インドで行われている放射能汚染地域などを浄化する幾多の手段のうちの一つとして開発された『ヒランヤキャベツ』を刻んで霊水に浸して作成される『キャベツ水』インドで使われているこれに目をつけたのはアメリカ担当とも言える『狩人ニキ』だった。
「なるほど……。これはプルートの毒素に汚染されたアメリカ中央部の浄化もできるって事か……。これくれよ。(迫真)」
終末後で魔王プルートは自然にこの世界から退去したとはいえ、その毒素は未だに消えておらず、アメリカ中央部はまだに汚染されており到底人の住まう事ができる地域ではない。これを何とかするために浄化柱や浄化樹など様々な手段が取られているが、それでもとにかく「値段が安い」これに尽きるという事である。
その点、このキャベツ水は、ただ水をかけるだけである程度毒素を中和できるのだから、狩人ニキが目をつけないはずがない。
このキャベツ水や浄化樹などを利用して、プルートが消失したアメリカ中央部を人類の手に奪還する。
これが狩人ニキの考えである。だが、それに待ったをかけたのが、インド亜大陸の地脈修復・浄化を行っている『盟主王ニキ』だった。
「先に契約を結んでいるのはこっちなんですよ! これだからボランティアは商売のマナーがなっていない……!
日本の地脈の事を考えれば太平洋を遥かに隔てているアメリカより、こちらを中和する方が優先順位が遥かに高いでしょうが!! 戦略も商売も視野にいれていない奴はこれだから……!!」
半終末時、日本に通じる地脈は探求ネキの『蓬莱島』が浄化し中和する事で中庸化を行っていた。
地脈にルシファーを叩き込まれたおかげで地脈自体もほぼ中和されたが、それでもインド亜大陸から流れ込んでくる地脈の流れを整えて地脈の不純物を濾過すれば、彼女の負担も減るはずである。
ともあれ、そんな風に盟主王ニキと狩人ニキの間でキャベツ水の取り合いになった結果どうなるか?
その一番のしわ寄せを食らっているのは、当然の事ながら生産現場だった。
──―魚沼シェルターの近くの農場。
山神の許可を得て山中に作られた大型キャベツ畑。キャベツは冷涼な気候を好むため、豪雪地帯の魚沼では秋に収穫する野菜をあえて収穫せずに雪の下でそのままにしておく『雪下キャベツ』など組み合わせた『ヒランヤキャベツ』が製造されている。
これに”浄化”の権能を持つ凍矢の霊水を組み合わせて汚染地域や有毒地域を浄化する【ヒランヤキャベツ水】を大量生産して、インドや各地に供給しているのだ。
そして、そんな中で切れている一人の青年が存在していた。彼は黒札の一人『農業ニキ』……『北条悟志』である。
「インド亜大陸分だけじゃなくてアメリカ中央分とかどこからどう考えて足りる訳ないだろ!! さらに弾薬作成も農業部で行うとかいい加減にしろよ!! こっちは新婚で帰れなくてミカがブチ切れかけてるんだよ!! 田舎ニキ何とかしてくれ!!」
魚沼の農業部に所属し農業作業を行っている農業ニキは切れ散らかしながら凍矢の分身へと食ってかかった。
そう、ヒランヤキャベツの生産拡大だけでなく、彼にはさらなる新事業拡大の拡大も任されていたのだ。
それが『弾薬生産』の拡大である。世界各地で悪魔が跳梁跋扈する状況になってしまった現状、弾薬の生産・補給は兵站の大きな問題になっていた。
そこで探求ネキがキノネキの要望によって開発された発射薬ガンパウダーを採取可能な樹木『火多栗の木』*1を魚沼シェルターの山に大量に植える事にしたのだ。
栗の木は元々日当たりの良い山地、丘陵などに自生するため、山が豊富な魚沼シェルターとは相性が極めて良い。以前魚沼シェルターにキノネキが来てくれた事*2を縁として、魚沼シェルターでも実銃愛好部の支部(AK製造や簡易ガイア銃の生産がメイン、弾薬生産も行っている。)が作成されているため、ここで火多栗の木の実を火薬に加工&弾丸を作成して各地のシェルター&他の実銃愛好部などに輸出、もしくは魚沼シェルターの防衛部で使用される事になる。
火多栗の木は火薬を生み出す事から火の属性が強く、それらを効率よく育てるには『木生火』の概念から木の属性を強めればより効率的に「火の属性」を持つ栗の実を作り出す事ができる。
