忙しかった身ですが、やっと落ち着いたので安心(?)して執筆出来ました
その間も色々とありましたね
陸自のヘリ墜落にスーダンでの戦闘に邦人救出のための自衛隊機(輸送機)の派遣
後は艦これイベント攻略と10周年記念をお祝いした事とウマ娘の育成に、それから『ゴジラ×コング』の映像公開に……
あ、決してスワンプに陥ったわけではないです
ともあれ、今月の四月は大変でした
元の世界
「巨大なイグアナを追い出すのは手を貸すとして、どうやってこの事態を収めるんだ?」
基の世界では怪獣を倒す手段を何とか立案していた。急な共同作戦であるため、不備は起こるかも知れないが、何しろ時間がない
例の雲をどうにかして拉致された瑞鶴と宮藤を救出すると共にミーナ中佐達を元居た世界に戻すのが先決だ
「あの例の雲の出現の原因は、恐らくゴジラからじゃろう。何処の世界のものかは知らぬが、何らかの形で力を手に入れてしまったのじゃろう。しかし、元々は素粒子物理学などで作られた産物じゃ。自身は能力を把握できず、無意識に別世界に通路を作ったどころか、次元と次元の狭間にいる存在になっておる」
「つまり、もしあの雲を通過するとなれば……」
「通過した物体はゴジラを攻撃するじゃろう」
ミーナ中佐は恐る恐る言ったが、博士はきっぱりと言った
「迂闊に帰れない訳か」
坂本少佐は悩んでしまった。帰る手段はあるはずなのに、帰れない事態が起こっている
「僕があの雲に突入して行って無事に着けば」
「時雨、止めておけ」
時雨はある提案をしたが、提督は却下した。大淀も明石も慌てたが、提督がいち早く止めるよう言ったのかホッとしている
「これまでもうまくやっていけた。だから──」
「そうじゃないんだ、時雨」
時雨は反論しようとしたが、提督は首を振った
「先ほど教授の話を聞いて来たんだ。恐らくだが、我々とそちらの方々は巻き込まれただけだ。多分、瑞鶴と宮藤曹長を誘拐した人たちは恐らく今回の騒動の原因」
教授とは柳田教授の事である。気難しい性格の持ち主だが、腕は確かである
「もしかすると、ミーナ中佐の前に現れた地球均等環境会議とやらは、騒動のケツ拭き要員だろう。どういった組織かは知らないが、禄でもない組織のはずだ」
「浦田重工業みたいな?」
「止めてくれ。こちらの身が持たないわ」
天龍が皮肉に言ったため、提督は頭を抱えていた
「ん? この世界の敵は深海棲艦なのだろ?」
バルクホルンは首を傾げた。彼女は瑞鶴から色々とこの世界について聞いていたに違いない
「そうなのだが、人類も一枚岩ではないのだ。特に敵の能力を悪用して世界を自分たちの手で作り変えるような輩は」
提督は小さくため息をついた。瑞鶴はこの世界の事を説明するのに、浦田重工業の件は語らなかったのだろう。混乱するのと瑞鶴自身もあまりいい思い出がなかったからだろう
「いいだろう。ちょっとこの世界の闇を教えてやる。丁度、本人もいるからな」
提督は時雨に目をやりながら答えた
23世紀の世界
「ゴジラに選ばれたってあの怪獣は、知性があるわけないんでしょ? あるなら、言語を話して助けを呼べるはずだし」
「ねぇ? これは何かの冗談だと思っているの?」
瑞鶴はわざととぼけた。地球均等環境会議の人たちが行っている裁判ごっこに付き合う義理はない。何が言いたいのか分からないし、無理やり連れてこられて素直に答えるわけにもいかない
「瑞鶴さん。皆さんを怒らせないで下さい」
宮藤はあたふたしていたが、瑞鶴は構わなかった
「てっきり拷問されるのかと思って冷や冷やしたけど、23世紀の人たちって大したことないわね」
「そこは安心して欲しい。救いようのない原始人の真似事を我々がするとでも思ったのか?」
別の男性がピシャリと言った。もうたくさんだと言わんばかりの仕草をしている
「私たちを元の世界へ帰してください。もし、ゴジラが私たちの世界を破壊したら──」
「それはない。ゴジラは四次元空間にとどまっている。必死に四次元空間から逃げようとあれこれあばれている」
宮藤は必死になって訴えたが、科学者らしき人は素っ気なく言った
「どうしてそんな事が言えるの? あなた達は私と宮藤曹長の世界が気に食わないからゴジラを差し向けたの?」
「以前はそんな考えは無かったが、状況が変わった」
瑞鶴は挑発をしたが、まさかの議長の発言に目を丸くした
「君は挑発すれば我々が激昂して真実を話す算段だっただろうが、真実なんて幾らでも話す。……ああ、シモンズ君。不満そうな表情をするのは止めたまえ。状況が変わったのだ。失礼、我々は我々の世界を修正するために行動している。過去を変えるために」
瑞鶴と宮藤曹長は困惑した。過去を変えるため?
