瑞鶴の特別任務 ~怪獣撃滅プロジェクトG~   作:雷電Ⅱ

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イベント始まりましたね
新しい艦娘と新しい装備を迎え入れるために攻略しなければ!
……ウィッチ達が妖精さんサイズになったら楽に攻略出来るかも()


第13話 ネウロイ襲来

「敵影は見当たりません。このまま行けば、数十分で例の雲に到着します」

 

「よし、これなら帰れるわね!」

 

 ミーナ中佐の無線連絡に瑞鶴は目を輝かせていた。仲間のところに帰れるのだから喜びを隠せなかった。ただ、心残りがあるとするなら、この世界を観光したかった事だ。そんな願いはもう叶えられないだろう

 

「そういえば、ベルリン解放を解放したばかり、と言っていたけど、ネウロイに占拠されていたんですか?」

 

「そうだ。カールスラントは最近までネウロイに占拠されていた。ベルリン解放に向けて大規模な反攻作戦『オペレーション・サウスウィンド』に我々501統合戦闘航空団は参戦した。来る時期が早かったら、もしかすると瑞鶴も参戦していたかもな」

 

「……一人だけでは心細いかな?」

 

 坂本少佐は目を輝かせていた。どうやら、こちらの人類共通の敵であるネウロイと戦わせたかったらしい。瑞鶴も興味本位ではあるが、どんな敵か気になっていた。しかし、一人だけでは心細い。せめて護衛する艦隊がいれば何とかなりそうだ

 

「そうか。異世界の軍団と軍事同盟に共闘か。悪くないな」

 

 坂本少佐はそう言ったが、瑞鶴は苦笑いしただけで返事はしなかった。既に田村1尉との世界の自衛隊とは極秘裏に軍事同盟は結んでいる。しかし、ここでそれを言っても話がややこしくなるだけだ

 

「安全な航路だけど、気を付けて。まだ残党がいる可能性もあります」

 

「超大型母艦型みたいなネウロイが現れる可能性もあるってことだね」

 

「でも、あの時は芳佳ちゃんの魔法力が回復したし」

 

「あの時は大変でしたよ」

 

 ミーナ中佐の無線連絡でハルトマン、リネット、芳佳は思い出話を言っていたが、どうやら残党でも強力なものがいるらしい

 

「見えました。例の雲です!」

 

 服部が報告してきた。積乱雲のような奇妙な雲が渦巻いている。雲の内部では稲光が発生しているのか、所々光っている

 

「こんな変な雲から出てきたの?」

 

「ええ、そう……よ……」

 

 ルッキーニが無邪気に聞いていたが、瑞鶴はある方向に目を向けた時、釘付けになった。遠くに軍艦があった。遠いためよく分からないが、姿形で戦艦や空母がいることからミーナ中佐が言っていた例の雲の調査団だろう。しかし、瑞鶴はそんな事よりもある艦に目をやった

 

「あれは……戦艦大和!」

 

「ん? 本当だ。よくわかったな。しかし、出撃しているなんて聞いていないが」

 

「艦隊がゴジラに沈められた事で無理やり引っ張り出したのね」

 

 坂本少佐は困惑し、ミーナ中佐がため息をついていたが、瑞鶴はそんな状況よりも大和に目を輝かせていた

 

 ウィッチの話だと多国籍艦隊だが、瑞鶴にとっては奇妙な感覚だった。『艦だった頃の記憶』とは言え、やはり軍艦の姿は胸が躍るのだろうか? 

 

 その時だ。零式観測機が突然、ぐらついた。突風が吹いた訳でもないのに、失速したのだ

 

「何だ? エンジンがやられた」

 

「え? いったい何が?」

 

 瑞鶴は驚いた。エンジンから煙は出ておらず、油圧計も異常はない。被弾したわけでもないのに、エンジン不調をきたし失速している

 

「坂本さん!」

 

「少佐!」

 

 宮藤もペリーヌも慌てて追った。しかし、二人が追いついた時には零式観測機のエンジンは直り坂本少佐の腕もあって持ち直した

 

「危なかった。しかし、何だ?」

 

「……原因は分からないけど、例の雲に近づいた船舶や航空機は一時的に電気系統に異常をきたしたという報告はあったけど」

 

 ミーナ中佐は例の雲を見ながら答えたが、彼女も困惑した。通常兵器で一時期に電気系統に異常をきたしたら作戦に支障をきたしてしまう

 

 また、ストライカーユニットは現在のところは一時期に異常をきたしたものは皆無だが、今後起こるという保証はない

 

「……中佐、少佐。ここからは私一人で行きます」

 

