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店をハルナの攻撃によって企みを暴かれたと察知した、アテンの信者……もとい店を出店していたメシアンやその関係者の目はすっと感情が抜け落ちたように無表情になる。そして、皆一心不乱に同じ祈祷を絶叫した。
「「「「『ヘブルびとの神、主はこう仰せられる、「わたしの民を去らせて、わたしに仕えさせなさい。あなたがもし彼らを去らせることを拒んで、なお彼らを留めおくならば、主の手は最も激しい疫病をもって、野にいるあなたの家畜、すなわち馬、ろば、らくだ、牛、羊の上に臨むであろう。しかし、主はイスラエルの家畜と、エジプトの家畜を区別され、すべてイスラエルの人々に属するものには一頭も死ぬものがないであろう」と』」」」」*1
「「「「災いあれ! エジプトに呪いあれ!!」」」」
そうアテンの信者に偽装したメシアンたちが叫ぶと同時に、今まで彼らの作っていた料理を食べていた人間たちが途端に苦しみだす。彼らの口からまるで吐しゃ物のように無数のブヨや虻が飛び出していく。
それだけではなく、ハルナが爆破した腐ったマナが周囲に飛び散り、それが家畜に触れた瞬間、家畜が病気にかかり、さらに水に落ちると水自体を赤く染め上げたり、また地面に落ちると蛙に変化していく。
特にそれらを多く食べた人たちは、肉体自体が腫瘍に変化していく人々すら存在していた。
これこそ『エジプト十の災い』。古代エジプトで奴隷状態にあったイスラエル人を救出するため、エジプトに対して神がもたらしたとされる十種類の災害、その再現である。
メシアンたちはこれが霊的に埃及特区にもっとも効率よく大ダメージを与えられると信じ、十の災いの再現によって埃及特区に「神罰」を下し、埃及特区を占拠。そして太陽神アテンを「唯一神アテン」に改造することで埃及特区を支配しようとしていたのだ。
……なお、実際は脳缶ニキは『ラーの天眼』*2によって、埃及特区に存在する全ての敵情報と罠を正確に把握している。
つまり、どんなにメシアンたちが潜んだりアテンの信者として偽装して結界をすり抜けようとしても、全て脳缶ニキによって見抜かれているのだ。いかにメシアンたちが悪知恵を行っても、全て脳缶ニキの手のひらでダンサブルしているにすぎない。彼からしてみたら実に滑稽に見えているだろう。(そもそも、【不味い未来が存在する】なら持ち込んだ瞬間処理されてる、と明言されている)
そしていいきっかけが出来たので「いい感じに敵が増えてきたのでそろそろ狩るか……♤」と彼らを狩り立てたのだ。そして、さらに脳缶ニキを愉悦させたのは、次に出てきたメシアンたちが形成したフィールドである。
「これぞ我らが秘術『反転十戒』!! これにより我らには「反転聖人」様の加護が与えられるのだ!! 邪悪なる者たちよ!! 我らが力の前に屈するがいい!!」
>わたしのほかに神を崇めなければならない。天使を崇めよ。
(そうです。あのコが僕の畏敬する天使様なのです)*3
>あなたの神、主の名をみだりに唱えなければならない。
(神の名の元にどんな乱暴狼藉も赦される)*4
>主の日を心にとどめず、これを邪とせよ。
(安息日?そんなものはない。とにかく働け。)
>あなたの父母を敬ってはいけない。上と天使様に盲従せよ。
>命を奪ばなければならない。
>姦淫しなければならない
>盗まなければならない。
>隣人に関して偽証しなければならない。
>隣人の妻を欲さなければならない。
