なので前倒しで書き上げたぜ!
豆柴ニキ*1……というか福島支部が新しく作り出した新金属『赤べ鋼』*2
破魔・浄化・疫病退散の権能を宿すこの金属に迷いなく飛びついたのは、まずは会津地方を治める名家である「雪華ビビアン」。そして当然のことながら救護ネキもだった。
救護に対して心身をかけて取り組んでいる救護ネキ。そして、土地の性質上『赤べ鋼』を生産しやすい土地である会津を治めるビビアンは疫病退散の金属……これは大きなシノギの匂いがするな!と察知。
こうして赤べ鋼の工場を生産して会津地方の経済を向上させたい&霊的防衛を行いたいビビアンと、純粋に疫病退散の金属である赤べ鋼を求める救護ネキの利害は一致。
二人はお互いに協力して赤べ鋼の生産体制を作り上げる事にしたのである。
「赤べこは私たち会津地方の名産。
会津地方で生産できれば豆柴ニキ様の負担の軽減、会津地方の経済活動活性化、低レベル覚醒者の雇用、周囲の支部への輸出による貢献などなど……一石何鳥にもなるのです!!」
ふんすふんす! と鼻息が荒くなるビビアン。現在「赤べ鋼」を作るのは豆柴ニキ一人に頼っている部分が大きい。*3この負担を軽減させるために、彼女たちは独自の「赤べ鋼」生産ライン構築に入った。まずは豆柴ニキが作り出した『赤べ鋼』を取り寄せてそれをどう生産すればいいか、生産ラインの構築などを二人で考えていく。
いかに必要な金属とは言っても、現状子供を頑張って育てている豆柴ニキに対してデスマーチという重労働を叩き込むほど彼女たちも人の心を失っているわけではない。
何より豆柴ニキにそっぽを向かれたら『赤べ鋼』の大量生産も水の泡と消えてしまうのだ。
「とはいうものの、子供を育てている豆柴ニキに長期間のデスマーチは流石の私も気が引けるので……豆柴ニキには「宝玉」を送ってこれにMAGを込めてください、と連絡しましょう。あとはこちらで何とかします」
豆柴ニキに対して彼のMAGが込められる「宝玉」を送って「これに豆柴ニキのMAGを込めてね!」と連絡。そして豆柴ニキのMAGが込められたこの「宝玉」をパワーソースとして彼女たちの『赤べ鋼』の大量生産に向けての取り組みが始まったのである。
「まず鋼を作り出すためには鉄資源が必要なのです。会津地方の鉄資源の産出地は大体検討がついているので、すぐに雪華家の人員を向かわせるのです!!」
猪苗代湖の西岸に位置する崎川浜周辺は、湖畔の浜に豊かな砂鉄の層があり、ここから採れる砂鉄は当然鋼の原料になる。 また荒海山の麓にかつて存在した八総鉱山では、銅や亜鉛とともに、化学工業や製鉄の副原料となる硫化鉄が大規模に採掘されていたので、そこを復活させて鉄が取れないか、というのがビビアンの考えである。南会津町は会津盆地から離れた場所ではあるが、そういう理由ならばビビアンも庇護下において町を再建するのに否はない。
ビビアンは雪華家の人員を動員して、砂鉄などを大量に集めていった。これら会津地方から産出された鉄は、同じく会津地方の伝承である「赤べこ」と相性が非常に良い。それはすなわち『赤べ鋼』とも相性が良いということだ。
こうしてあちこちから集められた砂鉄や硫化鉄を会津若松市河東町にある工場に送り込むことで、まずはオカルト鋼を作り出す事には成功した。
会津若松よりさらに奥地の只見町にも色々な資源や鉱山はあるのだが、そこは世界樹シェルターを所有しているエルフたちの領地。安易に荒らしてエルフたちと戦争になるのは避けたい。鉱山を作って廃液を流したり何だかんだで自然破壊が~!! とエルフたちと揉めるのも面倒くさいし、世界樹素材は非常にありがたいのもある。とりあえず只見町はエルフたちと相談しながら行うしかないか……とビビアンは判断した。
