ウルトラスクランブルファイト 〜インペリアル・ソウル〜 作:Toran toran
惑星ジュランの戦火は激しさを増していた。
ブゴォォン!!ブゴォォォォォォン!!!
コスモスとカオスヘッダー0のピンチに、怒りの咆哮をあげる怪獣が一体。
毒ガス怪獣 エリガルがズンズンとアビウ星人に接近し、その側面にタックルを仕掛ける。アビウ星人はエリガルに気付き顔を向けたものの、対応が間に合わずにまともに受けてしまった。
「うおっ!?」
吹き飛ばされるアビウ星人。普段は大人しいエリガルが自分の身に危険が迫った時にしか吐き出さないという毒ガスを両肩の器官からアビウ星人に浴びせる。
「ぬううううう!!!」
アビウ星人は毒ガスから逃れようと地面を転がり、毒ガスが届かない所まで離れる。
「おのれぇぇぇ…ぐうぅっ!!??」
立ち上がろうとした時、今度は右の肩甲骨のあたりで爆発が起こる。背後から光線を撃たれたのだ。振り返るとリドリアスが鋭い嘴を開いて白い熱線を連射しながらこちらに向けて滑空していた。
キイイイイィィィィッッッ!!!
激しいドッグファイトを潜り抜け、親友であるコスモスを助けるために空襲を仕掛けるリドリアス。アビウ星人は長剣の刃で熱線を防いで反撃のチャンスを窺うが、その隙にエリガルが両手の爪で星人の背中を引っ掻く。アビウ星人はエリガルの方へ向き、その腹にドスッと蹴りを加え、その勢いで前に飛んだ。星人がいた場所をリドリアスが通過する。
「エリガル!リドリアス!止めろ!!逃げるんだ!!」
コスモスが手を伸ばして二体を制止しようとする。しかし、二体の怪獣は自分達の大事な場所を汚す侵略者を許さず、攻撃の手を緩めない。その姿勢にプライドを傷つけられたのだろう、アビウ星人は怒り狂い、憤りの声をあげる。
「怪獣如きがぁぁぁぁ!!!この私に逆らうなぁぁぁぁぁ!!!」
そして両眼から放たれる怒りの電撃光線。まずはエリガルの腹を灼き、上を向いて空のリドリアスにも頭から浴びせる。
ブゴォォォォ…!!
キィィィィィイイ…!!
エリガルはその場に倒れ、リドリアスは地面に墜落した。
「捕らえろぉ!!」
アビウ星人の号令と共に捕獲用宇宙船がエリガルとリドリアスに近づく。
「止めろ!」
ダッと地を駆けるコスモス。しかし、アビウ星人がそれを阻止すべく剣を振り上げて立ちはだかる。
「ハアァァァァァッ!」
カオスヘッダー0の両手から放たれる黄金の光弾が大型円盤目掛けて撃ち出される。射線上で飛び回る戦闘機群を一掃し、円盤に到達するその直前――捕獲用戦闘機の群れが盾になるようにバリアを張りながら集結し、その身を犠牲にした。円盤を狙っても狙っても続々と戦闘機の肉壁が出来て攻撃を阻む。
「くっ!」
円盤を狙い撃ちすれば怪獣達が捕獲され、怪獣達を守ろうとすればソアッグ鉱石のエネルギーを含有した光線を浴びる。地球での度重なる闘いで進化を繰り返し耐性は得ていても、ソアッグ鉱石の光を長時間浴びることは危険であった。地球で見せた広範囲かつ大規模な攻撃ならば殲滅できる可能性はあるが、それは怪獣達を巻き込む危険性があった。
大切なものを守るための闘いとはここまでに厳しいものなのか。カオスヘッダー0は自分から怪獣や人間を守るためにこういった闘いを続けていたコスモスの苦しみを痛感していた。しかし、自分が犯してきた罪は自らの手で償わなければならない。その意志がカオスヘッダー0を奮い立たせた。
