暗殺教室 不良児は認められたい   作:ZWAARD

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それから誤字報告と高評価、ありがとうございます!

今後も妄想を垂れ流していきますので、よろしくお願いします!

——追記——
誤字修正、ありがとうございます!


20話 転校生の時間

 

 楽しかった修学旅行も終わった今日この頃、俺たちはいつも通りの日常に戻った。

 そんな日常の一コマ。朝の登校中に珍しく一緒になった渚、杉野、岡島の4人で歩いていると、思い出したみたいに杉野が話題を変える。

 

「なぁ、聞いたかよ。転校生の話」

 

「あぁ。烏間先生から送られて来たメールの」

 

 杉野に頷きながらスマホを取り出し、昨日、烏間先生から一斉送信されたメールを開く。

 そこには、こんな内容の文章があった。

 

『明日から転校生が1人加わる。多少、外見で驚くかも知れないが、あまり騒がず接して欲しい』

 

 外見で驚く、の部分が凄く気になったが、何か特別な事情のある生徒なのか? とその部分に関しては特に深くは考えていなかった。

 少なくとも俺は考えて居なかったのだが、考えることは人によって千差万別。岡島は気になって烏間先生にメールで確認したらしい。

 

「俺さ、気になって烏間先生にメール送ったのよ。顔写真とかないですか、ってさ。そしたらこんな画像が送られて来た」

 

 岡島がメールを開いて俺たちに見せてくる。

 彼のスマホの液晶にはかなり知的な印象を受ける女子の顔が映されていた。

 

「なんだ、この子。めちゃくちゃ可愛いな」

 

「乃咲もそう思うか?」

 

「あぁ。普通に可愛いだろ。でも、この時期に転校してくるってことは確実に只者じゃないよな」

 

「うん。僕もそう思う」

 

「それに転校生って名目だからビッチ先生みたいな歳上(年増)じゃなくて俺たちとタメってことだろ?」

 

「年増て……」

 

「ビッチ先生が年増かどうかは兎も角さ、この子、暗殺者には見えないよな」

 

 さり気なくビッチ先生を年増扱いすると、渚と杉野の呆れたような視線が俺に向けられるが、困ったことに誰も年増説を否定しない。

 渚、杉野。そんな風に俺を見ても年増説を否定しない時点で俺とお前らは同罪なんやで。

 

 けど、ビッチ先生の事はその辺の側溝に投げ捨てて置くとして、新しい生徒と言うのは少し気になる。

 この時期に来るという事はマジで暗殺絡みの生徒なんだろうが、どう言う奴なんだろう? 

 

 実は転校生というイベントに鉢合わせたことのない俺は新たに来るという生徒に興味深々だった。

 

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「……何か俺の席の隣に変なのある」

 

 俺は教室に入ると同時に唖然とした。

 窓際の一番後ろの席。そこは本来空白であり、その空白の右隣に俺の席があったのだが、そのあるべき空白部分にモノリスが建設されて居た。

 何だろう、あの火星に立ってそうなモノリス型の建造物は。修学旅行から帰って来たら俺の席の隣に違法建築がなされて居た件について。

 

「乃咲。お前の席の隣に何かあるぞ」

 

「なぁ。まさか、アレが転校生だったりしないよな」

 

 俺は恐る恐る自分の席に向かうのとほぼ同時にモノリスの全体の上3分の1くらいの面積が液晶になっているのか、プツっと音を立てて何処となく、なんか見覚えのある顔を表示した。

 何気なくゾーンに入り、その顔を見ているとようやく思い当たる。そこに表示されて居たのは今朝、岡島が見せてかれた転校生の顔。

 

『おはようございます、皆さん。今日から転校してきました、自律思考固定砲台と申します。よろしくお願いします』

 

 簡単な自己紹介を終えると自律思考固定砲台さんとやらはもう、これ以上、用はないので。とでも言いた気にブツりと液晶の電源を落とし、沈黙した。

 マジかよ。俺、今後この火星のモノリスみたいな奴の隣で授業受けるの? この属性てんこ盛り女子の隣で? 流石にツッコミ間に合わないよ? 頭がおかしくなるわ俺だったら。

