暗殺教室 不良児は認められたい   作:ZWAARD

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加えて、高評価、たくさんの感想、そして誤字修正……ありがとうございます!
いやはや、ほんと、面目ありません………。

今回も投下します。
最後までお付き合いください……!


75話 父親の時間

 

 カタカタと軽やかなタイピング音が響く。コーヒーの匂いとノートパソコンの明かりが満たす部屋の中で1人、黒い髪を短く切りそろえた30代半ば程の男がキーボードを叩く。

 その部屋に飾り気はない。男が使っている立派なテーブルと椅子、そして資料を保管するキャビネット以外にインテリアらしいインテリアはない。そしてそのどれもが男の私物ではなかった。

 この空間において、男の私物と言えば、現在触っている一台のノートパソコンとコーヒーの入ったマグカップ、そして使っている机に置かれた2つの写真立てくらいなものだろう。

 

「…………」

 

 不意に手を止めて、写真立てを見る。2つの写真立ての中にはそれぞれ別の写真が収められていた。

 一枚は、今より2回りほど若かった頃の男と将来的にその妻になる銀髪の女性が写った初々しい写真。

 もう一枚には銀髪の活発そうな男児が不思議そうに首を傾げて写っている写真。カメラに慣れてない子供が『なにそれ?』と言いたげに心底不思議そうな顔をしていた。

 

 妻は居ない。約15年前に亡くなった。

 息子とはかれこれ1ヶ月は会っていない。

 

 それもこれも、16年前に行っていた研究が原因だ。

 乃咲新一の妻である、乃咲圭は、生まれつき重大な疾患を抱えていた。遺伝性疾患。遺伝子変異と呼ばれる類の障害である。

 歩けない、四肢が足りない、指が多い少ないとか、そんな内容ではない。圭の疾患は幸運にも日常生活を送る上では何ら問題のないものだったと言える。ただ一点。致命的な程に代謝が悪いことを除けば、という言い方になってしまうが。

 

 圭は致命的な程に代謝が悪かった。それもエネルギー代謝と呼ばれる、生きる上で必要なエネルギーの生成に関する機能が長い歴史を持つ医学の中でも例を見ない程に劣悪だった。

 長くは生きられない。そんな宣告を受けた圭。そんな彼女を治す為に勉強を始めたのが天才、乃咲新一のルーツだった。

 

 結果的に成果としては失敗。妻である圭は亡くなった。

 今、新一が机に向かいキーボードを叩きながら従事しているのは、そんな失敗の直後に切り捨てた筈の研究だった。

 

 新一には弟がいた。自身と比べても遜色ない程に頭の出来が良い弟がたった1人だけいた。

 新一が捨てる決断をした研究は弟が引き継いだ。この理論、技術があれば、常識を覆す発明になると。

 どうでもよかった。そんな御託は。救えなかった研究に意味はない。惜しげもなくその成果はくれてやった。ただ一言、自分と息子に関わるなと告げて、新一は別の道を選んだ。

 

 だと言うのに、かつて妻を救えなかった研究を再びしている。今度は息子の生きる未来を守る為だった。

 新一の弟は、彼の残した成果を用いて実験を繰り返した。理論を応用し、独自のアプローチを組み込み、地球を襲っているエネルギー問題の解消と称して成果を出し続けた。

 

 そして、その研究の成果として、1匹の怪物が生まれた。

 最高速度マッハ20。特定の物質以外では破壊が困難な細胞で形成された超生物。1年後の3月には地球を破壊すると言われている破壊生物が新一の研究をルーツとする実験により生み出されてしまったのである。

 

 一月前、政府に呼び出された。何事かと内容を聞いた時、唖然とした。自身の手を離れた研究が地球を滅ぼしかけている事と、そんなことを弟がしでかしたのかと。

 呼び出しの理由は至って単純。その超生物を無力化・無害化する方法を模索する為の協力願いだった。

 

 自分には関係ない。既に自分の手を離れたモノだ。弟が責任を取るべき案件だ。そんな考えと同時に、地球滅亡という単語を理解し、ふと息子の顔が脳裏を過った。

 自分の生きた証を残したい、そんな妻の願いで作った子供。親子の時間を取れず、軋轢を生んでしまったが、それでも日々成長し、大きくなり、妻と自分の面影を併せ持つ息子。

 

 地球の滅亡はそんな彼の未来を閉ざす結末である。漠然とそんな考えに思い至った新一はかつて見切りを付けて投げ捨てた、自分のルーツであるテーマをもう一度研究することに決めた。

 

 奇しくもその日は、息子と会う日だった。

 

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 覚えている。息子に怒鳴られたあの日のことを。『俺になんて興味なかったんだろ!?』と泣きそうな声で今まで聞いたことのない叫びを上げた息子の顔を。