ヒランヤキャベツ増産は考慮にいれていたが、そうした弾薬製造・増産を行えば農業に携わる農業ニキの負担がさらに増してしまうのは当然だ。これだけの仕事量の負担が圧し掛かればそれは切れて当然である。
この負担を緩和される手段はただ一つ。必殺『丸投げ』である。正確に言えば『新事業部を作ってそっちに丸投げ』『アメリカ分はそちらで賄ってもらおう』という考えだ。
ちょうどよく近くにはキャベツの名産地と言える地域がある。それはすぐ近くの【群馬県】である。
群馬県のキャベツの生産量は、2022年産で28万4,500トン、2023年の夏秋キャベツの出荷量は22万3,600トンと、いずれも全国で1位となっている。
これだけの生産量を誇り、キャベツ畑のノウハウがあるのなら上手くいけばヒランヤキャベツの需要を賄えるはずだ。おまけに未覚醒者の雇用対策にもなりえるため、さっそく【0能力ニキ】*3に話を振ってみる予定である。
さらにそれだけではなく、福島県の若草ネキにも未覚醒者の雇用拡大のための案がある、とヒランヤキャベツの栽培について話を振ってみる予定である。
福島県の猪苗代町のブランド野菜にも「雪下キャベツ」が存在しているようだが、ただでさえいっぱいいっぱいな福島支部にこれ以上負荷をかけるのは本意ではないので、向こうには「こういう話もあるよ。未覚醒者雇用対策になるよ」程度に情報を流すだけにするつもりである。
「と、とりあえずキャベツの名産地である群馬県の『0能力ニキ』に交渉してヒランヤキャベツを作ってみない? と交渉してみる。ノウハウとか種とかもそっちに渡して……。あとは狩人ニキに情報を渡せば支援してくれるだろ……」
「こっちの負担は減ってないんだけど? (おこ)」
「わ、分かってる。分かってるから。しばらく俺の分身でカバーするから帰っていいから。その間に何とかする手段を探さないと……。何かいい案ないかなぁ……」
確かに農業ニキの負担が減っていないのは事実である。その農業ニキの負担そこらへんは凍矢の女性体分身【田舎ネキ】を派遣してカバーさせる予定である。
田舎ネキはデメテルの分霊の力を強く秘めている。ガイアから連綿と続く大女神の力を使用すればヒヤンヤキャベツの栽培の力になれるだろう。これで農業ニキの負担を減らす予定である。
それでしばらくは何とかできるだろうが、
「む!? こ、これだ!! これを試してみよう!!」
魚沼シェルター市役所。
その内部の部屋では、和服を纏った長い白髪が印象的な優雅な美女が机に座って作業を行っていた。
たがヒトに見えるその存在はただの人間ではない。彼女はれっきとした神霊であり、低レベルの人間が見たら平伏すほどの神威をその身に秘めている。
神霊、菊理媛神、又は菊理媛命。つまりは凍矢の仲魔である【キクリヒメ】である。
彼女はこの魚沼シェルターの神霊関係の交渉役を務めており、他の神霊たちからの窓口へとなっている。
LV100にも到達した黒札の仲魔である彼女に対して、他の日本神話からの大神霊たちもそうそう余計な干渉ができない。もともとキクリヒメも謎に包まれた存在であり、源流も朝鮮の巫女やらはっきりせず、分類上は天津神とも国津神ともいまいち分類し難い部分がある。(一応分類上は国津神?)そのくせ、イザナギとイザナミが黄泉の別れに臨もうとしたときに、その仲裁を果たした役割という非常に大きい役割があるので、大神からも干渉しずらい。
その独立性の強さを生かして他国津天津の神々の厄介事からは距離を置いていたのだが、そうも言っていられない立場の存在もいる。
それは彼女の横に転移してきた純白の狼。つまり”大神”アマテラスの分身の一柱『モロ(仮名)』である。
「ちーっす。邪魔をするぞ~。うむうむこのシェルターは懸命に生きようとしている善き人々の魂が集まっているな。こういうのでいいんだよ。こういうので。欲を言えば私の神社も作ってもらいたいな~」
きちんとアポは取ってあるとはいえ、いきなり我儘な事を言い出したアマテラスに対して、思わずキクリヒメも眉を潜めて何をしに来たのかと言葉に出してしまう。
「……何をしに来たんですか~モロ(仮名)様~」
