瑞鶴の特別任務 ~怪獣撃滅プロジェクトG~   作:雷電Ⅱ

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6月になりましたね
時間が経つのが早いです。その間にもいろんなことがありましたね



第21話 会議と監視

「博士と教授によると例の雲だが、何とか把握は出来た」

 

 ジラをこの世界から追放し帰還し休息をした後、艦娘とウィッチ達を『おおすみ』の広場へ集められた。ウィッチは兎も角、艦娘は全員入りきれないため、ランダムに選んで入れている。他の人は別室で待機だ。ターズが映像を投影して雲を映し出していた。ウィッチ達はターズの姿に興味津々だ

 

「あれ、暴走しないのか? ネウロイ化とか?」

 

「ウーン、大丈夫じゃない?」

 

 シャーロットは小声でアイオワに訴えたが、アイオワはなぜ恐れているのか分からなかった

 

「ミーナ中佐? どうしたんだ?」

 

「え? ごめんなさい。この世界に来てからかしら。ちょっと落ち着かなくて」

 

「ならいいけど」

 

 エイラはミーナ中佐が会議室に来る時まで何か落ち着かない様子だったため心配していた。慣れていないのだろうか? 

 

「静かに! それでは、説明を」

 

 提督は注意した後、柳田教授に説明を求めた。皆が知りたがっている事だろう

 

「あまり専門用語は使わず、分かりやすく説明する。あの超常現象を引き起こす雲の原理は不明だ。しかし、使い方を一部把握した。あの雲、別の世界へ行けるゲートで明らかに人の手で作られている」

 

「それって過去に博士と教授が作ったものと同じ?」

 

「正確には違う。そうだな。車でもトラックとバスは運用目的が全然違うだろ。それと同じ感じだ」

 

 時雨の質問に柳田教授は説明捕捉した

 

「誰が作ったかは知らないが、事故か何らかの拍子でゴジラに新たな能力を与えられたらしい。当然、人間の技術だから把握できず暴走してしまっている。だが、ゴジラには知能はあるはずだ。原理は分からずとも使い方は分かるはずだ」

 

「では、なんで私の世界に雲が出現したんだ?」

 

「それは分からない。だが、気まぐれか何かでゴジラが君たちの世界へ行ったのではないか? まあ、話を聞く限りゴジラは長時間、別世界に留まれないため消えたのだろう」

 

 坂本少佐は口を挟んで質問したが、教授は素っ気なく言った

 

「ゴジラ……いや、超空ゴジラとでも言おうか。アイツは別次元へ行く能力を身に着け、別世界へ表して暴れる可能性すらある。しかも、その世界の過去や未来まで行けるかも知れない」

 

「え? え? ちょっと待って!」

 

 予想外の説明に武蔵も愕然とした。周りも騒然としており、顔を青ざめている者までいる

 

「時空や別次元を自由に行き来するのか!?」

 

「可能性としてはあり得るな。映画……そうだな。映画通りならゴジラは核エネルギーがエネルギー源だ。本来なら大電力が必要なエネルギーも自ら賄えるからな。しかも半永久的に」

 

 全員は身震いをした。あのゴジラが現れたら終わりじゃないか? 

 

「なあ、もしゴジラが映画通りならアメリカに上陸するか核実験する前に出現して終結した軍を破壊とかするのでは?」

 

 長門が恐る恐る言ったが、教授は首を振った

 

「さあ? 僕が言ったのはあくまで映画の話だ。ゴジラがいた世界では映画のストーリーは違っているだろう。でなければ、変な能力を身に着けてこの世界にやってくるわけがない。そんなストーリーなんて映画には描写されていなかったからな」

 

「話は分かりました。それでは、どうやってこの事態を終わらせるつもりですか?」

 

 ミーナ中佐がテキパキと質問した。士官であるため、会議には慣れている

 

「ゴジラは能力を完全に掌握出来ず次元と次元の狭間である四次元空間にいる。ゴジラの時空転移能力を奪う。提督の親父はその分野に関わっていたから、消失することは出来る」

 

「出来るのか?」

 

 提督は驚いた。まさか可能だとは思わなかった

 

「タイムスリップも別世界へいく方法もワームホールは必要だ。仕組みは違うが、原理は同じだ。勿論、シャットダウンする方法も。機器類もちょっと大型になるが問題はない。しかし、大問題は……」

 

 教授はそこまで言うと短くため息をいった。まるで言うのをためらっているようだ

 

「何?」

 

「つまりじゃ……ゴジラを我々が認知する三次元世界へ招待し、ゴジラの体に時空転移能力を奪う機械を装着させる必要がある」

 

 提督の父親である博士が補足説明した事により、会議室の室温が一気に下がった

 

 放射熱線を吐くゴジラ相手にどうやって? 