 あの後、息子を圭の実家に預けた判断は正しかったのか、否か。それは新一の頭脳を持ってしても分からなかった。

 

 ただ、嫌われたと思った。同時に仕方ないとも思った。家にいることも少なく、一緒にいる時間も作れないのだから。家にいる間ですらも仕事仕事で構ってやれなかった。

 

 息子はそんな自分の事情を判っているかの様に、幼い頃からいつも、ちょうど時間が出来た時に顔を出し、学校であったことを楽しそうに話してくれた。駆けっこで1位だった。テストで満点だった。友達が沢山できた。図工で描いた絵をコンクールに出すことになったなど。

 

 辛うじて時間を作って参加した懇談会でも、息子の評判はよかった。教師陣からの評価にも偽りがないのは見て分かった。息子の友人の親から聞く情報も良いものばかり。

 勉強が出来て、運動も出来る。ゲームが上手くて、本も好き。話すと面白いし、友達が多い。礼儀正しいとか。聞こえてくる息子の噂はそんなものばかりだった。

 

 自分は子育てに関われていない。金を稼いで、雇った家政婦のトメに色々と委託してしまっている。

 親子らしいことをしたことがないし、親として教育らしい教育をしたことはない。それでも息子は自慢だった。

 

 歳の割に落ち着いていて、聡く、賢かった。

 できた息子だった。今にして思えば、できすぎていた。そんな息子に安心して、甘えてしまったのも事実だった。

 

 息子の報告を聞くのは楽しかった。いかに聡くて賢い一面があるにしても、話しているとまだまだ子供だと思える部分が微笑ましかった。健康に生きてくれていることが嬉しかった。

 

 新一は昔から、会話をするときは聞き手に回ることが多かった。息子の誕生と同時に亡くなった妻の『元気になったら、アレがしたい』『今度の休みはあそこに行ってみたい』とかそんな話に相槌を打つのが彼の昔からの日課だった。

 もともと口数が多い方ではなかった新一は『あぁ』とか『そうか』とか、そんな相槌ばかりしていたが、それでも圭は毎日毎日、飽きもせずに夢を語る子供のように新一の短い相槌に言葉だけでも元気よく『そうなの!』と嬉しそうに頷いた。

 

 そんな妻に息子は似ていた。父親の面影がないではないが、それでも、顔立ちを比べるのなら、圭に似た。

 息子は妻に似ていた。寡黙で口下手な自分にあれこれと楽しそうに、嬉しそうに報告する姿は生前の妻と重なった。そんな光景に懐かしさを覚えながら、昔の癖で、つい息子の言葉に妻にしていたのと同じ相槌を繰り返していた。

 

 似ていた。成長する度にますます似ていった。

 かつて救えなかった妻に日に日に似ていく息子。ただ、それでも2人が別人なことくらいは理解していた。理解していたが、何を話せば良いのかわからなかった。

 

 自分に話せるのは、昔話か仕事についてだけ。趣味の類が一切ない新一にとって、息子とのコミュニケーションは何より難しかった。もしも空いた時間にゲームの一つでもしていたら会話も弾むのだろうかと思ったこともある。

 でも、息子とそういう話をしようにも、どんなジャンルが好きなのかとか、そんな会話は息子が生まれて約10年の間に一度もなかった。息子は学校であったことしか話さなかったのだ。

 

 どうしてそうなったのか、心当たりはある。

 昔、幼稚園児だった頃の息子に『お父さんかっこいい。将来はお父さんみたいになりたい!』と言われた。

 それが嬉しかった。そんな息子の夢を壊さないよう、イメージを崩さないよう、新一は人知れず努力していた。

 

 その努力の甲斐あってか、息子の中の新一のイメージは幸か不幸か、厳格な父親になってしまった。

 そんな厳格な父親に頑張りを伝えることはあっても、遊びを伝えることはいつの間にか無くなってしまったのだ。

 

 新一は危機感を覚えていた。妻と息子は似ている。似ているが、明確に別人なのだから、まるっきり同じ反応を続けていて良いわけがないと理解していた。

 しかし、理解だけでは何も変えられないのが現実である。何かを話そうにも、提供できる話題がない。学校とか私生活については息子が予め一通り並べているから、改めて話題にもできない。

 

 妻と似ていく息子に、彼女とは別人であるという認識を持っているが故に、今までのように頷くだけでは良くないと考え、何か互いに共通していて、尚且つ息子が喜びそうな話題を探そうとして、何を話せば良いのか分からなくなってしまったのだ。

 

 そして、気付いた頃には遅かった。

 息子もかつての無邪気な笑みを忘れ、淡々と、何処か怯えるように短く、最低限のことしか話さなくなった。

 笑顔もなく、活気もなく、ポツポツとこちらの顔色を伺うように短く報告すると、緊張した面持ちで俯き、数秒の沈黙に耐え切れないかのように去ってしまう。

 