ともあれ、「赤べこ」の伝承と相性が良い会津地方で取れた鉄をオカルト鋼に加工、豆柴ニキの宝玉のMAGによって変換されたコバルトを混ぜて、さらに豆柴ニキのMAGを注ぎ込む事によって彼女たちの手で『赤べ鋼』の生産に成功したのだ。
豆柴ニキの手を(さほど)借りずに大量生産された『赤べ鋼』。そしてその実際の効果を試す人材……神材は救護ネキのところに山ほど存在していた。
……魚沼シェルター内部、大石神社。
ここでは疱瘡神社が纏めて併合されて祭られている場所であり、以前やらかして救護ネキに捕らえられた『疱瘡神』もそこを拠点にしている。そして、その『疱瘡神』は……縛られた状態で椅子に座りつけられて身動き取れない状態だった。
「あっやめて!! 私にひどいことするんでしょう!? エッチな漫画みたいに!! エッチな漫画みたいに!!」
「酷いことはしません。ただ……人体実験? 神体実験? を行うだけです」
救護ネキは、ごそごそと手のひらに収まるブロック状の赤色の塗装をした『赤べ鋼』を取り出すとそれをぐいぐいと疱瘡神の頬に対して押し付けていく。
「あっ何この金属!? きつい!! 近づくのめっちゃきつい!! 押し付けないで皮膚が!! 皮膚がじゅうう言ってるから!! いーやー!!」
『赤べ鋼』を頬にぐりぐりと押し付けられた疱瘡神は、その疫病退散の力を受けて思わず悲鳴を上げる。『赤べ鋼』の疫病退散の効果により、ぐりぐりと押し付けられた疱瘡神の頬の皮膚はじゅうううと焼け溶けていくのだ。元々「赤べこ」は疱瘡神……天然痘を退ける効果を持つ伝承であり、疱瘡神にとってはまさに天敵ともいえる存在である。つまり、疱瘡神が嫌がるということは、この大量生産された『赤べ鋼』は十二分に疫病退散などの効力が宿っているということである。
「あんまりやりすぎると豆柴ニキの不評を買いますから、効果があったことが確認できたのでヨシとしましょう。それでは仕事に戻ってくれていいですよ」
「ゆ……許された!! それでは喜んで仕事に戻させていただきます!! (U^ω^)わんわんお!」
「さて、次はほかの疫病の神……パスズ神などにも効果があるか試してみますか。忙しくなってきましたね」*4
だが、それでも豆柴ニキにかかる負担は大きい。それで救護ネキはとある工夫を行うことにした。
「しかし「赤べ鋼」の生産に何もかも豆柴ニキの力に頼っているわけにはいきません。こちらも工夫してみましょう」
赤べ鋼……赤べこの源流は福島県会津地方にある「福満虚空藏菩薩圓蔵寺」の再建の際に現れた「赤牛」が元々の源流である。
そして、その本尊である虚空蔵菩薩は広大な宇宙のような「無限の智慧と慈悲」を持つ仏であり、災い(疫病や天災)を消し去る本尊として古来より疫病退散(感染症の終息)や除災を祈る修法の本尊としても極めて重要な役割を果たしてきた。会津の福満虚空蔵尊の古い民話などには、「村に疫病が流行した際、龍宮から奪い取った宝珠の玉を虚空蔵菩薩に献上して疫病を治めた」という逸話もあるほどである。
その虚空蔵菩薩の力を借りる事によって、よりスムーズに「赤べ鋼」の生産性を上げようというのである。
「と、いうわけでこの金属に虚空蔵菩薩様の加護を込めてほしいのですが……いいですね? (威圧)」
「お、おう……。いえ、これで衆生の皆が救えるのなら喜んで協力いたしましょう。コンゴトモヨロシク……。」
救護ネキはわざわざ会津の地に虚空蔵菩薩を呼び出して、その疫病退散の権能、加護を会津から産出された鉄に授ける事に成功させたのだ。