 

「いや、無理だろ! 私の世界でも軍艦を多数沈めたんだぞ!」

 

 バルクホルンは叫んだ。いくら何でも無理がある。野生の動物ですら手懐けるのも一苦労だ。大怪獣であるゴジラがこちらの要望に応えてくれるのか? 

 

「しかし……やらないといけないんですよね?」

 

 加賀は冷静に聞いた。だが、内心では動揺しているだろう。彼女の手が震えている

 

「ああ。残念ながらそうじゃ。じゃが、そう簡単に落ち込む必要はないと思う。もしかするとコミュニケーションは出来るかも知れん」

 

「どうやって? って……まさかチビゴジラ?」

 

 夕張は質問をしたが、近くでお菓子を食べているチビゴジラを見てハッとした

 

「どういう事ですの?」

 

「簡単なことじゃ。あの超空ゴジラ……恐らく別のまた別のゴジラが近縁種を連れてきた可能性が高い」

 

 ペリーヌの疑問に博士は短絡的に説明した

 

「あのイグアナもゴジラなのか?」

 

「さあな。ワシも分からん。じゃが、今はそんな事を気にしている場合ではなかろう。それにわしらには通じなくてもあんたなら出来ると思っておる」

 

 博士はチビゴジラに頭を撫でており、チビゴジラは少し照れていた

 

「そういや、そのチビゴジラ……本当に無害なのか? 急に暴れるとかしないよな? 山城とハルトマン中尉に火炎放射を浴びせたが。というか、何で二人とも生きているのか分からないんだが」

 

 提督は父親に質問したが、後半はもはや疑問でしかなかった。チビゴジラの行動はまるでギャグマンガみたいな事が起こっているからだ。チビゴジラは火炎放射の言葉を嫌っているのか少し怒っていた

 

「違うよ。放射熱線だよ」

 

「……その放射熱線の温度は幾らだ?」

 

「10万度か50万度かな? それか16万度くらい? 変な研究者が必死こいて計算していたらしいから分からない*1?」

 

「「そんな物騒なものを浴びせないで!」」

 

 山城とハルトマンはチビゴジラの言葉に即座に反応した。明らかに鉄が余裕で溶ける温度だ

 

「でも、さとみからは180度くらいと言われたよ?」

 

「天ぷら揚げるくらいの温度だな。普段からそれは何に使っているんだ?」

 

「えーっと。パンやお餅を焼いたり、ケーキのロウソクに火を付けたり、水に溜まったお風呂を沸かせたり」

 

「絶対に180度じゃないだろ。よく火事にならなかったな……」

 

 提督は半ば呆れていた

 

「恐らくだけど、別世界だと我々の知らない自然の法則が働いているのではないか? 仮説と言うかもう実証しているが」

 

「そうか……細かいところは考えるのをやめておこう」

 

 柳田教授は補足説明したため、提督はそれ以上言わなかった。既に別世界から魔法力で飛行するウィッチがいるため考えるだけ無駄だ

 

「それはいいとして、このチビゴジラがゴジラと話せるのか?」

 

「やってみるしかなかろう」

 

 提督は博士に言われたため少し聞いた

 

「それで、どうやってゴジラをこの世界に引きずり出して機械に装着させる? 落とし穴でも掘って身動きさせたところに注射でもするのか?」

 

 武蔵は半ばぶっ飛んだ作戦を簡易的に思いついたが、提督は首を振った

 

「その事だが、それ以上の懸念事項がある。瑞鶴と宮藤曹長を誘拐した謎の集団だが、恐らく今回事件を引き起こした張本人だろう。いや、組織といった方がいいか」

 

「どういう意味です? なぜ組織だと?」

 

 坂本少佐は質問した。会ってもいない集団を組織と考えているのか? 