「ハアアアアァァァァッッッ!!!」
その場で回転し、光弾を何発も投げつける。空に爆炎が幾つも生じた。
「フゥゥンッ!」
不意に聞こえた、コスモスの声。カオスヘッダー0が見たのは、互角の勝負を繰り広げている二人と、宇宙船に捕まって連行されていくエリガルとリドリアスの姿だった。カオスヘッダー0は宇宙船を撃ち落として二体を救うべく両手にエネルギーを溜める、その時だった。
ピギャアアア!!と幼い叫び声が背後に響き、思わずそちらを向いてしまう。
ゴルメデが助けたテールダスの母子が捕まり、別々に連れ去られていく。
親子を助けるために光弾を放とうとした矢先、青白い光の雨がカオスヘッダー0の周りに降りかかり、地が爆ぜ、炎が巻き起こりカオスヘッダー0の両手の光は霧散してしまった。
手先に陽炎が起こる程の膨大な熱量を集め、そのエネルギーを球状に固めて放つ超破壊球弾、プロミネンスボール。アビウ星人はコスモスから撃たれたそれを長剣で受けようとする。
「ぬうっ…!うおおぉぉぉぉ!!??」
が、防ぎきれずに大爆発を起こして後ろに吹き飛ばされた。
「エクリプスなら…皆を助けられる!!」
『強さ』と『優しさ』を兼ね備えた神秘の姿、エクリプスモード。アビウ星人と戦闘機群の妨害でモードチェンジ出来なかったが、この瞬間なら出来る!胸のカラータイマーの光が赤へと変わり、警告音と共に点滅を開始している。時間がない。コスモスは右手を天に突き出した。
「!?」
しかし、コスモスの動きはそこで止まってしまった。
アビウ星人の巨大円盤。その上に、一回り大きい宇宙船が出現したのだ。アビウ星人の物とは違い、中心のルビーのように紅い巨大な結晶体を囲む角ばった形状の宇宙船…。
宇宙船は結晶体を輝かせると、赤い衝撃波を放った。コスモスとカオスヘッダー0も宇宙船からの攻撃だと判断して両腕で防ごうとする。衝撃波はドンッドンッと規則的に放たれ、星全体を覆うように広がり、宇宙船の下にいる者すべてを飲み込んだ。
が、衝撃波はコスモスが浴びても、カオスヘッダー0が浴びても、怪獣達が浴びても、アビウ星人が浴びても、何の異変も起きなかった。コスモスは何も起こらないことをむしろ不可思議に感じ、今も衝撃波を浴びてる両腕を見つめる。
「な、何だぁ!!??」
驚きの声をあげたのはアビウ星人の方だった。コスモスはその声に反応して周囲を見渡し、異変に気づく。
先程まで猛威を振るっていた戦闘機が全て機能を停止し、その場に静止しているのだ。
それだけではない。捕獲用戦闘機が次々と捕えた怪獣を解放していき、大型円盤も下部ハッチが開いて内部に囚われていた怪獣達が赤い泡のようなエネルギーボールに包まれてジュランの大地へと戻していく。宇宙船がアビウ星人の所有する円盤全てのコントロールを乗っ取ってしまったのだ。
「コスモス…あれは、味方なのか?」
「僕にも…分からない…。」
想定外の援軍にコスモスとカオスヘッダーは顔を見合わせる。二人の下に先程捕まったエリガルとリドリアスが寄ってくる。コスモスがすり寄ってきたリドリアスの頭を撫でる。
アビウ星人は順調に進んでいた計画を台無しにされ、激高していた。
「あと一歩のところでぇ…!」
宇宙船は衝撃波の放射を止めると、今度は結晶体から一条の赤い光を地表に向けて発射した。光はアビウ星人の目の前に降り立ち、光量を高めて姿を変えていく。