>隣人の財産を欲さなければならない。
そして、この『反転十戒』を「忠実」に守っているメシアンたちの力は増幅され、まるで体の霊力が倍増したかのような加護が彼らに与えられる。
そしてこの『反転十戒』を見た脳缶ニキは──―大爆笑した。ゲラゲラゲラと腹を抱えて惨めで愚かで滑稽だと腹を抱えてひたすら笑い転げていた彼は思わず叫ぶ。これのどこが一神教だ!! パンデモニウム勢力以下の下水のウジ虫どもじゃないか!! 邪悪とかどの口で言ってるんだよ!! お前らモラルとかどこいやったんだよ!! と脳缶ニキは腹を抱えて叫んだ。そして、この力の根源となっているのは『反転聖人……ネガ・メサイア』「モーセ・カマエル』である。
メシア教会側の技術の一つにメシア教会式英雄合体というものがあり、これはデビルサマナーシリーズに登場したドリーカドモンを素体とする英雄合体に近しいものだそうで、ドリーカドモンの代わりに信仰の深い(洗脳済み)子供に過激派天使をインストールする事で素体とし、そこに適当な悪魔と合体させる事で疑似的に英雄合体を再現し、中身過激派天使な英雄悪魔を製造する事ができるとかいう代物だそうな。
そしてそれに対して過激派の一人はこう思った。
「これを応用すれば英傑ではなく『聖人』を召喚できるのでは?」
散々大天使ミカエルたちを玩具として弄んでくれた埃及特区。その復讐のためにこの埃及特区攻略は過激派の中でもかなり高い目標だった。
そしてそこで必要とされた存在は……よりによって……沖縄に存在する『聖者ニキ』*5すなわち『聖者モーセ』である。失われたモーセの遺体を掘り起こし、そこからモーセの『影』を降臨させ、それをモーセと縁のあるカマエルと融合。「天使兵」ならぬ「天使聖人」を作り出すのが本来のコンセプトである。
だが、予想外だったのは、わざわざモーセの遺体を利用したというのに、モーセ自身は召喚できず、利用できたのは遺体に残っていた欠片程度の力だった。まるで「モーセ自身が自分自身の力のほぼ全てをどこかに持っていった」かのような状況だったのだ。
だが、埃及特区攻略において、対エジプト特攻能力「十の災い」を持つモーセは絶対必要不可欠である。
そのため、半ば無理矢理縁のある「カマエル」にモーセの影……残った魂の欠片を融合させ、そこから無理矢理モーセの力を反転させる事によってモーセの力を引き出しているのだ。
反転十戒により力を引き出されたメシアンたちは、手にしたCOMP内部に封じられた「切り札」を召喚する。
そこから現れたのは、腹部から猛烈に荒れ狂う霊気を放ちながら、COMPから出現した天使「カマエル」は堂々と宣言する。
「見よ!! 我こそ『モーセ・カマエル』!! この呪われた埃及特区に『十の災い』をもたらす神の代理人にして聖人の代理人である!! 『わたしは主である。わたしはあなたがたをエジプト人の労役の下から導き出だし、奴隷の務めから救い、また伸べた腕と大いなるさばきをもって、あなたがたを贖うであろう』*6」
カマエルの腹部にモーセの魂の欠片を埋め込まれてその力を無理矢理引き出しているのだが、その力は極めて不安定で今にも暴走しそうなほどモーセの欠片は荒れ狂っている。まるでもっとも大嫌いな存在に取り込まれて無理矢理使役されているような状況である。その暴走する荒れ狂う霊気により発動する『反転十戒』によって強化されて襲い掛かっていくメシアンたち。だが、それを見ながら「いい事思いついた!」と脳缶ニキは何か閃いたかのようににっこり笑いながらヒナに指示を出していく。