「まあまあそういうなよ。そもそもここは日本神話的には逸れ者の独立愚連隊的立場で干渉しにくい! とめっちゃ言われてるんだからさ。イザナミ様を焼き滅ぼした【ホノカグヅチ】。冥府と現世の境目に存在する【キクリヒメ】。あるいは魔界を破壊するとも言われている【九頭竜権現】。修験道の神である【蔵王権現】、インドを源流にして日本でさらに独自に発展した竈神【三宝荒神】など、どこからどう見てもクセ者だらけの独立愚連隊に対する文句も私がある程度抑えているんだからさぁ」
そのアマテラスの言葉に知らんがな……という顔になるキクリヒメ。それはそちら側の都合であってこっちの知った事ではない、というのが本音である。だが、そんな彼女に対してアマテラス……狼の姿である彼女は前足を上げて肉球を見せながらまあまあ、とキクリヒメに対して説得にかかる。
「まあまあ、君たちにとっても悪くない話なんだよ。この前ウチの勢力に妖怪【姑獲鳥】……元がギリシャ神話の【ニンフ】だったかな……が合流してきたんだよ。*4その【姑獲鳥】にある程度美味しい思いをさせたくてさ。それが評判になれば、八百万の神になって日本神話の勢力に加わる外様神も多くなる。それは天津国津区別なく日本のためになるんだ」
アマテラス……モロの言葉にキクリヒメは眉を顰めながら言葉を返す。彼女も日本の神霊なので日本神の勢力が広まっていくのは喜ばしい。だが、問題はこちらに対してメリットがない事である。
「日本のために働け……とそうおっしゃるんですの~?」
「そこまでは言わん。ただニンフという事は植物を育てる・病気から保護する力を持っているということだ。
おぬしたちのシェルターは植物関係で食料など色々育てているだろう? おぬしたちは育てている植物関係がさらに育ちがよくなる。
【姑獲鳥】は黒札たちからの大量の感謝のMAGを受け取ることができるし、コネも作ることができる。
私は日本勢力の拡大が行える。誰も損しないいい話だろう?」
「……分かりました~。黒札様を説得してみます~。お互いウィンウィンな関係を作れればそれに越したことはありませんから~」
うむ、頼んだぞ、とアマテラス……モロは満足げに頷いた。
「というわけで【ニンフ】*5……じゃなかった。妖怪【姑獲鳥】(LV18)を雇い入れて魚沼シェルター農業部で働いてもらう事にしました。キクリヒメからの推薦もあったしちょうどよかった」
そう言いながら、凍矢の分身体は農業ニキに対して【妖鳥 コカクチョウ(LV18)】を紹介する。デビオクで検索していた凍矢は【妖精オレアード】を雇おうとしたのだが、キクリヒメからの提言により同じ本霊の【ニンフ】である大和神同盟に加入した【妖怪 姑獲鳥】を雇う事を決断したのである。
農業ニキ……北条悟志は《Lv.42》であり雷撃を使用して農作物の育ちを良くするために使役している【妖獣ライジュウ】もLV25であるため、十分使役できるLVではある。
そこで凍矢はちらっとミカの方を見る。新婚家庭にコカクチョウとかどこからどう見ても嫌がらせかな? 折るね? と無言の圧をかけてくるミカに対して思わず凍矢も冷や汗をかいてしまう。
コカクチョウはすなわち姑獲鳥であり、他人の子供を奪って自分の子とする習性を持つ姑獲鳥を新婚家庭に持ち込むとかちょっとどうなの? というミカがブチ切れモードになるのは仕方あるまい。
「と、とりあえず相性の良い部下が見つかったらそっちの仲魔になってもらうということで……よろしくお願いします」
背中に冷や汗をかきながらそう答える凍矢に対して、コカクチョウはえーと残念そうな言葉を口にする。
LV42……DLV100超えの黒札の仲魔など彼女にとってはまさに渡りに船。本霊の【ニンフ】からしたら絶対に仲魔にしてもらいところだが、部下という事は黒札である可能性も十分にある。下手にごねてこの話がお流れになるよりも、ここで大人しく受け入れたほうが断然お得だと知っているからである。
(これほどの超越者が庇護してくれてるシェルターで黒札たちのツテが出来る! さらにうまくすればMAGや信仰MAGを得られるかもしれない!! これほど美味しいツテを手放すほど私はアホじゃない!!)