 

「俺は見ていないが、その円盤飛行物体が突然現れて機械みたいなものが現れたのだろ? 何者であれ、航空機は少数で運用するものではない。メンテナンスが絶対的に必要になるからな。当然、人の手は必要になる」

 

 坂本少佐は黙ったままだ。確かに一理あるだろう

 

「それに何かを探していた。下手をしたらこちらの世界に来ると思う」

 

「この世界にもあれが来るんですか? 何のために?」

 

 普段から大人しいサーニャはたまらず声を上げた。あんな連中がこの世界にやってくるのか? 

 

「それは分からない。何を探しているのかも。だが、目的はあるはずだ。多分……やらかした後始末だろう?」

 

「やらかし?」

 

「例えば、ゴジラがいた世界で過去を改変した結果、良からぬ結果が起こってしまった、とか」

 

 提督の発言に周りは騒めいた。過去改変で失敗した? 

 

「その……時雨と同じような事をして失敗したっぽい?」

 

 難しい会議でもタイムスリップがらみを聞いた夕立でも直ぐに理解して質問した。身近な艦娘がやってのけたのだ。提督は黙っていたが、代わりに教授が答えた

 

「実はジラを追放した作戦。雲をスキャンしていた機器類は確かに元の世界へ戻ったのを確認できたが、それと同時に奇妙なエネルギー反応があった。ただこれはダークマター*2の一種だから観測できるのも難しい」

 

「要するに?」

 

「僕たちには見えもしない未知のエネルギーだ。これは電磁波で見ることはできない。だから重力観測によって間接的に捉えている。あんたたちが現れてからずっと反応している。理由は知らないが」

 

「何を言っているんだ? どうせ機械の故障だろ?」

 

 武蔵は鼻で笑った。ダークマターがどういうものか理解できないが、そんなものが観測されたからといって何か害があるわけでもない

 

 しかし、ミーナ中佐は突然立ち上がった。しかも、耳と尻尾を生やして

 

「ミーナ? どうした?」

 

「教授の言っていることは正しいわ」

 

 バルクホルンはミーナ中佐がここまで怒っているのか理解できなかった。教授は何か彼女に気に障る発言はしていないはず

 

「さっきから違和感があったのよ。この世界に来てから。サーニャさんは感じなかったから、私の気のせいだって。別世界だから固有魔法に調子が狂ったとか思っていたけど、そうじゃなかった!」

 

 ミーナ中佐は段々と怒りに達していた

 

「誰かがこちらを一方的に覗いている! 違和感は視線だった! 誰、あなた達は!」

 

 

 

「ちっ! ダークマターを使った観測手段を感じたのか、あの女。いや、他にも奇妙な奴もいたな。勘のいい軍の司令官も科学者も兵士も。愚かな時代である20世紀でも頭が回るじゃないか」

 

 議長は舌打ちをした。実は瑞鶴と宮藤曹長を誘拐してからミーナ中佐をずっと監視していたのだ。別次元へ飛ばされた事もあって重要視はしなかったが、ジラを追い出した事、そして骨董品の軍艦内部で無駄な会議ではないものだったと。残念ながら、一人がこちらの観測方法を見破ったと同時に観測できなくなった。妨害されたのだろう

 

「さて、タイムスリップによる過去改変を実行したのはこの娘だな?」

 

 議長は顔面蒼白になっている瑞鶴に映像を突き付けた。そこに映っているのは三つ編みをし髪飾りをつけた少女、時雨だった

 

「なるほど、やはり君たちはタイムスリップに成功したということか。こっちは目的を達したものの事態は悪化しているというのに」

 

 議長は歯ぎしりをした。日本はゴジラによって滅ぼされ最貧国になったが、同時に大問題が起こった。ゴジラの時空転移能力のせいで過去との矛盾が生じ、時空連続体に傷がついてしまった。こちらの科学者では最悪、地球どころか宇宙が消滅するのではないか? と言われる始末だ

 

「ゴジラが四次元空間に留まっている間に奴らの世界に部隊と新たなキングギドラを送り込む。メカキングギドラもテスト運用する」

 