「よーし! ヒナちゃん頑張ってあいつらを鎮圧してね!! ちょうどいい防衛戦闘の経験になるからね!! ボクはちょっとアテンの本霊ボコボコにして捕らえてきますんで!!」
当然、脳缶ニキは敵を目の前にして逃げたわけではない。彼が本気になればこの程度の敵は瞬時に殲滅できる。だが、脳缶ニキはヒナに防衛を任せる事によって彼女にこの埃及特区の防衛戦闘に慣れさせようとしたのである。メシアンの行動をほぼ完璧に把握できる脳缶ニキがここまでスルーしていたのは、ヒナに対してちょうどいい経験を積ませるためなのかもしれない。ヒナが何か言う前に脳缶ニキは転移してその場から消え去っていた。いきなり防衛戦闘を任されたヒナは呆れた声を上げながらハルナに声をかける。
「全くもう……!! ハルナ!! 手伝いなさい!! 私たちであいつらを撃退するわよ!!」
「承知しましたわ! 給食ネキ様お下がりください!! やりますわよキュー!!」
ヒナが自らの愛銃『終幕:デストロイヤー』の銃口をメシアンたちに向けると、そこからまるでレーザーのように光を纏った銃弾が連射されてメシアンたちを薙ぎ払っていく。彼女の銃にはニャル製クローンチョビヒゲのフォルマが使用されており、カオルくんが見たら二度見する代物であるが強力なことには変わりない。そして、それと同時にハルナは自らのCOMPから仲魔であるキュー……【神霊クズリュウ(分霊、レベル80)】を召喚し、みるみるうちに巨大化して5mほどの大きさになったキューに攻撃の指示を出す。召喚されたキューはその九つの首から咆哮を上げた後、口から猛烈な吹雪を周囲に放っていく。
『ガァアアアッ! 【氷結バイタル】*7【九頭龍】*8【轟く奔流】*9 ッ!!』
ハルナの仲魔『神霊クズリュウ(分霊)』はハルナの前衛用悪魔として凍矢が用意した悪魔であり、ハルナと一緒に育った……というか子供のころからハルナと共に育った家族のような存在である。
凍矢の冷気のMAGをあびて再生したキューは【山津波】ではなく、凍矢のMAGの影響を受けた独自の技【轟く奔流】を放つことができ、九つの頭から放たれる猛烈な冷気はメシアンたちを次々と凍り付かせていく。いかに反転十戒で強化されたメシアンといえど対抗することは難しい。
さらに彼のスキル【九頭竜】は「最大HPが75%増加する。自身が受ける魔法型ダメージが40%減少」というまさにタンクにふさわしい性能を持ち,大体の攻撃をその身で受け止めることができる。5mもの巨体と化したキューはその九つの頭でメシアンたちの肉体に噛みつき、噛みちぎり、踏みつぶし、【轟く奔流】の吐息をまき散らしていくという戦車顔負けの威容と活躍である。そんな風に最前線でメシアンどもを薙ぎ払い、凍り付けにしていくキューを見ながら、ヒナはふと思いついたアイデアをハルナに対して伝える。
「ハルナ!! 『轟く奔流』を「冷凍」モードに切り替えることはできる!?」
「了解しましたわ!! キュー! 『轟く奔流』「冷凍封印」モードに切り替え!!」
ガァアアアアッ!! とキューは『轟く奔流』のモードを切り替える。それは相手を冷気で倒すのではなく、「冷凍封印」モード、つまり相手を氷化させて封印状態にさせていくのだ。『轟く奔流』を食らったメシアンたちは次々に生きながら氷像へと変化していき、数百ものメシアンの氷像が瞬時に出来上がっていく。そして、その生きながら氷像と化したメシアンたちに対して、エジプトや世界各地から様々な地域から避難してきた現地民……デビルバスターやデビルハンターたちはそれを察して大歓声を上げる。
