ご注意ください。
サンダルフォンデモニカを書きたかったんだけど、出番が少なくなってしまってすまない……となってしまいます。
メシアン更生施設。それは一神教調和派の中でも特別な場所であり、人里離れた場所に人知れずにひっそりと存在する場所である。
その内部にはいわゆる「メシアン二世」などメシアンを棄教して真っ当な人間に戻りたい、あるいは一神教信者に戻りたい人間たちが俗世から隔離されて教育されている重要な施設である。
DDSやネットや周囲のメシアン、あるいは一般人たちから隔離した空間を作り出し、きちんとした教育や常識を施され、きちんとした「人間」としてメシア教の教えではなく、きちんとした一神教の教えを教えて一神教信者、あるいは普通の人間へと修正していく。(この運営には、一神教調和派と沖縄支部の「メシア教被害者の会」*1の共同運営で行われている)
こうしてきちんと社会復帰させない場合、「元メシアン? 元じゃなくてメシアンだろうが!」と周囲からの批判に心が折れて棄教したのに再度メシアンに戻る。あるいはメシアンの協力者になるという元の木阿弥になる可能性も高い。
メシアンたちがきちんと教えを捨てて社会復帰するためには「安心できる環境での対話」と、脱会後の「地道な社会復帰への付き添い」が必要になるというのが一神教調和派の考えである。
危険なカルトが相手で、教団側による「連れ戻し(信者の奪還)」の危険や、周囲からの激しい偏見・嫌がらせ(二次被害)が予想される緊迫した状況においては「物理的に安全が確保されたシェルター(隔離空間)」の確保が極めて有効であるのだ。
そして、そうなってくると足りないのが「戦力」である。
黒札サクラコからシキガミパーツを移植された現地民元メシアンの『桜子』や大天使メルキゼデク、あるいは先祖代々メシアンだったメシアンスレイヤーの少女、ほかの黒札が開発した「滅却師システム」*2なども運用しているが、それでもなお戦力が足りないのが実情だ。そして、どこからか情報が漏れたのか、その戦力の薄さにつけこんで、とある多神連合の戦士たちが、メシアン更生施設を取り囲んでいた。
「我らは誇り高き【メシアンスレイヤー】である!! 人類社会を滅びに導き、多くの人々の命を奪ったメシアンどもに天誅……もとい【神誅】を与える!! 大人しく死ねメシアンどもに一神教どもめ!!」
襲い掛かってきたのは、多神連合に所属するメシアンに恨みを持っている人間たち……つまり【メシアンスレイヤーもどき】である。多神連合に所属する【魔王モロク】に仕える彼らは、非常に評判の悪い蛮族ともいえるメシアンスレイヤーである。なぜ彼らが悪名を轟かせているというと……。
「待ってくれ!! 確かに彼女たちはメシアンだったが今は更生するために頑張っているんだ!! きちんとした一神教徒に……!!」
「笑わせるな!! 貴様ら一神教もメシアンと同じだ!! メシアンの台頭を抑えきれず、多くの人たちを死に追いやった責任はメシアンと同じ!! つまり貴様ら一神教徒も全てメシアンだ! 【メシアンスレイヤー】の名のもと【神誅】を与える!」
そう、それは【一神教もメシアンも同じ】という考えである。メシアンの悪行を一神教と同じとして、メシアンたちを止められなかった彼らもメシアンと同じ!! つまりメシアン!! と一神教勢力とメシアンを同じものとして神罰を与えるというものである。*3
彼らは多数の半裸の女性……元シスターを鎖で繋いで四つん這いでペットのように引き連れている。彼女たちはマッスルドリンコもどきを打たされて、強い魅了や混乱、中毒作用を引き起こしている「戦争花嫁」兼「性奴隷」兼「ペット」兼「肉盾」である。
「アヘ……アヘェ……。グローリア……。グローリア……。」
「主の愛……。主の愛ください……。なんでもいうこと聞きますからマッスルドリンコ……。マッスルドリンコ下さい……」