 約20年の時間で言い慣れた『あぁ』と『そうか』はすんなりと出てくるのに、それに続く言葉が見当たらない。

 共通の話題が見当たらないこともさることながら、息子の中にある厳格な父親というイメージを思うと下手なことを話せなかった。イメージを大事にしたいとかではなく、何を言っても息子のプレッシャーになる結果にしか繋がらないと思っていたからだ。

 

 新一は実家と絶縁していた。とあるバイオ企業の後継として生まれた新一はひたすらに厳しく躾けられたし、厳しい指導の元で勉強させられた。なにより、社長なんて立場の父は世間体を気にする男だったから、恥ずかしくないように優秀であれと言われ続けた。

 圭との付き合いに長らく反対され反感を抱いていたのもそうだが、親は世間体を気にするばかりで、自分に見向きもしない。努力しても叱責される。その倍以上頑張れば、更に叱責の声は大きくなり、嫌気が差すのも当然だった。

 頑張っても、頑張らなくても責められ、世間体を気にして、圭との付き合いに反対し続けた父の言葉はどんなものであっても、新一にとってプレッシャーでしかなかった。

 

 そんな過去の影響もあって、新一は必死に言葉を選んだ。絶縁した父と同じことを繰り返さないように仕事の時以上に、取材を受けた時より丁寧にその頭脳を回転させた。

 

 だが、時間は待ってくれない。考えている間にも時間は流れるし、流れただけ沈黙は長くなり、息子は去ってしまう。

 

 事実、言葉を選んでいる数秒の間に息子はいなくなる。引き止めようにも言葉が出ない。とりあえず引き留めるだけならできるだろうが、引き留めてから言葉を探している間の時間が何より気不味くなるのは火を見るより明らかだった。

 

 かといって、部屋に行くのも得策ではないだろう。勉強している時に厳格な父が部屋を訪ねてくるというのは、息子にとって信頼されてないのでは?という疑念になるだろうし、仮にゲームなりをしているのだとしても、たまたま息抜きしている所に普段は来ない厳格な父が来ると言うのはプレッシャー以外の何者でもない。そんなことをしてしまえば、息子は息抜きすら出来なくなるのが想像に難くない。

 

 考えれば考えるほど、新一は動けなくなっていた。

 

 息子は日々大きくなる。学年が何度上がっても、聞こえてくるのは学年で1位だったと言う結果ばかり。そんな日々の中でいよいよ息子も中学に上がると言った時期に差し掛かった頃、学生時代の先輩に声をかけられた。息子を自分の経営する中学校に入れる気はないか?という誘いだった。

 

 浅野學峯。学生の頃から良く気に掛けてくれていた相手だった。新一が自主的に交流をしている数少ない友人。 

 彼の経営する私立の中学はかなり有名だ。日本屈指の進学校であり、今どき珍しい中高一貫校。加えて、他の学校と比較しても比肩するモノがないほどにハイレベルな教育を受けられる。

 

 悪くない話だと思った。親の贔屓目なしでも息子は優秀だったし、何をやっても1位を取ってくる息子は、新一の視点では向上心の塊に写っていたから、きっと類を見ない程にレベルの高い教育を受けられることを喜んでくれると思った。

 時期が悪く、直接聞くことは出来なかったが、トメの話では、椚ヶ丘の受験に頷いてくれたらしい。

 

 嬉しかった。働いて金を稼いで、養って。確かにそれは親の仕事なのだろうが、息子の選択肢を、可能性を広げ、より良い環境を提供することができた。初めて親らしいことができたと思った。初めて息子の為に行動できたと思った。

 

 この時点で、息子と自分の間に様々な誤解や勘違い、すれ違いがあるとも気付かなかったのだ。

 

 息子は当たり前のように主席で入学を果たした。知り合いの学校ではあるが、そこに後ろめたさを覚えるような手心は一切ない。理事長である浅野が手放しで褒めていた程だ。

 

 しかし、息子は壁にぶつかったらしい。その年の主席は2人いた。息子と浅野の息子。入試を満点で通過したもう1人。

 親バカの気がないではないが、驚いた。自分の息子と比肩する相手の出現は初めてだったから。けれど、同時に嬉しかった。息子に張り合える相手が出来たのだと。学生時代は新一も先輩である、浅野を相手に張り合っていたし、それは楽しかった。だから、そんな環境を与えられたことが嬉しかった。

 

 そこに長年の生活で息子との広がりきった距離で生まれた認識の違いがあるとも知らずに。

 

 ある日、息子が倒れたと連絡を受けた。その連絡を受けた瞬間に仕事を投げ出し、急いで帰宅したが、運悪く、移動に1日を費す距離があった為に息子を見舞うことは出来なかった。

 息子はその日のうちに点滴を打って帰宅したらしい。新一が家に着いたのはそんな息子が翌日、登校した後だった。

 

