【カオ転三次】故郷防衛を頑張る俺たち   作:名無しのレイ

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第68話 ユルングVS凍矢戦

 ガイア連合アリススプリングス基地。

 ここは、オーストラリアの最大級の霊地であるエアーズロック……アルルを監視するために作られた基地である。

 もし、万が一【ユルング】が復活する際にはここに降臨するであろうと見越しているのである。

 そして、その予感は見事に的中していた。

 エアーズロック周辺にはすでに結界は張り巡らされていて【ユルング】を封じ込めている。

 これがなければすでに【ユルング】は大都市へと襲い掛かっていただろう。

 

 そして、そんな神経をすり減らす状況で、【ユルング】と互角に戦えるほどの黒札が到着したのだ。

 だが、そんなことが大々的に公表されたら、逆の意味で大騒動になりかねないので、それほどの黒札が到着したのは基本的に秘密にされていた。

 基地から基地へとトラポートでの移動ならば、黒札が動くたびに発生する“霊的痕跡”も最低限になる。

(基地内ならば、結界が張られているため霊的痕跡も外に漏れにくい)

 そんなアリススプリングス基地内部で、凍矢と『破裂の人形』は基地に所属しているガイア連合所属の日本人と会話をしていた。

 

「へぇ。日本人なんだ。見た感じ、基地内部結構日本人多いみたいだね」

 

「はい、ガイア連合の技術部たちが結構オーストラリアに来ていますね」

 

 アリススプリングス基地内部は、日本人が多い影響か、基地内部も日本的様相が強い。基地から一歩も外に出れない凍矢にとっては、ここが外国であるという実感があまりないほどである。

 基地所属の人員と会話しながら、凍矢は基地内の簡単な説明を受けていた。

 一応さっさと帰るつもりではあるが、せめて一日は休んで体調を整えろという配慮である。

 基地内部は快適な冷房なども行われているが、外は灼熱の暑さに違いない。

 部屋に案内されるときに凍矢はふと思い出したように、その日本人の案内の女性に持ってきた手のひらサイズの彼の魔力がこもった石が十個ほど入ったケースを手渡す。

 

「ああ、そうだ。これ持ってきたから、俺が帰った後で使ってみれくれ」

 

「これは?」

 

「【アクエスストーン】これにMAGを注げば一回で都市一つは賄えるほどの水を生み出せるから。

 俺のMAGを込めておいたから、多分年単位はもつはず。これを十個もってきたら、ガイア連合の基地で適当に使っておいて」

 

 オーストラリアは慢性的な水不足に悩まされている。

 国土の18%を砂漠が占めている上に、地理的な高低差が少ない大陸のため、乾燥した気候が続きやすいというのが問題点らしい。

 それは、この半終末で強まっても弱まってはいない。

 おまけに、比較的安全なこのオーストラリアでは、緑化しての食糧生産基地としての役割が期待されている。それのほんの少しでも手助けできたら、の気持ちである。

 

【ノロイ米】も天使が少ないこの地ではどうか、と思ったし、食料支援も借金を抱えた身としては無償支援よりはむしろ金を払って売りつけたい気持ちである。

 とはいうものの神様扱いされて色々すがりつかれても面倒くさいしこっちはそれどころではない。

【アクエスストーン】を帰った後で公表しろ、といっていたのも同じ理由である。

 

 つまり、都市一つを賄えるほどの水源が一気に十個も出現したことになる。

 これは水不足に悩んでいるオーストラリア人にとってまさしく福音である。

 暴走させれば厄介なことになるが、ガイア連合の基地で管理してもらうのなら問題は少ないはずである。

 

 基地内であてがわれた部屋内部で、COMPによるユルングの能力を調べながら、凍矢は思わず頭を抱える。メガテン系列でもペルソナ系列でも、ユルングの能力はそれぞれバラバラということである。

 

「しかし、とはいうものの【ユルング】って『氷結吸収』やら『氷結無効』やらが多いパターンなんだよなぁ。幸い、ここの【ユルング】はメガテン5の能力で『氷結吸収』とかなさそうだけど」

 