そう心の中でほくそ笑む【コカクチョウ】だったが、黒札たちの下に働ければ【黒札の家系】に関われる可能性が非常に高い。そのためには真面目に働いて自分の有効性をアピールする必要があるのである。
ともあれ、まだ紹介されたばかりなので、自分の力をアピールするのを兼ねて、コカクチョウは農業ニキに対して自分の能力の活用方法を話していく。
「あ~えーっと……私は元はニンフなので……『庭園や牧場に花を咲かせ、家畜を見張り、狩りの獲物を提供し、守護する泉の水を飲む者に予言の力を授けたり、病を治す』などができます。
具体的に言うと……ええと『穀物の木』とか『大豆の木』とかありますよね? その辺の植物の病気を退けたり、栄養を与えて育ちを良くしたりする事ができますね。多分植物関係だったら大丈夫だとは思いますが、植物と肉の融合した霊的作物はどうかわかりませんが……まあ試してみます」
「ああ、後は『霊的植物の強化栽培技術』*6でしたっけ? あれを応用して様々な農作物や普通の野菜を霊草化できるらしいですけど、アレと私は相性がいいので……バンバンその辺の霊草化した農産物の育成促成が行えます!! 霊草化農産物の病気を防ぐことも可能です! 私が御社に利益を与えるのはこんなところです!」
「はい、採用! というか超採用!! さっそく今日からでも働いてくれ!!」
そのコカクチョウの言葉に、農業ニキはにっこりと笑って働く許可を出す。まあ元々働いてもらう予定だったのではっきり言って茶番そのものではあるが、それでも彼女の能力をきちんと聞いておくのは悪くはない。ニンフは元々樹木の妖精である。樹木関連から探求ネキが作り上げた霊的トリコ農産物、並びに霊木・霊草化された農産物とは極めて相性がいいのは当然といえるだろう。これはまさに渡りに船だったのである。
「まあ流石に俺の仲魔にするのは……ちょっとミカの目が怖いので……他の農業部の黒札の仲魔にするって事で一つ……」
ともあれ、早速コカクチョウは働いてもらおうと『穀物の木』や『大豆の木』『ベーコンの葉』や『ウィンナース』などの大型栽培地を見てもらう。これらのズボラ飯食材……加工肉植物などにニンフとしての力を使って保護・育ちの良さを加速させていこうと考えているのだ。だが、それでも探求ネキが作り上げた加工植物はコカクチョウは物珍しさに驚きながらもしげしげとそれらの食物を生み出している木々を見つめる。
「う、噂には聞いていたけどまさかこんなのが本当にあるなんて……。いえ、終末後の世界だから珍しくはないけれど……。私の能力と相性が良いのは良かったわね……」
ともあれ、コカクチョウは本霊であるニンフの権能を使用し、これらの木々に祝福を与えていく。
ニンフ……ニュンペーは山や森に住まう妖精であり、花を咲かせたり、泉や樹木を守ったり、家畜を見張り、狩りの獲物を提供し、病を癒すなどの権能を持つ自然神である。
それらの権能はここ自然豊かな魚沼シェルターとは極めて相性が良く、食物輸出用の『加工肉植物』に祝福を与える事によって、様々な虫や病気から遠ざけ健康にし、さらに収穫量を増すことができるのである。
「ほっ。何とか上手く言ったようね……。こんな神代の木々みたいな物がポンポン生えてるとか流石黒札シェルターよね……」
とりあえず実験のため、『穀物の木』や『ウィンナース』などに加護を与えてみたコカクチョウだったが、それら加工食料系植物への加護の付与はうまくいったようである。