「しかし、ギドラは兎も角、メカキングギドラはまだ調整できていません。あれは我々の世界の過去へ送る対怪獣兵器です」

 

 副議長は反論した。メカキングギドラとキングギドラをなぜ軍事利用したのか? それはゴジラの世界では怪獣が蔓延っていたからである。如何に兵器が進歩してもミサイルでビクともしない巨大生物を退治するのは困難である

 

「関係ない。それに我々には知らない技術もある。あくまで一人の少女と関係者の誘拐だ。超空ゴジラを元のゴジラにすることも出来そうだからな」

 

「しかし、時空転移能力を吸い上げるにはゴジラを大人しくさせるしか方法が──」

 

「メカキングギドラの武装に捕獲装置と高圧電流の武調整を追加しろ。捕獲し電気ショックでマヒしたところで吸い上げればよかろう」

 

「ですが──」

 

「24時間以内でやれ。地球連邦機関の査察が来たらどうする? 今は黙認しているが、この事態を知ったらタダでは済まない」

 

 事務手続き的な指示に副議長は黙ってしまった。武装を装備するのは簡単だ。だが、それで解決できることなのか? 

 

 

 

「瑞鶴さん、希望を捨てないで下さい」

 

「……無理よ。だってあんな三つ首の怪獣なんて倒すことは無理じゃない」

 

 時雨の存在がバレた事で暗い表情で落ち込んでいる瑞鶴に宮藤は励ました。だが、そんな励ましで何とかなるのだろうか? 

 

 何か奇跡みたいなことが起こってほしい! 

 

 そう瑞鶴は念じた

 

 ……そして、奇跡は起きた。会場全体に警報音がけたたましく鳴ったのだ

 

 

*1
ゴジラネタ。放射熱線の温度は昭和ゴジラの設定では10万度、平成vsシリーズでは50万度。シンゴジラは公式設定にはないが、空〇科学〇本を書いた人によると16万度である

*2
暗黒物質。宇宙を構成する成分のうち、観測可能な物質の5~6倍を示す「正体不明の物質」のこと




提督「未来人がこちらを攻撃して来るかも知れニア。なので、平和的な存在として出迎え油断したすきに暗殺しよう」
坂本「暗殺って上手くいくのか?危険を察知すれば終わりだぞ」
提督「簡単な話だ。ミーナ中佐と比叡が料理を振舞えばいいだけだ。脳筋である武蔵でさえ比叡が作ったカレーを食べたら一ヶ月は寝込んだからな」
坂本「いや、それは毒物ではなくてメシマズでは……」
ハルトマン「まだマシだよ。希塩酸やらアンモニアやらの食事を出されたおかげで血を吐いて倒れた事はあるし」
ミーナ「大袈裟ね。好きで料理を振る舞っているだけなんですから」
提督(激マズの比叡カレーを美味しそうに食べた人が何を言っているんだ?)
提督「しかし、寝込むだけか。確実に暗殺させるには毒が足りないな」
坂本「これ以上の劇物を食事に混ぜるのは無理だって」
時雨「提督、出来たよ。浜風と磯風で考案したおにぎりだよ。勿論、毒が入っているから食べちゃダメだよ」
提督「どんなものを入れたんだ?」
時雨「水銀と青酸カリで炊いたおにぎり」
提督「コナンの黒い奴がよく使う犯行みたいだな。毒殺が雑過ぎないか」
時雨「後はおにぎりの中にパープルヘイズの拳に付いていた丸いやつが入っているよ」
提督「想像以上に猛毒過ぎるだろ。何処から手に入れた?」
時雨「後は隠し味にクロロのナイフで微塵切りしたアミウダケも入れたよ」
提督「猛毒を通り越しているレベルだよ!食いしん坊のイビルジョーでも全力で逃げだすレベルじゃあないか!」
ポーラ「では、このワインなんかはどうですかぁ?マーレ産ワインとか」
提督「暗殺ではなくて、無意味に巨人化させているよね?」
チビゴジラ「僕も作ったよ。パンの中に結城スペシャルと抗核バクテリアを入れて置いたよ」
提督「それ、人に効果あるのか?というか、食べ物で遊ぶな、お前ら」

暗殺計画中止!
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