議長は手を挙げた。それは合図だったらしく何もない空間から巨大なスクリーンが映し出されていた。古い映像らしく、年号は1954年と書いてある。白黒ではあるが、燃え盛る街に不気味な怪獣が暴れまくっている
「これは1954年の東京に襲ったゴジラの映像」
画面が切り替わり、次に映し出されているのはカラー映像だ。しかし、それも町は破壊される映像だ。唯一違うのは、ゴジラ相手に空飛ぶ炊飯器らしきものが光線やミサイルを吐き出して戦っている映像だ。別の画面には、緑色をした植物のような怪獣がゴジラ相手に戦っている
「これは1984年に別のゴジラが現れた映像。ビオランテという植物怪獣。これらの映像は我々の世界の歴史だ。我々には過去に怪獣が存在していた」
「怪獣が昔いたなんて」
宮藤は息をのんだ。怪獣がいる住民たちの心境はどんなものだったのだろう
「日本に怪獣が現れているにも拘わらず、日本は世界一の経済大国となり、世界各国の土地を金で買収して領土を拡張した。暴走を止めるために私は地球均等環境会議という組織を立ち上げたのだ」
議長は淡々と話していたが、それを聞いた瑞鶴は嫌な予感がした
……まさか、この人たち
「我々は考えた。怪獣を我が物にすればどんな国だろうが、壊滅させることに。数年前に宇宙探査において、金星で未知の生命体の死骸を発見した。腐敗はしていなかったが、我々は好機として死骸を活用した。ビキニ環礁の核実験によりゴジラが誕生したという歴史を改変しに我々の怪獣キングギドラを差し向けた」
映像では倒れている恐竜に奇妙な光線を当てて消し去り、核爆発により三匹のかわいい動物がみるみるうちに三つ首のドラゴンに変わっていくものだった
あまりの衝撃的な映像に瑞鶴も宮藤も固まってみていた
「我々は日本を壊滅させた。怪獣を使って。当初はゴジラを操ろうとした。だが、その案は却下された。日本が経済大国になったのはゴジラがいたからだと。ゴジラが現れる度に日本が保有する超兵器は進歩し、復興スピードも早くなっている。強敵がいるから日本は世界を支配できたのだと。だから、別の星にいた怪獣を使った。ゴジラは所詮、地球から誕生した怪獣だ。自然の一部ですらない生命体相手に敵う訳がない」
映像が切り替わったが、今度は兵器の紹介動画であった。メーサー戦車やスーパーXが映し出されていた
「……だからって、だからって無差別攻撃していい理由にはならない!」
瑞鶴は怒った。もし、あの夢が本当ならキングギドラは日本の街を無差別攻撃していたことになる。無差別攻撃は人類同士の戦争でさえジュネーブ条約違反だ。尤も、守られたことは疑問ではあるが
「これが我々の戦争だ」
「そんなのおかしいです!」
宮藤も叫んだ。彼女も地球均等環境会議の思考は可笑しいのだと気づいたのだ
しかし、当然のことながら議長は無視した
「目的は達成したはずだ。歴史改変が起こり日本は最貧国になったが、それと同時に奇妙な出来事が起こった。ウィルソンとの連絡が突然、音信不通になった」
議長は暗い表情で言ったが、瑞鶴も宮藤も同情は一切なかった
「初めは通信不良かと思った。しかし、人々……いや、ゴジラ誕生を阻止したのに、人々の記憶からゴジラが消えない。歴史書でさえゴジラという文字は何故か残っている」
議長の言葉に宮藤は訳が分からなかったが、瑞鶴は議長の言葉に違和感を覚えた
(矛盾している?)
博士からの例え話で生まれる前の親を殺したら自分は存在が消える。タイムパラドックスが起こるのである。現に自分達の世界はそれが起こった
この世界ではそれが起こっていない?