それを見て安心したのもつかの間、次にコカクチョウが連れていかれた山は、先ほどよりさらにその異質さを醸し出していた。
印象的なのは、単一の金属や合金で作成された巨大なセコニアの樹木、つまり『合金樹』と『金属樹』である。
葉っぱまで全て金属で構築された森を見て、さすがのコカクチョウも驚いた顔を見せる。
しかも、ここにあるのはそれだけではない。粉末にすることで発射薬と同様の燃焼を行う『火多栗の木』*7を見て、食料ではなく火薬や金属を生み出すという異形の樹木を見ながら、さすがのコカクチョウも驚いた顔を見せる。
「え……ええっ……? (困惑)なにこれ……か、火薬を育成する樹木や金属そのもので出来た木ですか? う、うーん、分類的には樹木ですから多分私の力も通用するはず……えっ? 頑張ったらボーナス? 私頑張ります!!」
その凍矢の分身体や農業ニキの言葉に乗せられて、思わず張り切りながらコカクチョウは、えーい! と『金属樹』や『火多栗の木』にニンフの加護を付与し、その付与は上手く言った。傍から見ても、金属樹や火多栗の木たちの表面の艶が良くなり、生き生きと生い茂っているのが霊力の流れから理解できる。
この加護があれば『合金樹』『金属樹』や『火多栗の木』も病気にかからずぐんぐんと成長率が増していくだろう。何とか上手くいってほっとするコカクチョウに対して、その十分すぎる成果に農業ニキも凍矢も思わずにっこりとほほ笑んだ。これなら農業ニキの代わりとして働いてもらうのも十分可能だ。*8そして、そんな彼らの元に山林を凄まじい勢いで駆け回っていた「何か」が跳躍して凍矢たちの前に着地する。
「ひ、ひゃっ!! な、なんですか~~!?」
「あーすっきりした!! いやあセキトを駆って野山を駆けるのはすっきりしますね~!!」
「ヒヒン!! わが主が満足そうで何より!!」
人と馬が融合したような存在、FGOの赤兎馬に乗っている小型の巫女服の弓を手にした少女。それは弓を得意とするアポロンを本霊とする黒札の一人『破魔ネキ』*9である。
何だか非常に嫌な夢を見たり、アキレウスにアポロンの本霊を暴かれたりして非常にストレスが溜まっている彼女に対して、気分転換にウチのシェルターの周囲の山を好きに走り回ったらどう? と凍矢は彼女に提案してみたのである。
終末後の山奥に分け入るなど、一般人にとっては死地ではあるが、彼女たちにしてみればシェルターが近くにあって比較的安全が保障されている山を走り回るなど彼女にとってはいい気分転換になったのである。(多分山を走り回って出会った悪魔を狩ったりしている)満足気に魚沼シェルターに帰っていく彼女たちを見て、色々な彼女の予想を超える物を見たコカクチョウはキャパシティーオーバーになりかけながらも言葉を放つ。
「う、うーん、私こんなところでやっていけるのかなぁ……。いえ、頑張らなきゃ!!ここで頑張って成り上がってやる!見てなさい本霊!!」
なお、彼女がブラック労働に悲鳴をあげるのはもうしばらく後のことである。
凍矢「(農業ニキの負担を減らせたので)やったぜ」
農業ニキ「(負担が減ってミカとの時間が増えたので)やったぜ」
アマテラス「(ニンフを満足させて日本神勢力を伸ばせたので)やったぜ」
ニンフ「よしよし! 大儲け大儲け! これだから投資は辞められない! もっとガンガン行こう!!」
コカクチョウ「ああああああ!! 助けてぇえええ!! ブラック労働は嫌ァアアアア!!」