 もっとも、そうなったら「アクア」関係の呪文で攻撃を仕掛けるだけの話である。

「アクアダイン」と「マハアクエス」の呪文はすでに身に着けている。

 おまけに水撃系の魔術は氷結系と違って吸収耐性や無効耐性を持っている悪魔がほとんどいない事が大きい。

 とはいうものの、凍矢にとってアクア系の魔術にも欠点がある。

 それは冷気と違って”速度が遅い”事である。だが、それでも巨大なユルングと戦うのならば十分だろう、と凍矢は判断した。

 


 

 ──―エアーズロック、別名、アルル。

 その上空では、全身虹色に輝く銅で形成されている巨大な細長い蛇のような異形の姿の超越的存在がうねくっていた。

 銅で構築されていながら、それを感じさせずに生き物のように自在にうねくる超越的存在。

 それこそが、アボリジニたちの神の一柱として崇められていた神【竜王ユルング】である。

 

 >竜王ユルング LV50

 

 ユルングはその出てくる作品によって極めてデータにばらつきがある。

 メガテン1では、LV46で電撃系反射、火炎 氷結 銃撃耐性。

 メガテン3では、LV66で火炎、氷結、雷撃、衝撃無効。

 メガテン5では、LV50で雷撃系無効、火炎弱点など。

 これにさらにペルソナ系列を加えれば実に頭の痛いことになる。

 

 そんな人知を超える存在に対して、アリススプリングス基地から車を使って到着した凍矢と『破裂の人形』の二人がその前に立ちふさがる。最悪、「氷結貫通」か水系の魔術でゴリ押しすればいいと考えながら、凍矢は、ユルングの前に姿を現す。封印で封じ込められて怒り狂っているユルングの前に現れた人間に対して、ユルングは思わず怒りの声を上げる。

 

『何者か! 貴様! 我の前に姿を現すなど無礼であるぞ!』

 

 虹色に輝き、表面に奇怪な紋章を浮かび上がらせ、雷雲を発生させ雷を響かせながら叫びを上げるユルング。黒い雷雲に囲まれながら雷をまき散らすその姿は、どこからどう見ても怒り狂っている状態だった。それは日本で言えば荒魂化している状態である。

 神にとって、アボリジニたちの苦難は「遠い昔」ではなく「つい最近の出来事」でしかない。

 LV27のターボばあちゃんですら、大都市を複数壊滅させることができるのだ。

 白人に恨みを持つLV50のユルングが解放されたら、どれほどの被害がでるか予想もつかない。

 最悪、大都市を餌に湾岸部にまで誘い出し、金剛や日向などの大威力砲撃で殲滅する案もあるが、それは最後の手段である。

 とりあえず、凍矢は、ユルングに対して会話を試みる。

 

「聞いてくれユルング。俺はガイア連合から来たものだ。まずは落ち着いて話を……」

 

『何がガイア連合だ! ふざけるな! そんなものは知らん!! 貴様は白人ではないようだが、その程度で我の怒りが治まると思うな!!』

 

 怒り狂っているユルングは、雷をさらに発生させながら怒り狂いながら言葉を続ける。

 

『何がメシア教だ! 「我にとって白人こそがメシアそのもの」だ! しかも貴様らにとっては遠い過去かもしれんが、我にとってはつい最近のことなのだぞ!! 許せるものか!!』

 

 そんなユルングに対して、凍矢は両手を広げながら、COMPを通して悪魔からの精神汚染を防御しながら会話を開始する。 

 

「別に許せとは言っていない。俺にもお前の気持ちは少しだけだが理解できる」

 

 ぬぅ……? とユルングの怒りが多少和らぐ。真向面から全否定されればユルングも怒り狂うだろうが、気持ちがわかるといわれては和らぐしかない。*1

 ここで「部外者に何がわかる!」と言われても、どの道言うことは同じである。

 

「我々、日本もメシア教……白人たちには大いに苦しめられていた。実際、日本の霊的組織が壊滅させられたのは白人……メシア教のせいだ。我々が滅びなかったのは「運が良かっただけ」にすぎない」

 