その中には天使人間も混じっているが彼女たちは、多神連合が作り出したマッスルドリンコもどきによって状態異常に陥っている状況だ。状態異常を上手く利用して洗脳・人格破壊して自分たちの肉奴隷として扱う。これが一番効率のいい賢いやり方だぜ!!と信じている彼らはまさに「蛮族」としか言いようがなかった。
「全くメシアンシスターども*4は便利だぜ!! 性奴隷に肉盾にペットをかねておまけに高く売れる!! 【メシアンに捨てるところなし】だな!! お前たちメシアン女どもも皆生かして奴隷にしてやる! ありがたく思え!!」
「シスターどもは皆性奴隷に孕み袋、そして戦争花嫁だ!! 神父どもは殲滅だ!! ああ、家族を犯せば許してやらなくもないぞ!! この前は死にたくないからと実娘を泣きながら犯す神父の姿は滑稽だったな!! 両手両足切り取って娘諸共雄犬と雌犬にして「交尾」させてるがな!! メシアンにはいい気味だ!!」
メシアン更生施設は教徒奪還のためにメシアンが襲い掛かってくる可能性もあるため、結界が張られていたり、警備隊が組織されている……がメイン戦力であるメルキゼデクや桜子たちは忙しくあちこちを走り回っており、更生施設に付きっ切りで警護できる状態ではない。
ともあれ、警備が薄くなっているメシアン更生施設に対して、多神連合のメシアンスレイヤーもどきたちは襲い掛かろうとする。魔王モロクに使える彼らは、建物や結界ごと「人身御供」として外部から焼き尽くす能力が与えられている。特に一神教に対して特攻を持つこの能力は、下手すれば一神教調和派の結界諸共「人身御供」として焼き尽くすことができる。
だが、このまま丸焼きにしてもこちらにメリットがない。元メシアンシスターたちをひっ捕らえて性奴隷と戦争花嫁にした後で、残った男どもを建物に押し込めて「人身御供」として焼き尽くすつもりである。
しかし、その瞬間空を切る轟音が響き渡る。それは空を飛行して駆けつけてきた漆黒の装甲で身を固めたデモニカ【サンダルフォンデモニカ】である。
これは一神教調和派の要求に答え、『ウェストニキ』が開発した『大天使サンダルフォン』のフォルマと力を付与したデモニカである。
サンダルフォンは、サタンと戦う役割を持つと同時に、五天マティを支配する天使で、天に達するほど巨大な姿の巨人だとされる。罪を犯した天使たちを永遠に閉じ込めておく幽閉所の支配者でもある。その力を宿したこのデモニカは、サタンと戦う役割をもっているため強力な戦闘力を有している。
高速で飛行して駆けつけた【サンダルフォンデモニカ】はそのまま構えを取って多数のメシアンスレイヤーたちに向き合う。
「己を舐めるなよメシアンスレイヤーもどきが……!! 【音速拳】ッ!!」
サンダルフォンデモニカが拳を振るうと、あっさりと音速突破したその拳は衝撃波となって多神連合のメシアンスレイヤーもどきたちを次々と吹き飛ばしていく。格闘戦に特化されたそのデモニカは一対多数ではあまり効果的とはいえないが、それでもその強さは多数のメシアンスレイヤーもどきを蹴散らすのに十分だった。
「もどきだと!?ふざけるな!!我々は誇り高いメシアンスレイヤーだぞ!!」
「ふざけるなよ……!! じゃあ何でメシアンを殴りにいかないんだ? お前たちは「弱いから一神教を殴っている」だけだろう? それがメシアンと何が違う? というか何で「メシアンと戦っていないのにメシアンスレイヤー」と名乗っているんだ? ええ?」
そう、実際彼らはメシアンスレイヤーの名前を冠しているが、メシアンとは戦っていない。強いメシアンよりも、オカルト的に弱い殴りやすい一神教を殴ったほうが楽なのは当然だ。一神教勢力を殴り、メシアンではない何の罪も犯していないシスターたちを性奴隷にして神父たちは玩具やモロク神への生贄にする。そして「こいつらはメシアンだから処した!」といえば、どこからも非難はこない。