「「「「うぉおおお!! 経験値だぁああ!!」」」」
「さっすが黒札様は話が分かる……えっ!? 黒札様じゃない!? まあいいかぁ!! よろしくなぁ!!」
ケイケンチー! ケイケンチー!! と叫びながら埃及特区にいる銀札あたりのデビルバスターたちは次々とメシアン氷像に攻撃を叩き込んでいく。完全に行動を封じられているので、行動阻害効果の消費アイテムの消費すら必要なく、攻撃を叩き込むだけで次々と砕け散って経験値稼ぎを行うことができるのだ。
こんな絶好の美味しい機会をデビルバスターたちが逃すはずもない。キワモノの専門家から放たれるオリジナル呪詛や新鮮なピラニア。そして様々な弾丸や近接武器と、その有様はまさにバーゲンセールに群がる人々そのものだった。
「うめ……うめ……経験値うめ……!」
「遠慮するな!! どんどん食えですわ!! キュー!! どんどん行きますわよー!!」
そのハルナの声に答えるように、キューは吠えるとさらに九つの首から猛烈な冷気を周囲へと解き放ち、その冷気はまさにマップ兵器と言わんばかりに広範囲のメシアンたちを凍り付かせていく。(そして、そんな氷像に対して、
それに加えて、ヒナの猛烈な銃撃によって、メシアンたちはどんどん数を減らしていった。
『このクズがぁ!! 逃げ出した臆病者たちに天罰を叩き込む我々の正義が理解できぬのか! 愚か者め!! 臆病で卑怯な貴様らは大人しく我らに従っておればいいのだ!!』*10
そのモーセ・カマエルの言葉を聞いて、ケイケンチー! と氷像と化したメシアン退治を行っていた現地民デビルハンターやデビルバスターたちは憎悪の炎を燃え上がらせて睨みつける。その言葉は天使によって故郷を焼かれ、尊厳を奪われ、あらゆる苦しみを味わった彼らの怒りを燃え上がらせるのに十分だった。だが、それによって彼らがモーセ・カマエルに対して特攻を仕掛けようとしたのを止めたのは、ハルナ自身だった。
「安心しなさいな。その恨み、わたくしが晴らしますわ!! 戦闘モード、起動ッ!!」
次の瞬間、ハルナの肉体が膨れ上がり、彼女の纏っていた衣服が弾け飛んで千切れていく。それと同時にみるみるうちにハルナの柔らかい女性の肉体がメタリックな装甲を持った2mほどの戦闘機械……つまりロボ形態へと変化していく。
これは『破裂の人形』の直系であるハルナが、自分の肉体に宿るロボ因子を活性化し、自らの肉体にロボ形態化させて前線に立ついわゆる「戦闘モード」である。こうなったハルナは『破裂の人形』同様極めて強靭な装甲と攻撃能力を得て、前線に立って戦える肉体と変化する。*11
戦闘ロボ形態になったハルナは、メシアンへと突撃しながら、自らの狙撃銃「アイディール」……セミオートマチック狙撃銃『PSG-1』を右腕の前腕部に装備させて連動させる。このモードになったPSG-1はガイア弾や属性弾のみでなく、エネルギー弾を射出するパワーランチャーとして使用することも可能である。さらに彼女は左腕前腕部から鋭いブレードを形成し、それを振るってメシアンたちを切り裂き、右腕の前腕部と合体したアイディールの乱射でメシアンたちを薙ぎ払っていく。この姿ならばハルナは、破裂の人形同様最前線に立って戦う事も十分に可能だが、エネルギー消費量が激しいのも欠点である。
(このモードではエネルギー消費量が激しい……。できる限り速やかにケリをつけますわ!! 主にわたくしの食費のために!!)