 

「の、乃咲。喜べよ、お前が可愛いって言ってた女子が隣に転校してきたんだからさ」

 

「ハッ倒すぞ、杉野」

 

 これが生物学的に女子(メス)なら俺だって喜んだだろうが、このモノリスの場合は女子という設定に過ぎない訳で。流石に俺の性癖には刺さらない。

 いや、まあ。二次元女子、固定砲台系女子、美少女、箱入り娘(物理)、クール系女子などなど優秀な属性は余り過ぎる程にてんこ盛りだけどさ。

 流石に多方面にツッコミが追いつかないわ。

 

 つか、コレが転校生とか、入学手続き誰がしたんだろ。このモノリスの所有者? それとも暗殺を管轄してる烏間先生? 

 ……後者だろうなぁ。確実に。

 

 なーんて思っていると案の定……。

 

「み、皆んな知っていると思うが転校生を紹介する。ノルウェーから来た自律思考固定砲台さんだ」

 

『よろしくお願いします』

 

 怒りというか、理不尽な現実へのやり切れない思いが出てるというか、烏間先生の声が震えてるし、使っているチョークが自律思考固定砲台の文字を黒板に書き終わると同時に真っ二つにへし折れた。

 烏間先生、かなりの苦労人である。俺があの人だったらツッコミ所が絶えなくておかしくなるわ。

 

「ぷーくすくす」

 

「お前が笑うな、同じイロモノだろうが……! 言っておくが、彼女(・・)は思考能力と顔を持っているこの学校の生徒として(・・・・・)登録されている」

 

 ご、強引だなぁ。政府の人たちもそれだけ殺せんせーの殺害に全力を注いでいると言うわけか。

 だが、ここで心配するべきは世界の命運と俺たちの安全、学校からの縛り、暗殺者の管理や無茶振り染みた指示を敢行する烏間先生のメンタルと胃痛である。

 

「彼女はあの場所からお前に銃口を向け続けるが、お前は反撃できない。『生徒に危害を加える事は出来ない』それがお前が教師になる時にした契約だからな」

 

「なるほど、契約を逆手にとってなりふり構わずに機械を生徒に仕立て上げた、と。考えましたねぇ」

 

 感心するように頷く殺せんせーに同意する。

『あぁ……素直にそんな手もあったのか』と俺も同じ様に感心してしまった。

 

「いいでしょう、自律思考固定砲台さん。あなたをE組に歓迎します!」

 

『はい、よろしくお願いします、殺せんせー』

 

 こうして俺たちのクラスに珍妙な仲間が1人……というか、一機? 加わることになった。

 加わることになったのは良いが、俺は……というか、自律思考だとか固定砲台とかそんな言葉に思わずロマンを感じてしまうお年頃の男連中は一つ、どうしても気になって居ただろう。

 

(固定砲台って言う割に銃の類が一切見当たらないんだよなぁ……)

 

 横目でチラチラと固定砲台を盗み見ているが、やはり、すべすべしてそうな金属肌があるだけ。

 どんな手段で攻撃するんだろう? と彼女の攻撃手段を考察しながら自律思考固定砲台を眺めていると、殺せんせーに気づかれた。

 

「こらぁ! 乃咲くん! 自律思考固定砲台さんが美人だからと言って舐め回すような熱い視線を送るんじゃありません! 緊張させたらどうするんですか!」

 

「誰も視姦なんてしとらんわ!」

 

「誰もそこまで言ってないよ……」

 

『確かに私も視線を感じていましたが、隣人の舐め回すような視線など私には何の問題にもなりません。ですが、褒められたことではありませんね』

 

「誰が機械にやらしい視線を向けるか!」

 

『機械じゃなければ向けるのですね』

 

「……………………しねぇよ!」

 

「「「その間はなんだ!?」」」

 