「お、おい。まだ距離が」

 

「いいんです。向こう側の世界に帰れたら、この雲を消滅する手段を見つけます」

 

 瑞鶴は博士と教授の事を思い出しながら言った。少なくとも二人は対策しているかも知れない

 

「しかしだな」

 

「ミーナ中佐、坂本少佐。微弱ですが、電波をキャッチ。何か聞こえます」

 

 坂本少佐は渋っていたが、サーシャから報告が入って来た

 

「え? 何も聞こえないけど」

 

「いや、雑音に交じって何か聞こえる」

 

 宮藤は分からなかったが、バルクホルンは気づいたようだ

 

「……ズイカクニツグ。コチラオオスミ。オウトウセヨ」

 

「おおすみ! まだあの雲は私の世界に繋がっている!」

 

 サーシャが無線を聞き取りながら復唱をしていたが、瑞鶴はその無線の内容が何なのか瞬時に分かった

 

 艦娘支援艦である『おおすみ』が無事なら仲間も提督も無事だ! 翔鶴姉は待っているに違いない

 

「お願いします! 降ろしてください!」

 

「そうだな。貴官は仲間のもとに帰らないとな」

 

 坂本少佐はうなずいた。彼女も悟ったのだろう。瑞鶴の意志は強いと。宮藤芳佳を勧誘する時とは状況が違うからだ。501JFW全員、誰一人反対しなかった。反対する必要などなかった

 

 

 

「皆さん、短い間でしたけど有り難うございました」

 

「ええ。また何処かで会ったらパーティを開きましょう」

 

 無事に着水した零式観測機から海面に降りた瑞鶴は頭を下げてお礼を言いミーナ中佐は笑顔で返事をしたが、他の皆の表情はこわばっていた。しかし、瑞鶴はそんな事には気づかず例の雲を目指して航行していった

 

 

 

「しかし、凄いな。魔法力無しで水面をアイススケートのように走っている」

 

 シャーロットは瑞鶴が海面を航行している姿に驚きを隠していなかった。魔法無しで人間が海面に立つことが出来るのか分からなかった

 

「ウルスラが調べたら分かるんじゃないか?」

 

「えー。わざわざ呼ぶの?」

 

 バルクホルンの指摘にハルトマンは嫌そうな顔をした。新型ストライカーユニットでちょっとしたハプニングがあったが

 

「でも、瑞鶴さんの世界へ行ってみたい気がしますね」

 

「止めた方がいい。今度は宮藤が──」

 

 宮藤は瑞鶴の世界に興味津々だった。瑞鶴が空母なら戦艦や駆逐艦などの艦娘はどういった姿形をしているのか気になっていた。瑞鶴から話は聞いていたが、言葉だけなので中々ピンと来なかった

 

 ……決して下心ではない! 断じてない! 

 

 バルクホルンは半ば呆れて止めるよう言ったが、言い終えるや否や甲高い音が鳴り響いた。何時も聞きなれている音。例の雲の反対側から赤色の色をまとった飛行物体が現れた

 

「敵だ! ハンブルクとベルリンの頃にいた奴と同じ強い奴!」

 

 ハルトマンはネウロイの姿形を見て叫んだ。人類が生み出した航空機のように翼がある。だが、その翼は前進翼だ。甲高い音がしたと思うと501JFWの所へ突進していった

 

「不味いです! 瑞鶴さんがやられます!」

 

「守り抜くぞ!」

 

 全員は一斉に攻撃を開始した。瑞鶴はネウロイ相手に戦える能力はない。下手したら例の雲にたどり着く前に攻撃を受けて撃沈してしまう。ウィッチ達は手に持っている銃を撃ちまくったが、ネウロイは航空力学では有り得ない挙動をしながら銃弾とロケット弾を回避。隙を見てウィッチ達へ赤色ビームを叩きつけた

 

 宮藤達はシールドを貼って防御していたが、ネウロイはビームを複数発射していく

 

「前のヤツとは強い!」

 

「速すぎる!」

 

 ネウロイはトリッキーな動きをしながら高速飛行していく。まるでこちらをからかっているかのような飛行だ

 

 後ろを取ったと思ったら急旋回して後ろを取りビームを叩きつけてくる始末だ

 

「クソ!」

 

 ネウロイからの攻撃を受けてしまい、服部が悪態をつきながら海面に落下していった。彼女は無事だが、ユニットに被弾したため飛行が出来なくなったのだ。すぐにシャーロットは追撃をしたが、あまりの高機動と高速にスピード狂のシャーロットでさえも大苦戦した