 体の弱かった妻を思い出し、新一は思わずトメを叱責した。なぜ、止めなかったのかと。しかし、自分が同罪……いや、一番悪いのは自分だと気付いて口を噤んだ。

 見ていれば気付くことが出来たかもしれない。だと言うのに仕事にかまけて息子と接する時間を取らなかった自分の責任だ。

 

 トメに謝罪し、息子へ身体に気をつける様にと伝言を残し、一旦職場に戻った。息子との時間を取るべきだと考えたからである。幸いにも、新一のしていた研究は理論を整理し、論文にまとめる段階であった。上司に直談判した結果、最悪、パソコン一台あれば何処でも仕事ができる段階だった為に、自宅勤務に労働形態を移行することは容易かった。

 

 しかし、新一はここでも間違った。親として、その選択は間違いではなかったが、順番を間違えた。

 新一は、まず、一目だけでも息子に会うべきだった。だが、息子との時間を確保する為に、まずは環境を変えなければと言う考えでそちらを優先してしまった。

 一言で言うなら、合理的だった。息子との時間を増やす為の合理的思考だったが、それが距離の出来てしまった息子に伝わるかどうかで言えば、確実に否である。

 

 ここでまた一つ、距離が出来た。

 

 新一が手続きを終えて家に戻った頃、息子が青い顔をしてテストの答案を持って来た。

 どうやら、息子が倒れた翌日はテストだったらしい。テストの結果が芳しくなかったり、テストを欠席したら学校の中でいじめに近い待遇を受けるE組に落ちる事になる。それは入学時点で把握していたから、そうならない為に無茶をしたのだと新一は納得した。勘違いしてしまった。

 

 息子が差し出した答案は前日に倒れたとは思えない程に高得点だった。ほぼ100点。ただ1教科だけ、98点だった。

 充分すぎる成績だった。それでも学年2位だった。息子は浅野の子に負けた結果だったのだろう。

 しかし、何も叱責する気はなかった。外したのもたった一問だけ。見たところケアレスミスだが、前日に体調を崩したことを思えば素晴らしい出来だと思ったし、息子の努力も感じられた。

 

 しかし、新一は言葉を選んでしまった。どんな言葉を投げるべきかと考えてしまった。

 即座に言葉を投げるには、あまりにも息子との間に距離が出来すぎてしまった。何を言えば良いのかわからなかった。

 

 体調を崩すまで努力した姿勢を褒めるべきだと言う自分。

 健康を害して努力する必要はないんだと諭そうとする自分。

 テストの結果に言葉を掛けてやるべきだと主張する自分。

 褒めた後にでも体調を軽視したことを叱るべきだと思う自分。

 

 どれに従うべきか考えた。でも、いつまでも無言でいるわけにはいかない。一言でも掛けて場を繋がなければ。

 そう考えて、新一の口を吐いたのはいつもの口癖だった。「そうか」といつもの様に言った。間を繋ぐ一言にいつもと同じ言葉を選んでしまった。それが、息子との関係が致命的に崩れる亀裂を入れるとも気付かずに。

 

 息子はその一言を受けたあと、失望した様な顔をして、俯きながら部屋を出た。また声を掛けられなかった。

 今にして思えば、この時に追うべきだった。けれど、今までの経験が新一にその選択をさせなかった。

 

 そして、これ以降、息子は階段を転げ落ちる様に成績を落としていった。勉強をしなくなった訳ではない。ただ、机に向かってもペンが進んでいない様だと、様子を見ていたトメは語った。

 息子も多感な時期だ。悩みの一つや二つあるだろう。それに、勉強をしていない訳ではないのであれば、叱ると言うのは躊躇われた。遊び呆けた結果の堕落ではなく、努力しても結果が振るわない墜落。自分なりに努力して結果が出せないことを親からとやかく言われる鬱陶しさと、怒り、そしてやる気を失う感覚を新一は理解しているつもりだった。

 

 息子との時間を取る為に始めた自宅勤務だが、結果として息子との距離はどんどん開いて行った。

 自分の経験から、息子の気持ちを考えれば考える程に触れ合いも話し合いも難しくなり、親子関係は破綻していった。

 

 テストの度に聞かされる、墜落していく成績。しかし、努力をしていない訳ではない息子を叱る気にはなれず、かと言って、自分のどの言葉が息子にプレッシャーを掛けてしまうのか分からない。イタズラに重圧を感じさせるのは望むところではなかった。

 

 この段階に来て、新一は気付いた。息子との接し方を間違えたと。喜び勇んであることあること全て報告していたあの幼い頃に、もっと言葉を交わしておけば良かったのだと。息子の言葉に、努力に満足するだけでなく、頷くだけでなく、もっと伝えるべきことがあったのだと。

 