「ぬうっ…!?」
アビウ星人が警戒して後ろに引く。コスモスとカオスヘッダー0も構えた。
光は人型になり、ゆっくりと立ち上がる。三角錐に手足を付けたようなシルエットの異星人。光が消え去り現れたその異星人はまず周囲を見回した。
「あー、あー…。ひでぇ事しやがるなぁ…。」
戦闘の余波で荒れ果てた大地。焼き焦げた木々。傷ついた怪獣達。ジュランの惨状に呟くと、気怠そうな様子でコスモスの方を向いた。
「!」
コスモスは異星人が自分の方を向いたことに反応するが、何やら違和感を感じる。そして気づく。視線が自分ではなく、何故か背後にいるエリガルに向いているのだ。
「うおぉ〜…へへへ。」
異星人は感嘆の声をあげながら、右手をフリフリとエリガルに向かって振る。おどけているのではなく、本気で恍惚に浸っているような様子。その不気味な雰囲気には侵略者に勇敢に立ち向かっていたエリガルも怯え、ズンズンと後ろに下がってしまった。
「何者だお前は!?よくも我々の邪魔をしてくれたな!!」
今もエリガルに手を降っている異星人は怒り心頭のアビウ星人に怒鳴られて「あぁ?」と睨み、怠そうにため息をつき、両手を左右に広げてしらけた様子を見せる。
「俺か?俺の名はエルーヴォ。目的は、まぁ…。お前の宇宙船だ。」
エルーヴォと名乗った異星人は怠そうに目的を告げるとそれに合わせて衝撃波を浴びた全ての戦闘機が自律してエルーヴォの宇宙船へと集結し、結晶体に吸い込まれていく。
「なっ…、なっ…!!」
「それにだ、お前は俺にとって許せねーことをした。とても許せねーことをな。」
エルーヴォが狼狽え続けるアビウ星人に怒りを感じていることを表すように指を突きつける。
「何だ?お前も命がどうとだの、自由がどうだの、講釈を垂れるつもりか?」
星人は説教なんて馬鹿馬鹿しいとばかりに鼻で笑ってエルーヴォを嘲る。
「そんなお偉いことを言うつもりはねえ。だが…。」
エルーヴォはそこまで言うと一息を置いた。グッと握った拳が静かな怒りでギリギリと音を立てる。溜めに溜めて、そして怒りと共に吐き出した。
「お前は、俺の前で『可愛い』ものを傷つけたッ!」
…時間が止まった。
コスモスも、カオスヘッダーも、アビウ星人も、エリガルも、リドリアスも、その他の怪獣達も。
その場にいた者全ての動きが止まってしまった。
「…は?」
呆気に取られたアビウ星人からマヌケな声が漏れるが、そんなことはお構いなしとばかりにエルーヴォの言葉は続く。
「いいかぁ?『可愛いは正義』だ。俺のような存在が言うのも変だが、とにかく正義だ。」
「なっ…。」
「俺はお前の宇宙船さえ手に入れることが出来ればそれでよかったが、お前はこの星の可愛い生き物に手を出した。だったら面と向かってブチのめさなければ気が済まないよなぁ、あぁん!?」
すっかり蚊帳の外になってしまったコスモスはカオスヘッダーに怪獣達の保護を頼み、自身は二人の異星人の様子を警戒する。その中で、コスモスもといムサシはエルーヴォが何処の星の人間かを思い出した。
「そうか…彼はレギュラン星人だ!」
ムサシは別宇宙の戦友、アスカ・シン――ウルトラマンダイナ。彼と交流していた時に、アスカの本来の故郷であるネオフロンティアスペースの怪獣・異星人のデータベースを覗かせてもらったことがあった。そしてその中には、レギュラン星人のデータもあったのだ。