 

「しまった!」

 

 後ろから回り込まれたネウロイにシャーロットは青ざめた。既にネウロイは攻撃体制に入っていてシールドを展開するにしては間に合わない

 

 覚悟した時、別の方向からネウロイへ向けて銃撃してきた。銃撃を受けたネウロイは損傷していないため白い粉のようなものを吐き散らしながらも、即座にその場から離れた

 

 味方の銃撃かと思い目をやったが、攻撃してきた相手に驚いた。高速で飛行している奇妙な航空機だ。シャーロットは知らないが、その奇妙な航空機こそ瑞鶴が発艦させた噴式戦闘爆撃機『橘花改』である

 

「あ、あいつ……へぇ……面白いものを持っているじゃん」

 

 シャーロットは感心した。別世界の住民とはいえ、命を懸けて戦う意志はあるようだ

 

 

 

「速い……というか、飛行が滅茶苦茶。どういう原理で飛行しているの?」

 

 瑞鶴は見慣れない敵と宮藤達が戦っている姿を見て混乱した。ストライカーユニットもだが、ネウロイも瑞鶴が知る航空機の飛行ではない。シールドでビームを防いでいることから、防御面は完璧だろう。だが、ネウロイも目を見張るものだった。ビームの威力は不明だが、着弾した場所から高い水柱が上がったことから重巡級の砲弾くらいの威力だろう

 

 一機なのに、複数のウィッチ達相手に戦っている。そんな状況を見て瑞鶴は何もしない訳にはいかない。虎の子である橘花改を発艦させて航空支援をした。コアを破壊する手段も探す手段もないが、敵の注意を逸らす事は可能だ

 

 一人のウィッチは助けたが、今度はこっちに向かって凄いスピードで突進してきた。気づいた時には目の前におり、両翼の端から赤色の光を発光させていた。それが、ビームを発射する前の動作だとわかっていたが、こちらはどうすることもできない

 

 覚悟を決めた時、瑞鶴とネウロイの間に誰かが割り込んで来た。宮藤が急降下して瑞鶴の前に立ちふさがるとシールドを展開。ネウロイのビームを防いだ

 

「大丈夫ですか!?」

 

「え。ええ……」

 

 宮藤がMP40をフルオートで撃ちながらネウロイを追い出したため瑞鶴はホッとした。例のネウロイはこちらにビームを多数撃ち込んでいるが、宮藤のシールドで全てふさがれた

 

「もう一機、来るわ! 例の雲の中!」

 

「え? 雲の中でも場所が分かるの?」

 

 ミーナ中佐の無線警告に瑞鶴は驚いた

 

「ミーナ中佐の固有魔法、空間把握ってやつ」

 

 ハルトマンは雲の中から出現した二機目のネウロイに立ち向かいながら言った。形姿は同じだ。二つのネウロイは連携を取りながらウィッチ達に挑んでいる

 

「手強い相手が二つも現れるなんて」

 

「例の雲はネウロイの巣じゃなかったのかよ!」

 

 ペリーヌもシャーロットも愚痴を言っていたが、坂本少佐は違っていた

 

(ネウロイの巣にしてはおかしい。たまたま付近を通りかかった残党か?)

 

 坂本少佐は空戦空域から距離を置きながら零式水上観測機から観測をしていた。例の雲からネウロイが現れた情報は一切ない。ネウロイは予想よりも斜め上に進化するのは知っているが、今回は違うような気がした

 

 だが、そんな心配を他所に一つ目のネウロイは片付けることに成功した

 

「これでどうだ!」

 

 ハルトマンはネウロイの前に躍り出ると短機関銃をありったけぶっ放した。コアの場所は分かっていたため、集中的に銃弾を叩きつけたのだ。強くなったとはいえ、コアの場所は変わっていなかったらしい。コアが破壊された事によりネウロイは白い金属片のようなものをまき散らしながら消滅した

 

「やった!」

 

「あと一つ残っている。私が──」

 

 バルクホルンが増槽を捨てて突進しようとした時、眩い光がバルクホルンの目に刺さった。あまりの眩しさにバルクホルンは目を覆った。いや、他の人も同じだ

 

 まるで世界を二つに引き裂くような光。目の前でカメラのフラッシュを焚かれたみたいな

 

 巨大な青い光がネウロイを襲ったのだ。光が消えた時にはネウロイが消えていた。放射熱線がネウロイのコアごと破壊した。いや、破壊ではない。消滅といった方が正しいか

 

「まさか……」

 

 瑞鶴は青い光が発したのを目で追った。誰がネウロイを攻撃したのかは明白だ。あの時の咆哮が耳に入って来た。間違いない。アイツだ

 

「嘘……」

 

 瑞鶴は呻いた。あの怪獣の咆哮だ。どんな動物とも違う。一度聴いたら二度と耳から離れない咆哮だ

 

 ゴジラが例の雲から突然出現し、ネウロイを放射熱線で破壊したのだ

 

「不味い!」

 

 ゴジラの背鰭が光りだした。再び別次元に吹き飛ばされるか、それとも……

 

 どちらにしてもあの熱線を受けてはいけない! 

