ようこそ乱数の支配する教室へ   作:桜霧島

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初詣は女神の教会に諭吉2人ほどお布施しておきました。

はーつっかえ!





24 船上試験2日目後半〜3日目

 

※()内は前話での変動

 

学力 :63(±0)

知性 :57(±0)

判断力:76(+1)

身体能力:84(仮上限)

協調性:62(±0)

 

総合 68.4(+0.2)C+ランク

 

 

 

 

第24話

 

 

 

 

 洋介と軽井沢さんから、軽井沢さんの過去、付き合うことになった大まかな経緯を聞いた俺は不安しかない。

 

 「洋介さ、俺達友達だよな?」

 

 「僕はそう思ってるよ!」

 

 「客観的に見て、友達の彼女を取る男って最低だと思うんだよ。あと元彼と同じ部活の同級生に彼氏乗り換える女の子も客観的に見てアウトだよ。いじめ云々は本当に大変だったと思うが、もし仮初でも俺と軽井沢さんが付き合うとかになったら、これから益々大変な敵意に晒されるだろうし、申し訳ないが、俺にそこまで守る力は無い。やるならDクラス内の有力者か、南雲先輩くらいの実力者じゃないと厳しいだろう。」

 

 「そんな・・・じゃあ私はどうしたらいいの!?あいつら、絶対諦めてない!」

 

 感情的になる軽井沢さんをなだめ、とりあえず考える時間が欲しいと言いながら以下の2つを約束した。

 ①俺は可能な限り軽井沢さんを守り、或いは別の守り手を見つけること。

 ②洋介とのニセカップルをしばらく継続すること。

 

 これがどう転ぶかは神のみぞ知るというところだ。

 

 

 

 

 

 

 ということで直ぐさま部屋でゴロゴロしていたと思しき綾小路を「卯グループの試験の件で相談がある」と誘い出し、ことの経緯を説明した。

 

 「助けて綾小路!でも、元はと言えばお前が軽井沢さんを無視するからこんなことに!」

 

 俺は涙目になりながら奴の襟首を持ってゆっさゆっさと揺らすが、綾小路はどこ吹く風だ。

 

 「知らないな。お前がホイホイと首を突っ込むからそういうことになるんじゃないのか?」

 

 「この薄情者!裏切者!堀北に言いつけてやる!」

 

 「あいつがオレのために何か行動するとでも?」

 

 「胸張って言うことじゃねえだろ!それくらいの関係性の友達の1人や2人、一学期の間に作っておけよ!」

 

 俺はがっくりと項垂れ途方に暮れる。

 はーつっかえ!

 

 「いいか、綾小路。現状、一学期、そして無人島試験を乗り越えてもDクラスは烏合の衆に毛が生えた程度だ。堀北は頭が良くてもマジョリティにはなれない。クラスに自分の意見を通すためには軽井沢さんを味方につけることが近道ってことくらいわかるだろう?」

 

 「言われるまでもない。だがお前が首を突っ込まなければ色々とやれたことも多い。何なんだ、お前は?」

 

 何なんだって、道すがら困った友達の彼女を助けただけじゃん・・・。その女の子が激重過去を持っていたのが運の尽きだったが。

 

 「とにかく!彼女を助けるところまではやるが、その後はお前に任せるからな!あとCクラスの真鍋とかいう女子が不審な動きをしたら俺にも知らせろ!」

 

 

 

 

 

 

 2日目も2回目、通算4回目のディスカッション。俺は気もそぞろに大富豪に勤しんでいた。

 

 「どうしたの、輝くん?何か様子変だよ?」

 

 「ああ、ちょっと考え事を。みーちゃん、井の頭さん、Dクラスの軽井沢さんって普段どんな感じなの?桔梗ちゃんとは仲良いの?」

 

 「軽井沢さん?えーっと、気の強い女子のリーダー格ってところかな?桔梗ちゃんはどちらかといえば大人しい組のリーダーって感じ。でも2人とも仲が悪いようには見えないよ。」

 

 「え、何?輝くんは次、軽井沢さんを狙ってるの?友達の彼女を?さすがにドン引きだわ・・・。」

 

 止めてくれ、こずえちゃん。ほら、Dクラスの他のメンバーもドン引きするな!

 

 「違うよ!ちょっと事情があってね、この後洋介と3人で会うんだ(嘘)。予め人となりは知っておきたいかなあって。」

 

 

 俺が通算5回目の大貧民になった時、ディスカッション終了の時間となった。

 その時、端末が震える。発信者は綾小路か・・・。何々、Cクラスに動きあり。5階関係者通路ね。

 

 「じゃあお疲れさん!」

 

 少々急いで5階へ向かう。間に合ってくれよ。

 

 

 

 

 到着すると物陰に隠れている綾小路と合流する。軽井沢さんがリンチされそうになっている。

 

 (助けに行く?)