 とかなんとか言ってるとガコン、とモノリスもとい、自律思考固定砲台の横面が開いた。

 何事かと観察していると開いた場所から無数の砲門がサブアームで保持された状態で生えてきた。

 

「かっけぇ!」

 

 杉野の無邪気な感想に答えるように固定砲台さんの傍から生えてきた砲門が無数の弾幕を形成する。

 飛び交う無数のBB弾が自律思考固定砲台から前のクラスメイトたちの頭上を通過する。

 

「きゃぁぁぁぁぁぁぁ──ー!!?」

 

「なんなんだよっ!!?」

 

 BB弾は誰に配慮するでもなく、教壇に立つ殺せんせーに向かって飛来し、壁や黒板に反射して、よく見ると流れ弾が背中に当たったり、反射した弾が伏せている生徒の頭に当たったりしている。

 

「うおっ!?」

 

 流石にここまでは届かないと思って居たが、黒板に反射したBB弾丸飛んでくるのを辛うじて知覚して反射的に顔を逸らして避ける。

 結構な勢いだ。顔に当たるのは避けたが、身体に当たった分に関しては制服にシワを作る程度には威力があるようだ。

 

 こんな所まで届いて、更にこの威力。

 最前列の皆んなが危ない。修学旅行で一緒に行動した奴らが危ないと思うと少し焦る。

 どうするべきかと考えてみるが、正直、ネタが浮かばない。下手な事やって固定砲台を壊してしまったら、なんて考えると後が怖いし。

 

「ショットガン4門、機関銃2門。濃密な弾幕ではありますが、ここの生徒なら当たり前にやっていますよ。それと、自律思考固定砲台さん? 授業中の発砲は禁止ですよ」

 

『…………』

 

 殺せんせーの言葉に無言で銃を納める自律思考固定砲台。もしかして、機械の割に案外、物分かりがいいのか? なんて思って見ているとそれは思い違いだった事を知ることになる。

 砲門を全て片付けた自律思考固定砲台。彼女の隣に座っている俺だから分かる。なんだか、機械独特の演算音みたいなのが聞こえてきた。

 

『気を付けます。続けて、攻撃に移ります』

 

 こいつ、全然分かってねぇ!? 

 

『弾道再計算、射角修正、自己進化フェイズ5-28-02に移行』

 

 自己進化だと? ときっと側から見ても怪訝そうな顔しているだろう俺は特に表情を取り繕う事なく自律思考固定砲台を見ていると、再び彼女は無数の砲門を機械(身体)から取り出す。

 見た所、なにか特別変わった事はない。それでも攻撃を続ける固定砲台。その攻撃を見守っていると、殺せんせーは余裕そうな顔をしていることに気づく。

 

 確かに弾幕は濃いが俺たち全員で弾幕張った時よりは薄いのでナメているのだろう。緑のしましまで余裕の顔で顔に直撃するコースの銃撃をチョークで弾き飛ばすが、次の瞬間、彼のチョークを持つ触手が吹き飛ばされた。

 

『指先破壊確認。増設した副砲の効果を確認しました』

 

 副砲? と彼女の言葉に疑問を覚えて構えている銃の細部を観察していると機関銃の下にさっきまでなかった砲門が増設されて居た。

 

『次の射撃で殺せる確率、0.001%。次の次で殺せる確率、0.003%。演算の結果……卒業までに殺せる確率……90%以上』

 

 コイツは、俺たちの被害なんかも考慮しない。ただ、殺せればいいという思考のみで暗殺をする。殺すための最適解を演算する。ある意味では合理的ではあるが勉強もままならない。迷惑だな。

 

 と俺がそんな事を思ってあると、あっという間に1時間目が終了した。終了したのだが……。

 足下に転がる無数のBB弾。もはや足の踏み場がないレベルで散らかっている教室のえげつない惨状にクラスメイトたちは苦い顔をしていた。

 

「これ、俺たちが片付けるのかよ」

 

 磯貝に内心で同意しながら、掃除ロッカーから道具を取り出して掃除を始める。

 朝の一斉射撃と同等の散らかりようだ。

 