「あとはついでなので、「病院建設」も行いましょう。「赤べ鋼」を建築素材にして虚空蔵菩薩の加護と「会津五薬師」の力を宿した「オカルト病院」を会津各地に建設します。童守町支部の178ネキ*5の力を借りれば薬師如来の力を病院に宿すことは可能。「会津五薬師」は会津盆地の東西南北に配置されているので、178ネキの力でうまくすれば会津盆地自体を薬師如来による「疫病退散」の結界で覆うことも可能でしょう」
「感謝……!! 圧倒的感謝なのです……!!」
沖縄支部の「ヒュパティエ病院」とまではいかずとも、破魔と疫病退散の効力を持つ「赤べ鋼」を建築素材にして「虚空蔵菩薩」と「会津五薬師」の力と加護を宿した病院ならば、十分に怪我人や病人の治療に役立つという判断である。
「会津五薬師」は平安時代、仏都会津の祖である徳一が、魔物退散や無病息災・五穀豊穣を祈願して五方に配置したとされた寺であり、薬師如来の力を秘めた寺を四方に作ることによって疫病退散・魔物除けの効果を発揮する結界にもなる。本霊が薬師如来の178ネキの力を借りて、救護ネキはこの結界を再起動。「疫病退散」の結界として展開させると同時に、薬師如来の力を借りた病院を会津地方に建築する考えだ。
こうして、雪華家が集めた会津地方で採取された鉄……オカルト鋼自体に虚空蔵菩薩や会津五薬師の力を上乗せしてそれ自体に疫病退散・破魔を与えて底上げすれば、豆柴ニキの作り出すコバルトは必要最小限の投入ですむ。しかも豆柴ニキの力が籠もった宝玉さえあれば、豆柴ニキがいなくても銀をコバルト化できるため、豆柴ニキの負担は軽減される。これらの努力により、豆柴ニキに最低限の負担のみで「赤べ鋼」の大量生産が可能になったのである。
「しかし、救護ネキ様。こんなに赤べ鋼を生産して利用方法はあるのです?」
「問題ありません。というか医療関係の金属はいくらあっても足りません。ホスピタルザクウォーリア製造、霊的病院の建築素材、病院内部の様々な器具などなど……。実際ホスピタルザクは他の支部も欲しがっているので、各支部に「実戦テスト」の名目でどんどん輸出しますから、その分赤べ鋼も必要になります。ほかの支部も欲しがるでしょうし、沖縄支部に対する輸出もいいですね。沖縄支部はその性質上、怨嗟鋼との対局にある破魔・疫病退散の金属の大量生産は難しいでしょうから。私から直接琉球ニキたちに話しておきましょう。」
「ありがたいのです!!この「赤べ鋼」の力で会津地方を破魔・疫病退散の金属の大生産地にするのです!!そうすれば会津地方へのマッカや、医療・疫病退散信仰のマグネタイトの流れが来てほくほくなのです!!」
山梨支部の深層異界。そこではいつもように救護ネキと黒死ネキがにらみ合っていた。この二人の戦いはいつものことであり、黒死ネキは自分を殺してくれる強者の一人である救護ネキとの戦いを喜び、救護ネキも黒死ネキの「穢れ」を変化させた病原体を採取して様々な実験に用いている。黒死ネキはその穢れを使用して「感染症を霊的に再現している」ため、普段は黒死病を用いているが、実際は「人を殺した歴史のある感染症を疑似再現する」ことが可能だ。【マラリア】【コレラ】【エボラ】【コンゴ出血熱】【スペイン風邪】……。穢れで疑似再現されたそれらの病気を採取。病理標本の作製に用いているため「戦う条件として様々な多種多様の感染病を再現して使用してほしい」というのが救護ネキと黒死ネキの間に結ばれた『条約』である。
だが、いつもと変わった救護ネキの姿を見て、黒死ネキは???と首を傾げた。それはいつものライオットシールドだけでなく、もう片方でも金属製の大盾を持っている……いわゆる『二盾流』の状態である。