 何があっても、息子は報告に来た。報告して、数秒だけ(・・・・)間を置くとそのまま去ってしまう。

 彼にはもう、自分と会話する気もないのだと思った。それも当然だと自分に言い聞かせるまでもなく納得した。

 新一自身、何度も息子に話しかけようと思ったが、ことごとく失敗した。息子に何を言えば良いのか分からなかった。

 

 そうして、事件が起きた。

 ある日、どうしても出向かなければならない案件で外出した時、浅野から電話が来た。曰く、息子が担任を殴ったと。その連絡はにわかには信じられなかった。だが、浅野から現在の息子が学校でどんな状態なのかを聞かされた。

 聞いた話は想像と違っていた。昔の様に友人が出来たと報告を受けることもなくなったが、それでも今も友人に囲まれているものだと思っていた。保護者会で褒めちぎられる自慢の息子。昔と同じそのままの姿だと思っていた。

 現実は違った。ある時期から、友人が離れ始めた。目つきも悪くなり、誰も近寄らなくなった。他校の生徒と喧嘩したり、同級生を恐喝したと言う噂すらあると。

 

 なんでそうなったのか、分からなかった。

 ただ、漠然と放ったらかし続けた結果だと思った。

 

 だが、幸か不幸か、息子が担任に手を挙げた理由は一部始終を見ていた教師から報告があった為に推測できた。

 「父親と違って、なんでお前は出来損ないなんだ」と当時の担任に言われた直後、息子は手を出したらしい。

 息子の努力は知っているつもりだった。だからこその自慢の息子だった。「流石、乃咲先生のお子さんですね」と何度も言われた。きっと、息子も言われ続けてきたのだろう。

 

 そう思えば、息子の怒りにも共感できた。親として叱らなければならないだろうが、それでも納得出来た。自分も息子と同じ歳の頃、世間体を気にする父と比較され続けていた時期に同じことを言われたのなら、同じことをしたかもしれない。

 息子の怒りに納得できて安心した。息子は、理由もなく他人を殴った訳ではないのだと心底安心した。

 

 だが、同時に絶望もした。

 息子が手を挙げた理由は自分だった。彼にとって自分は、若い頃、息子と同じ歳だった頃に父に感じていた目の上のタンコブでしかなかった。知らず知らずのうちにかつての父と同じ道を辿っていた。自分は父と同じことをしてしまった。

 

 かつて、父の支配下にいた頃、何度も言われた。「流石、柳沢さんのお子さんね」と何度も何度も。

 その度に嫌気がさした。その度に反感を覚えた。その度に悔しかった。お前が出来るのは父親が凄いからなんだぞ、と言外に言われている気がして気に食わなかった。

 

 もしかして、息子もそうだったんじゃないのか?

 その言葉を言った彼らにとっては褒め言葉だったのかもしれない、その声が自分の努力を否定するものに聞こえていたんじゃないのか?言われる度に人知れず傷付いていたんじゃないか?

 

 新一が真相に辿り着いた頃には手遅れだった。  

 

 新一が家に着く頃には、息子が既に帰宅していた。テストの結果を返されたらしく、いつもの様に答案を持って、報告に来た。しかし、新一を前にした息子の纏う空気は普段と違っていた。

 そんな息子を心配したのか、いつもは同席しないトメが息子の後ろ、ドアのすぐ横に控えていた。

 

「何処まで聞いてるか分かんないけど、最下位だった。あと、教師を殴って停学くらったよ」

 

 淡々としていた。かつての様な楽しげな雰囲気もなく、前回までの報告の様な顔色を伺うような仕草もない。

 過ぎてしまった事実を淡々と述べている様に見えた。そこには、後悔も反省もないのは見てとれた。

 

「3月、3年生が卒業したらE組だってさ」

 

「………そうか」

 

 あっけらかんと言った。明日、雨が降るってさ。そんな天気予報でも伝えるみたいに何事もないみたいに言った。

 思わず呟いていた。この後に及んでも何を言ったら良いのか分からなかった。どの言葉をかけるべきか分からないのと、息子の反応が、態度が予想の範疇を出ていたのもあるだろう。

 

「……坊ちゃん、その言い方はよくありません。旦那様が折角お時間を取っていると言うのに」

 

「坊ちゃんはやめてくれって言ってるだろ、トメさん。それに、時間なんてただ取ってるだけだろ?空いた時間で聞いてるってスタンスを取ってるだけ。俺の話なんて聞いてないんだろ?」

 

「坊ちゃんッ!!」

 

「……はぁ。トメさん、うるせぇよ。そりゃぁ、感謝してますよ。育ててもらった、日常生活には不自由なく生きて来れた。こうして家政婦のアンタを雇ってくれてるから、片親の不自由さってのとは無縁の生活を送って来られたさ」

 

