イメージ曲:エースコンバット5のThe Unsung War
(エースコンバットゼロのゼロもいいね!)
巨大極まりないクズリュウに対して、凍矢たちは周囲を縦横無尽に飛行することによってそれに対抗していた。
MAGを集めるのに加え、借金を返すために、クズリュウとの闘いはバイアクヘーによって映像が取られ、ガイア連合内へと流されている。これほどの大地震の最中に見ている人がいるかは分からないがそれでもやらないよりはましだろう。
空を自由に飛び回る凍矢たちは一撃離脱のヒットアンドアウェイでクズリュウに範囲攻撃を次々と仕掛けていた。呑気に地上を歩いていれば叩き潰されるが、飛行をしていれば相手からの攻撃も当てられにくいという凍矢の考えは確かに当てはまっていた。
そして、ヒットアンドアウェイの範囲攻撃は、確かにクズリュウに着実なダメージを与えていた。
だが、それだけやられて、クズリュウもただで黙っているわけにはいかない。
そして、これだけ攻撃を食らって流石にクズリュウは目の前の存在が脅威であると判断したらしい。主人公かどうかなどどうでもいい。
小うるさいブンブン飛び回るハエ、いや、飛び回ってこちらをチクチクと刺してくる蜂を排除すべく、クズリュウは本気を出して攻撃を仕掛けてくる。
「来るぞ! キクリヒメは俺の回復を頼む!」
『【山津波】! 【山津波】!【山津波】!【山津波】!』
クズリュウ最強の技、【山津波】*1
これは、本来はパーティ分全体攻撃を行う技だが、ゲーム内のバグによって『パーティ分の攻撃を全て”主人公”が食らう』という理不尽な攻撃へと変貌している。
この能力のため、クズリュウは”主人公”に対して極めて強力な攻撃力を有しているのだ。
バイアクヘーは除き、四人分の山津波攻撃が一気に凍矢へと襲い掛かってくる。
それはまさしく、万物全てを飲み込む災害そのものだった。
大地の土が凄まじい勢いで盛り上がり、まさに土砂でできた大津波と化して飛行する凍矢の四方から押しつぶさんと襲い掛かる。それは、まさに自然災害の具現化そのものである。
だが、その猛烈な土砂に対して、凍矢はヒノカグヅチから譲り受けたカウンタースキルを発動させる。
「うおおおおお! 【反気旺盛】*2【
【反気旺盛】【
【反気旺盛】【
【反気旺盛】【
【反気旺盛】【
【反気旺盛】【
【反気旺盛】【
【反気旺盛】【
反気旺盛】【
【反気旺盛】【
【反気旺盛】【
【反気旺盛】【
【反気旺盛】【
【反気旺盛】【
【反気旺盛】【
」反気旺盛】【
【反気旺盛】【
某作品ではクイッカを使用していたが、凍矢はヒノカグヅチから与えられたスキルによってクズリュウからの攻撃に対してカウンターアタックを叩き込んだ。
反気旺盛は本来打撃型のみのカウンターアタックだが、特別な調整が施されており、山津波にも対応できるようになっている。
本来は全体攻撃のはずの万能攻撃である山津波四連撃が凍矢一人に対して襲い掛かる。そのダメージは凄まじいもので、まるで災害の山雪崩に巻き込まれて押しつぶされるような、アイアンメイデンに押し込まれて串刺しにされた後で外からハンマーで叩かれるほどの猛烈な激痛が襲い掛かる。
「ぐぁああああああ!! 死ぬぅううう!! 痛すぎて死ぬぅうううう!! ショタおじの覚醒修行より痛すぎるぅううう!!」
「【ディアラハン】ッ!!」
何とか食いしばりで耐えた凍矢に対して、キクリヒメの全回復魔法が瞬時に放たれて凍矢はたちまち全回復する。
「これクズリュウが倒れるまでやるの!? 信じられん! 拷問じゃん!! 誰か助けてくれぇええ!!」
思わず絶叫しながら泣き言を言い放つ凍矢だが、助けてくれる者は誰もいない。彼が全ての攻撃を受けきってカウンターアタックを仕掛けるのが極めて有効的なのだ。