「凄い散らかったね」

 

 自在箒で玉を集めていると倉橋さんが塵取りを持って来て、俺の集めた玉を拾ってくれた。

 

「倉橋さんは大丈夫だった? 結構な勢いで反射してたけど怪我とかしてない?」

 

「うん。怪我はないけど……うん。やっぱり怖かったよね。クラスの皆んなで撃ってる時と違ってどんな風に弾が飛んで来るか分からないからさ」

 

「だよなぁ……」

 

 などと雑談する内に掃除は終わったのだが、自律思考固定砲台はその後も俺たちの都合や掃除事情も考慮する事なく撃ち続けるのだった。

 

「おい、掃除機能とかないのかよ、固定砲台さんよぉ」

 

『………………』

 

「ちっ、シカトかよ」

 

「やめとけ、機械なんかに絡んでもしかたねぇよ」

 

 嫌味ったらしい吉田と村松の言葉を否定するものはこの教室にいなかった。

 

⬛︎

 

⬜︎

 

⬛︎

 

「と、言うわけなんですけど。どうにかなりませんか、烏間先生」

 

 4時間目が終わった昼休み、俺は磯貝、片岡と烏間先生に自律思考固定砲台の無秩序射撃に対するクレームと改善を求めて意見していた。

 ちなみに学級委員の2人に加えて俺がいるのは一番、烏間先生と話し慣れているからだ。

 

「すまない。俺としても君たちの授業を妨害するのは本意ではない。だから政府に掛け合っているのだが、固定砲台の判断に任せろ、との事だ」

 

「つまりは現状維持ってことですね」

 

「……申し訳ないが、そうなる」

 

 烏間先生と俺のやりとりを聞いた学級委員2人の顔が曇るのが分かった。

 さて、いよいよもって困ったぞ。なんだかんだで烏間先生がどうにもできない問題を俺たちで解決できる可能性はどうしようもないくらい低い。

 

 さて、困ったぞ。このままでは授業もままならないし、危ないったらありゃぁしない。

 あの傍迷惑で危険な暗殺を止める。あるいは一時的にでも停止させる術はないものか。

 

「乃咲くん。彼女も君たちの仲間です、邪険にしてはいけませんよ?」

 

「……んじゃぁ、6時間目の道徳は彼女(・・)の歓迎会でもしますか?」

 

 どうしたものかと考えていると殺せんせーが釘を刺すような言葉を投げてくるが、真意が判らず、皮肉染みた言葉が口から飛び出す。

 しかし、殺せんせーは俺の言葉をモノともせず、こちらの皮肉をむしろ歓迎するように触手を広げて、高らかに俺たちに言った。

 

「ヌルフフフフ、君のその提案を待って居ました! では君の言葉通りに6時間目は自律思考固定砲台さんの歓迎暗殺としましょう! 第2回、合同暗殺です!」

 

「はぁ!?」

 

「乃咲くん。幹事は君です。しっかりと彼女(・・)を口説き落としてきてくださいね」

 

 殺せんせーはそういうと机から財布を取り出し、窓から飛び出していってしまった。

 あの人、とんでもない無茶振りを押し付けて昼飯食いに行きやがったぞ。どうすりゃいい? 

 

「……乃咲くん。すまんな」

 

「いえ……」

 

 深々とため息を吐きたくなるのをぐっと抑えて磯貝たちを連れて職員室を出る。

 俺の頭の中には殺せんせーからの無茶振りがぐるぐると回り続ける。彼の真意はなんだ? 

 

「付き合わせて悪かったわね、乃咲」

 

「ほんと、すまない」

 

「気にすんな」

 

 2人からの謝罪を背中に教室に戻る。その道中はひたすらに殺せんせーの言葉が俺の頭の中ではぐるぐるとひたすらに回り続けていた。

 機械への歓迎会? 何をすればいい? しかも6時間目の道徳を合同暗殺に変えてまで? 