―― 悪質宇宙人 レギュラン星人エルーヴォ― ――
「ふざけるなぁ!!貴様ぁ!!」
動きがあった。茶化しているような動機により激怒したアビウ星人が長剣を両手で持ち、エルーヴォに斬りかかる。
「おっとぉ!」
エルーヴォはアビウ星人の剣撃を身軽に避ける。アビウ星人の剣撃は中々の素早さだが、エルーヴォの身のこなしはそれ以上のようだ。
「このぉ!」
アビウ星人が力の入った突きを繰り出す。しかしエルーヴォはそれをひらり、と躱してアビウ星人の横にピタリとついた。長剣の柄を両手で掴んで動きを抑える。
「ぐうっ!?」
「いい剣だなぁ…。こいつもいただいてくかぁ…。」
エルーヴォが不穏な言葉を口にすると、アビウ星人は剣をもぎ取られると考え、ドンっと肩で押し出した。
「うおっと。」
意外にも、あっさりとエルーヴォは突き飛ばされ、長剣から手を離してしまった。得物の奪取を免れてひとまずは安心するアビウ星人だが、その得物に赤いオーラが纏われていることに気づいた。
「むっ…!?なんだ、これは…?」
アビウ星人が訝しく赤いオーラを見つめるがすぐにフッと消えてしまった。
「『
エルーヴォが呟くとアビウ星人がハッと顔をあげる。エルーヴォの右手が何かを掴むような形になると掌から長剣を纏っていたものと同じ赤いオーラが漏れ出す。そして瞬く間に剣の形へと凝縮されていく。
「確かにいただいたぜ。お前の、ご自慢の剣とやらをなぁ…。」
完成したのは、アビウ星人の長剣。色は紅色を中心としたものに変化しているが、形は瓜二つである。
「私の剣を…!」
「なぁに、ちょっとした手品だ。」
エルーヴォはそう言うとクルクルと片手で長剣を回す。剣の扱いは手慣れている様子だ。
「おっと、驚かせるだけじゃないぜ?お前には、与えるべき罰が残ってんだからなぁ!!!」
そしてグッと柄を握り、アビウ星人に斬りかかる。
「ぬうぅッ!?」
一太刀目は避けられる。しかし、切り返した二太刀目は相手の胴体を薙いだ。アビウ星人も負けじとエルーヴォに浴びせようとするが、これは受け止められた。
同じ型をした得物同士のぶつかり合い。打ち合う度に激しく火花が散る。アビウ星人の剣の腕はコスモスと互角に持ち込める程だが、エルーヴォはその上を行くようだ。徐々にアビウ星人が押されていく。
アビウ星人が腰を落として構える、と見せかけてバッと両腕を広げ胴体を晒した。距離を詰めようとしたエルーヴォがその挙動の意味することを察し、駆けていた脚を止める。
「食らえぇぇ!!」
アビウ星人の両眼が発光し、紫の稲妻を撒き散らす。エルーヴォはよっ、と後ろに大きく飛び、回転しながら舞うように長剣で自分に届く電撃光線を弾き飛ばして回避する。広範囲に撒かれた電撃がエルーヴォの周囲を破壊するが、当のエルーヴォにはダメージを与えることは出来なかった。
「おもしれーことをすんな…よっ!!!」
エルーヴォが着地と同時に何も持っていない左掌をアビウ星人に差し出して、赤い電撃を纏った怪光線を発射する。アビウ星人にとっては予想外の反撃だったのか反応が遅れ、胴体への直撃を許してしまった。
「ぐおあっ!!」
胸から激しい爆発を起こして後ろに吹き飛ぶ。そしてもう一撃。
「ぐぬっ…おぉ…!!」
二発目の怪光線は辛うじて長剣を盾にして防ぐ。が。
バキンッ…!