「はっ!! 笑わせるな!! 戦争では敵の弱いところを狙うのが基本!! 弱い一神教を殴って何が悪い!! 一神教もメシアンも同じだろうが!! いいことを教えてやる……。メシアン女にはこういう使い方もあるんだぜぇえええ!!」
「ピギィッ!!」
自分の後ろでアヘ顔して涎を垂らして四つん這いになっている「天使人間」に対して、彼らは高純度の「天使活性化アンプル」を打ち込んでいく。その瞬間、アアアアア!! と天使人間たちの肉体が跳ね上がり、白目を向きながらサンダルフォンデモニカへと襲い掛かる。「天使活性化アンプル」には「自爆」スキルも搭載されており、彼女たちはメシアンスレイヤーたちの命令による「自立誘導爆弾」として化して敵に襲い掛かるシステムである。彼女たちはマッスルドリンコもどき欲しさに彼らのいうことを聞くが、自爆すればマッスルドリンコもどきがもらえないなどという冷静さなどもはや彼女たちに存在するわけもない。
「メシアン女どもに命じる!! その男に抱き着いて『自爆』しろ!!」
自立誘導爆弾となった彼女たちは、白目になって涎をまき散らしながらサンダルフォンデモニカへと襲い掛かっていく。その彼女たちに対して、サンダルフォンデモニカはマハシバブーを発動させて彼女たちを『束縛』させる。サンダルフォンデモニカの力の中には「罪を犯した天使たちを永遠に閉じ込めておく幽閉所(タルタロス)」に閉じ込める権限がある。だが天使人間である彼女たちをタルタロスに封じ込めるのはあまりにも……と考えたのだ。ともあれ、怒り心頭に達した彼は、メシアンスレイヤーたちに向き直ると怒りのあまり暴れまわる。
「……そうか。ならば己も手加減する余裕もないな……!! 貴様ら全て根切りにしてやる!! シャアアアッ!!」
空手スキルの【貫手】に【掌底】。格闘戦に優れたこのデモニカでは一対一の戦闘用スキルしか存在しないが、それでもその力は強大であり、次々とメシアンスレイヤーもどきたちを薙ぎ倒していった。基本的に弱い一神教しか殴っていないメシアンスレイヤーもどきたちが敵うはずもなく、逃げ出そうとしたところに駆けつけてきたのは、メシアンスレイヤー(真)の人註組にそれを率いる【人誅ニキ】だった。
「メシアンスレイヤーの面汚しガ……!! お前たちのような奴らのセイでメシアンスレイヤーの評判が下がるんダヨ……!! 根こそぎ狩りつくせ!!」
こうして、メシアンスレイヤーもどきは、サンダルフォンデモニカと人誅組、そして人誅ニキによって殲滅されることになったが……それでも人誅ニキの悩みは深かった。メシアンスレイヤーもどきが増えれば増えるほど、人誅組や沖縄支部といったまともなメシアンスレイヤーまで風評被害が及んでしまうことになる。さて、どうしたものか、と彼は腕を組んでその対策に頭を悩ませることになった。
「し、死んでる……」
ちーん、とその場に倒れてお亡くなりになっている大天使メルキゼデクを見て、沖縄支部の『ヒュパティエ医院』から出向してきた『エリーゼ=バウマイスター夫人』*5は困惑した声を呟いた。
聖者ニキの代行としてほぼ全権委任された為に『医療部門代表』でありまた『一神教部門代表』である彼女は、『名誉司祭資格』と更に『枢機卿資格』を有しているため、他の一神教勢力たちと沖縄支部との窓口になっている。……正確に言えば、他の一神教勢力がよってたかって彼女のコンタクトを求めて殺到している状態だが。
そして、その性質上、彼女は同じ一神教を奉じる一神教調和派とも仲が非常に良い……というかお互い協力体制にある関係である。