 実際嘘は言っていない。日本の霊的組織がメシア教によって根切りにされたのは事実である。

 それによる犠牲者たちも大勢出ていたし、滅んでいないのは運がいいだけに過ぎない。

 まあ、黒札である凍矢は、ガイア連合を除く日本の霊的組織とは縁が薄いのではあるが嘘は言っていない。

 

「別に許せと言ってるわけじゃない。だが、もう白人たちは自分たちの手で滅びに向かいつつある。

 メシア教の専横、それによる膨大な被害と世界崩壊寸前。これらは全て白人たちのせいだ」

 

 これも全く持って事実である。別に凍矢自身は白人に対して恨みはないが、メシア教の好き勝手を許してきた彼らに言いたいことは山ほどある。

 

「だから、わざわざお前が手を汚さなくても滅びに向かう彼らを嘲笑っていればいい。

 アボリジニたちを守護して、ヨーロッパやアメリカで苦しんでいる白人たちを「ざまぁみろ!」とせせら笑えばいい。それに、オーストラリアには白人の血が混じったアボリジニたち、アボリジニの血が混じった白人たちも大勢いる。そんな彼らを根こそぎしていたらきりがないぞ」

 

 ぬう、とそれに対してユルングは唸りを上げる。

 確かに、白人の中にもアボリジニたちの血が流れているものたちもいれば、混血児も存在する。

 さらに、アボリジニたちも多くが大都市で暮らしているのだ。

 それら全てを纏めて殲滅するなどそれこそ本末転倒だろう。

 

「アメリカの現状は知ってるだろう? 白人たちは今や滅びつつある。お前がわざわざ手を汚さなくてもだ。オーストラリアも、お前が復活した以上白人たちの苦難は決定している。アボリジニたちを守護して、自分の手を汚さずに白人たちの苦しみを嘲笑いながら見ているのが一番だと思うけど?」

 

『……ダメだ』

 

『ダメだダメだダメだ! 許せん! やはり許せん!! 我らの民を苦しめた白人どもを苦しめ、叩き潰す!! そうでなければ苦しんでいった民たちが納得いかん! 彼らのためにも! 我は止まるわけにはいかんのだ!!』

 

 そのユルングの反応に対して、そうだろうな、と凍矢も納得した。部外者である彼の言葉だけで納得して復讐を辞めることができるのなら、誰も苦労はしない。

 ましてや、彼ら神にとってアボリジニたちに対しての民族浄化は「過去のこと」ではなく「つい最近のこと」である。それを間近で見ながら、そんな言葉で納得はできないだろう。

 

「まあそうだろうな。とりあえず一度殴って落ち着かせないとダメか。やれ! スザク!!」

 

『【火炎プレロマ】【アギバリオン】!!」

 

 話をしている最中でも、ユルングの情報はすでに調べていた。このユルングは、メガテン5のユルングと同じデータである。それはつまり、「火炎に弱い」ということだ。

 スザクが放った最高位の火炎攻撃であるアギバリオンの直撃を受け、いきなり弱点である猛烈な火炎攻撃を食らったユルングは思わず悲鳴を上げる。

 

『ぐわぁあああ!! 貴様! なぜ我の弱点を!!』

 

 復活したばかりで人間社会の情報がないユルングは、COMPやアナライズという概念が理解できない。

 話をしている間に、自分の弱点が調べられたということに気づいていなかったのだ。

 凍矢も、購入したばかりのジャッカルPに火炎弾を装填してユルングに叩き込んでいく。

 いきなりの火炎攻撃で大ダメージを食らったユルングは、治癒魔術で自らを回復させていく。

 

『【ディアラハン】!』

 

 そのディアラハンによって、火炎攻撃で食らった大ダメージが瞬時に治療されていく。

 あれほどの大ダメージをあっさりと治療するユルングに対して、凍矢は思わず舌打ちする。

 

「ふざけんなよお前! ボスがHP全回復持っていていいと思ってるのか!」

 

『ええいやかましいわ! 【氷結ブロック】!!』

 