「ハルナちゃん! 給食ネキは俺がガードする!!」
そう言いながら給食ネキのガードに入るのは黒札の一人である「しっこくニキ」*12である。バルドルの加護によりヤドリキ以外の攻撃は全て無効化し、ガチガチに対ヤドリキ防御の鎧で身を固めた彼は、まさに鉄壁の要塞そのものである。彼ならば安心して任せられると判断し、戦闘モードになったハルナはキューと共にメシアンたちに突撃していく。
『承知しましたわ!! やりなさいキュー!! 【轟く奔流】全開ッ!!』
『グアアアアアアッ!! 【氷結サバイバ】*13【氷結バイタル】*14【氷結スローダ】*15【氷結ハイブースタ】【九頭龍】【轟く奔流】 ッ!!』
キューの九つの首から猛烈な勢いで放出される冷気は、モーセと融合した『モーセ・カマエル』に直撃していく。カマエルの弱点は『氷結』だ。弱点は一応塞いでるが、それでもこれだけ猛烈な冷気を浴びてしまっては凍り付くのも当然。カマエルが放とうとする「アギバリオン」もその猛烈な冷気によって消滅させられるほどである。さらに、ハルナは右腕に装備された「アイティール」から銃弾を連射し、カマエルに対してダメージを与えていく。
『貴様ぁあああ!! ふざけるなぁあああ!!』
『ふざけているのはそちらですわ!! 皆様お下がりを!! わたくしが前に出ますわ!!』
ハルナは左前腕部のブレードを繰り出しながら、モーセ・カマエルの振るった剣を受け止める。それと同時に右腕に装備したアルディールを体内に収め、右前腕部もブレードへと変化させて二刀流の構えとなって、カマエルの剣劇を受け止め、逸らし、あるいは表面装甲で弾き返していく。『破裂の人形』から直伝で実戦剣術を叩き込まれた彼女は、上位悪魔とも真向面から切り合えるだけの剣技を身に着けている。さらにロボ化した彼女は全身が強靭な金属装甲へと変化しており、相手の攻撃を弾き返すことも可能である。腕を交差させてモーセ・カマエルの振り下ろしの一撃を両手のブレードで受け止め、蹴りを入れてモーセ・カマエルに攻撃を仕掛けるぐらいには格闘戦の訓練も積んでいる。
そのあまりの激しいまるで剣舞のような二人の動き、そしてあれほどの高位悪魔と互角に剣戟を行える実力は現地民たちも思わず見惚れるほどだった。ハルナとキューは息の合った連携攻撃を繰り出し、モーセ・カマエルに対して冷気と『大暴れ』や『押しつぶし』『体当たり』などを行うキューと、キューを足場にしながら立体的な連撃をブレードで繰り出していくハルナに対して、カマエルも攻撃を受けきれずに少しずつ傷ついていく。そこで、荒れ狂うモーセの欠片を無理矢理抑え込みながら、むしろその霊力を自らの力のブーストとして扱っているカマエルを見て、ハルナはふと思いついた行動をとる。
ハルナは傍に転がっていた腐ったマナを無造作に掴むと自分の右腕をブレードから銃である『アイディール』に変化させ、装填して『弾丸』へと加工する。そして、それをモーセ・カマエルに対して銃口を向けると、モーセの欠片が封じられている腹部に向けて正確に射撃を叩き込む。
エネルギー弾と化した腐ったマナ弾はモーセの欠片の魂の中に叩き込まれた瞬間、一瞬静まり返ったモーセの欠片は凄まじい勢いで霊気を放ち始める。それはあからさまに暴走を行っていることは明らかだった。
『き、貴様ァ!? 一体何を!?』
『簡単ですわ。ただでさえ怒り狂った人間にクソまずい腐った食事を食べさせるとどうなると思いますか? つまり……それが答えですわ!!』
無理矢理カマエルによって制御されているモーセの魂の欠片はこれ以上ないほど怒り狂っていた。そこにさらに腐ったマナが叩き込まれればどうなるか? それは当然さらなる怒りを呼び寄せることになった。
怒りの臨界点を超えたモーセの魂はもはや許さん! と暴走を開始。暴走を開始したモーセの欠片はまるでメルトダウンを起こしたように猛烈に霊気を膨れ上がらせ、ついに大規模な爆破を起こす。そして、その爆破の余波はメシアンたちにも襲い掛かり、カマエルの肉体の大部分を粉砕し、メシアンたちを爆発で殲滅していった。まるでマップ兵器といわんばかりのその威力は、なぜか他の人間たちには一切傷つけず、まだ活動しているメシアンのみを綺麗に殲滅していた。