 (いや、まだだ。)

 (撮影して脅す?)

 (この程度だと停学になるかならないか、だな。)

 (ある程度泳がせて退学ラインまで?)

 (そうだな。)

 (じゃあちょっと動画撮るから待ってて。)

 

 コイツ、鬼畜だな。脅すことを提案して動画撮ってる俺も俺だが、コイツはそれ以上だ。軽井沢さんが傷付いても平気な顔をしてそうだ。――いや、それが狙いなのか。だがそれは・・・依存されない?心がバッキバキにへし折られた状態で手を差し伸べられたら・・・ダメだ。万が一にも俺に依存されたら動けなくなる。綾小路に任せよう。

 

 (とりあえず今回は俺が助けに行く。次は綾小路に任せる。その時は好きにしろ。)

 

 俺はそう言うと飛び出していく。

 

 「お前ら!こんなところで何をしている!」

 

 「別にー?ただ軽井沢さんがぶつかってきたからお話してただけ。軽井沢さんったら男をとっかえひっかえ、礼儀だけじゃなくて節操もないのね。」

 

 捨て台詞を吐いて真鍋達が去っていく。

 

 「大丈夫か、軽井沢さん。」

 

 「遅いわよ・・・!肝心なときに役に立たないんだから!何処で“立ち往生”してたのよ!」

 

 むっかー!

 

 「無事ならいいんだ。それじゃあ。」

 

 「あっ・・・!」

 

 

 

 ・・・あー面倒臭い。こりゃアレだな、やっちまうか。

 

 

 

 あ、もしもし椎名さん?あ、いやいや図書室のお誘いじゃないんだ。うん、ごめん。ちょっと真鍋さんの連絡先教えて欲しくて。あ、別に大したことはないんだけど・・・いやいや、気になってるとかじゃなくて、落とし物を渡したい的な、うん。

 え?未グループは膠着かなあ。どうしようか迷ってるとこ。ん?“ABC殺人事件”を読めって?今回の試験に役立つ?マジで?ほへー。

 あ、連絡先ありがとう。また図書室かどこかで会おうね。連絡するよ。じゃあ。

 

 

 

 「――ということで綾小路、これ、真鍋の連絡先な。明日午後イチくらいにしとくか。」

 

 「――お前、本当に何なんだ?」

 

 「お前に何なんだとか言われたくはない!このサイコパスめ!――チッ。チマチマやっていたってキリが無ぇ。いいか、お前が真鍋たちを呼び出す、俺が軽井沢さんを呼び出す。トラブって暴力行為に発展したところを颯爽と駆けつける綾小路、それを盗撮する俺、綾小路にオチる軽井沢さん。――なるほど!これが三方良しか!フハハッ!」

 

 「違うと思うぞ。あと情緒が不安定どころか行方不明だ。」

 

 「もうやけっぱちだ。こういうのは勢いが大事なんだ、綾小路。俺達友達じゃないか。」

 

 「友・・・達・・・?」

 

 「何で疑問系なんだよ!ETでもスッと言うわ!」

 

 

 

 

 

 

Now Loading…

 

 

 

 

 

 

 

 船上試験も3日目。明日の試験終了までに色々と片付けなければ。

 

 

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乱数生成イベント

 船上試験3日目(午前)

 

1 自室 :学力

  ※坂柳イベント

 

2 談話室:知性

  ※堀北イベント

 

3 デッキ:判断力

  ※櫛田イベント

 

4 トレーニング:身体能力

  ※柴田、安藤イベント

 

5 一之瀬に報告:協調性

 

6 バッドイベント:ランダムステータス低下

 

 

 ダイス結果:6(ステータス低下)

 

 再ダイス結果:1

 判定:学力 -1

 

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 何というか、夏休みに入ってから教科書を開いていない気がする。いや、気がするのではない。実際に開けていない。これはマズい。脳筋と呼ばれることもある俺ですらマズいと思う。

 

 朝食後、たまたま持っていた浜口に教科書を借り、ベッドに寝転んで一学期の範囲を流し読みする。

 

 

 ――( ˘ω˘)スヤァ

 

 

 ハッ!これが孔明の罠か!

 気付けば11時半。半日を無駄にしてしまった・・・。

 

 

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乱数生成イベント

 試験のカラクリに気付け!

