なんだもの。

好奇の目で見られてるもんね。

そういった目で見られるだけなら良いのだけど、ね。

偶に意図も分からず接触してくる女が居るから困ってるのよ。

 

あの女もまだ懲りてないし。

そろそろ社会的に抹殺しても良いんだけど……

 

……そう言うと思った。

そこはまだ頑なね。

正義感はあるってことかしら。

 

まあ、今決めなくても良いでしょう。

そのうち考えが纏まるでしょうから。

棚に上げておきます。

 

本題はこれから。

貴方の、昨日の失態についてです。

 

……あら、赦されると思ってた?

昨日は興が乗って、お話ばかりで日付を越してしまったけれど、今日は優雅に、と言ったでしょう?

アレの意味は、そういう事なのよ。

 

ではまず、貴方の口から聞きましょうか。

一体何をやらかしたのか。

 

……よく言えました。

でも、足りないね。

 

私が見ていただけでもあと数回は女と目を合わせていた筈。

中学の頃の後輩と談笑していたといったタレコミもありますよ。

他にも余罪多数。

 

どうしてしまおうか?

まあ、情状酌量の余地は無いよね。

お互いに同意したルールを破ってるんだもんね。

 

……また確かに、貴方が万全な状態にしてから希求すべきではあるかもしれないけどさ。

サッカーで例えるなら、累積レッドカードみたいなもので。

とてもじゃないけど看過出来ないね。

 

また傷が深くなってしまうけどだけどさ。

君は強いから。

きっと私を受け止め切れるくらいに強くなるはずだから。

今はその過渡期として割り切ってよ。

 

さ、床に就いて。

始めるよ。

 

今日は特別に、ゆっくり、じっくりといこうね。

私の愛を体中に行き渡らせる様にさ。

 

愛してる、なんて月並みな表現か。

でも、そうじゃなきゃ表現できないや。

 

愛してるよ。

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