「更に世界各地で無数の黒い穴が出現した」
映像が切り替わった。その映像には見たこともないビル群が立ち並び道路には見慣れない車が往来していた。しかし、発展した都市の……ビル一つが崩れている。いや、崩れているのではない。地面に丸い黒いものが現れビルを取り込んでいる
他の映像も同じだ。山、島、都市……虫食いの穴が出現したのである。ある映像では兵士らしき人が穴に向けて光線銃を乱射していたが、穴はびくともしない
「何、あれ?」
「学者の間は虚数空間と呼んでいる。地球連邦機関では『ホール』と呼んでいるが」
瑞鶴は戸惑いながらも質問したが、科学者はきっぱりと言った
「ホール?」
「歴史改変をすれば代償は高くつく。それは我々も承知だ。しかし、実際は違った。過去で自分の親を殺せば存在しなくなる。その理屈になるはずだった」
科学者は説明していたが、瑞鶴は頭に入ってこなかった。というより、ある出来事を思い浮かべていた
「じゃあ、日本が最貧国になったから歴史があなた達を許せなくなったというの?」
「違う。映像で死にかけの恐竜を転送していたのを覚えているか? あの転送の光には特殊な技術が使われている。微量だが放射線も使用している」
科学者は前に流した映像を流していた。ぐったりしているゴジラザウルスを転送しているシーンだ
「あの恐竜……我々はゴジラザウルスと呼んでいるが……ゴジラザウルスはテレポーテーションの光線を浴びたせいでゴジラになったと考えている。それどころかおまけ付きで時空や次元を行き来できる能力を手に入れたのだ。我々はゴジラから間接的に攻撃を受けている。歴史やゴジラがこの世界を滅ぼそうとしている。ホールもブラックホールの擬似的存在として出現させたのだろう」
「なっ?」
瑞鶴は戸惑った。ゴジラが時空や次元を行き来できる能力を手に入れた?
「まあ、ゴジラは我々の技術を完全に理解していないのが幸いだ。勘で能力を使っているだけだろう。しかし、ゴジラには知性があると過去の論文で出されている。能力を完璧に我が物にしていたら、我々は滅ぼされるだろう」
科学者は必死になって訴えたが、瑞鶴も宮藤もピンと来なかったため上の空で聞いていた。ただ、彼女たちは仕方ない。だが、博士や教授たちが聞いたら青ざめていただろう
何故なら、過去を改変する能力を手に入れたのならゴジラは人類抹殺のために働くはずである
約30万年前のアフリカにタイムスリップして片っ端からホモサピエンスを放射熱線で殲滅したら人類滅亡することもあり得るからだ
「我々の世界の居場所と特定したらここを襲うだろう。時空を超えてこの場所を襲われたら一巻の終わりだ」
「知らないわよ! そうなったのも自業自得よ!」
瑞鶴は叫んだ。シモンズを始め地球均等環境会議は被害者と言わんばかりに言いたいらしい。しかし、第三者の視線から見るとやっている事はあまり褒められるものではない
「そうです! あなた達がまいた種です!」
宮藤も同意見であった。こんな酷い話は聞いたことが無い
「だからだ。ネルソンは過去で有頂天になっているらしいが、我々の危機には気づかない。単なる通信障害として片付けるだろう。しかし、四次元空間を調べた結果、奇妙な現象を発見した。不安定なワームホールだ。君たちの世界に出現したものだ」
科学者の言葉に瑞鶴は淡路島に現れた巨大な奇妙な雲を思い浮かべていた
まさか、あれがワームホール?
「それが何? ゴジラが意識せずに生み出した産物でしょ?」
「そうではない。ゴジラが君たちの世界に用があって開いたと確信している」
瑞鶴は首を傾げた。用があって開いた?
「何のこと? 私たちはゴジラなんて──」
「お前の世界、歴史改変に成功したらしいな。平行世界と交流したこともあるらしい。現に君から歴史改変した根拠となる放射線が微量ながら検出された。我々とは構造が違うが、ワームホールの発する微量な放射線をシモンズ君が探知した。人体には影響はないが、証拠として十分だ。ゴジラはそれを感じたからお前の世界にやって来たんじゃないか?」
議長の冷たい声に瑞鶴は固まった。まさか、こんな方法で探知されるなんて
「そ、それは──」
「ここまで議長は説明してやったわ。貴方も冗談抜きで貴方の世界で何があったのかを言いなさい」
評議会の一人の女性が瑞鶴に言った。全員の視線が瑞鶴に集まった
「瑞鶴さん?」
(不味い……世界崩壊を止めるために時雨がタイムスリップしたのを知られると)
瑞鶴は何とかして話題をそらす方法を模索していた。このまま押し問答しても、うっかりと話してしまう。時雨の件を伝えると地球均等環境会議がどう行動するのか見当もつかないな。少なくとも良い行動をするとは思えない。最悪、侵略されるかも知れない。相手は23世紀。過去に半世紀以上前の兵器を携えた相手に大苦戦したのだから、単純に考えれば勝てる見込みなんてない