 

 ……ん? まてよ、今回俺が任されたのって、あくまであの固定砲台を口説き落とすことだけだよな? 

 だって日時は今日の6時間目って決まってるわけだし、やる内容は合同暗殺って決まってるわけだし。

 

 と、なると、俺がどうやってあの機械を説得するかだが……。アイツ、自律思考とか言っても所詮は機械だろ? 俺の言葉に興味なんて持つのか? 

 

 いや、まて。そもそも歓迎会とか以前に誰かを何かに誘う時、必要なことってなんだ? 

 まずは日時と場所だろう。これは問題ない。教室で6時間目と決まっているのだから。

 次はなんだ? 日時以前にそういう必要なもの……それは、興味を持てる内容かどうかだ。

 俺の隣に転校して来たあの固定砲台(キリングマシーン)が興味を持つ事柄とはなんだ? ……それは、殺せんせーの暗殺だろう。だって、殺せんせーの暗殺の為にこの教室にやって来たのだから当然と言える。

 

 ……あれ? 本当に俺に必要なのは自律思考固定砲台を説得することだけだな。

 日時、会場、理由・動機全て殺せんせーが用意してくれた。あとは俺がどうやって説得するか、本当にそれだけが問題として残っている。

 

 昼休みの終わりまであと30分。6時間目との間の休み時間もあるが、それはおそらく掃除で消える。

 昼休みが終わるでの間に固定砲台を説得しなければならないどうにかして。

 

 教室の扉を開けて、自律思考固定砲台を真っ直ぐ見据えると、クラスメイトたちが集まって来た。

 口々に烏間先生への直談判への成果を確認しに来るが、学級委員の2人がことの顛末を伝える。

 

「アレをどうやって説得しろってんだよ!?」

 

「乃咲、機械を説得するなんて無理だぜ」

 

「……吉田?」

 

 みんなに囲まれていると、普段は俺に話しかけることのない吉田が珍しく話しかけてくる。すっごいバツが悪そうではあるが。

 話しかけて来た吉田は頭を掻きながら続けて俺に向かって苦々しく口を開いた。

 

「少し毛色は違うが、機械には多少の心得があるっつーか。自信があるんだけどよぉ。普通、機械ってのは命令しか聞かねぇんだ」

 

「……まあ、機械が融通効くなら工場で腕切断だとかの労災は発生しないわな」

 

「その通りだ。機械ってのは命令されたことしかできねぇんだ。普通はな。多分、自律思考……AIだって今の技術じゃその辺も変わらないはずだぜ」

 

「普通……か」

 

 吉田の言葉に考え込む。

 吉田の言う通りなら普通の機械は命令されたことしか出来ない。普通(・・)なら、な。

 一体、何を持って普通の機械と言うのかその定義が難しいところなんだけどな。

 

「まずは対話してみないとな」

 

 人工知能、AIとの対話。こうして文字にしてみるとなんとまあ、素敵な響きだ。映画化出来そうなレベル。見事な程にSF染みている。

 本当に、驚くべき現状だが、俺はその映画染みた現実と向き合おうとしている。

 

「乃咲くん、対話ってどうするの?」

 

「とりあえず、話せる事を話してみる。みんなは話を聞いておいてほしい。6時間目の道徳はそれによって変わるだろうからさ」

 

 倉橋さんの疑問に対して手短に答えて、俺は徐に歩き出し、自分の席の隣に聳え立つ黒い巨塔……もとい、自律思考固定砲さんを正面から見据える。

 

「自律思考固定砲台さん。提案したい暗殺プランがあるんだけど」

 

『……暗殺プラン?』

 

 俺の言葉に興味を持ってくれたらしい彼女(・・)が反応し、液晶に姿を表す。

 こうして、椚ヶ丘の銀の死神こと俺、乃咲圭一と2次元美少女との対話が始まるのだった。

 

 

 




後書き

はい、後書きです。
とうとう彼女の登場です。
はてさてどうなる事やら……(すっとぼけ)

みなさん、良いお年を!
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