 それを見て、凍矢は舌打ちした。氷結無効などは持っていないが、【氷結耐性】に【氷結ブロック】を持っている【ユルング】は凍矢にとって相性が悪い敵である。

 だが、彼もブフ系だけではない。

 

「だったらこれだ! 【アクアダイン】!!」

 

 凍矢の手から猛烈な水流が発生し、その膨大な水による水圧が【ユルング】に対して襲い掛かる。

 氷結系と違い、水系の魔術に強い悪魔はそうそう存在しない。

【氷結貫通】を使用しながらのフブダインと織り交ぜて、アクアダインを【ユルング】へと叩きつけていく。

 

「【吸魔】! 【アクアダイン】!!」

 

『【火炎プレロマ】【アギバリオン】!!』

 

「【物理ハイブースタ】【モータルジハード】!!」

 

 一体しかいないユルングに対して、こちらは複数パーティである。ならば、徹底的にタコ殴り、集団で囲んでボコるという戦法を使わない理由がない。

 激烈な水圧と、猛烈な火炎攻撃、そして凄まじい斬撃がユルングへと襲い掛かっていく。

 一度は全回復したユルングのHPが再びみるみるうちに減少していく。

 

「おのれぇえええ!! 【ディアラハン】! 【ジオダイン】!!」

 

 ユルングは自らのHPを全回復した後で、ジオダインの猛烈な雷撃を凍矢たちに叩き込んでいく。

 基本戦略は魔術を使わせる&吸魔によってMPを吸い取ってMPを枯渇させていくのだが、メガテン5と同じ特性を持つのなら他にも手はある。

 キクリヒメは懐から石を取り出すと、それをユルングに対して投げつける。

 

「食らいなさいですわ~! 【封技の秘石】!!」

 

 そう、メガテン5のユルングは封技にも弱いという特性を持つ。封技は魔術など全てのスキルを封印する。全回復などという厄介な特技を持つユルングに対しては、MPを削り取るよりこっちのほうが手っ取り早いと判断したのである。

 自分のスキルを封印されたユルングは、思わず唸り声を上げる。さらにそれだけでなく、凍矢が放ったその膨大な水は【ユルング】に対して異変を起こさせていた。

 

『ぬ、ぬう!! これは……まさか錆か!!』

 

 そう、ユルングの体の表面は急速に錆が広がりつつあったのだ。

 虹色の銅の肉体の表面を覆いつくしていく錆。みるみるうちに広がっていくその錆は、ユルングの動きを阻害していった。だが、銅自体は錆易くはあるが、錆自体には強い金属。ある程度まで保護皮膜の役割を果たす事になる。つまり、銅の表面についた錆がそれ以上銅の本体を腐食させないよう作用する。腐食は完全には止められないものの、進行をかなり低いレベルまで抑えることができる。これが本来、銅自体が腐食に強く、耐食性に優れた材料と言われる所以だ。

 

『舐めるな! 銅は錆には強い金属だ!! 例え錆びたところで致命的な事は……!!』

 

「だが……行動は一手遅れるよな!! 『破裂の人形』!!」

 

 その凍矢の叫びに応じ、『破裂の人形』は手にした巨大なバスターランチャー(改)を展開し、発射準備を整える。銃口から凄まじい光が溢れ出し、それは膨大な光条となってユルングへと射出される。

 

「イエス、マスター!! 【万能ブースタ】【メギドラオン】(バスターランチャー)発射!!」

 

 膨大な光の波はユルングへと命中し、彼の肉体を吹き飛ばしていく。防御しにくいメギドラオンの万能攻撃、しかも万能ブースタが付与されたその一撃は、ユルングに多大なダメージを与えていた。

 しかも、スキルが封じられている今のユルングには、回復呪文を展開することもできない。

 

『がぁあああ!! き、貴様ッ……!!』

 

 今こそが最大のチャンスである。グリスブリザードを展開した凍矢は、グリスブリザードの最大級の必殺技を叩き込むために空中へと跳躍する。

 

「【氷結貫通】【氷結ハイブースタ】【ブフバリオン】【飛び蹴り】!! 食らえぇえ!」

 

「【グレイシャルフィニッシュ】ッ! 」

 