「な、何っ!?」
先のプロミネンスボールを防いだことが決定打になっていたのだろう、耐久性を削がれていた長剣の刃は呆気なく砕け散り、結局アビウ星人は怪光線の直撃を許し、再び吹き飛んでしまった。
エルーヴォはそんな無様な姿を見て「へっへっへ」と笑いながら刃の側面を左手で撫でる。エルーヴォの長剣が赤色の光に包まれ、右手の中に吸い込まれていった。
「あぁ〜もういい、満足だ。目当ての物は手に入れたわけだ、とっととズラかるとしよう。」
エルーヴォはドンッと地を強く蹴って飛び上がり、アビウ星人の円盤、戦闘機を全て回収した巨大円盤へと向かう。
「待て…!待てぇぇ…!」
「あばよ、外道。カワイイ怪獣達。んでもって迷惑掛けたなぁ!ウルトラマン!!」
そう言葉を投げかけ、身を赤い光と化して円盤のクリスタルに収納されるエルーヴォ。同時に、巨大円盤がウォォォーーーーンと浮遊音を響かせて上昇していく。
一方、文字通り何もかもを奪われたアビウ星人は蓄積されたダメージから立ち上がるのも困難になっており、それでも怨嗟の声をあげつづける。
「くそぉぉ…!!!許さんっ…許さんぞぉ…!」
ギリギリと拳を握り締めていると、何やら強烈な殺気をかんじた。まさかと思い後ろをゆっくりと向くと…。
背後に立っているのはウルトラマンコスモスとカオスヘッダー0。そして気づけば、自分がさっきまで虐げていた怪獣達が周りを取り囲んでいた。
見える。怒りの炎が彼らの背後でボウボウと立ち昇っているのが見える。
散々に手こずらせた筈のコスモスに至ってはカオスヘッダー0からエネルギーを受け取り、点滅していたカラータイマーも青色に回復していた。
「えぎっ…!」
思わず漏れてしまった情けない声。立ち上がる力も失い、形勢を逆転されたと察し、何より周囲から浴びせられる怒りの視線に気圧されたのかアビウ星人は先程までの威勢のいい態度から一転、ヘコヘコと頭を下げ始める。
「ま…待ってくれよ〜…。私は怪獣を一体も捕らえられなかった。作戦に失敗したんだ!大失敗だ!だから、お、お前達の勝ちだ!そうだ、うん、私は負けた!!だから、私は大人しくこの星を去る!それでいいだろう?」
なんと見苦しく、最後まで身勝手な事を口走るのだろう。口は災いの元という言葉を知らないのだろうか。
コスモスはアビウ星人の醜態を見てもはや話を聞くまでもないと判断したのだろう、代表するようにズン、ズン、と一歩一歩アビウ星人に近づく。
「ま、ま、待ってくれ!待て、コスモス!お前は慈愛の戦士だろう!!ま、丸腰の相手に攻撃するつもりか!?ち、近づくのを止めるのだ!!」
ズン、ズン、
「悪かった!私が悪かった!もうこの星は狙わない!な、なんなら星を傷つけた分だけ補償する!破壊した分の金なら払う!!だから待て、待てコスモス!!」
ズン、ズン、ズン、
「待ってぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
アビウ星人の断末魔の叫びがこだましてから十数分後、ジュランの大地はコロナモードが放出する光、コスモ・カウサーによって修復されて元の南国風の緑豊かな光景を取り戻し、傷ついた怪獣達も二人の巨人による治療で治癒していた。
青き慈愛の勇者ルナモードへと姿を変えていたコスモスは、右手に青い球を持っている。中には人間大に縮小されたアビウ星人が捕らえられていた。
「本当に別宇宙に引き渡すのか?」
球体の中でシュン、と体育座りで大人しくしているアビウ星人を見てカオスヘッダー0が問うた。
「ああ、この宇宙人はさっきヴィラン・ギルドの名を口にしていた。ゼロから注意するように言われていた、犯罪組織の名前の一つだ。」
怪獣を含めた生物や何者かを封印している物体を誘拐、強盗等の非合法な手段で回収し、生物には脳内にチップを埋め込んでオークションに商品として売り捌いているという最低な犯罪組織。ヴィラン・ギルドはそういった集団だと聞かされていた。ゼロの仲間の三人組が組織相手に闘いを繰り広げていたらしい。
「多分、コイツは別の宇宙から来たんだと思う。ヴィラン・ギルドとの関わりがあるなら宇宙警備隊も追っていたと思うんだ。それに…。」
「…もう一人の宇宙人のことか?」
コスモスは頷く。
「彼も別宇宙から来たみたいだけど…迷い込んできたんじゃなく、自力でこの惑星ジュランに来たと思うんだ。それも目的を持って。」
そして、エルーヴォが口にしたある言葉も気に掛けっていた。
『
「彼も…我々と敵対する者なのか?」
「僕達を助けてくれたけど…一概に味方とは言えないのかもしれない。その事も、一緒に確かめたいんだ。」
「分かった。…だが無理はするな、ムサシ。」
「ありがとう、カオスヘッダー。」
コスモスとムサシは、留守をカオスヘッダー0に任せて、惑星ジュランから飛び立った。