 

 

 

 元の世界

 

「無線に反応があった」

 

 艦娘支援艦の整備室で明石は機器類を弄りながらも微かに喜んだ。『おおすみ』に瑞鶴と交信するため強力な無線設備を設置したことにより、早速作業にかかった。例の雲が軍によって破壊される前に瑞鶴を連れ戻さないといけない、幸い軍が例の雲を消滅させる作戦は延期となった。何でも新たに現れた怪獣を対処するのが最優先になったからだ。しかし、その怪獣は足が速かった。しかも、知性があるのか砲弾やロケット弾などは全てかわされ、無傷のまま海へ逃げたのだ

 

 空爆や戦車隊で倒せると陸空軍大将は言っていたが、爆撃機のクルー達や戦車隊にとっては全く楽な仕事ではなかった。巨大な生き物とはいえ、時速400㎞で走る相手にピンポイントで攻撃する手段なんて持っていなかったからだ。よって陸攻の空爆も戦車隊も怪獣に傷一つ負えなかったどころか悪戯に街を破壊しただけだ

 

 海に逃げたことから艦娘はありったけの爆雷を投下したが、伊47からの報告では物凄くスピードで海中へ逃げたと報告があったため、まだ生きているのは確かだ

 

 提督と艦娘が例の怪獣を追っている最中、明石は無線で例の雲に無線で呼びかけをしていたが、電波を微かに拾えた

 

 瑞鶴の声を拾えたのだ。他の女性の声も拾えたが、断片的だったため話の内容は分からない。ネウロイという単語が辛うじて聞き取れたくらいだ

 

「これで相手側と交信が出来ればいいんだけど……」

 

 明石は拾った電波の周波数を紙に書きながら呟いた。兎に角、瑞鶴は生きている。落ち込んでいる翔鶴に知らせないといけない

 

「ねえ、これでサトミと電話出来る?」

 

「電話、出来るの?」

 

 近くにいたチビゴジラが機械に興味津々で明石に聞いてきたが、明石もこの問いには驚いた

 

 電話出来る? 

 

「取り敢えず、サトミという人と暮らしているんだね?」

 

 明石は頭痛がした。取り敢えず、目の前にいるチビゴジラは無害だ。ただ、保護の観点と瑞鶴の捜索という事もあってチビゴジラは明石たちに面倒を見てもらう事になった。ただ、面倒を見てもらうと聞こえはいいが、実際はただ押し付けられただけだ

 

「チビゴジラ、風呂を沸かしてくれない? 設備が壊れているからお願い」

 

「任せて」

 

 チビゴジラは鼻歌を歌いながら風呂場へ行った。『おおすみ』には浴場はあったが、ゴジラの熱線の影響で給湯器がいかれたのだ。修理するためには部品が圧倒的に足りないため、お湯を沸かす作業はチビゴジラに任せたのだ

 

 ……作業と言ってもチビゴジラが炎を吐くだけである。冷たい水が瞬く間に40℃に沸く光景に目を見張ったが

 

「チビゴジラ……飼おうかな。経費削減のために」

 

 明石はボソッと言ったが、提督は反対するだろう。瑞鶴を連れて帰ると同時に怪獣たちを元の世界に返さないといけないのだから

 

 




ハルトマン「トゥルーデ、またアイツだ!」
バルクホルン「二度と同じ手に引っかかるか!」
ネウロイ2『もう殺っていい!?待ちきれないよ!』
ネウロイ1『混乱に乗じて背後から撃て』
ネウロイ2『あくどいね。好きだよそういうの!』

ネウロイ1『バカ!ウィッチを相手にするな!』
ネウロイ2『馬鹿っていうな!仲間でなきゃ殺してる!』

宮藤「ネウロイが喋っています!これは!?」
瑞鶴「……別世界の兄妹の魂がネウロイに乗り移ったんじゃない?」
坂本「片方を撃ち落したら激昂するか泣き叫びそうだな」

え?元ネタ?エースコンバット7に登場したスクリーム隊ですよ()
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