それと同時に、馬ニキがロキと戦った時のように、生死の反復ジャンプでクズリュウのMAGが凍矢の魂にも吸収されていくが、残念ながらクズリュウにはロキと違ってブックをかけるほどの知性はないし、
最も、クズリュウの方もただではすんではいない。
「くそぉおお!! こうなったらこちらもハメ技を使うぞ!! ノロイ酒の樽を破壊して、クズリュウにノロイ酒をたっぷり味わわせてやれ!!」
この対クズリュウ異界内部に大量に存在する大型の樽。そこに対して凍矢は銃撃を仕掛けて次々とそれを破壊していく。そして、その中からあふれ出すのは、ノロイ米から作りだされた大量のノロイ酒である。
古来より龍に対して酒を捧げて弱めるのは、かのヤマタノオロチでも有効である。
もちろん、直接飲むほど酒好きではないだろうが、それでも地面を伝わってノロイ酒はクズリュウへと浸透していく。
この効力によって、クズリュウに凍結効果などが通用しやすくなったはずである。
「【コンセイトレイト】【氷結貫通】【氷結ハイブースタ】【マハブフバリオン】!!」
>虚弱効果
>FREEZE
ノロイ酒の虚弱効果により、その後に叩きつけられた空間全てを凍り付かせる猛烈な吹雪と冷凍魔術により、凍結状態になったクズリュウはほんのわずかだが、その動きを停止する。
そして、それを逃す彼らではなかった。
『破裂の人形』は瞬時に戦闘機形態から人型形態へと変形し、クズリュウの瞳に神剣『ヒノカグヅチ』を突き立てる。
「
その瞳に突き立てられた刃に、さすがのクズリュウも悲鳴を上げてのたうち回る。
いかに強力な存在といえど、眼球までは鍛えられないのはお約束である。
「【火炎ギガプレロマ】【火炎貫通】【マハラギバリオン】!」
片方の眼球を潰されて、竜体の半分を凍り付かせてさらに炎によるダメージを受けながらも、さらにクズリュウは天に向かって吠える。
『【山津波】! 【山津波】! 【山津波】! 【山津波】!!!』
あらゆる物を粉砕し、押しつぶす質量を持った災害の津波とも言える山津波は、再び凍矢へと直撃する。
四方から彼を押しつぶさんと押しかかる圧倒的質量。こんなものをまともに食らっては覚醒者でも摺りつぶされて粉微塵になるかミンチになるかしかない。
その圧倒的質量に押しつぶさそうになりながらも、凍矢は必死になってクズリュウに対してカウンターアタックを叩き込んでいく。
「うおおおおお! 【反気旺盛】【
【反気旺盛】【
【反気旺盛】【
【反気旺盛】【
「【ディアラハン】ッ!!」
「
その間にも、『破裂の人形』はクズリュウの肉体を足場にしながら、疾走して一心不乱に刃を振るってクズリュウの肉体を切り裂いていく。
『【吸い付き】!【吸い付き】!』
山津波で消費したヒットポイントを回復するべく、HPを吸収(与えたダメージの50%)する吸い付きを使って回復するクズリュウ。だが、HPを吸われる凍矢にとってはたまったものではなかった。
「もうやだーッ!! 帰る! お家帰るぅうううう!!」
お前が始めた物語だろ? とか《撤退は許可できない。繰り返す。撤退は許可できない》など様々な思いが駆け巡るが、それでも凍矢はたまらず悲鳴を上げる。
こんな拷問そのものの状態で鳴きごとを言えないのは、まさに痛みに耐えた歴戦の戦士だけである。
悲鳴と泣き言を上げながら凍矢は必死になって耐える間、キクリヒメの【ディアラハン】がHPを回復してくれるが、流石のクズリュウもこれだけのダメージを受け続ければボロボロになっているか、その動きも鈍くなっている。
凍矢の連続の冷却攻撃に広範囲冷却攻撃、スザクの広範囲火炎攻撃や『破裂の人形』の攻撃により、無限の体力を誇るように見えるクズリュウも、その動きを大きく鈍らせていた。
その体……というか頭部と首の表面は凍矢の度重なる広範囲冷却攻撃により、表面が氷に覆われている。