「……言いたいことはあるわ。ゴジラが襲ってくるかもしれない状況なのに、私たちを監禁なんておかしいわ」
「人類の英知を結集させた技術を碌に扱えない巨大生物ごときは我々で対処できる。四次元空間から引きずり出したら我々の兵器で一泡吹かせてやる。その際、ゴジラに付着していた我々の科学技術を抜き取ればいいだけ」
「無理よ。私たちやウィッチもゴジラ相手には歯が立たない」
「そりゃそうよね。何しろ四次元空間を移動している奇妙な物体にゴジラが興味を持ったせいでやって来ただけでパニックを起こすんだから。貴方たちはそれをネウロイと呼んでいるらしいけど」
女性は宮藤を横目で見ながら瑞鶴を論破していった。宮藤も自分たちの世界になぜ奇妙な雲が出現したのか理解した
ネウロイがゴジラを呼びよせたのだ。しかし、その原因を作ったのは地球均等環境会議だ
「勝てる訳ないでしょ。倒せるならとっくに倒せている」
「それは過去の話。我々にはプランBを用意している」
女性は口角を釣り上げた
「我々には切り札が3つある。1体はまだ未完成だが、それらを使えば事態を納めることは可能だ」
「でも、勝てる自信はないわよね?」
「そうか。なら、見せてやる」
議長は指を鳴らした。別の映像が流れたが、今回は格納庫の内部らしい。しかし、格納庫はバカでかい
不意に床が開き始めた。開いた床は底が深いのか光が届かず真っ暗だ
だが、何かが上がってくる。二体の巨大な生物が
一つの怪獣に関しては瑞鶴は知っていた。三つ首で金色に輝くドラゴン。宮藤は小さな悲鳴を上げたのも無理もない
「ピロロロロロ」
電子的な鳴き声を上げながら翼を広げていた
だが、問題なのはもう一体の方だ。三つ首で尻尾が二股のドラゴンなのは確かだ。違うのは色が銀色なのだ
「な、何あれ?」
瑞鶴は唖然とした。そのドラゴンは生き物ではなかった。銀色のキングギドラは色違いの怪獣ではない。機械で出来ている?
「我々の英知を結集させ生み出した機械のギドラ。メカキングギドラだ」
議長の言葉に瑞鶴は驚愕した。間違いない。あれは怪獣ではない。キングギドラを模して作ったロボットだ。柳田教授が人間を模して生み出した二足歩行ロボットであるターズを生み出したように、この世界では怪獣を模したロボットを生み出した?
「ゴジラは能力を暴走させて間接的に我々を攻撃をしてくる。ならば、こちらも戦力を揃えるまで。この怪獣は金星で発見したキングギドラの死骸からDNAを採取しゲノム編集した怪獣。もう一つはキングギドラを模した機械のギドラ。ゴジラを倒し、歴史を修復させ、理想の世界を築く。それが我々の力だ。必要なのは情報と危険分子の排除だ」
メカキングギドラの三つの機械の首が吠えたが、どれも怪獣の音に機械音が混じったかのような咆哮だ
「ドラッドを使った偽装作戦なんてもう止めだ。もう超大国である日本は存在しない。君たちの世界は原始的だ。どっちが勝てるか分かるはずだ」
議長は目を輝かせながら自慢していた
(止めないと……どうするば)
瑞鶴は内心焦り始めた。地球均等環境会議がどんな組織かは知らない。だが、今となってはっきりと分かる
地球均等環境会議は暴走している
暴走をした日本を滅ぼしたが、皮肉にもその組織は超大国日本以上の暴走を働いているのだ
ネタ
20世紀・日本
ウィルソン「そう言えば歴史改変していたはずなのに、なんで皆はゴジラの存在を知っているんだろう?……どうでもいいか!」
M102「あの人間に脳みそがあるかどうか健康診断しないと」
ウィルソン「聞こえているぞ!」
ネタ2
議長「これがキングギドラでもう1体がメカキングギドラだ!」
瑞鶴「これが……色違いの
議長「違うわ!似てないだろ!三つ首以外、姿形が違うだろ!」
宮藤「ドラッド3体がキングギドラになったのは核爆発ではなくてマジックカード『融合』が発動したから」
議長「だから違うって!魔法カードって何!?」
瑞鶴「技名は『アルテメットバースト』と『エターナル・エヴォリューション・バ――」
議長「お前ら、遊戯王から一旦離れろ!」
パラドックス「究極のドラゴン族融合モンスターと機械族融合モンスターがあると聞いて!」
議長「ややこしくなるから時空を突破してこの世界に来ないでくれ!」
キングギドラが出現。ゲノム編集してクローンとしてよみがえったキングギドラと全身機械のメカキングギドラ。映画に出ていたメカキングギドラではなく、全身機械のメカキングギドラ。設定等は次話以降