【カオ転三次】故郷防衛を頑張る俺たち   作:名無しのレイ

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第52話 自衛隊との協力体制構築

「ふぅーむ、やっぱり自衛隊との協力は必要かぁ……。」

 

凍矢は、独自に同じ黒札である煙ニキのシェルター作成情報を入手してそれを読み込んでいた。

煙ニキ*1は、ガイア連合の支部としてではなく、黒札個人のシェルターとして市一つを巨大なシェルターで覆ったり、自衛隊とこの段階から協力体制を行ったり、 議員や官僚などは、きっちり手中に抑えていたり、将来的には戦略兵器ともいえる上位黒札の千代を自分の戦力として確保するほどのやり手である。

 

 

その彼から学ぶところは多い、と支援の補助をする代わりに彼から様々なシェルター建設情報を入手していたのだ。

凍矢の周囲も様々な霊的結界などに整えられているが、まだ地元の自衛隊を手元におけるほどではない。(ある程度緩やかな協力体制ではあるが)

 

「でも、凍結弾やブフストーンの販売は行ってるから、それなりの繋がりはありますよね?」

 

その資料を読み漁っている凍矢に対して、静は話しかける。

凍矢は通常の弾薬を冷凍弾に変化させたり、ブフストーンを作り出せる能力を持っている。

それを利用して、金をもらうことによって自衛隊の弾薬を冷凍弾に変化させたりしてある程度の友好的関係を持っている。

 

「まあそうなんだけど、いざという時にはこちらの言う事を聞いてもらわないと困るからなぁ……。それに今の彼らの問題点は、深刻なデモニカ不足、そして覚醒者不足らしい。ここを何とかしないと。」

 

凍矢の地元の自衛隊、第30普通科連隊にもある程度五島部隊や、その薫陶を受けた人間はいるが、現在彼らの問題は深刻なデモニカ不足、覚醒者不足に陥っている。

現在様々なデモニカの生産は行われているが、自衛隊では最精鋭である五島部隊へと真っ先に回されている。地方の自衛隊にまでは中々回ってこないのが実情である。

 

「ここの部分を解消できれば、向こうもこちらに対して好意的になってくれるはずだ。早速連絡を取ろう。」

 

「でも……。覚醒者をそんな一気に増やせる方法なんてあるの?そんなのがあれば皆苦労しないんじゃ……?」

 

確かにほむらの言う通りだ。黒札でさえ、覚醒するためにショタオジの辛い覚醒修行を行う者たちが多数いたのだ。そんなのがあれば誰も苦労はしない。

 

「確かに少し前はそうだった……。だが、今は違う!(ギュッ!!)」

 

読んでいた某医学系の漫画の真似をしながら、凍矢は言葉を続ける。

 

「ガイア連合のロボ部の技術開発班が作り出した【戦術甲冑 震電】

これを使えば未覚醒者でも悪魔を倒すことができる。

未覚醒者でも悪魔を倒すことができれば覚醒できる人も多く出るはずだ。

これを使ってウチの異界【黄泉比良坂】でガキを倒してもらおう。

これに加えて、俺の血から作り出した【覚醒誘導薬】も使えばかなりの人間が覚醒できる……はず。」

 

【戦術甲冑 震電】

信仰排出ゼリー技術を流用して作成された「人工筋肉」と「高濃度MAG生体液」を動力源とするロボットだ。

人工筋肉が動力源なので異界でも終末でも平然と動くことができる。

内部に未覚醒者が乗り、内臓されているエネミーソナーによって悪魔を探知し、手にしたガイア銃によって悪魔を倒す事によって、未覚醒者でも覚醒を促すシステムである。

実際に、未覚醒者が悪魔を倒して覚醒する事例はゴッホちゃんを始めとして多数報告されている。

それを人為的に行おうというシステムである。

 

「うん、これによって震電の有効性を実感してもらって、自衛隊に買ってもらおう。

彼らからしてみれば喉から手が出るほど欲しいシステムだろうし。

後は、確かシノさん*2の所の霊山同盟支部*3だっけ?ウチでは『破魔弾』は欲しいけど、ノロイ米があるから『呪殺弾』はそれほど要らないから、自衛隊の方にも『破魔弾』と『呪殺弾』の案内を行っておこうか。」