非常に厳しいアンチメシアンである沖縄支部は、天使たちを強く憎んでいる。しかし、とはいえ同じガイア連合の「天使部」と敵対するほどではなく、お互い距離を取っている関係性である。そして、それは一神教調和派とも同様だ。基本的に一神教調和派は沖縄支部とは距離を取っており、唯一の窓口ともいえるエリーゼと交流を行っている状態である。……え? 何か一人変なのがいる? あれはこの際ノータッチで。*6
ともあれ、メルキゼデクは死亡している理由。それは彼の近くに転がっているある物体。それは【銃火暴風怨嗟域】から産出された『咎穢』を混ぜたワインを口にしたからである。
超巨大異界【銃火暴風怨嗟域】を浄化した際に発生する穢れの結晶であるそれは、旧日本軍たちなどに対する恨み・怨念などの結晶であり、終戦後のメシア教のやらかし被害による怨嗟エネルギーも多く含まれている。
大概の恨み辛みは浄化に成功したが、琉球ニキたちはこれを『沖縄の長年背負った苦難を魂から天津神に味あわせる為』に天照や邇邇芸に渡して、それを飲ませることによって『禊を済ませた』という形にした。
そして、メルキゼデクは独自に沖縄支部からこの『咎穢』を取り寄せて、ワインに混ぜて飲んだ結果……呪詛が苦手な天使としてごく当たり前に死亡した分である。そんな困惑しているエリーゼの疑問に答えるのは一神教調和派に属する一神教調和派新潟支部の『歌住桜子』である。
「……別に天照様たちとは違ってメルキゼデク様は琉球ニキ様たちに『咎穢』を飲め、とは言われてませんよね?」
「……はい。つまり『勝手に頼んで勝手に飲んで勝手に死んでいる』事になりますね」
えぇ……と桜子の言葉に思わずエリーゼはドン引きした。何故琉球ニキたちにも命じられていないのに勝手に注文して勝手に飲んで勝手に死んでいるのか。訳が分からないよ、と言っても仕方ない状況だ。
しかし、「悪因悪果、善因善果」をモットーとするメルキゼデクにとっては、メシア教が【銃火暴風怨嗟域】の弱体化に致命的かつ破滅的失敗……『死後洗礼で彼らはメシア教徒だ』とメシア教以外の誰がどう見ても『その死者達の魂を深刻かつ極限クラスに冒涜する暴挙』を併して彷徨う魂の拉致を行うその死者の名誉や尊厳を穢す愚行……強制的な改宗(洗礼)を行うというのは一神教の天使として極めて恥を感じざるを得なかった。
『オイは恥ずかしか!!生きておられんごっ!!』とその勢いで少しでも沖縄支部の負債である『咎穢』を飲んで少しでもその負債を解消しようという感じである。(なお当然穢れに弱い天使なので当然のごとく死亡する)
ともあれ、メシアンも一神教も同じ! 全て殲滅する!! というメシアンスレイヤーもどきの登場は、一神教を奉じる各勢力に衝撃を与えていたが……それに対抗する策として、一神教勢力は『お互い協力しあう』という至極単純な対抗策を講じることになった。
一神教調和派自身は『鷹村ハルカ』*7という後ろ盾を持ち、沖縄支部一神教勢力は『聖者ニキ』や『八男ニキ』ひいては沖縄支部全般が後ろ盾についている。
しかし、それでも自分たちは自分の手で守るべき、と一神教同士の協力をさらに増すためにこの会合は開かれたのである。そして、そこには新しい一神教勢力も招かれていることになった。
「なるほど……。それで私たちもここに呼ばれた、とそういうことですね?」
彼女は「シスターミュウネキ」北上派出所で保護されている【隠れキリシタンの里】の出身のシスターの一人である。*8
元は一神教調和派である彼女はキリシタンの隠れ里出身であり、隠れ里や隠れキリシタンたちが北上派出所に保護される際に一緒に保護される形になった女性である。現在では北上派出所の隠れキリシタンたちのリーダーともいえるシスターだ。一神教調和派である彼女は、その関係から同じ一神教調和派である桜子やメルキゼデクたちとも親しく、お互い協力体制を取っているが、せっかくなので、という理由で沖縄支部の一神教代表であるエリーゼと交流を持って協力体制になることにしたのだ。