「でしたらもっと、言い方があるでしょうっ!成績を落とし、暴力沙汰を起こしたのですよ、反省の一つでもしたらどうなんです!?悪いことをしたら反省する、そんな幼稚園児でも出来ることも出来なくなったのですか!?」

 

「だから声を荒げるなよ、うるせぇな」

 

「坊ちゃんッ!!」

 

「だから煩いんだよッ!!本当にうぜぇ。鬱陶しい。ドイツもコイツも、俺に興味がないのは分かりきってんだよ。上っ面だけの説教なんざ聞きたくねぇし、聞く価値もねぇ。興味持ってるフリするのやめてもらって良いか?」

 

「興味のない相手に時間を作る者も、説教する者もいません!急にどうしたのですか、坊ちゃんらしくありません!」

 

「らしくない?アンタに俺の何が分かるんだよ!?分かる訳ないだろ、ふざけんなっ!アンタも、教師も、これまで会った大人たちもッ、ドイツもコイツも見てるのは俺単体じゃなくて、乃咲新一の息子。有名な"乃咲先生の付属品"だろう!?」

 

「その様なこと………ッ!」

 

「だったら、なんで俺だけを認めてくれなかった?なんか出来る様になる度に褒められた。"流石、乃咲先生のお子さん"って。なのに少しでも至らない部分があれば"コイツ、こんなことも出来ないのか"って見られる。出来てる間はちやほやしてた癖に、出来なくなった途端に手のひら返した。みんないなくなった!そんな奴らの言葉の何を信じろってんだよ!?」

 

 息子の激情は激しかった。そして、覚えがあった。

 父の様になりたくなかった。息子に窮屈な思いをさせたくなかった。その結果、考え込んでいるうちにいつの間にか干渉することができなくなり、そして、同じ過ちを繰り返した。

 

「それでも頑張ったさ、努力したさ。受け継いだ才能とかじゃなくて、俺自身の努力を受け入れて貰えるようにッ!結果を出し続けた!でも、アンタは俺が何を言っても、何を話しても、何も答えてくれなかった。ただ短く頷くだけだった!なぁ、父さん。俺になんて興味なかったんだろ!?」

 

 言い返せなかった。そんなことはないと否定したくても、否定できるだけの材料を提示できる自信がなかった。

 思えば、確かに自分は頷くだけだった。息子の話を聞くだけで満足してしまっていた。話そうと思い、必死に話題も探したが、結局のところ、一度も実行できなかった。

 

 話しているのは息子だけ。自分は頷くばかり。

 何の感想も、意見も、アドバイスも、指摘もせず、ただ聞いて頷いているだけ。学校の授業なら、それで内申点も稼げるだろうが、これは授業ではなく、親子の、人間関係の問題だ。

 他人であるなら、それでも良かっただろう。こういう奴なんだと理解して、それなりの距離感で接することが出来ただろう。

 だが、新一と息子……圭一は親子だ。まして、精神が成熟した大人であるのならまだしも、まだまだ多感な時期の子供である。

 そう、まだ親の言葉が必要な子供なのだ。結果を出し続けても頷くばかりで、倒れた時も伝言で済ませてしまい、成績が低下しても何も言わなかった。そして今も何も言えなかった。

 

 興味がないと思われて当然だった。

 

 圭一は誰にも目をくれず、部屋を出た。

 新一が久しぶりに見た息子の感情は、怒りと、悲しさと、ある種の憎悪に近いものを混ぜ合わせた様な悪感情だった。

 

 新一は考えた。どうすれば良いのか。どうすれば、色眼鏡をかけず、圭一自身を周りが見てくれる環境に出来るのか。

 そんなことはまず、自分が圭一をしっかり見ていることを伝えてからやるべきだと思わなかったわけじゃない。でも、今の圭一に何よりも必要なのは、自分自身を見てくれていると実感できる大人だと思った。そして、それが自分には務まらないことを理解してしまった。きっと圭一は今は自分の言葉を聞いてくれないだろう。そんな確信があった。

 

 だから、妻の実家に預けた。親以外で子供に対して無償の愛と言うものを与えられるのは肉親だけだと思ったからだ。

 自分の実家に預けることはしなかった。既に絶縁しているし、何より、あの父のことだ。圭一が今以上に追い詰められることが目に見えていたから、義実家を頼った。

 

 孫の荒んだ姿に義両親は驚いていたが、新一が子供の頃から付き合いのあった義両親は、今の圭一の置かれている現状を聞くと神妙な顔で遠くを見た後、二つ返事で頷いてくれた。ただ一つ、週に一度、圭一の顔を見に来ることを条件にして。

 

 そして、時間が流れた。週に一度会っても、相変わらず新一と圭一の間に会話はない。話しかけようと話題を探しても、話すことはないと会話を打ち切られてしまう。

 会話のとっかかりすら掴むことが出来ないまま何ヶ月も経った頃、また浅野から連絡があった。

 