 

「『冷凍弾』『破魔弾』『呪殺弾』が揃えば、悪魔に対してもそれなりに戦えるでしょうしね。それと『G3MILD』と『G3』の情報を流してシノさんのところから購入するように勧めておくか。

こうすれば自衛隊はデモニカをゲットしてにっこり、シノさんはお金をゲットできてにっこりでしょう。」

 

こうすれば、シノさんのところや霊山同盟支部はお金がゲットできてにっこり。

自衛隊第30普通科連隊は廉価版や正式なデモニカに加え、『破魔弾』や『呪殺弾』をゲットできてにっこり。

誰も損をしない皆得をする状況になれるはずである。

 

「よし、そちらの方はそれでいこう。あと、ちょっと話は変わるけど、確かウチに覚醒希望者が山ほど来てるんだっけ?」

 

【戦術甲冑 震電】によって名家の人々を覚醒させて戦力にした分、その情報がほかに漏れていると考えるのは自然である。

そして、そうなれば藁をもすがる気持ちで覚醒したい人々が山ほど来るのは当然だ。

黒札でさえ覚醒するのには文字通り死ぬほど苦労したのだ。

その苦労なしに覚醒できる可能性が高い方法があると知れば、皆が縋り付いてくるのも当然であろう。

 

「はい、【ここならば覚醒できる可能性が高い】という情報が名家から漏れたらしくて、覚醒したいという人間が山ほど来ていますね。まあ、ろくでもない人間やら必死になっている人間やら多数いますから厄介ですが……。」

 

「これだけの人間の善悪なんていちいち調べているわけにはいかないからなぁ……。俺たちだけ割りを食うのはアレだし……。よし【名家からの紹介】があれば引き受けようという事にしよう。もしオカルト悪事を行ったときには名家にも責任をとってもらう、と言えば向こうも真剣になるだろ。」

 

「あとは、それだけだと損になるから、ウチで覚醒した人には霊的契約を結んでもらおう。

むやみに私兵を増やすと他の勢力から敵視や警戒されるから、目立たないように諜報員として活躍してもらおうか。」

 

「それは、スパイとして活躍してもらうということですか?」

 

「いや、スパイをしろ、というと向こうも警戒するだろうから、【情報提供者】という霊的契約にする。普段は好き勝手やっていて、どの勢力にいてもいいけど、いざという時や危険そうな時にはこちらに真っ先に情報を提供するように契約しておこうか。いろいろな勢力からの情報屋からの情報を集めることができればこちらに有利だし、オカルトテロリズムも防ぐことができるだろう。」

 

つまり、あちこちに自分たちの情報提供者を潜り込ませておくのと同じである。

それは、あちこちに自分たちの『目』があるのも同じだ。

例え覚醒したばかりでもDLV基準の弱い人間たちであろうと、あちこちの勢力に情報提供者を潜り込ませておけば、すぐさま対応できる。

LV50近い肉体をもった神といっても過言ではない凍矢ならば、情報さえあれば悪魔の降臨やらオカルトテロリズムなどすぐさま対応できるだろう。

これによって、無差別召喚などテロリズムの対策を行って治安向上を行おうというのだ。

 

「………」

 

そんな凍矢に対して、ほむらや静は妙な目で彼を見る。

その視線に対して、彼も思わず動揺してしまう。

 

「えっ?何?何なの?」

 

「凍矢様、何で時々むやみやたらと戦略的になるんですか……?」

 

「それを毎回してれば静さん苦労しなくてもすむと思うんだけど……。それだから「チクハグ」だの「とびきりの変人」呼ばわりされるんじゃ…。」

 

「失☆礼!!迷惑かけてるのはごめんね!!」

 

「いやまぁ他人に迷惑欠けているわけではないのでいいんですが……。」

 

確かに静にはある程度迷惑がかかってはいるが、その程度彼女がカバーできる範囲である。それよりもLV50近い防衛力である彼が存在してくれているほうが遥かにありがたい。それが静の本音だった。

 

*1
小ネタ 千代ちゃんの派遣業務

*2
改造人間短編集様『PROJECT G4』 page2

*3
霊能力者、鷹村ハルカは改造人間である。

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