 猛烈な絶対零度の冷気を纏った飛び蹴り。大気を凍り付かせながら飛躍するその蹴りは、いかに冷却耐性を持っているユルングでも耐えられるものではない。

 メギドラオンを食らって大ダメージを食らったユルングは、その凍矢のグレイシャルフィニッシュをまともに食らってその蛇体を真っ二つに両断される。

 悲鳴を上げながら、両断されたユルングは、地面に墜落して唸りを上げる。

 

『ぐぬぬぉ……。我の敗北か……。仕方あるまい。我はここで滅びぬ訳にはいかぬ。幾多のアボリジニたちの恐怖と憎悪と守護を願う悲鳴。それが我をこの地に降臨させた。彼らを守護するまで我が滅びるわけにはいかぬ。忌々しいが……貴様たちの条件を飲もう』

 

 これほどの神霊となれば自分自身の言葉にも縛られる。体が治ったからと言っていきなり襲い掛かってくるということはあるまい。

 警戒しながらも、キクリヒメの【ディアラマ】によってユルングを一旦回復させる。

 ここでユルングが消滅してしまっては、最悪アボリジニ神格の神たちが全てを滅ぼすために活動を行いかねない。それを防ぐためにもユルングを回復させて交渉を開始する必要があるのだ。

 

(正直、後は全部オーストラリア政府とガイア連合に丸投げしたいんだけどダメ?)

 

(ダメです。きちんとユルングが納得するような条件を引き出してください)

 

(実際、ここで妾たちが帰ったらまたユルングが暴れだしたり暗躍したりしますでしょうしね~。妾たちがこの地にいる間に霊的契約を結ばないと~)

 

 まあ、実際ユルングが大人しくしているのは、自分を倒した黒札がオーストラリアの地にいるからである。霊的約束も結ばずに帰ってしまったらどうなるかは分からない。

 とりあえずガイア連合を通してオーストラリア政府と交渉を開始したが「俺はそこまで責任持てねぇー! 当事者たちで相談して!!」と何度も絶叫したくなった。

 コミュ障の自分にこんなこと任せないでほしい、と愚痴りながらも、凍矢は何とかユルングとオーストラリア政府の間に立って交渉を行った。

 そして、凍矢たちの交渉によって、オーストラリアのアボリジニたちの立場は劇的に改善される事になった。

 

「とりあえず、アボリジニたちのかなりの優遇処置、立場改善、正式な過去の謝罪、白豪主義の撤回などなどまで飲ませたぞ。あとはもう当事者たちの相談で何とかしてくれ」

 

 それは実質、アボリジニたちがオーストラリアで一級市民になり、白人たちは二級市民、三級市民に落とされるという宣言でもある。

 当然、白人至上主義たちは怒り狂うだろうが、もうそこまでは知らんから後はそっちで何とかしてくれ、という感じである。

 ユルングとしては、白人たちの段階的なオーストラリアからの退去を命じたかったのだが、アボリジニたちがこれだけの広大な土地は自分たちだけで何とかしきれない、知り合いや身内もいるから勘弁してくれ、と泣きついたのも理由の一つである。

 ともあれ、ユルングもとりあえずここまでで、後は段階的に立場を強めていけばいいだろう、という判断であるらしい。あるいは、苦しんでいる白人たちを高みの見物にして少しでも溜飲を晴らすという考えなのかもしれないが、とりあえずある程度は納得したユルングは、うむ、と一つ頷く。

 

『むぅ……。個人的には白人を追い出したかったのだが、仕方ないか……。まずは苦しんでいた我が民を保護するだけで良しとしておこう。貴様からの条件であるオーストラリア守護の役割と、ルルイエ監視の役割も引き受けよう。安心せよ。約定したからには、オーストラリア守護も我が民守護の役割も行う。……まあ、白人は知らんが』

 

「それじゃ後はオーストラリア政府と交渉してくれ……。俺疲れたので帰る……」

 

 度重なる交渉*2で戦いよりも交渉でヨタヨタボロボロになりながらも、凍矢は日本へと帰国することにした。

 

 

 