「初めまして。エリーゼさん。私は『シスターミュウネキ』と言います。バチカンから直接『枢機卿』認定された方と直接対面することになるとは……よろしくお願いします。」
「ええ、よろしくお願いします。同じ一神教同士、協力して助け合いましょう。」
エリーゼとミュウネキは和気藹々と話を進める。同じ一神教同士であり、同じような温和な性格を持つ彼女たちは短期間で簡単に打ち解けることができた。そこで、ふと桜子は彼女について気になったことを聞いてみる。
「そういえば……ミュウネキ様、というかこの隠れキリシタンの里は何を崇めているのですか?やはりマリア様を崇めているのですか?」
「はい。我々が崇めるのは……『マリア観音』様です」
「うんうん……うん? すみません。もう一度お願いします」
「『マリア観音』様ですが……何か?」
マリア観音は、日本において、隠れキリシタンが聖母マリア像として信仰の対象としていた観世音菩薩像のことであり、日本の観音と聖母マリアが融合した存在である。
日本のキリスト教禁教令時に、禁教令を逃れて隠れキリシタンたちがマリアを拝むために観音を変化させて作り上げた存在こそがこの「マリア観音」である。
実際に「聖母マリア信仰のルーツは大地母神(地母神)信仰にある」という仮説は存在しており、ほかのキリスト教 + 欧州・エジプトの大地母神(イシス等)などと融合した【ブラックマリア】信仰や アステカの地母神「トナンツィン」と結びついた【グアダルーペの聖母】などなどマリア信仰と現地信仰が融合した例は世界各地に多種多様に存在する。
い……異端ッ!!*9と思わず桜子は心の中で突っ込みそうになったが、元メシアンであり一神教からしたら異端であった自分がその辺を突っ込める権利などどこにもなかった彼女は、その言葉をぐっと飲みこむ。桜子はエリーゼと共に部屋の隅っこに移動して二人でこそこそぼそぼそと秘密の会話を始める。
「エリーゼさん……いいんですかアレ? 割と異端なのでは?」
「でも実際に教皇もマリア観音は認めたことがありますし……それにメシアンという異端に比べれば何てことありませんし問題なしということで。」
そうだなうん!! と桜子は彼女の意見に賛同することになった。それに外道の極みであるメシアンに比べればこの程度可愛いものだろ……うん、と彼女は自分で納得することにした。(自分も元はそのメシアンだったため何も言えねぇ……が桜子の立場である)
ともあれ、同じ一神教である彼女たちが協力体制を取るために色々協議を行っている中、一人の異質な少女が桜子のリカームで復活してようやっと起き上がったメルキゼデクに抱き着いてくんくんすーはーとその匂いを嗅いでいた。
「うーん。狂気と正義が混じったいい匂いにゃ~。シキちゃんこの匂いお気に入り~。せっかくなので死ぬほど吸わせてもらいましょうか!!」
にゃっはっはは~とメルキゼデクに抱き着いてその匂いを嗅ぐのはもふもふ髪の美少女。ミュウネキと同じ隠れキリシタンの里出身であり、一神教調和派でもある『シキニャンネキ』である。魂の匂いを嗅ぎ分けられる彼女はどちらの匂いもしない狂気の混じったまっすぐな匂いがたまらないらしく、彼に抱き着いてすーはーと猫吸いのごとく匂いを吸いまくっている。だが、それにも関わらず気にせず平然と彼女たちと会話を続けるメルキゼデクに対して(この人大物だなぁ……)と三人揃ってある意味関心していた。
「メルキゼデク様的にはシキニャンネキ様はどう思ってるんですか?」
「猫。」
「……猫?」
「大きい人型の猫。まあ可愛いとは思うが……。」
馬ニキのところでバイオハザードごっこ異界ができていたけど「これは……もしかして黒札たちの遊び場にできるのでは?」と田舎ニキが救護ネキに提案して疫病神から攻撃を受けた際に黒札たちの遊び場として作り出していそう。