 

 1d100ダイスロールで基礎値を決定、知性及びイベント進捗を参照して最終的な確率を決定。

 

 ダイス結果:95

 

 95×57/100+10(椎名イベ補正)+10(綾小路イベ補正)=74.15%

 

 1d1000ダイスロールで742以下が出れば成功

 

 ダイス結果:55(成功)

 

 

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 「なあ綾小路。」

 

 「何だ?」

 

 俺たちは彼女らをおびき出した機械室の脇で隠れている。

 

 「お前ら、卯グループだよな。それで、メンバーは綾小路、一之瀬、伊吹、軽井沢・・・。もしかして、というか確実にさ、軽井沢さんが優待者でしょ。ああ、答えなくて良い。お前らのグループのことは一之瀬に任せるって決めてるから、俺が告げ口することはない。一之瀬の名誉にかけたっていい。例の18万ポイントをかけてもいいぞ?」

 

 考えてみればヒントはそこかしこにあったのだ。なぜ干支なのか、なぜ厳正な調整が必要だったのか、なぜ椎名はABC殺人事件を読めと言ったのか。ああ、そう言えば『クラスの垣根を無視することが重要』とも先生は言っていたな。他グループを指名出来ないのも独り勝ちを防ぐためか。なるほどなあ。

 

 「お前は本当に不思議な奴だ。ここまで読めない人間は初めてだ。」

 

 「褒められてる感じじゃ無いな。まあ、友達にそんな奴1人くらい居たっていいだろう?」

 

 「友・・・達・・・?」

 

 「2回目ぇ!」

 

 

 そうこうしているうちに役者が到着だ。正直、綾小路相手に真鍋では役者不足だ。

 

 動揺する軽井沢さん、追い詰める真鍋とリカとかいう女子、真顔の綾小路。さて、誰がこの中で一番最悪でしょうか。

 正解は盗撮してる俺、だな。胸糞悪い。女子のイジメは陰湿だというが、これ以上無い事例だ。

 

 (何かこんな実験あったよな?)

 (スタンフォード監獄実験だな。人間、役割を与えられたら人格すら変わってしまうものだ。)

 (あのリカとかいう女子も、普段なら人を殴るような子じゃ無いだろうに。)

 

 まあ俺も人のことは言えないな。今も正義の味方ぶったヴィランであるところや、Bクラスの陰に成りきれないところとかも、全部が全部、中途半端で役割に酔っていると言わざるを得ないだろう。

 しかしなあ、この動画どうしようかな。俺たちの自衛用かな。これで少なくとも退学者2人ほど作れるし、何ならスパイにだって出来るだろう。だが俺には椎名という正規ルートもあるし、この札を切ればCクラスだってなりふり構わず俺たちをターゲットにするだろう。

 うん、これは俺のデスクにしまっておこうか。

 

 

 

 さて、いよいよクライマックスだ。軽井沢さんは泣くばかりで抵抗することを諦めている。チラリと綾小路を見ると目があったので、録画を止める。

 

 「じゃあ後は宜しく。まあ、ほどほどにな。動画は送っておくから、後で仕掛けてある音声データをくれ。それとも残っていようか?」

 

 「いや、結構だ。」

 

 「じゃあな、綾小路。またのご来店をお待ちしておりますよ、と。あと言い忘れていたが、もし俺に何かしようとしているのなら、あと10分以内に神崎が此処に駆けつけてくる。もちろん、お前と一緒にいるともな。」

 

 「全く用心深い奴だ。」

 

 「真顔でクラスメイトの心を圧し折ろうというサイコパスと保険も無しに組めるかよ。じゃ、洋介に宜しくな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜とある先輩と後輩〜

 

 

 「1年Cクラスの女子の弱みを握りましたが必要ですか?」

 「顔と能力は?(アンアン」

 「顔はキツめの可愛い感じのとモブっぽいのと地味なのと3人、全員能力は低めっす。」

 「じゃあ要らない。せめて帆波か堀北妹クラスじゃないとな。面倒が勝つ。お前が使え。(アッアッ」

 「高く買ってもらえるかなと思ったのにブーブー。」

 「うるせぇ。こっちも忙しいんだ。(イ、イクー」

 「ブヒィ。――あ、あと1年Dクラスの綾小路って知ってますか?」

 「――堀北会長が気にかけていた奴だな。そいつがどうした?(ハァハァ」

 「帰ったら色々と話しますが、もし仮に先輩と会長の代理戦争でアイツとやり合うことになるなら、俺は初手で投了します。」

 「へぇ、面白い奴が居るもんだな。(チュパチュパ」

 「アレはヤバいっす。良心とコミュニケーション能力以外の全てが桁外れです。」

 「ふぅン。(ネェモットー?」

 「お忙しいところスミマセンでした。それでは。」

 

 

 ――チクショウ!爆発しろ!

 






確率基礎値95っておま・・・

それ以上に最大値1000なのに55とか出したら知性がどうとかイベント補正がどうとか以前の問題じゃねえか。

カシオさーん!このサイト、本当に一様な乱数生成なんですかー?

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