 

 碧神 凍矢 男・20歳 転生者・覚醒済 Lv60

 ステータスタイプ:【魔】中心の魔術師タイプ

 耐性:破魔無効、凍結無効、衝撃耐性、精神無効(装備)、呪殺無効

 スキル:ブフ系呪文全て、ブフバリオン、マハブフバリオン、復讐の氷拳、コンセントレイト、吸魔、氷結ハイブースタ、大魔脈、氷結貫通、アクアダイン、マハアクダイン

 特殊スキル:ブフストーン作成、凍結弾付与作成、低レベル覚醒者への教育スキル

 装備:無銘の刀、ジャッカルP、カジュアル装備一式、電撃の鞘、火炎弾

 展開型G4Xデモニカ『グリスブリザード』

 COMPソフト【ナース・コール】【Mr.サプライズ】【百太郎】【ギボ・アイズ】

 

 

 仲魔:式神【破裂の人形】 Lv57

 ステータスタイプ:パワー型前衛

 耐性:物理耐性、精神状態異常無効、呪殺無効、氷結無効、火炎耐性

 スキル:怪力乱神、万物粉砕、モータルジハード、トラポート、物理貫通、物理ハイブースタ、挑発、かばう、食いしばり、防御形態、メギドラオン、猛反撃

 汎用スキル:会話、食事、調理、房中術、変化A、高速飛行、交渉、事務仕事

 装備:試作型プラズマソード、モーフィング装甲(現在はカジュアル系装備一式と同程度の防御力)ラウンドシールド、バスターランチャー

 人間形態:シンデレラガールズの高峯のあ。

 

 

 仲魔:霊鳥スザク(元アガシオン) Lv50

 物理耐性、火炎無効、衝撃耐性

 マハラギバリオン、アギバリオン、ムドダイン、マハムドオン、マカカジャ、マハスクンダ、トラエスト、ラクカジャ、タルカジャ、エネミーソナー、テレパシー、火炎プレロマ

 

 

 仲魔:地母神キクリヒメ Lv50

 衝撃無効、破魔耐性、魅了耐性

 ザンダイン、マハザンダイン、ジオダイン、マハジオダイン、マハタルンダ、メディラマ、サマリカーム、ディアラハン、マカカジャ、乙女の仲裁、

 

 

 事務員:九重 静 LV17(移植手術によりLV上限25)(デモニカLV30)

 スキル:マハザンマ、ムドオン、ベノンザッパー、掃射、急所射撃、突撃

 装備:バッシュザブラックナイト(デモニカ)(内装はG3Xに換装、外装甲だけバッシュ)

 スキルカード【物理耐性】【一分の活泉】

 アクセサリー 【鋭敏のピアス】(睡眠・混乱・魔封・魅了」無効)

『GM-01 スコーピオン(調整済み)』『GS-03 デストロイヤー』『無銘の刀』

 イヌガミ(LV20)

 高級アガシオン(LV20)

 

 

 転生体:秋葉ほむら LV30(LV上限35)

【ホノカグヅチ】の転生体だが、彼女にはその自覚はあんまりない。

 神の転生体の中でも現地民にしては優れた素質(LV35上限)と豊かな生体マグネタイトを所有している。

 ステータスタイプ:パワー型前衛

 耐性:火炎耐性、精神無効

 装備:【無名の刀】【雷撃の鞘】【退魔銃(ベレッタ M92FSのモデルガン改造銃)】【凍結弾】【アルメーブラウス】【アルメースカート】【お守り】

 アクセサリー 【鋭敏のピアス】(睡眠・混乱・魔封・魅了」無効)

 スキル:アギダイン、マハラギ、ハマオン、ポムズディ、紅蓮の手刀(剣に炎を纏わせる) 火之迦具土、火炎ブースタ

 イヌガミ(LV20)

 高級アガシオン(LV20)

 

 

*1
相手が怒ったときに、より高確率で怒りを静めるキクリヒメの『乙女の仲裁』スキルも発動している。

*2
これらの交渉の時にも、キクリヒメの『乙女の仲裁』スキルが発動しまくっている

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