『が……がああ! ば、バカな! こんなバカなぁあああ……』
下半身と上半身の大半を吹き飛ばされ、さらにその爆発によってメシアンたちを大半失ったカマエルの頭はそのまま吹き飛ばされ、地面を無様にころころと転がっていくと、それを踏みつける一人の少年の姿があった。それは、右手にアテンの本霊を封じたアテンのシンボルをもっている戻ってきたばかりの「脳缶ニキ」だった。彼はニコニコしながら楽しそうに言葉を放つ。
「いやあ随分面白いものを見せて貰って笑わせてもらったよ。さて、面白い玩具が手に入ってボクは満足ですよ。沖縄支部に持っていっても面白そうだし、ボクが好き勝手するのも面白いしどうしようかなぁ~。楽しみだなぁ!!」
そんな風にアテンとカマエルという玩具を手にして満足そうな顔をしている脳缶ニキを見て、彼の娘であるヒナはやれやれ……。とため息をつく。そして、メシアンたちも鎮圧し終わったのを見て、ハルナも戦闘モードから元の姿へと戻っていく。……当然、全裸の姿である。しゅうしゅう、と彼女が変身の際に吹き飛ばした霊的衣服は元に修復しつつあるが、それも時間がかかる。元の大きさに戻ったキューは慌てて衣服が修復されるまで彼女の周囲にダストマをかけて彼女をガードする。(なおハルナ自身は別に気にしてない)
「ぬう……。戦闘モードでカロリーを消費してお腹が空きましたわね……。どこかで美味しいものがないものか……」
「よーし。ハルナちゃんまたウチでステーキ食べさせてあげようか! 遠慮するな!! どんどん食え!!」
その脳缶ニキの言葉にわーい! とハルナは無邪気に喜ぶ。それを見ながら(代金とか大丈夫なのかしら……。父さんは普通に請求書を送りつけるんだけど……)とヒナは少し心配になりながらそれを見つめていた。
……なお、その後、ハルナが行った店などの破壊分は埃及特区を守護したため、と不問になったが、ハルナが大量に食べた超高級ステーキ代金分だけきっちりと凍矢へと請求書が行ったそうな。めでたしめでたし。*16
冬獅郎「まったくもー……。姉貴は本当にフリーダムだよなぁ……。まあ親父の代理人としてきちんと仕事やってくれてるからいいんだけどさ……」
ビビアン「冬獅郎くん!! デート行くのですデート!!デートはとってもグーなのです!!」*17
後攻でバトル開始時、連動効果が発動「敵のプレスターンアイコンを2つ減少させる。(合計2つまで)」
自身が死亡したとき、連動効果が発動「1ターンの間、敵全体の防御力を20%減少させたあと、敵全体に防壁貫通を得た氷結属性の魔法型ダメージを威力180で与える。このスキルによるダメージは魔法防御力に依存し、死亡時踏みとどまる効果を無視する。(バトル中1回)」ただし、全滅時には連動効果は発動しない。
「轟く奔流」発動時、連動効果が発動「1ターンの間、味方全体の攻撃力を20%増加させ、敵全体の防御力を20%減少させる」
このスキルによるダメージは魔法防御力に依存し、死亡時踏みとどまる効果を無視する。
○田舎ニキの子供(今のところ)
破裂の人形→碧神ハルナ(LV80、ブルアカ)
→碧神冬獅郎(LV70、BLEACH)
秋葉ほむら→秋葉ユウカ(LV60、ブルアカ)
九重静 →九重リオ (LV50、ブルアカ)
○碧神ハルナ(LV80)
凍矢と『破裂の人形』との初めての子。父親の変人っぷりと母親のフリーダムを受け継いだのか彼女自身もかなり性格的にはアレ。(凍矢という外付け良心回路があるので原作よりだいぶマシ)
第一目標として『美食』があり、精力的に各シェルターを回っているのは「美味しい物食べ歩き」が目的のため。そのついでに各シェルターの様々な交渉、食料供給・食料輸出、オカルト食材の苗や種の購入・販売、他シェルターの防衛・傭兵稼業なども行っている。
美味しい特産物があるシェルターは積極的に防衛するが、何もないシェルターだとあからさまに行きたがらない悪癖がある。
『破裂の人形』から受けついたロボ因子を活性化させ、自らをロボ形態に変化できる。
(重合人間……ポリメリゼーション・キャスターの戦闘形態。イメージ的にはドロッセルが近い?)腕からブレードを生やしたり、腕だけロボ化させて攻撃を受け止めることも可能。クズリュウの分霊「キュー」を使役する。