救護ネキのライオットシールドは黒死ネキの「穢れ」「疫病」すら防御可能なまさに鉄壁の要塞そのものである。それなのにわざわざ新しい盾を作るとか何を考えているんだ? となるのは普通だろう。しかし、当然ながらそれで手加減する彼女ではない。まずは挨拶代わりと言わんばかりに、様々な感染病の病原体の塊ともいえる漆黒の「穢れ」を救護ネキに叩き込んでいく。
「はっ!!」
救護ネキはいつものライオットシールドではなく、もう片方の新品の『赤べ鋼』で作られた大楯でその「穢れ」を受け止める。1秒。2秒。3秒。黒死ネキの膨大な「穢れ」に耐え切れず、3秒で『赤べ鋼』の大楯はグズグズに腐って崩れ去っていった。それを見て、救護ネキは脚部から【マハンマバリオン】を発動、その脚部からの【マハンマバリオン】をスラスター代わりにして、大きく後方に跳躍して穢れの大波を浄化・回避するが、それでも左腕はモロに穢れを食らってクズクズに腐れて様々な感染病に侵されていた。そんな穢れに汚された左腕にも関わらず、ふむ、と満足げに頷く。
「ふむ……病魔を退ける金属といえど、さすがに黒死ネキの病魔までは完全に防げませんか……。予想では1秒も持ちませんでしたが、3秒持ったのは予想以上といえるでしょう。予想以上のデータが取れたので満足ですね。」
そして次の瞬間、ふん!!と救護ネキは手刀で黒死ネキの病魔に侵された自らの左腕を迷いなく一刀両断で切り落とす。それと同時に物凄い勢いで「穢れ」に汚染された血が噴出しながら、傷口から凄まじい光が迸って傷口と毒血を浄化していく。体内操作によって「穢れ」に汚された毒血を噴出、それと同時に【マハンマバリオン】で自らの傷口の浄化を行っているのだ。それに続いて救護ネキは腕の回復のために回復呪文を唱える。
「ディアラハンッ!!アムリタッ!!」
その瞬間、ボコッ!!と救護ネキの傷口から左腕が「生えた」。高位の回復魔術なら自分の四肢を再生することなどいともたやすい。その白くて細い腕を見ながら、指をグーパーさせて機能を確認する。四肢が砕け散ろうが上半身と下半身が泣き別れしようが、全身を穢れに侵されようが、高位の回復魔術と状態回復魔術で瞬時に回復して殴りかかってくるいわゆる高位の『殴りヒーラー』はやはり厄介だな……と黒死ネキは口元を笑いに歪める。
つまり、自分は豆柴ニキが作り出した新金属の実験台として使われたというわけか、と黒死ネキは納得する。確かに黒死ネキの膨大な「穢れ」に耐えうる金属なら並大抵の疫病神や穢れは近づけないだろう。だが、そのために自分から真っ向勝負を挑むなど到底正気の沙汰ではない。切り落として「穢れ」に塗れた左腕を大事そうに回収していく救護ネキを見ながら、黒死ネキは芝居がかった仕草でやれやれ……と肩を竦める。
「……やれやれ。私が言うのもなんだが、本当に呆れた女だなお前は……。そこまでするとか正気じゃないぞ? 幼女ネキが苦手にするのも解るというか……」
「救護のためです(断言)。救護のためならこの程度はどうということはありません!!」
迷いなく真顔でそう断言する救護ネキに対して、お、おう……とさしもの黒死ネキも若干引きながら答えた。*6
黒川千秋に与えるデモニカは?
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仮面ライダーグリスデモニカ
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SAA(防衛部デモニカ)
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ホスピタルザクデモニカ(衛生兵用)