黒崎凪は不純物である 作:三世
お久しぶりです、1年近く更新を放置しておきながら他の作品に手を出し始めたクソカスです。
もう内容を覚えていらっしゃる方がいるかも分かりませんが、このような駄文で宜しければ読んでいただけると幸いです。
それと、久しぶりの更新のついでに既に投稿されている話の内容や設定を少し弄りました。読んだ際に違和感を感じさせてしまったら申し訳ございません。
「 卍 解 ッ!!」
霊圧の嵐と共に周囲に砂塵が巻き起こり、白哉の目から一護の姿が隠れる。一瞬の後に砂は晴れ、一護の卍解の姿が顕になって行く。
─天鎖斬月─
斬月の包丁を思わせるような大きな形とは対照的に、細く小さな形へと変わり、色は夜空よりも濃厚な黒色に染まっていた。死覇装はコートの様な形へと変化し、そこから放たれる霊圧は濃密な存在感を発していた。
卍解以前よりも格段に高くなった霊圧は白哉の肌をピリピリと焼いている。
「……なんだ、それは」
だが、白哉は一護の変化した姿を見て解せなさそうな声を響かせる。その言葉には静かな怒りが宿っており、今すぐに斬りかかりそうなほどにも見える。
「その様な小さな刀が、“卍解”だと?」
……本来であれば“卍解”とは、100年近くの歳月を掛けることで漸く習得出来るかどうかの物であり、一護の様に
それ程までに習得が大変であることから、卍解を習得した死神は尸魂界の歴史に永遠に名を残すとまで言われており、だからこそ白哉は、その境地に数ヶ月程で至ったと語った一護に対し怒りとも呆れとも取れない感情を向けていた。
「旅禍風情が卍解に至ることなどありはしない」
だが、その言葉には
「死神を愚弄するなよ……小僧……!」
言い表せない程の怒りが包まれていた。
「別に、バカになんてしてねぇよ」
だがそれとは対象的に、一護は酷く冷たい目をして白哉の姿を眺めていた。
「これが卍解かどうかなんてのは」
黒い霊圧が、一護から溢れ出す。
「俺が勝手にきめることだ!!」
今再び、火蓋は切られた。
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「……漸く、目覚めたか」
ただただ広い部屋の中、一人の青年がぽつりと呟く。
「思うたより早かったなあ、あの子、もう少し手こずると思うとったのに」
「何、計画が早まるのは寧ろ好都合だよ」
「……それもそうですねぇ」
その後ろから、ふらりと、銀髪の男が姿を現した。
「本当はもう少し後にしようかと思っていたんだけれどね」
「二つとも、ですか」
「ああ、浦原喜助の
落ち着いた大人のような声色とは裏腹に……その顔には飢えた獣のような、獰猛な笑みを浮かべている青年。
「おーこわ、ほんと、あの子
言葉では心配していても、軽薄な声色からそれが本心でないことが見てわかってしまう銀髪の男。
「ほな、そろそろ行きましょか」
「ああ、あともう少しで、彼らの決着も着くことだろうしね」
死人であるはずの青年と、本来ならば護廷の任を背負っているはずの銀髪の男。永年纏い続けていた嘘は、その殆どが剥がれきっていた。
化けの皮は剥がれた。
もう、この獣達は止められない。
檻から放たれた獣を止められる者など、少なくともこの部屋には居なかったのだから。