 なんと、圭一が再び主席に返り咲いたと言う。

 素直に驚いた。圭一はもう、やる気を失ったと思っていた。聞いた話によれば、前回のテストで186人中、51位にまで上っていたらしい。ますます驚いた。突如としてやる気を出したわけではなく、前々から兆しがあったと言うことだ。

 あの子は一度もそんなことを口にはしなかったし、新一自身、息子の様から気づくこともできなかった。

 

 その時、初めて理解した。

 自分に足らないのは言葉だけだと思っていたが、違った。息子のやる気の変化にすら気付かないほどに、自分は圭一を見れていなかったのではないかと。

 

 少し事案になりそうな勢いで圭一を褒めちぎった後、話を切り上げ、電話を切る直前、ついでの様に浅野に言われた。もっと子供と話した方が良いのではないかと。

 それは言う通りだと思ったし、言われるまでもないと思った。不器用に話題を探し続けていた新一の目からしても、これ以上ない程にタイムリーで、なにより、息子に言葉を掛けるにはうってつけの話題だった。そして、これまでの失態を取り戻す為の明確な一手を見逃すほど、新一は愚かではなかった。

 

 そして、息子ともう一度話をしてみようと決心したその直後に、かつての妻の為だった研究が地球を滅ぼしかけていることを知った。急遽、海外のとある研究機関まで出向かなければならなくなったのである。

 

 準備やらトラブルやらに追われながら、圭一が夏休みに入ってから少しした後、ようやく息子と対面した。彼は相変わらず仏頂面で、このままだといつもの様に切り上げられてしまうだろうことを感じていた新一はようやく一歩踏み込んだ。実に14年。踏み出すには遅過ぎた一歩である。

 

 そして、その一歩は新一に息子の一面を初めて見せた。

 キョトンと音がしそうな程に拍子抜けした少し間抜けな顔、そして、それはどんどん驚愕に染まっていく。

 あぁ、お前はそんな顔をして驚くのか。息子の初めて見る表情に感慨深さがあった。懐かしかった。圭一の驚く顔は圭に似ていた。たしか、彼と同じ歳の頃に初めて外出に誘った時、圭もこんな顔をしていたと思う。

 

(……あぁ、そうか)

 

 ようやく理解した。話題を選ぶ必要はなかったのかもしれない。プレッシャーをかけないでコミュニケーションを取る方法なんてのはいくらでもあったんだ。ただ、口調だけでも柔らかくする。それだけで良かったのかもしれない。

 

 ただ一言、大きくなったな、と告げるだけで良かったのかも知れない。

 

 圭一は、短く、それでも言葉を返してくれた。会話のキャッチボールと言うにはあまりにも拙く、短い。だが、言葉に単語でしか返してなかった頃から鑑みれば、石器人がチャッカマンを開発したくらいの進歩である。

 

 嬉しかった。仕事の都合で短い時間しか取れなかったし、どちらかと言えば、新一ばかりが喋っていた。でも、息子の口から久しぶりに拒絶以外の言葉が出て来た。

 妻は、自分が言葉を返すと嬉しそうに笑ってくれた。その気持ちが今、理解出来た気がする。

 

 新一はようやく前進しそうな息子との関係に胸を躍らせて仕事に向かった。これまでとは違う。やっと息子を褒めることが出来た。やっと会話が成立した。そのきっかけは作った。

 これまでの一方的な言葉の投げ込みではなく、会話が出来る。今までのすれ違い続けた時間を取り戻すのは大変だろうが、それでも、前進する兆候を得られたことが嬉しくてたまらなかった。

 

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⬜︎

 

⬛︎

 

 そして、現在に至る。地球を滅ぼしかけている怪物を無力化する為の研究を初めて1ヶ月。進展は芳しく無かった。

 それ自体が新一にとって、頭痛のタネであったのだが、現在はそれ以上の頭痛のタネを2つも抱えていた。

 

「お邪魔します……」

 

 コーヒーを啜りながら、物思いに耽っていると、窓から人語を解する黄色い巨大なタコが入って来た。

 何を隠そう、このタコこそが新一が研究している超生物そのものである。無力化する為の研究をしていると言うのに、その対象当人が職場見学みたいなノリでお菓子片手に飽きもせずやって来るのだ。毎日毎日、ニヤニヤと笑いながら。

 それが1つ目の頭痛のタネ。

 

 そしてもう1つ………。

 

「こんにちは、乃咲博士。息子さんの件で元担任の教師としてのお話があって来ました」

 

 このタコ型超生物は、こともあろうか日本で努力を続けているであろう息子の元担任だと言うではないか。

 最初は信じなかった。だが、1枚の写真を見せられてたっぷり10分ほど絶句することになる。なんとクラスメイトたちと楽しげに笑っている息子がおさめられた写真に、なんとこのタコも写っているではないか。

 