おまけに片目もすでに『破裂の人形』の刃によって潰されており、動くのも絶え絶えなのは見てわかる。さらに【山津波】は自分のHPを10%消費するというクズリュウにとっても大技なのである。
「【氷結ガードキル】【氷結ハイブースタ】【ブフバリオン】【飛び蹴り】!! 食らえぇえ!」
「【グレイシャルフィニッシュ】ッ! 」
凍矢は、残っているクズリュウの片目に対して、自らの冷気を纏わせながら突撃しての飛び蹴りを叩き込む。これには流石のクズリュウも耐え切れず、潰れた両目の痛みにのたうち回ながら悲鳴を上げる。
「グァアアアアア……!!」
「
その『破裂の人形』の一撃に合わせながら、凍矢は、G4Xデモニカに内蔵されているスキルを発動し、さらにデモニカ内部の『氷結ガードキル』を発動させ、さらにケリ攻撃を叩き込むための準備を行う。
【タルカジャ】+【チャージ】=【エクシードチャージ】
「もう一発食らいやがれ!! 【氷結ガードキル】【氷結ハイブースタ】【ブフバリオン】【飛び蹴り】!! 」
「【グレイシャルフィニッシュ】ッ! 」
凍り付いたクズリュウの額に突き刺さる『破裂の人形』の渾身の刃の一撃と、凍矢のグリスブリザードの最強の蹴りの一撃。さらにスザクやキクリヒメの攻撃により、ピシピシと凍結したクズリュウの頭部に罅が入っていき、ついにはバキバキと音を立てながらその罅は大きくなり、ついには凍り付いたクズリュウの頭部が砕け散る。
「はぁはぁ……。や、やったぞ! クズリュウの首を破壊した!! こ、これで……」
だが、そこでクズリュウから異常な神気が発生する。それは明らかにクズリュウのMAGではない。
それは通常ではありえない狂気に満ち満ちたこの世界とは相反する異界のMAG。
そのMAGを感じ取った瞬間、魔翼機バイアクヘーは凄まじい勢いで反応し、クズリュウを威嚇せんと周囲をジグザクの異常な機動を描きながら飛行する。
ふんぐるい むぐるうなふ くとぅるう るるいえ うがふなぐる ふたぐん
首を失ったはずのクズリュウから響き渡る異界の祝詞。
あちこちにある異端の説、それは九頭竜=クトゥルーと同一視するという異端極まりない説である。
和製クトゥルフ作品にて「九頭龍」の字が当てられることもあり、九頭竜伝承に重ねられるという説は、フィクションでは時々出現する。
クズリュウは本能的にこれを逆用。クトゥルーの因子である再生能力を自分に呼び寄せ、それを元に大封印の中に眠る他の首を呼び寄せ、再生しようというのである。
破壊されたクズリュウの首部。だが土と岩でできたその表面は、ボコボコボコと盛り上がり、次の瞬間凄まじい速度でその部分が盛り上がり、再度土と岩でできた龍の頭が再生された。
それを見て、さすがに凍矢も絶叫する。
「は……はぁああああああああああ!? 何だよそれ!! どういうことだよ!! クズリュウあそこまで強力な再生能力なかったはずだろ!?」
「あれは……再生ではありませんわ~!! クズリュウの首の【二本目】ですわ~!! クトゥルーの因子……再生能力を取り込んで、それを元にクズリュウは地脈を通して新しい首をこちらに送り込んでいるんですわ~~!!」
確かによくよく見ると、クズリュウの首のあちこちからクトゥルーの触手のようなものが生えているのが目に入る。クトゥルーの因子を取り込んだ事によってその影響を受けつつあるのだろう。
その因子からクトゥルーの再生能力を取り込んで、大封印から自分の二本目の首を召喚したとなれば、あの再生能力の筋も通る。
「なんだよそれぇえええ!! 九回首叩き切らなきゃいけないってこと!? 無茶言うなよ!! ショタおじ助けてぇええええ!!*4」
凍矢は悲鳴を上げるが、今はショタおじもエンシェントデイとの闘いの真っ最中である。到底ここにはこられまい。彼の悲鳴と共に、戦いは再開された。
クズリュウ、おかわり!!(首の)