 凡ゆる方向に才能を持つ新一にはそれが合成の類ではないことなど容易く理解出来たし、写真に写っているのが息子に良く似た誰かと言う線もないことは確信していた。

 

「……今日は随分と早いようだ。日本ではまだ日中だろう。授業はしなくてもよろしいんですか?」

 

「えぇ。それどころではない事態が発生しましたので」

 

 この超生物との初対面はあまりの情報の多さに頭痛がした。そのまま寝込んでしまいたくなるほどに。

 

 かつて自分の研究していたテーマを基にした実験の成果が。

 来年の3月には地球を破壊するかもしれない超生物で。

 そんな超生物は一人息子の元担任で。

 息子はそんな超生物の暗殺を日本政府に依頼されていて。

 そのターゲットと楽しげに写真まで撮っている。

 自分ですら見たことのない笑顔の息子と。息子と……。

 

 色々と物申したいことはあったが、賄賂と言わんばかりに差し出された圭一の隠し撮りを十数枚だけ受け取り、懐に収めることで部屋への入室を許したのが数日前のこと。

 

 それ以来、毎日来るようになった。このタコがする話といえば、E組で圭一と出会ってからの思い出話である。

 この生き物は頭痛のタネではあるが、同時に息子の学校生活を誰よりも側で見ていた存在である。よって、これは研究対象の観察であると言う建前と免罪符を全身全霊で振りかざしながらこの生き物の話に耳を傾けた。

 

 三日月のよう口をニヤニヤと歪めながら話をする超生物は、なにやらいつもと様子が違っていた。

 言動は落ち着いているように見せかけているが、内心では焦りが渦巻いているのが見てわかった。

 

「…………何があったんでしょうか」

 

 だから聞くことにした。それは決して社交辞令ではない。息子のことで話があると第二声で言っていたし、加えてこの数日で見たことがない様子を見せる超生物から、圭一に何かがあったのだと察しはついた。

 語気が僅かに強張るのを感じながら投げた問い掛け。そんな父親を前にして、息子の担任は現状を端的に伝えた。

 

「圭一くんが過労で倒れました」

 

 短い現状通達。しかし、その言葉を認めた瞬間。新一の脳内の時間が一気に緩やかになるのを感じた。

 倒れた……。倒れた……?圭一が倒れた………?

 

 言葉を理解した瞬間、部屋の中にはマグカップの割れる音とコーヒーが床に叩きつけられる音が響いた。

 

「…………申し訳ない。今日は帰って頂けないだろうか。用事が出来た様だ。火急なのでもう行かなければ」

 

「どんなに早い飛行機でも、今からチケットを取って移動してでは、ここから日本の椚ヶ丘に向かうには1日掛かりますよ。私に捕まって下さい。道すがら、息子さんのため込んでいた言葉でも聞きながら。………そして、どうかお願いです。圭一くんが目覚めていたら、もしくは目覚めたのなら、貴方の言葉で、彼を認めてあげて下さい。叱ってあげて下さい。そして、伝えてあげて下さい。貴方がしっかり、彼を見ようとしていることを」

 

「……分かりました」

 

 息子の担任の言葉に頷き、差し出されたスマホと接続されたイヤホンを耳に着けたその瞬間、タイミングを見計らったかの様に音が再生された。

 聞こえて来たのは、知らない男の子の声と息子の声。ただ、談笑しているという雰囲気ではない。どちらも語気が荒く、感情的になっているのが分かる。

 

「————っ………」

 

 そして聞いた。息子の声を、言葉を。長らく抱え続けて来た思いの丈を。怒鳴り声に似た、子供の泣き声を。

 

「…………自分を見て貰えない人間は、いずれ道を違えます。他人に興味を持たなくなったり、自分を見て貰った経験がないから、他人を見ることが出来なくなる。そんな人間が起こすのは間違いなく、不幸の連鎖です。無意識に同じことを他者にする様になり、された側も周囲に同じことをするでしょう。そうなる前に貴方が止めて下さい。"あの子"を見てあげて下さい」

 

 吐露する様な声を聞きながら太平洋を通過した。

 これからどうするべきなのかを考えながら。




あとがき  

はい、あとがきです。

圭一父こと新一はこんな感じの人物でした。
自分の過去から息子との距離感を測りかけてる父親という描写は難しいですね……。自身の未熟が憎い……!

そしてとうとう圭一の父方の苗字が判明してしまいました。
これで誇太郎への風評被害も減るやろ(すっとぼけ)
新一も育った環境が悪かったんですねぇ。後の妻が幼馴染として好き理解者でいてくれたことが圭一との違いでしょうか。

ともあれ、次回、ようやく圭一が父を「見る」時間が来ます。
2人の拗れた関係はどんな形で終息するのか!毎週まで待ってもらえると幸いです……!

今回もご愛読ありがとうございます!
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